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既存不適格建築物の耐震補強・・・1年以内に施行へ
建築物の安全性向上を目指し、既存不適格建築物の改修促進などを狙った改正建築基準法が5月25日に成立した。既存不適格建築物の増改築時の基準を緩和し、段階的・部分的な整備を認めて耐震補強などを促進させるとともに、建築物の報告・検査制度の充実、強化を図り、建築物の安全性を確保する。
同時に官庁施設の建設に関する法律も改正。建築基準法で定める建築物に加えて、一定規模の国の建築物も定期点検を義務づけた。改正建築法は1年以内に施行される。
国産合板の市況診断・・・対応早く、独壇場
「まさに神風」。'03年7月に施行された改正建築基準法を業界関係者 はこう呼ぶ。法律でシックハウスの原因物質とされるホルムアルデヒドの放散量が厳しく規制され、接着剤の切り替えなど対応が早かった国産品がにわかに注目されたためだ。合板市況は国内市場の6割を占める輸入品の価格動向に左右されてきた。だが最大の対日輸出国であるインドネシアで改正建築基準法への対応が遅れ、合板市場は新基準を満たした国産針葉樹構造用合板のほぼ独壇場となった。さらに住宅減税の期限切れを12月に控え工期が約半年かかる木造住宅の着工が6月に急増したのも押し上げ要因。国産針葉樹構造用合板の指標となる上位等級品「F○○○○」(厚さ12mm)の東京・問屋卸値は現在、1枚当たり800円前後。流通し始めた5月に比べ110円高だ。
国産品の原料の針葉樹丸太は輸入品原料の広葉樹より安い。同等の品質なら国産品の方が輸入品より1枚当たり100円程安い価格の優位性がでてきている。

シックハウス対策のF○○○○製品価格据え置き派と値上げ派の二分化へ

'03年7月施行の改正建築基準法ではシックハウス対策として、内装仕上げの制限と機械換気設備が義務付けられた。
6月ごろから内装仕上げの規制対象外となるF○○○○製品が順次出荷されているが、製品の価格については、メーカーによって、価格据え置き派と値上げ派とに対応が分かれているようだ。
F○○○○製品は新しい材料の導入や製法の改良などから、コストアップ要因が多く、価格に跳ね返ることは避けられない。
しかし、建設着工戸数の減少にみられるように、建設不況の状況下では価格を上げると売行き不振につながる可能性もあるため、INAX、TOTOなどではコストアップ分を社内で吸収するかたちで価格据置きとしている。
一方、松下電工や大建工業は該当製品の値上げを行う。
木質建材が主力製品であり、基材となる木質材料や接着剤など、さまざまな材料の仕入れ価格の上昇が積み重なり、価格据置きでは負担しきれないと判断したためだ。
値上げ幅は従来製品の3〜5%とされているが、実際には競合する他社製品との競争により、価格を下げざるを得ない状況も考えられる。
今回の新規格製品は大幅なシェアの変動も予想されるため、メーカー側も生き残りに必死のようだ。
公団の分譲マンション約20棟で大規模欠陥が判明
都市基盤整備公団(以下、公団)が'89年〜'90年にかけて分譲した東京都八王子市内のマンション46棟(919戸)のうち、22棟に大規模な欠陥工事が見つかった。 22棟のうち3棟(約250戸)は構造上の危険があるため、基礎部分を残して建替えを行い、そのほかの欠陥工事についても補修工事を進めている。
建替えとなった3棟の設計監理者1社と施工業者3社を期限付きで指名停止処分としている。
この問題に関する詳細は以下のとうり。
(1)欠陥工事が判明したきっかけ
欠陥工事が見つかったマンションでは、分譲開始から10年にあたる'00年4月ごろから管理組合が大規模修繕のための調査を行った。
調査の結果、コンクリートの外壁などでひび割れなどの大規模な瑕疵が見つかった。瑕疵の主な原因は
@コンクリート充填不足
Aかぶり不足
B配筋不足
などであった。
(2)欠陥工事の原因は何か
この指摘を受けて、公団サイドは欠陥工事の原因として以下のような点を挙げている。
@複雑な設計で高度な技術が要求された
A工事がバブル期で技術者の確保が困難だった
B工期に間に合わせるよう分割発注をしたため、技術水準が低い業者が受注した
C公団の施工管理が不十分だった
(3)建替え工事費はどこが負担するのか
建替えとなった3棟の工事費は約41億円が見込まれる。
この費用は指名停止を受けた施工業者3社 が負担するとされているが、このうちの2社はすでに倒産している。そのため実質的な費用回収は難しく、公団が支払うことになりそうだ。
(4)検査体制の強化
公団は今回の問題を受け、欠陥工事の再発防止に向けて検査体制の強化に取り組むとしている。
従来の検査では出来高検査だけだったが、それに加えて、以下の検査などを追加する方針だ。
@躯体の施工段階で随時検査を実施
A複雑な設計や特殊な工事を対象に複数の監督員によるダブルチェック体制を採用する
B各施工業者に対しても、躯体に対する施工管理および工事現場での適切な施工体制確保を徹底するよう指導
なお、建替えを含む修復工事は平成16年度中にすべて終了させる予定としている