3か月前より4兆円以上増えた。このコラムを開始した7年前はまだ600兆円をやっと越えたというところだったので、毎年30兆円以上借金は確実に増えてきた事になる。事業仕分けといって、数百億の無駄を見つけたところで、全くの桁違いなのである。
この借金864兆円は一人当たりにすると678万円だそうだ。赤ん坊が一人生まれると、将来の増税として678万円を負担させられる事となる。そんな事が許されるとは思わないが、それは現実である。鳩山政権がまともな財政再建策を打ち出さないようだと1千兆円越えもすぐだろう。
一千兆円だと金利が1%上がるだけで、年間10兆円が飛んでいく。今年の歳入が40兆円割れしそうだというニュースを聞くとき、金利上昇で日本はすぐ破綻すると考え得る。そうしない為にはやはり国の借金は減らすしかない訳だ。煙草増税といった小手先だけでは如何ともし難く、例えば資産1億円以上とか100坪以上の土地を持つ個人といった富裕層狙い撃ちの資産税を創設し、一日でも早く国の借金を減らす方向にもっていく事が重要だ。
先ずは産経の下の記事を読んで欲しい。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091102/fnc0911021049008-n1.htm
欧米エコノミストは日本国債をジャンク債級に格付けを下げない格付け会社に対し、その怠慢を責めている。日本国内のエコノミストは見て見ぬ振りなのかこうした事を言わないが、海外のエコノミストは見方が厳しいと言うよりは、より正確に物事を見ていると言える。
記事文の最後は「日本がリーマンにならないことを望みたい。」としているが、これは逆説であり、日本国家がリーマン・ブラザーズのように破綻する可能性が極めて高いと言っているに過ぎない。鳩山政権は垂れ流しの国債増発を今すぐ止めて、財政再建のストーリーを一日も早く国民に示すべきだ。
税収が40兆円を割るかも知れないという話は昨日コラムに書いた。今日の日経はトップで新規国債50兆円越えとの予測を書いている。予算規模を膨らませる一方で、税収が減っている訳だがら、50兆円越えになりそうというのは子供にでも判る算数である。しかしそんなものを一般国民が許容出来る事はない。
国債発行というのは、将来の増税を担保としている。そうでないというのなら、ハイパーインフレで貨幣価値を下げるくらいしか、借金をチャラにする方法はない。インフレが無いという前提でもし良いのであれば、結局のところ増税は何年か後に行ないます、つまりは問題の先送りをしているのと変わらない。それで喜ぶのは、既に所得税を払う側から引退している方々くらいだろう。
税収よりも国債発行額の方が多いといった国家がまともな国とはとても考えられない。そお遠くない時期にそれは国際社会の目もそのように見るだろう。当然円の信任など、すぐに吹っ飛ぶ。円安の方が輸出産業は助かると思う向きもいようが、石油を始め多くの輸入品に頼る日本は、結局のところ円安で国民は大きな打撃を受けざるを得ない。問題は信任が崩れるまで、後どの程度時間があるのかだ。来年・再来年に大きな変化が無いという保証などどこにもない。
民主党が政権を取れば、政策として何を行なおうとするかはマニフェストに書かれていたので、ある程度の想像は出来た。子ども手当にしろ高校の実質無償化にしろ、行なおうとする事は構わないが、財源の道筋を付けてからとすべきだ。税収は不景気の影響で減額が確実視されており、見込み税収の倍の予算を組もうかとするのは愚かという他にない。
鳩山首相は赤字国債の増発を容認の方向のようだが、すんなりとそれを認める事はとても出来ない。政権が変わった以上、過去の国債乱発自民党政治を批判すべき立場にいるはずであり、是正するどころかそれを模倣しようというのであれば、国民の一人として到底許容出来ない。
確かに補正予算も入れれば百兆円を越えていたのだから、90兆円越えだけで騒ぐべきではないという声もあるようだ。しかしそれはそれとして、国の借金860兆円という現実も直視すべきである。一日も早く借金を減らすべきであり、赤字国債を発行するのは破綻に向けた自殺行為である。まだ要求段階なので、予算編成時には今少しまともになると期待したいが、赤字国債乱発の危険性は極めて高いものとみる。
讀賣新聞が珍しく良い社説を書いているので、読んで欲しい。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20091008-OYT1T01198.htm
減税先行では財政が持たないとするもので、特に暫定税率の廃止には撤回すべきとしている。私も同意見である。日本は今、役所の無駄遣いを減らさせる事が重要だが、その程度では収まらない超巨額の財政赤字を抱えている。景気落込みで税収減も確実視されており、既にある税収を不用意に減らすべきではない。
例えば民主党は高校の実質無償化を実施しようとしている。それ自体に反対をするものではないが、もし実施するのならばその為に必要な費用の財源を確保してからとすべきだ。例えば煙草を欧米並みに一箱千円として、その増収で高校無償化をするというのなら何の問題もない。財源の裏づけもなく、バラマキ政策をするのは、国家の破綻を早めるだけだ。
上の言葉はかっての蔵相、武村正義氏によるものである。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090922/plc0909220325004-n1.htm
武村元蔵相に対する評価は、功罪両面あるようで、ここでは深く追及することはしない。少なくとも彼は平成8年、443兆円の長期債務残高の時に財政危機宣言を起こなっているという事実は評価したい。
十数年を経て長期債務は倍に膨れ上がった。今は大学教授の立場にある武村氏が、民主党の政策について小言を言いたくなるのは当然だろう。鳩山首相はかって武村氏の元で”さきがけ”の一員として自民党を離党した。ここは素直に、かっての師匠の声に耳を傾けるべきだろう。
先ずはゆっくり下の記事を読んで欲しい。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090909/fnc0909091014012-n1.htm
言っている事が全て正しいとは思わないが、かなり良い所を指摘している。仮に民主党が財源もないのに公約実現といって国債乱発をするようだと、このシナリオもあながち間違いとは言い切れない。
今既にある国の借金860兆円でも、異常・非常事態と認識すべきである。民主党は先ず財政再建のビジョンを示してから、公約実現の為の予算獲得を検討すべきだ。仮にそうした事をせず、非常事態を放置するようであれば、日本国の破綻は更に現実味を帯びてくるだろう。
国の借金が6月末で860兆2557億円と過去最高になった。3か月前より14兆円弱増えていて、この1年で50兆円も借金を増やそうというのだろうか? 千円高速とか子供手当てとか、無駄な税金を使うのではなく、国家の破綻回避を先ず考える政権を選ぶべきだ。残念ながらこれを書いている、30日朝現在それは幻想のようだ。
どこが政権を取ろうとも、この酷い財政状況を直視すべきだ。煙草増税や富裕層への課税強化など、個人消費低迷を招かずに税収を増やせる方策を検討すべきだ。例えばある一定以上の住宅用土地を持っている富裕層には、特別な資産課税を行ない、相続以前に土地売却を迫らせるといった事も有効だろう。今や日本は金の有るところから積極的に課税する政策を実施しなければ、借金一千億円越えと共に国家破綻である。
以前から財政再建の為には政権交代しかないと考えてきた。800兆円を越える借金を作ってきたのは、その殆どが自民党中心の政権であり、既得権者達に予算の抜本的組替えなど出来ないと考えてきた為だ。しかし政権交代がなると、財政再建が更に厳しくなるとしたら、それはまた困ったものと言う他にない。
世論では選挙優勢の民主党だが、子供手当て、高速無料化、農家の所得保障、四年間消費税は上げないと威勢は良いが、その財源となると曖昧模糊という感じだ。農業の再生は急務だが、過去農家への補助金が、日本の農業の競争力を無くした事を教訓としていない。富裕層への子供手当てとか、一律の高速無料化とか、やはりバラまきという以外にこれら政策を形容する言葉は見つからない。
みんなの党のマニフェストには埋蔵金30兆円といった数字が出ていた。こうした数字がもし正しいのであれば、どの政党も特別会計の余剰部は国債の償還に当てるべきで、法律にもそう書いてある。今、財政赤字の削減をせずに、借金1千兆円の大台に乗せようというのだろうか? 政権交代したら破綻が早まったでは、何の為の政権交代なのか意味不明となる。
讀賣にしては、まともな事を書いている。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090728-OYT1T01160.htm
9月になると民主党政権となる可能性が高いようだが、社説が言うように民主党は財政再建のスキームを総選挙中に語るべきだ。4年間消費増税しませんと言っても、今の国の台所がそれを許せるような状況にない事は明らかだ。スキーム、プランを示せば、何時までに何をしないといけないのかは明白にされ、増税回避が可能か否か否応無く判る。
自民党は11年度のはずのプライマリバランスの黒字化を18年度に先送りした。民主党は寧ろこれを18年よりも前倒しすべきで、その為の計画を明示すべきだ。当面の財源を埋蔵金で賄おうとするような予算設計は、良識ある市民は賛同しない。
これは大阪市自身の試算による予測である。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090716-OYT1T00959.htm?from=top
上の記事を見れば、これだけ酷い財政状況でありながら、職員は僅かに5%カットだけだという。今例えば製造業は火の車で、残業禁止や工場の生産調整自宅待機などで、ボーナスも合わせれば給与10%減どころではない状況にある。大阪市も職員の給与カットのみならず、職員の削減自体に取り組むべきだろう。
この話は夕張市や大阪市の特別な話ではない。全国には大阪のような破産予備軍自治体は数多くあり、税収の落込みで2015年と言わず、早ければ来年度にも自治体破産の声が聞こえてくるだろう。収入が少なくなった以上は無駄な職員を減らし、自治体の仕事を削減すべきである。東京の新銀行ではないが、自治体が行なう必要のない仕事は地方にも山とある。
税収よりも国債による借金の方が多いという、とんでもない事態になっている。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090706AT3S0500905072009.html
それでいて、新聞のトップ記事にもせず、こんな酷い状態ではいけないと警告する政治家すらいないようだ。
国債依存が3割、4割だって酷い話だが、5割を越えるとなると、日本という国家そのものがまともなのかと考えたくなる。一般の家庭であれば、月収の半分以上をサラ金で賄おうとする愚かな方はいないだろう。借金依存が20%にでもなれば、早く10%へ、そして赤字解消へと動くはずだ。
ところが、日本の政府回りには、無駄な予算は削って、借金を減らそうという心有る人はいないようだ。これでは長期金利の高騰、利払いの増加、円売りによる円安と、破綻路線まっしぐらではないだろうか? アニメの殿堂だけでなく、無駄な政策を廃止して、公務員を大幅削減、国会議員も半分程度にする大鉈が必要だ。それを行なわない先に有るのは、国家の破綻だけである。
2011年度のプラマリバランス黒字化は諦め、10年は先送りする。
http://www.asahi.com/politics/update/0606/TKY200906050444.html
プライマリバランスの黒字化はそこから、財政赤字を減らしますというスタートであり、それすら10年も先送りして財政健全化が可能などとは誰も思わない。5%消費税上げても、10年後ですという試算ではなく、こうしたら何時国家破綻しますという、最悪シナリオを提示した方がインパクトがあるだろう。
麻生政権は15兆円の補正予算で、小渕借金王と並ぶ財政破壊者として歴史に残るだろう。景気回復だと言って、中身は将来へのツケ回しである。麻生首相は総選挙での敗北が予想されており、金を使い果たしてでも選挙対策をしようという魂胆だった訳だ。
財政規律なき麻生政権がもたらすものはこの現実である。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090509/fnc0905090040002-n1.htm
本コラムが始まった2002年当時607兆円と書いているから、7年余で5割増しという計算になる。もし同率で増えるとすれば2016年末には1400兆円を越えるという事だろうか? 常識的に見れば破産直前異常財政と考えられるが、このニュースが新聞のトップ記事にならない現実が恐ろしい。
例えば本日の朝刊で、米国の金融機関は10社計7.4兆円の資本不足といった記事が出ているが、7.4兆円と7年で増えた317兆円を比較して欲しい。国の借金は将来の国民への増税予告であり、増税が出来なければ国は破綻である。こうした非常事態を正確に且つ大きく伝えない日本の報道機関は国家破産の共犯と考えられても仕方がないだろう。
以前の小渕政権も酷かったが、小渕氏は借金王という自覚があった。麻生首相は百年に一度の危機と煽りながら、選挙前にバラまけるものは何でもやろうという魂胆が見え見えで、財政規律も何もあったものでない。小泉政権時に国債発行を30兆円に抑えようとしたのが嘘のようで、補正予算まで成立すれば、国債発行は44兆円となり、ちょっと前の一般会計まるまる借金するような感じだ。
こんな酷い政権に対し、若い世代はなぜ反発しないのだろうか? 既に800兆円と言われる国と地方の借金が更に加速度的に増える。長期金利が上がれば、その利払いだけで破綻しかねないのは、サラ金苦の多重債務者と何も変わらない。利払いは全て将来の世代にツケ回ししようというのが、麻生政権が今行なおうとしている事だ。
私は既に定年までそんなに遠くない世代となっているので、将来にツケ回しされても実害は大きくないが、仮にそうでなければ、デモに訴えてでも倒閣運動ではないだろうか? 物質的に恵まれた若い世代は怒りを感じないのか、あるいは国債増発の意味を理解出来ないのか? 民事訴訟ではないが、抗弁しない以上は負担を押し付けられても文句は言えない。そうなってしまう事を先ずは理解すべきだ。
まだ成立した訳ではないが、政府は15兆円の財政支出を行なう方向だ。民主党も2年で21兆円と言っており、大差ある訳ではない。15兆円の補正予算の実施は当然多くの赤字国債発行しか方法は有り得ず、プライマリバランスの黒字化どころか、将来世代への負担先送りを行なうだけである。
15兆円の中身ははっきり言って選挙対策であり、票に結び付きそうなものは何でもやろうという感じである。もしこれが成立するのであれば、麻生政権は財政規律無き政府として歴史に名を残す。麻生氏としては仮に補正予算が成立しなければ、それは民主党の責任として解散・総選挙を打って出ようというのだろう。秘書起訴という不祥事を起こしながら辞任しない小沢代表がいる今がチャンスと捉えていると見る。
与謝野馨氏という財政再建論者が財務大臣の席にいながら、日本は大きく国家破綻の道にカーブを曲がろうとしている。雇用対策や太陽光発電の助成など、筋の通ったものはとにかくとして、単なるバラマキでしかないものを行なおうとするのは許し難い愚行だ。何年か後に長期金利が上がれば、国債の利払いが滞り国家破綻の道へと陥るのは明らかだ。
この話は23日の朝刊に載っていた。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2M2200U%2022022009&g=G1&d=20090222
米国は不況対策で大きな財政出動をするはずで、どうして半減するのか判らなかったのだが、目標は13年度であり、財源は軍事費の圧縮と富裕層に対する増税が主だという事である。
これは良く考えてみると日本でも同じ事をすれば良いのである。自衛隊は災害時を除いて、演習ばかりであり、実地に役立った事などない。1000千億円以上するイージス艦が役に立つどころか、漁師という国民の命を奪った。中国の軍事費増に対抗したいという理由はあるのだろうが、日本の財政状況を考えれば、赤字解消までは大幅軍事費削減をすべきだ。
富裕層に対する増税も同様である。米国追随で格差拡大を行なってきたが、その米国が富裕層増税をするのに、日本が追随しない手はない。よく富裕層に対する課税強化は、富裕層の国外流失を招くというが、出て行きたい国民は自由にさせれば良い。例えばプロ野球選手の一流どころが米国のメジャーへ行ったからといって、プロ野球選手の人件費が下がるといった事はない。メジャーに行った選手の後釜がそれなりに活躍し、給料を上げるからだ。経済全体でも同じ事は言え、富裕層の一部が海外に出れば、それに続く層の人間が代わって富裕層になるだけだ。
また国の借金は増加となった。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090210/fnc0902102215011-n1.htm
今回の不況で税収は減り、これから急加速で増えると見るのが自然だろう。一人あたり663万円は、これから800万円、1000万円と増えていく。こんなものが将来返済可能だとは誰も考えないだろう。破綻した夕張市よりも、実は日本国家そのものの方がよほど酷いというのは、今や誰でも思うところだ。大阪府の橋下知事は危機感を持って府政に当たっているが、より危機感を持つべきは政府そのものである。
今、公務員の天下り、渡りをどうするかが話題になっているが、過去に遡って払い過ぎている退職金、つまり我々が払った税金を返還させるべきだ。国の借金の一番の戦犯は、天下り官僚たちである。
2011年度のプライマリバランス黒字化が不可能となった今、何時から黒字化目標とするのかもめている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009011502000111.html
消費増税を前提で2018年とする案を描いているらしいが、増税前提では与党の同意を得ることが難しい状況のようである。
何回も同じ事を書いている気がするが、プライマリバランスの黒字化は財政赤字解消の入り口であって、そこから赤字を減らすというものであり、それで赤字が無くなるというものではない。黒字化を7年遅らせれば、年30兆としても200兆以上赤字が増える計算となる。既に800兆の赤字とすれば、1000兆円であり、もはやまともな借金の額ではない。
北海道の夕張市は財政再建団体となっているが、国家日本の状況は更に酷いというのが現実である。増税だけに留まらず、無駄な予算の削減、道路特定財源の一般財源化は避けて通れない。この一般財源化の話は福田前首相が意向を表明はしたが、何ら実効の伴うものになっていない。暫定税率分をそのまま赤字補填に使うような事でもしなければ、財政赤字の大幅な削減など不可能と知るべきだ。2018年と言わず2014年くらいで且つ実現可能な具体案を国民に示すべきだ。
与謝野大臣が言うまでもなく、判っている話だ。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081227-OYT1T00120.htm
なぜ困難なのかと言えば、税収が減っても国家予算は減らさないのが慣例だからだ。800兆円以上に積み上がっている財政赤字の多くはこの繰り返しの結果である。確かに国家予算をむやみに削れば、それがまた景気悪化を加速させるというのは一理ある。ケインズは有効需要創出を唱え、大きな政府が賞賛されていた時代もあった。
しかし日本における予算の肥大化は、必ずしも有効需要創出に寄与しない面に多く使われて来た。特に大きな問題は、官僚の天下り先確保の為の特殊法人のために使われて来た点や、無駄な予算の削減を行なわない結果として予算が大きく維持されて来た事だ。例えば今郵政民営化の結果としてかんぽの宿売却という話が出ている。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20081227ddm008020134000c.html
民営化以前の郵政時代に作られたものだが、なぜ郵便事業の金で宿泊施設を作り、結果としてホテル等の民業を圧迫する必要があったのか? グリーンピアなどと一緒で、そうした無駄のものの運営機関を作ればそこに天下り出来ると考えた役人がいたからだ。プライマリバランス黒字化困難を言う前に無駄な予算を見直し、例えばETCの為に毎年500円を徴収する天下り会社のような組織の見直しを今一度徹底的に行なうべきだ。
先進国の中で最悪というのは以前からとはいえ、異常事態である事に変わりは無い。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081220-OYT1T00313.htm?from=top
麻生政権は100年に一度の異常事態と言って歳出を増やし、国債発行もまた30兆円を越える。借金して金をバラまくという事で、以前の小渕政権の時と状況が似てきたが、結局それは将来へツケを回しているだけだ。
予算のバラまきではなく、規制の緩和など税金を使わない施策で、産業を活性化し雇用を創出すべきだ。税収が減る中、定額給付金を実行するというのであれば、例えば不要な天下り特殊法人の解体などで資金を捻出してその財源を確保後に実行すべきだ。給付金作業に解雇された派遣社員を使ったところで、無駄な作業に税金を浪費しているようにしか私には見えない。
税収が落ち込むからといって赤字国債を発行し続けて来た結果、今の日本の巨大な財政赤字だが、麻生政権は赤字国債発行を断行しようとしている。一方では多くの国民に批判されている定額給付金を支給しようとしており、この政権に財政秩序は存在しない。2011年度のプライマリ・バランス黒字化は公約のはずであり、その達成を先送りしようとするのであれば、然るべき方々がその責任を取るべきだ。
天下りや地方自治体の裏金に見られるように、我々が支払った税金は無駄遣いをされ続けて来ていた。例えばこの週末から裁判員制度の候補者にその通知が郵送されているらしいが、この国民的コンセンサスのない制度に幾ら税金を注ぎ込もうというのだろうか? 政府も地方自治体も自らの収入に見合った政策を実施すべきで、財政赤字を拡大させた政府関係者、地方自治体の首長等はその赤字を私財を注ぎ込んででも補填すべきだ。仮に私財投入といった法律を用意したら、当然そんな事はされたくない首長等は、無駄な出費を回避し、必要な政策のみ実施するようになるだろう。
2011年のプライマリ・バランスの黒字化はそこから財政赤字を減らしますというスタートであり、最終目標でも何でもない。しかしそれすら実現出来ない自民党であれば、すぐに下野すべきだ。一方の民主党も今掲げている、例えば高速道路無料化のような政策で財政秩序が保てる事は有り得ない。与野党とも責任ある政党は、国民に今一度財政再建への道筋を明確に示すべきだ。
給付金方式というのは以前の地域振興券を思い出させるが、選挙対策・バラマキでしかない。地域振興券も経済活性化に効果が有ったとは言い難く、結局バラマキのツケは将来に回される。経済の減速で企業収益は細り、法人税収は5兆円も落ち込むと想定されており、それだけでもまた国債発行30兆円突破が確実視されている。とても減税などと流暢な事を言っている余裕はないのだが、給付金の問題点はそれだけではなく、不要なコストが更に掛かる事だ。
公務員の方々はまた残業が増えて収入増と喜ぶのかも知れないが、減税にコストを掛けるというのは本末転倒である。もしどうしても減税するのなら、定率減税など費用の掛からない選択をすべきだ。現金で渡せば消費に回ると政府回りはいつも考えるようだが、これは幻想で、単に生活費の一部を銀行に行かずに降ろすのと変わらない。サラリーマンならどちらにしても銀行振込内の話であり、この方式は公明党支持層に受ける方策以外の何物でもないと思う。
高速道路の値下げもまた酷いが、これは民主党の無料化案に対抗するものだ。無料化案も良いと思わないが、無料化すると徴収コストはなくなるのに、休日千円にしても料金所の人件費が減る訳ではない。高速道路の建設債務は早期に返済すべきであり、高速道路の料金は現状維持すべきだ。必要なのは料金の値下げではなく、通る車もまばらで採算の取れない、地方の高速道路建設を止める事だ。
何故日本の財政赤字がかくも巨大な額になってしまったのか? 要因は幾つもあり、特殊法人、官僚天下り天国もそうだし、最近の役所のタクシー料金に見るような無駄な出費もそうだ。思いやり予算のように本来払う必要のないものを支払うのもそうだが、結局最も大きな要因は自民党そのものの存在である。これはこの日本破綻サイトを始めた時に選挙制度の問題が大きいと書いたが、自民党国会議員というのは、地元用に予算を分捕るための存在でしかないからだ。既に私は国会議員を各地方から選出する議員で無くす手法を公開している。
さて今自民党総裁選で出ている5人の候補の内、プライマリバランスの堅持を表明していない唯一の候補が麻生氏である。彼は古い自民党の代表のような人物であり、地方に予算を分捕ろうとする、旧体制自民党議員の支持を得ている。彼が総裁の座を得た場合、日本がどの方向に進むのかは明白と言うしかない。しかしそれを阻止出来るのは自民党国会議員と党員だけであり、国民が出来るのは次の総選挙で、古い自民党に対しノーという結果を示す以外にはないのである。今、米国はかっての日本のような金融恐慌状態になっているが、麻生政権の元、同じ様な危機に陥らない保障はない。
福田首相の退陣を暗に迫った公明党の目的は、選挙に耐えうる顔であり、それは麻生幹事長と見られている。麻生氏以外の候補擁立の動きもあるようだが、現時点では麻生新政権の出来る確率が極めて高いと考える。麻生氏は人柄も良いし、英語も堪能だ。しかし事、財政と経済についてはかなり問題が多い。今般の定額減税も公明党の案を麻生氏が支持したとされているが、財源を明示しておらず、そこには赤字国債の発行を容認する姿勢が見える。
麻生氏は基礎年金の全額税方式も提言しており、この場合消費税を少なくとも10%まで上げる必要がある。積極財政という事で、国の支出を増やそうという行動と、消費税を上げようとする主張と、十分なビジョン、構想があるようには思われない。麻生氏は以前の橋本元首相のように国家構想を破滅させる危険性を秘める。つまりはプライマリ・バランスの黒字化先送りによる財政再建の頓挫と、消費増税による経済停滞、不況だ。上げ潮派が擁立するであろう候補ならより良いとは言えないものの、より良いビジョンの描ける次期首相候補の出現を待つしかない状況にある。
政府与党は定額減税の実施を決めたが、その財源については決めていない。赤字国債の発行となる可能性が極めて高く、単なる人気取りのバラマキは止めるべきだ。この定額減税法案の提出後の1月に、減税実施の是非を問う形で解散するとの観測もあり、とても容認出来ない。減税するのであれば、その分は既存の財源の何を削るのか、明確にしてから行なうべきだ。
今ある800兆円といった国家債務の発端は、戦後福田赳夫氏が発行した赤字国債が起源だ。その子息である福田現首相は父親の冒した罪を償うべきであり、それとは逆にいつか来た道をまた歩こうとするのは、800兆円の意味を理解出来ない愚か者と自ら認めているようなものだ。ただでさえ社会保障費の増大で増税圧力は高まっていて、それと逆行する減税など出来る余裕は今の日本にあるはずがない。
これは昨日の日経朝刊に載っていた。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080823AT3S2202122082008.html
ここ3年で30兆円は悪化していると見れる。そもそも以前は国の貸借対照表なんか公開していなかったし、公開されているこの対照表ですらざの程度信頼出来るのか怪しい。隠れ債務などを考えれば、実はもっと債務超過なのかも知れない。
資産は700兆円有るのだから、これを売れば赤字国債は減るはずと考えたくなる。しかし国家資産が売れるかどうかは判らない。早い話が皇居を売りますといって、誰が買えるのかという話になる。売れる資産は限られる訳だが、それでも売れる資産が多少はある事は事実だろう。貸借対照表の公表は、国の財政の窮状を訴えるのが目的のはずだ。福田首相は今の日本の財政状況をきちんと国民に説明をすべきだ。
財政再建志向と誉めたのに、その方向性は良く見えない。特に幹事長となった麻生氏からは2011年度にプライマリバランスを黒字化する方針の先送りを示唆する発言が出ている。幹事長は内閣の一員ではないが、当然に影響力は強く、新内閣の前途は多難である。
麻生氏はそもそも基礎年金の税方式化を提唱していた人物ではなかったか? 景気後退局面での増税は禁句ではあるが、財政再建・基礎年金の国庫負担増を念頭にすれば、自ずと選択肢は決まってくる。
今一番避けるべき課題は、財政再建の先送りで国際的信用を失い、円安と長期的金利の高騰を招き、発行済み国債の利払い金増加を招く事だ。その意味では苦しいとはいえ、毅然とした国家目標を内外に明確化すべきだ。麻生氏ではなく、与謝野氏に多少の期待をしておく。
上げ潮派の中川 秀直氏ではなく、与謝野馨氏を入閣させた事で内閣の方向性は財政再建志向が明確になった。しかし早ければ年末にも総選挙という事で、さほど時間の無い内閣に何処まで何が出来るのかという疑問はある。福田総理の決断力無き状態が長引けば、経済活性・財政再建の二兎共に逃がす可能性は高い。
与謝野氏だけではなく、谷垣国土相、高村外務相といった穏健派もいる事で、現状の自民党ではかなり良い人選をしている事は事実だ。しかしそれで良い政策が実行されるかと言えば、それは別問題である。
伊吹財務相などは、改革とは遠い路線の人物である。幹事長時代に言っていたバラマキ政策を財務大臣としても容認するようであれば、与謝野効果は吹っ飛んでしまう。太田誠一農水相など過去の言論に問題のある人物もいて、場合によっては財政再建以前に内閣が吹っ飛ぶ危険性すらあると言える。
2011年度のプライマリバランスは黒字化どころか、7.9兆円の赤字という試算である。(楽観シナリオでも3.9兆円)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080722/fnc0807222026022-n1.htm
過去にも書いて来たが、プライマリバランスの黒字化は、財政再建の入り口であり、ここから赤字を減らそうというものである。それすら達成できないとすれば、後は国家破綻へ加速の道が残るだけだ。
大田弘子経済担当大臣は「財政再建のためには、歳出削減と成長と増税の3つの手段の組み合わせしかない」と言ったそうだが、そんな事は初めから皆知っている。成長が鈍化した今、増税をすれば、更に景気は悪くなる。結局のところ歳出削減しかないはずだが、今の自民党周辺では社会保障費圧縮に対する反対論ばかりで、歳出削減どころか、その逆の道に行きそうな感じなのだ。
何時総選挙となり、次の宰相に誰がなるのか不透明な今だが、誰がなろうとも、国家破綻回避に残された道は、狭く細い道でしかない。
先日NHKで中川 秀直氏と与謝野馨氏の財政再建論争を特集していた。ムダを省き、景気を良くして税収を確保と言うのが中川氏で、痛みはあっても負担を将来に先送りせず消費増税というのが与謝野氏である。どちらも最近本を出して、ポスト福田の有力候補になっている。
今大阪府で大きな改革を行なっているが、あれは府のレベルなので、国全体の景気悪化を招く事にはならず、今のところ大きな税収減で更に財政悪化させるという話にはなっていない。しかし国ベースだと既に原油や食料の高騰でかなりの歪が出ている現実があり、ここでの消費増税は景気の大幅減速を招き、結果として更なる財政悪化の引き金になりかねない。よって中川氏の論がおかしいという事はない。
しかし既に800兆円という国家債務を念頭にした時、増税なしの再建が可能なのか、数字を挙げた議論をすべきだろう。2011年度プライマリバランスの黒字化は国家破綻回避の始まりであってそこが目標ではない。今の日本は歳出減と増税と景気進行による税収増と、それら全てがうまく回っても財政破綻が回避出来る可能性は殆ど無いというのが現実ではないのか? 国民年金の国庫負担2.3兆円増だけを議論するのではなく、800兆円を何時までに毎年幾ら減らすには、増税・税収増幾らが必要なのか、長期的な数字を示したプランを国民に出すべきだ。それをしない宰相候補は、指導力なき無用な政治家と考える。
残念ながら民主党は政権政党にふさわしいとは言えないようだ。
http://www.asahi.com/politics/update/0528/TKY200805270403.html
プライマリバランスの黒字化は財政破綻回避のスタートであり、それすら先送りしようとする政党にまともな財政再建が出来るとは考えられない。
民主党が何時からこう堕落していったのかは判らないが、元自民党の小沢現党首になってから、それは加速したように思う。例えば民主党はかって年金に対しての消費税増税を言っていたが、今や全額税方式と言いながら増税回避スタンスであり、その実現性が疑わしい。
選挙対策で増税回避といった良い事ばかり言う姿勢は、辞めた安倍前首相の、最後の一人まで3月末までに照合すると言っていたのと基本的に同じである。これでは自民党与謝野氏の方が、よりましな次の選択肢だと言わざるを得ない。
大阪市は大阪府同様に破綻寸前の自治体である。それどころか、2005年にはヤミ退職金・年金といった職員厚遇問題を起したモラルなき自治体だが、3年経っても一向に改善されていないらしい。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080311AT5C1002C10032008.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E5%95%8F%E9%A1%8C
前回の旧美里町といった小さなところだけではなく、基本的にどの自治体でもやっていると考えるのが妥当である。特に大阪府の裏金問題を教訓とする市長・市職員が一人でもいれば、今回の問題はとっくの昔に発覚していた問題だろう。
たった一人の常識ある職員が居れば3年前の厚遇問題の時に問題は解決していたはずだ。現実にはそういった職員は皆無だった訳であり、大阪市だけが例外という訳ではない。先日の宮崎県でも新知事が就任の時に裏金について質してもその場では隠蔽されていた。地方公務員にモラルを求めても無駄というのが現実であり、市民がいっそうの監視努力をしなければ、国家と共に地方も破綻回避は出来ない。
過去一体こうしたニュースに何回接してきただろうか? 自治体には例外なく裏金があるのではないかと考えたくなる。裏金とは官僚・公務員によって、我々一般市民が納めた税金が喰い物にされたという事であり、それに関与したものに1円残らず補填させ、地方・国の財政赤字の穴埋めをさせるべきだ。
この旧美里町の話では、70年前から裏金があったとされる。だとすると関与した人数、使われた裏金総額は相当大きな数字となるだろう。もしこれについて過去の関与者の責任を問わないのならば、それは地方自治の敗北である。美里町といった小さな町で2億円だとすれば、日本の自治体全体で過去幾らの税金が喰い物にされてきたのだろうか?
とうとう838兆円で、国民一人当たりだと656万円である。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT3S2501O%2025022008&g=E3&d=20080225
半年で確実に2兆円増えた事になるが、原油や鉄鉱石、小麦等の値上げで、物価高、景気の落ち込みは確実であり、そうなると税収は減り、更に借金増加に拍車を掛けかねない。
政府は今一度日本の窮状を国民に詳しく説明をすべきだ。国家破綻回避には何時までに、幾ら借金を減らす必要があるのか、きちんと説明をすべきだ。それすらしない今の日本政府は、異常と言う他ない。
財政再建の公約として、2011年度にプライマリバランス黒字化をするはずであったが、既に無理なようだ。内閣府は名目成長率の鈍化を前提に、税収の下方修正を盛り込んだ試算を行ない、11年度も赤字との報告を出す。
プライマリバランスの黒字化は財政再建の入り口であり、ここから借金減らしをしようとするものだ。それすら出来ないというのは、破産は確実と言っているのに等しい。元々5年間で14.3兆円の歳出削減を行なう事が前提の黒字化であり、そもそも自民政権にそんな大鉈は振るえないとも思っていた。
福田政権は早くも不支持が支持を上回ったそうだが、最も問題なのは経済政策らしきものを全く提示していない事だ。野党の言う「道路を作るよりも、ガソリン価格を下げて活性化させろ」という方が余程経済を見ている。米国経済の落ち込みは予想を越える可能性があり、今の福田政権のままでは、橋本リセッションの再来となる恐れも否定出来ない。
呆れた地方自治体である。
http://www.asahi.com/politics/update/1230/OSK200712300036.html
赤字を隠し、再建団体転落を防止する。結果として債務は将来の府民に先送りされる。日本政府が行なっているのと全く同様な手法である。
さて府知事は選挙によって今月新たに選ばれるはずだ。新知事はこの赤字隠しにどう対応しようとするのか? 倒産前の企業も同じだが、職員の大幅リストラをして債務を圧縮する。それがまともな方法だが、新知事にそれが出来るだろうか?
新規国債発行こそ25兆3500億円と絞ったものの、肝心のプライマリバランスの悪化拡大では、2011年にもプライマリバランスの黒字化を目指している政府方針に黄色信号が灯った事になる。PBの赤字は5兆1900億円で、とても後4年で無くせる額ではない。何としても今年度これを1兆円減らすのが、まともな宰相の仕事だろう。
福田首相はアジア外交など安倍前首相よりも良い面もあるのだが、財政再建に対しては残念ながら強い意志が感じられない。予算の内容もバラマキに終始する様相では、日本はまた破綻への道を歩みだしたと言わざるを得ないだろう。
この報道の通りであれば、また日本は破綻への加速を早める。
http://www.asahi.com/politics/update/1205/TKY200712040519.html
福田政権は中国との対話を進めるなど、前の安倍政権よりかなりマシとの印象はある。しかし財政再建への熱意が殆ど感じられない。税収が減るとの見通しであれば、その分無駄な歳出を削るべきだ。その努力もしないで国債発行を増やそうというのであれば、国際社会が日本を信任しないだろう。
今日本は円高局面にあるが、破綻国家の通貨が何時までも買われる事はない。福田首相は自らの父親が発行し始めた赤字国債について、その発行責任を引き継ぎ、宰相として責任ある行動を取るべきだ。
日経新聞だと、23日朝刊の5面隅に国の借金2兆8000億減 (残は833兆6982億円) と小さな記事が出ていた。3か月毎の数値が増えなかったというものだが、単なる集計のタイミングでそうなったに過ぎず、国家破綻への道が止まった訳ではない。しかし日本の債務はいったい幾らあるのかと思うがインターネットで動く各借金時計は、地方の債務も入れて相当に大きな数字を出している。
http://www.team-nippon.com/ (チームニッポン)
http://www.takarabe-hrj.co.jp/clock.htm (財部誠一)
http://www.geocities.jp/mkqdj167/japan.htm
http://thetruthoftoday.com/FinancialFailure.html
http://ueno.cool.ne.jp/gakuten/network/fin.html (1168兆と最も数字が大きい)
http://www.mof.go.jp/oshirase.htm (財務省のは停止している)
どの数字が正しいのかはとにかく、どれであっても日本の破綻は遠くない事を示している。国会は新テロ対策特別措置法案などというつまらない法律の議論をする暇があったら、財政赤字解消の為の具体的政策を議論すべきだ。
これは読売の記事だが、「消費税なしでもやっていける、という人は物事を知らない。選挙が怖いから何もしないのでは、無責任な政治になってしまう」と言う与謝野前官房長官はまともである。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071117i212.htm?from=main2
勿論消費増税よりも歳出削減が先というのは正論だが、今の日本の財政赤字はそんな生易しいものではない。選挙が怖く消費増税を先送りしている政治家は、巨大な財政赤字を若い世代に押し付け、将来の痛みを更に大きくしているのに他ならない。
2003年に奥田ビジョンが示されて既に4年が経過しようとしている。民間人でも毎年1%上げるといったビジョンを示している一方で、政治家は財政赤字解消について何も責任ある展望を示していない。例えば国民年金の国庫負担を2009年までに1/2に引き上げる話は財源問題が解決していない。政治家諸氏はこの一度決まった負担増を、将来に先送りし年金問題をまた混乱させようとしているのではないだろうか?
国の借金836兆円の重みを理解していないのが役人であり、国土交通省がその典型である。今日本は破綻の瀬戸際というか、既に破綻していると見ている人もいるくらい、財政の状況は酷い。破綻されて困るのは我々国民であり、そうならないように無駄な歳出は1円でも減らさなければいけない。しかし現実にはどこの役所も、予算を増やす事は考えても減らそうなどという気は更々ない。
知られているように車の重量税やガソリン税などの税収は道路特定財源として、使用目的が限定されて来た。今地方を回るとどこも道路が綺麗なので驚いてしまうが、その予算を支えて来たのがこの道路特定財源だ。しかし今や日本はより多くの道路を求め新規建設を行なおうとするような財政の状況にはない。ところが国土交通省は国家財政事情など勘案せず、ひたすら省益・既得権の保護に走っている。
国土交通省の主張は今後10年道路特定財源を全て道路予算として使い切ろうとするものだ。これは小泉政権時に出ていた道路特定財源を一部一般財源化するという方針に反するものであり、福田政権の財政対する認識の甘さを物語っている。国道交通省の大臣は公明党の冬柴氏だが、この役人の主張をそのまま擁護するような人物は、額賀財務大臣の証人喚問以前に問責決議すべきだ。
これは前回の話の続編である。内閣府の試算では、増える社会保障費を全て増税で賄うとした場合最大17%の消費税が必要とするものである。大きな数字だが、このコラムでは2年も前に19%といった試算が有った事も書いている。その意味では驚き呆れるという数字ではない。
既に800兆円以上の借金を抱える国家が増税もなく赤字解消を図るなどというのは幻想である。しかしその一方で増税の前に先ず無駄な歳出削減をというのは勿論正論だが、現実の日本の状況を考慮すれば、増税回避は単に問題の先送り、若い世代への負担押し付けに他ならない。
今政府が行なうべきは増税のソフトランディングだろう。以前経団連の会長だかが、毎年1%づつ増税といった私案を語っていた事があった。それも一つの見識だろうが、個人的には大幅な歳出削減+消費税10%程度への移行をすぐ実施すべきだ。増税の先送りは、より大きな痛みとなって国民に降りかかる事となるのは確実と考えるべきだ。
これは本日の日経の記事で、記事のタイトルは「最大6.6兆円 税収不足」というものである。政府の目標は2011年度プライマリバランスの黒字化であり、これなくしてその後の債務減額・財政再建は有り得ない。これについて内閣府がまとめ日経に載っていた表は次のようである。
名目成長 3.0%
名目成長 2.2%
14.3兆円の歳出削減 黒字化
-3.2
11.4兆円の歳出削減 -2.3
-5.8
14.3兆円減+08年度から年1兆円追加歳出 -3.2
-6.6
この表で黒字となるのは名目成長3.0%で且つ14.3兆円の歳出削減をした時だが、そもそもこの+3.0%という成長率の維持は困難である。仮に2.2%が維持出来たとしても、最低3.2兆円の増税が必要になる。しかしここでの前提14.3兆円の歳出削減も殆ど実現困難だろう。つまり少なくとも6兆円程度、消費税で2%はプライマリバランス黒字化に必要という試算である。しかし黒字化したところで既に八百数十兆円に膨らんだ債務の減額のスタートに立つだけで、年8兆円減らしたとしても百年は掛かる借金がある。このように考えると黒字化に大幅な増税は避けられないし、中途半端な増税では債務返済が事実上困難なほど、国の債務は膨大だという現実がある。
福田首相は少しはまともに財政再建に踏み込み増税論議もするのかと思っていたが、少なくとも今の時点ではそうでもない。その理由として民主党が消費税を上げないと言っている事が挙げられる。日本の二大政党化実現には民主党への政権交代は欠かせない。その民主党は以前は福祉目的で消費増税を言っていたが、なぜか今は方向転換してしまった。増税もなく一方で基礎年金の税方式を掲げており、財政的裏づけの無いバラマキになりかねない主張になっている。
日本の国の借金は余りにも膨大で増税なしに解消する事は不可能だ。しかし一方で当然財政圧縮も必要である。それは税金の無駄遣いを無くす事だが、今日の日経に技能労務職員給与の官民格差について書かれていた。例えば公務員と民間で同じ守衛の給料が公務員側が1.69倍と高い。バス運転手で1.59倍、学校給食員で1.5倍と要はアウトソーシングしてしまえば、この無駄な公務員給与は削れるのである。これは歳出削減の一例でしかないが、先ずは出来る事からやるという意味で、政府・自治体共にすぐにでもやれる事だ。それをしない行政府の方々には、選挙で退場願う事だ。
国民一人当たり655万円となった。
http://www.sankei.co.jp/keizai/kseisaku/070824/ksk070824008.htm
これは6月末の数字で3月末よりも2.1兆円強増えた事になる。要は今景気が良さそうでありながら年間10兆円程赤字は増えているという事で、この数字が1000兆円となるのは、以前言われていた2020年よりも早くなるかも知れない。
勿論政府は2010年代初頭にプライマリバランスをプラス化し、借金を減らす事を目標としているが、北京五輪後のリセッションに加え、社会保障費負担増による増税路線への転換で、このプラス化自体その実現がかなり怪しい。そうなると国家破綻へのスピードは加速し、日本がかってのトルコ、ロシア、アルゼンチンといった国と同じ様になるのは遠い将来ではなくなる。
国民一人当たり653万円の借金がある国家を誰が破綻していないと言うのだろうか?
三ヶ月前よりも2兆円増えた。5年前との比較なら227兆円も増えた。それでいてこの記事を新聞各紙ともトップ記事とはしない。社会保険庁職員が僅かに10億円自主返上しようなどというのとは、全くの桁違いである事を認識すべきだ。2兆円というのはそれだけで10億円の2000倍であり、しかもたった三ヶ月での増加だ。どちらが国民にとってより重要なのか良く考えてみるべきだ。
参院選の争点は年金だそうだ。社会保険庁の不祥事続発である意味当然だが、各政党・候補者はこの巨額の借金をどうやって・いつまでに返済しようとするのかビジョンを示すべきだ。既に減税はなくなり、一方で厚生年金の保険金などは上がり、近々では基礎年金の国庫負担2分の1化へ財源協議が始まる。まともな歳出削減もせず、一方で消費増税を先送っている財務省の姿は、年金記録の入力・照合を先送ってきた社会保険庁と全く同じではないか? 政治家も官僚もこの問題にもっと真正面から取り組むべきだ。
この話は本日日経朝刊トップなので多くの方は読まれただろう。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070425AT3S2401824042007.html
しかし私自身もそうだが、いったいこれは何の話だと疑問思った方がほとんどではないだろうか?
特殊法人(雇用・能力開発機構他)の繰越欠損金を政府出資金で穴埋めしていたというものだが、総額12兆円というのは簡単に見過ごせるような金額ではない。それでいながら、誰一人責任を取る訳でないどころか、この問題について国会で議論した形跡すらないというのだから、開いた口は塞がらないし、日本の破綻は近いというしかない。
先ずこうした事実が報道された以上、野党は国会で政府の責任を追及し、今回の経緯の説明を求めるべきだ。責任を追及するというのは、この穴埋めの意思決定を行なった責任者の道義的・政治的・行政としての責任を取らせるという事だ。辞任で済むような問題ではなく、消えた12兆円を一円でも多く補填させるべく、必要な行動を取らせるべきだ。こう書いた私の主張は一般市民として当然の主張であると考えるが、恐らくまともな責任追及が成される事もなく忘れ去られるのが日本の実態だろう。やはり日本国の破綻はもう目の前である。
S&Pの日本国債格付けがAAに上がった。
http://www.asahi.com/business/update/0423/TKY200704230236.html
景気が良くて税収が増えた事を好感しての格上げと考えるが、それでも日本は日々財政赤字が拡大している状態であり、格上げされる正当な理由があるようには思えない。税収拡大が何時までも続く訳ではなく、ダブルAからまた落ちる可能性はかなりあるものと読む。
これは一昨日朝日新聞に出ていた話である。
http://www.asahi.com/politics/update/0420/TKY200704190399.html
3年で11兆円しか増えていないという事になっている。しかしそもそも債務超過が283兆円程度で済んでいるのか、かなり怪しい数字と考える。
国は今800兆円を越える負債を抱えるが、一方で国有地など資産もあり、それらを売却すれば負債は減って、その残りは283兆円というのが、この試算の言っている所である。しかし記事にも書かれているが、例えばダムが試算だと言ってみたところで、誰が買ってくれるのか? 買い手がいなければ資産価値など無いにも等しい。283兆円でも相当な金額だが、とてもこの程度の債務超過で収まらないのが、日本という国家の現状である。
12月末の数字は3か月前よりも4兆円以上増えた。
http://www.sankei.co.jp/keizai/kseisaku/070323/ksk070323003.htm
国民一人当たり651万円と聞いて、どうしてこれが返済可能かのごとく扱われるのか判らない。多額の借金を抱える個人ならば、当然借りられる金額に限度はある。しかし事が国家となると、徴税権を担保に幾らでも借りられるとでも言うのだろうか?
500兆円台の借金は酷いと言っていたのが、つい先日のような気がするが、これは1000兆円の大台も遠くないという事に他ならない。早くまともな感覚のある人間を首相に選び、破産する前に返済しろと、自民党に言いたい。
この話は昨日の日経朝刊トップなので、多くの方は読まれたであろう。前回コラムと同様に隠れ借金である。
都道府県で最も第三セクターの借金が大きいのが、東京都の1兆3,9676億円である。既にこの内の幾らかは不良債権化しているのは確実であり、いつの日かにこれは都民の税金で肩代わりさせられる可能性が大である。そんな東京都の知事が、その息子に公費を出費し、しかもただ働きだったと嘘を言っていた訳で、東京都が将来破綻するであろう事も良く判る。
日興証券ではないが、私企業が子会社を使って決算を偽るのは、当然許されない事として糾弾され、既に当時の経営者がその座を追われ、更には上場廃止の可能性まで噂されている。公共企業体の重みは私企業の比ではないはずなのに、これだけの第三セク借金を抱えている自治体の首長がその責任を問われないのはどういう事なのだろうか? 私の住んでいる横浜でも6,983億円もの第三セク借金があり、そうした借金自治体の首長は、その長期的返済計画を市民に明示すべきである。
本日の日経朝刊のトップである。隠れ借金として名高い、地方交付税交付金の不足を補う為に民間金融機関から借りている18.7兆円について、60年での返済を法律で義務付けようとするものだ。
このように書くと財政に疎い方には何の話か全く判らないだろう。そもそも国の借金は国債であり、なぜ国債を発行せずに民間金融機関から借り入れるのか? 要はその時々の予算編成時に、国債発行額を小さく見せかけようと、当時の大蔵官僚が悪知恵を出し、それを政府が追認した結果だ。
しかし国債だろうが、民間借り入れだろうが国の借金である事に変わりがない。寧ろ後になって法律を作らない限り、返済しようともしないような隠れ借金を作った方々の責任を問うべきではないのか? 恐らく隠れ借金はこれ以外にも多くあり、現実に借金総額が幾らなのかも判らないのが、今の日本国の現状だ。必要な事は返済義務付けの法律を作る事ではなく、そうした姑息な隠れ借金手法を生み出した官僚の責任を問う事だ。
9月末は税収増効果なのか6月末に較べ+1,218億円の微増との発表になっている。1,218億円でも大きな数字だが、過去の激増に較べればまだマシという事なのだろう。これでも国民一人当たり648万円であり、返済目処は皆無と言って良い。
この中の国債残高は675兆円弱であり、国債以外(借入金や政府短期証券)で借金の約2割を占める。国と地方の長期債務は773兆円と言うが、政府短期証券と国債の一部である財投債が含まれていないという。つまりそれらを含めれば既に日本は一千兆円の債務国であり、これ以外にも特殊法人不良債権や、年金の積立て不足がある。
既に日本は砂上の楼閣国家と言って良いだろう。少子化の進行も厚生労働省の予測を上回っており、年金基金の破綻つまり将来年金給付が受けられないというのも、もはや夢物語では無くなっている。
福島、和歌山の次は宮崎県知事だった。市レベルの逮捕も続き、関東だと成田市長が逮捕された。当然これで終わりとは国民は思っていない訳で、より大物の知事の逮捕を期待している。東京地検特捜部をはじめとする検察の頑張りは素晴らしいが、良く考えてみると過去こうした談合を摘発して来なかった事が今現在の問題を大きくしているのだ。
日本は公共事業土建国家である。地方の県の多くは、県が発注する工事が地元産業を支える構図があった。本来自治体は一円でも公費の出費を抑制すべく、入札でより安い業者を選定すべきである。現実の多くは全く逆だ。首長や役人に見返りのある業者に発注され、平均落札率が90%を越えているのが当たり前なのだ。それだけ高い工事を発注しているという事は、余分な税金を使っているという事であり、これが地方の財政負担を大きくする。地方の公共事業の多くが国からの地方交付税で賄われるという事で国の財政もまた圧迫する。
結果で言えば業者や首長・役人の懐具合が良くなった分、国と地方の財政赤字が拡大したのだ。今現在の検察の頑張りが教えてくれるものは、過去の検察の怠慢が国家破綻を加速させたのだ。検察はこの三知事逮捕で満足する事なく、噂されるより大物知事の立件化に向けて努力すべきだ。それが過去の怠慢に対する、国民への償いだろう。
いざなぎ景気を越えたとかいう持続的景気の中、一般会計の税収が50兆円を超えるとの事だ。税収が増えたという事で喜ばしい事のはずだが、これでも25兆円以上の国債発行が必要なのが日本の国家予算である。これをおかしいと思わない人は、サラ金の餌食になる資格のある方だろう。
税収がピークの時に多少余るくらいが、予算規模として妥当な所だ。つまりそもそも日本の一般会計予算は25兆円ほど支出が多いのだ。確かに複雑怪奇な特別会計を見ずに論じても余り意味はないが、先ずは一般会計ベースでまともな状態にすべきだ。2010年代の初頭にプライマリーバランスを黒字化する目標と言いながら、それが達成される見通しは立っていない中、不要な予算は削るべきだ。
一方、取るべき所から取っていない、例も数多い。金融戦犯銀行には法律を作ってまで、公的資金を導入した。今、利益を回復したのに過去の欠損によって法人税ゼロというのは、一般国民誰も納得しない。特別法を作ってでも徴収すべきだ。
夕張市より国の財政の方が悪いと財務省は言う。
しかし国家破綻より地方自治体の破綻の方が先にやって来る事は確実である。例えば団塊世代公務員の大量退職で退職手当の基金が底をついているらしいが、この穴埋めを住民負担で賄おうとしている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061015/mng_____tokuho__000.shtml
民間企業が倒産すれば、退職金どこらか既往の給料すら払われないケースは良くある話だ。利益確保が出来なかった責任の一端を従業員が負う事になる訳だが、公務員さん達は責任を負うどころか、それを住民に回そうというのだ。退職金相当の積立金が無いというのなら、その分は払わない、それが世間の考える常識である。
「これで国は破産しないか」というのは、9月15日の朝日新聞社説のタイトルである。一般紙が国家破産について書いていながら、大きな話題にならない事が恐ろしい。この社説では、谷垣財務相の消費税率10%説をそれで十分とはしていないが、麻生・安倍両氏の歳出削減優先説だけでは全く不十分で、このままでは危機は間違いなく訪れると厳しく書いている。
既に安倍氏の勝利は動きそうにない自民党総裁選だが、自民党員はなぜ安倍氏を推すのか? それは先ず来年の参院選に勝てる顔が欲しいからだ。参院選に消費税を上げるという公約をすると、とても選挙に勝てないというのが党員の読みで、それを避けられる安倍氏は好都合という事なのだろう。
しかし過去のこうした選挙目当ての増税先送り、補助金等の金のバラまきが、827兆円という膨大な負債を作ってきた事は間違いがなく、安倍氏の総裁選勝利は日本の破綻への序奏である。谷垣氏は次善の選択だろうが、はっきり言って自民党政権は負債の責任当事者であり、この器の中の誰が政権を担おうと、まともな財政再建など出来る事はない。それが今の日本の正しい認識であり、破綻回避には自民党に下野してもらう他ないと言える。
先週、本命とされる安倍官房長官が自民党総裁選への出馬を表明したが、財政再建への道筋は何ら示さなかった。この人が次期首相となれば、日本の国家破綻はまた一歩近づいてくる。国の借金827兆円は既に、破綻回避不能なほど大きいが、仮にそうでないとしても、歳出削減だけで賄えるような半端な数字ではない。次期首相になろうと志すものは、少しは真面目に財政再建の方策を考え、国民に対してその道筋を語るべきだ。
小泉首相はその任期中に約200兆円も国の借金を増やした。その一方で消費税の引き上げは先送りし、現在の痛みを将来の更に大きい痛みに振り替えて、それを先送りした。例えば国民年金の国家負担は既に現行の3分の1を2分の1へ増やす事は決めたが、財源の確保はしていない。財源の裏付けなく国庫負担を増やす事は不可能であり、次期首相へ丸投げしている。逆に言えば、次期首相となろうとする人物は、これをどう対応しようとするのか国民に政策を提言する義務がある。
しかし今、自民党の有力三候補の中で、多少はまともな事を言っているのは谷垣財相だけであり、残りの二人は歳出を削減するとしか言わず、しかも何を削減するかの明言は避けている。これでは破産目前の会社で、資金繰りの努力もしない無能な企業経営者と何も変わるところはない。自民党総裁選が公示されたら、その候補者はどのように財政再建をしようとするのか、その詳細な政策を明らかにすべきである。
12日のコラムでは15.5兆円と書いている。しかし更に一兆円以上削られた挙句に、具体的な削減内容や増税策については触れていないという到底容認出来ない内容になっている。しかも名目経済成長率を3%に見積もっており、とてもこの数字が達成されるとは思えず、結論的に言えば14.3兆円の歳出削減をしたところでプライマリ・バランスなど黒字化されない。それどころか、今回の決定は今後の国債利払い費の伸びが明確にされているとは思えず、改革案と呼ぶに値しない内容になっている。
そもそも今の国の借金827兆円について多大な責任を負っている自民党を中心として、まともな歳出入改革案などまとめられると考える方が愚かである。既に827兆円という数字はまともな事をして財政再建できる許容額を大幅に越えており、公務員を3割、4割削減して官の仕事を大幅に減らす大胆な規制緩和でもしない限り、再建など無理である。つまりは再建出来るか否かではなく、何時まで破綻を先送り出来るか、それが現実的な課題になっている。
3ヶ月で14兆円も増えている。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060623it13.htm?from=top
既に手遅れ破綻状態だが、兎にも角にも小泉首相の後釜には財政再建に意欲のある人物を当てるべきだ。北朝鮮に対して強い事を言う人気ある方を後継にしたところで、国の財政には何のメリットにもならない。
基礎的収支の黒字化に必要な財源は15.5兆円であり、その内の8兆円から13兆円を歳出削減で賄う。その結果として消費税は6%から8%にするというストーリーを政府は描いている。これは昨日の日経新聞朝刊のトップだったので読まれた方も多いだろう。
このストーリーの目玉は消費税を噂されている2桁、10%以上にしなくとも、財政再建は可能という事らしい。しかし8兆円を越える歳出削減など、少なくとも自民党が政権を獲っていて実行可能などとは私には思えない。つまりこの消費税を2桁にしないで済む方策は現実には夢物語である。
しかし十分な歳出削減をする事なく消費税の増税を決めれば、小泉政権の次の政権が国民の信任を失う事もまた確かであろう。信任を失い政権交代が起こるのか、信任を失わない為に大鉈を振るう事が出来るのか、プライマリーバランスの黒字化への攻防が始まる。
多少改善したという事なのかも知れないが、要は3分の1は支払っていないという事である。これでは年金財政の破綻は遠くないと言わざるを得ない。そもそも年金のしくみは複雑過ぎて、一般国民が納得して支払うように出来ていない。国民年金の支給額は条文的に言えば78万900円に改定率を掛けた額なので、満額でも月額6万5千円程度である。一方では生活保護費として月額8万円以上支給している自治体も有って、掛け金を払わずにいざという時は生活保護を受けようと考える輩がいるのは現実なのである。そうした事を考えさせる事のない、整合性の取れた法制度とすべきである。
例えば厚生年金は保険であるが、国民年金は保険ではない。つまり国民年金の方では、被保険者期間がなくただの一円も収めていない者でも、給付を受ける可能性があるのである。社会保障制度の素人としてはなぜこの様な制度をを作ったのか、良く判らない。未納率0%とという完璧な状態が無理であるのならば、基本的には保険であって本人が過去に支払った保険金に見合ったものを将来支給するという保険システムにすべきである。未納分は国庫が穴埋めするのであれば、良く考えれば真面目な納付者が納税者として二重負担しているだけである。
先日799兆円と書いてからまだ3か月しか経っていない。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060324it13.htm?from=top
地方の分を加えれば当然千兆円を越すが、今日の日経夕刊によれば昨年末の個人金融資産が1500兆円と書いている。単純に足し算すれば債務超過ではないと言う事だろうか?
しかし今増税議論されているのは消費税である。経費節減と共に、フローへの課税ではなく、相続税や固定資産税等ストックへの課税強化を先ず行なうべきだろう。貯金の無い世帯も少なくない事を考えれば、1500兆円の金融資産の多くは特定少数の資産家に集中しているのは明らかなのだから。
これは本日の日経朝刊のトップ記事なので多くの方が読まれたであろう。経済財政諮問会議が、16日に提案する案の大枠だそうである。元々2010年代の初頭にプライマリバランスを黒字化するといっていたので、2011年に均衡させて更に2015年に黒字2%というのは当初目標の範囲と言える。しかし成長率3%、長期金利4%を前提としてのこの案を達成可能と考えるのはかなりの楽天家だろう。そもそも人口減少時代にプラス成長が持続出来るというのがかなりの幻想である。
仮に達成可能として、どのようにして三割の歳出カットが行なえるというのか? 当然これは無理だから最低半分増税としてどうやって十兆円の増税を行なえるというのか? つまり数字をまともに考えるととても達成可能とは考えられない。 達成可能でないという事は既に国家は破綻しているというのと同義である。勿論破綻だと言われては国民は困る。単に2011年度にプライマリバランスの均衡という大枠だけでなく、どの程度の増税が必要なのか、次の首相になろうとする人物は構想を明示すべきである。
政府周辺では時期尚早論が強かったが、日銀は量的緩和政策の解除を決定した。最近の企業業績や景気の動向を見れば、当然の決定と言えよう。福井総裁の言うようにまともな金融政策に戻るのである。景気が良くなれば金利は上がり、年金生活者の預金にもまともな利息の付く時代が戻ろうとしている訳である。これでデフレ脱却が本物であれば、全くめでたい話なのだが、ちょっと待って欲しい。今長期金利が上がると誰が困るのだろうか? 住宅ローンを借りている人か? いや違う、最も困るのは800兆円という巨額の借金をしている国である。
2010年初頭までにプライマリバランスを黒字にする為には、20兆円の歳出削減あるいは増税が必要である。10兆円が増税であれば、残り10兆円の歳出削減が必要だが、これは国債の利払いが増えない事が前提である。800兆円の1%は8兆円であり、単純に1%長期金利が上がっただけで、どの程度利払いの負担が増えるのか一目瞭然である。本日2006年3月9日は、後世に日本の破綻が始まった日として残る日になるのかも知れない。
国会は偽造メール問題という意味不明の騒動の為、四点セットに対する十分な追及もなく予算が成立した。この結果景気が良く税収が増えたという状況ながら、大幅にプライマリバランスが崩れた予算が今年も継続可決された。一般税収が46兆円もないのに、80兆円弱の歳出があるという予算に多くの人は驚きもしないようだが、これは異常な予算というしかない。ところで財務省サイトには現在の財政状況を知るのに良い特集サイトがある。
問題は財務省のこうしたサイトなど一般国民は見ないだろうという事だ。今、日本の何が問題なのか? 800兆円にもなる国の借金についての危機を国会で審議せず、どこで危機の認識をするというのだろうか?
レイムダックの小泉首相が、人気取りの為に日本橋の上を覆う高速道路の迂回問題を出してきた。勿論悪評の高架を取り払い日本橋を再生させる事が狙いである。すると今度は石原都知事が、日本橋移転案を提起した。高速道路移転よりは安くすむだろうという発想である。過去こうした政治家の人気取り政策の積み重ねが、現在の借金大国を作った。
確かに江戸っ子としてはあの日本橋の姿は情けないもので、大空の下の日本橋をまた見たいとは願う。しかしそれに掛かる費用が問題である。既に799兆円の借金の抱える国の何処に、数千億円と想定される日本橋再生費用を出せる余力があるというのだろうか? そんな事を考えている暇が有ったら2009年度から行なうとする年金の国庫負担2分の1への引き上げ財源確保を急ぐべきである。
財務省発表の2005年9月末の数字である。9月に書いた数字よりも4兆円も増えている。簡単に4兆円と言うが、一般会計税収の1割弱に匹敵する巨額な数字である。更に地方の長期債務204兆円を加えれば1003兆円という想像を絶する数字である。そして当然これだけではなく、年金の積立て不足や特殊法人の隠れ債務もある。既に日本という国家は砂上の楼閣と言って良い。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT3L22059%2022122005&g=MH&d=20051222
今日本は人口が減少する国となった。若年層の負担増加がその背景にあるのは間違いない。しかし今の政府・地方公共団体は抜本的対策の先送りしかしていない。消費税の引上げ先送りはある年齢以上の世代にとって多分良いことかも知れないが、その分若年層に負担を押し付けているだけである。その意味では若い世代の人こそ早く抜本的施策を実行しろと増税・経費節減を迫るべきである。ところが現実は選挙に行くこともせず、自らの首を更に絞めている。
今、日本は破綻寸前だというのに、ここでもまた官僚・公務員に喰い物にされている。
http://www.asahi.com/national/update/1106/TKY200511050281.html
元々は我々労働者や企業が払った雇用保険料である。ところが特別会計という事で国会、国民による監視も届かず、天下り用外郭団体作りを目的にハコモノを作られ、挙句がこのあり様である。売却した1970施設だけでも時価704億円のものを126.4億円で売却し、577.6億もの赤字である。それで一体誰がどういう責任を取るというのだろうか?
報道機関も単に事実を報道するだけでなく、事後の責任追及報道をすべきである。野党政治家は国会の専門委員会でこれを取り上げ質問し、責任追求を行なうべきである。数百億の損失について責任追及を行なわないような野党であれば、与党と同罪と見られても仕方がないだろう。
とうとう800兆円は秒読みだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20050922/fls_____detail__059.shtml
総選挙大勝の小泉首相は来年9月までを強調しているが、これは当然である。借金を増やして後始末は後継に任そうという腹だ。当コラムで2002年6月、赤字額の意味が判っているのかと小泉首相に問いかけた時は607兆円であり、その後3年でこの宰相は188兆円も借金を増やした訳である。
今後の政権が自民党だろうが民主党だろうが、もう増税路線以外には有り得ない段階であり、公務員の給与改定・リストラなど金額的には焼け石に水である。今回の選挙で財政赤字の責任政党を大勝させた方々はこの795兆円(国民1人当たり約631万円)の意味が判っているのだろうか?
選挙の争点は年金ではないだろうか?
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050821/mng_____sya_____004.shtml
3分の1が納めていない強制年金なんぞは既に強制年金ではなく、破綻準備年金である。議員年金廃止、年金一元化、年金目的消費税の導入など郵政民営化以前にやるべきことはいくらでもある。それとも破綻承知で問題を先送りしようと言うのだろうか?
これは2005年3月末の数字である。
3か月前のこのコラムで751兆円と書いているから、僅か3か月で30兆円借金が増えている。地方の債務との合計は1,009兆円であり、子供も含めた国民一人当り612万円の借金だという。これがまともな国家の数字だろうか?
破綻元年の文にも書いたが、倒産した以前私のいた会社はボーナス大幅カット、管理職手当てカットなど破綻回避の為に、人件費抑制のあらゆる事をやっていた。一方今の国家・地方自治体はいったい何なのだろうか? 大阪市は地上の楽園として有名だが、ここが例外という訳ではない。政府職員も自治体の役人も破綻寸前の財政状況を理解出来ないのだろうか? 何年か前の評論家の話では借金1,000兆円は国家破綻の分岐点のはずだった。今我々はもうルビコン川を渡り、破綻の奈落へ向かっている。
未納36.4%では国民皆年金どころか、3人に1人以上未納で実質破綻状態である。NHKの不払い97万人と違うのは、国民年金未納には強制徴収が可能という点だ。その意味では社会保険庁の責任が大と言わざるを得ない。96年当時まだ未納率20%も無かった時代に十分な対策を講じておくべきであったはずだか、お役所は何もしなかった。そうした中、国会議員すら払っていない多くの現実を見れば、自らの貯金に回し、あるいは安全な個人年金にしようとするのは当然の考え方だろう。
厚生年金のサラリーマンは天引きなので未納は起こり得ない。現在の世代間扶養という賦課方式の世界だという事を考えると、サラリーマンが自営業者の未納分を肩代わりしているという事でもある。不払いでも見る事の出来るNHK以上に、不公平の温床である。基礎年金の部分は目的消費税で賄い、多くの消費をする方には多くを負担して頂き、今まで未納の自営業者もその消費量に応じて負担して頂く、そうした方式へ早く移行すべきである。
財政制度等審議会が10年後に財政均衡させる為に必要とする数字である。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20050516AT1F1500215052005.html
しかし去年出ていた同審議会の数字は21%ではなかったか? どちらにしても何もしなければ2割の消費税が必要であり、それも単年度均衡するだけで、既にある700兆円と今後の10年で加算される財政赤字が無くなる訳ではないのである。
今回の審議会の報告は1.歳出3割カット、2.消費税率19%、3.消費税12%+歳出削減のという三案併記との事だ。まともな企業経営者なら歳出3割カットも可能と考えるだろうが、日本の政治家にそれが出来るとは思えない。そこで3.消費税12%+歳出削減辺りが現実的な対応となるが、これですら実行出来るのかと疑いたくなる。そうして先送りした先にあるのは国家破綻である。
財務相の決意表明はいいが、本当にヤル気はあるのだろうか? 国会周辺では憲法改正論議が盛んだが、そんな事に時間を費やしている場合ではない。郵政民営化も道路公団民営化のような理念なきものに終わらせてはならず、財政再建に役立つ形あるものにすべきである。しかし小泉政権での財政再建はいったいどこへ行ってしまったのか?
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050413/mng_____tokuho__000.shtml
任期中は消費税増税をしないと言うのなら、それに代わる歳出削減を行なうべきだ。しかし現実はどうだろうか? 小泉政権発足当初の国債発行30億円以下などというのはとっくの昔に忘れられてしまった。上の東京新聞記事では「国の借金総額は、二〇〇五年度末には八百八十八兆円」と言うことだが、解決を先送りし若い世代の首をどんどん締め上げていく、それが小泉政権の実態だ。
これは財務省が発表した2004年12月末の数字である。昨年6月末と比較して22兆円も増えている。年間に直して考えれば、一般会計の税収入に匹敵するような額が、そのまま国の債務として増えている現状だ。これは国が既に破産状態にあるという事であり、今回のこの記事(日経26日朝刊)は5面に小さく載せるべきではなく、一面トップにして国民の注意を喚起すべきである。
財務省もこの発表を小さく行なうのではなく、財務大臣によるどのようにすればこの債務を解消なのかの説明と共に大々的に行なうべきだ。何年か後の非難を回避したいのならば、いま危機の実態を国民に知らせるべきである。
参院財政金融委員会で財務省は2005年度末の国と地方の借金総額が1,093兆円になる見通しと発表した。これには政府短期証券(FB)が含まれるが、政府機関発表で恐らく初の1,000兆円超えである。
従来1,000兆円超えというのは国と地方の長期債務残高に、特殊法人の不良債権を足したり、最低でも480兆円と言われる年金未積立金を足したものとして言われてきた。しかし実態はそれらを加算する以前に1,000兆円を超えていたのである。これでも日本は国家破綻していないと誰が言えるのだろうか?
因みに個人金融資産は1400兆円と言われてきた。もはやこの個人資産全額を国の債務に注ぎ込んでも足りていないのは明白なようだ。日本の財政という砂上の楼閣は、何時瓦解してもおかしくない状況になりつつある。
福井日銀総裁が「もっと明確にプロセスを示せ」と注文したらしい。
そもそも財政赤字の拡大を招いたデフレを発生させた主役がこうした発言をされると、今頃何だと識者の方は言うのだろうが、それでも何も言わないよりは多少ましである。「バランス回復だけでは不十分。大幅黒字にならないと、財政破綻(はたん)のリスクがつきまとう」との同総裁発言は全くその通りである。マスコミもこうした発言はもっと大きく取り上げ、財政破綻リスクを周知徹底させるべきだ。
今週ディフォルト(債務不履行)になったアルゼンチン債の交換手続きが締め切られた。個人向けは35年間塩漬け、大口債権者向けは元本7割カットといった内容で新債券と交換というものである。勿論交換しなければ、元の債券はタダの紙切れとなる。
この話は多くの日本国民にとってどうでもよいような話に思われるが、実は日本の近未来の事である。日本国債も償還する資金の手当てが付かなければディフォルトする。両者の違いは、アルゼンチン債はサムライ債としてアルゼンチンの国外である日本でも売られていて、一方日本国債の多くはその国内である日本で売られているという点だけである。個人で持っていないという人も、自分の預金を預けている銀行・郵便局が国債を買っているので、そのリスクから逃れる事はできない。
ゴールデンタイムのテレビでは、数多のサラ金CMで「ご利用は計画的」にと流している。計画的に借金をしない人は個人破産し、サラ金から見ると不良債権になる。ところが国債の発行にまともな計画はないらしく、財政制度等審議会はプライマリバランスの均衡だけでも消費税21%は必要と先日試算していたのが記憶に新しい。二桁の消費税などとんでもないと多くの方は思われるだろうが、償還資金の手当てをしないその先には国家破綻しか待っていない。
20日の経済財政諮問会議で、内閣府は「構造改革と経済財政の中期展望」という試算資料を配布した。この中で基本ケースと呼ばれる経済成長と財政健全化が両立しているものは「ナローパス」だと内閣府は言う。基本ケースが狭い道だという事は、破綻確率が極めて高いという事を言っている訳である。
内閣府のPDF資料 = http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2005/0120/item1.pdf
仮にこの基本ケースが実現したとしてもプライマリバランス(基礎的財政収支)が黒字化するのは2012年度である。それまでは赤字拡大は続くし、プライマリバランスが黒字化したところで過去の累積赤字解消のスタートに立つだけでその後の道は険しい。前々回のコラムで書いたように、経済財政諮問会議は財政難を放置すれば10年後の消費税21%と言っていたが、その可能性は高いということである。
しかし何故新聞各社はこの中期展望をトップ記事にしないのだろうか? 国会では近々予算審議が始まるが、全ての予算は財政の中の一つの要素でしかない。財政の実態と展望を見極めて、個々審議すべきである。かって武村元蔵相が財政危機宣言をしたのはもう10年も前の1995年である。それから政治の場は殆ど危機を省みることなく看過し、その結果破綻は既に現実になろうとしている。
破綻回避に増税が必要であれば、それも止むを得ない。しかしその前にすべきは無駄な歳出の削減、公務員の大幅リストラ、財政悪化の責任者に対する責任追及とパージである。国家財政が破綻しようかという時に何を優先的に議論すべきなのか良く考えて、国会は議論をすべきである。
来年度予算の財務省原案が示された。国債依存度は若干改善したとはいえ41.8%で、新規国債の発行額は34兆3900億円。この結果、国と地方の長期債務残高は2005年度末で774兆円となる。本コラムの今年1月4日には719兆円と書いており、1年で55兆円増えた事になる。もはや日本国の財政が破綻していないなどと言える人はいないものと思われる。
現在の最大の問題は、政治の場がこうした財政赤字改善の旗振り役になるどころか、関空・新幹線に見られるような無駄使いで更に破綻の推進役になっていることだ。今の日本において一番重要な事は増税して歳入を増やすことではなく、無駄な予算を削減する事だ。私見では民間企業並みの厳しい査定を行なえば、相当額の無駄な予算削減が可能と見るとが、少なくとも自民党を中心とした政権の続く限り、破綻へまっしぐらである事に変化は生じないだろう。
これは本日の朝日新聞朝刊トップに出ていた、グリーピア・住宅融資事業による年金資産損失の見通しである。この1.3兆円でも実は甘い見通しなのではないだろうか? 驚いた事にこれだけの損失事件でありながら、誰がどういう責任を取るのか記事には書かれていない。恐らく既に年金事業団等に天下り、多額の退職金を手にした元厚生官僚の方々は誰一人何の責任も取る事は無いのだろう。
数千万円の手形が落とせずに中小企業は倒産し、個人保証でもしていようものなら経営者は夜逃げどころか、自殺に追い込まれる。数百億の損失になれば中堅の上場企業だって倒産しかねない。しかしこの1兆円超えの損失は桁が2桁以上も違うのに誰一人責任は取らないのだろうか? 北海道警の裏金事件でも一人当り最低でも二十万円以上の負担で返還しようというのに。
日本という国は民主国家ではない。 官僚による官僚の為の官主国家である。官僚の懐が潤えば、国民・納税者の財産が減ろうがどうでも良いと彼らは思っているのだろう。もしそうでないと言うのならば、厚労省をはじめとする官僚の方々は1.3兆円の責任を明らかにし、道警のように全てとは言わないから何%かでも返還したみたら如何だろうか? もしこの損失を全額国民負担にするのであれば、国家破綻にまた一歩近づく。
これは財政制度等審議会の試算である。10年後の一般会計における基礎的財政赤字解消に必要な歳入増を消費税で賄うためには21%まで引き上げる必要があるというものだ。驚いていけないのは、これは単年度の収支の話であって、過去の財政赤字を減らす事とは別だという事だ。
そもそもプライマリバランス(PB)を均衡させるなどというのは当たり前の事である。どこの家庭で収入以上の生活をしてサラ金から借金しようとするのだろうか? 国家破綻回避には10年後と言わず来年にでもPB均衡を図るべきである。その為に増税が避けられないとしても、まずやるべき事は歳出のカットである。無駄な公務員のリストラが最優先課題だろう。
2004年6月末の国の借金は729兆円になったそうだ。
半年で26兆円増えたということで、この数字だけは確実な右肩上がりである。これ以外に所謂隠れ借金はあるし、地方の債務も204兆円になると言われている。既に表に出ているものだけで1000兆円近くあるのである。更には480兆円と言われる年金の未積立て金などを加えたならば、良識ある人なら日本の破産は遠くないどころか、既に破産状態なのではと考えるだろう。外国人投資家の日本売りが何時始まってもおかしくないのが現実である。
7月11日の参院選では自民党が1議席減らしたとはいえ公明党を含めた与党は過半数を制した。これは年金選挙と言われたように、強行採決した年金改革法案を国民が支持したと捉えられる。しかし国民は年金財政の実態を認識しているのだろうか?
未積立金とは将来支払うと約束していながら積立て不足となっている金額のことである。私はこれを400兆円と認識してきた。しかし金子勝慶大教授の最新の本では480兆円とされている。400兆円でも途方も無い金額だが、実態は更に2割増ということである。 ところがこの三連休に読んだ高橋洋一早大講師のコラムでは先の年金改革法で、債務超過が800兆円から600兆円に減ったと書かれている。(金子氏の本には別に将来支払い債務を計上した844兆円という数字も出ている。)
官僚によって真実が闇に包まれている年金財政はその実態数字は不明である。金子氏・高橋氏どちらの数字が正確なのか私には判断出来ないが、少なくとも480兆円を越える未積立金が年金にはあると言うことである。この数字が真実であるのならば、年金財政の破綻は遠い将来の話ではない。
本日の日経朝刊一面は税収が好調で国債発行が当初より1兆円減るという話だった。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040630AT1F2902929062004.html
一見良いニュースのようだが、景気が良くなりデフレ脱却、インフレつまり金利高騰という道を辿るとどうなるのか? 同じ朝刊で特殊法人運営だけで、長期金利1%高騰が3兆円の負担増と出ている。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040630AT1F2902229062004.html
これは特殊法人運営コストの話だけである。一般の国債も当然負担増となり金利負担は雪だるま式に増えるのである。景気が回復して増える税収よりも、金利上昇で増える負担の方が大きければ、結果がどうなるであろうかは子供にだって判る話ではないだろうか? 見せかけの改革しかやる意志のない政権が参院選後も続けば破綻への加速度は更に増す。
国の借金は2003年度末で703兆1478億円となった。
前回コラムで、2003年末で670兆円と書いている。つまり3か月で30兆円以上も増えているということである。既に国民一人あたり約550万円の借金である。これは将来皆さん方から、550万円税金を頂きますと言っているのと同じである。単純に計算しても2010年には1千兆円を越えるであろうが、その前に金利が高騰すれば、利払い費が増えて国家予算自体が破綻するだろう。こんな数字を見れば、子供でも日本の国家破産は近いと考える。
2003年末の国の借金は670兆1200億円である。
9月末より14兆4300億円増えて一人当たりにすると525万円である。既に日本は世界最大の財政赤字国であり、国家破綻も秒読みである。ところが政府は全く認識がなっていない。
上の記事によれば、政府はイラクへ235億円も無償供与しようとしているが、円借款ならとにかくも無償供与などすべきではない。イラクは日本のような財政赤字国ではないし、石油という資源もある国である。これは年収410万円だが借金が6700万円もある家庭の者が、家族以外に金を恵んでいるのと同義である。税金は納税者に還元し、将来の増税を一円でも少なくすべきである。
これは財務省試算によるものであり、2007年度のプライマリ・バランスの赤字額が22兆5千億円となって2004年度よりも更に3兆5千億円も悪化するというものである。現在の一般会計税収が42兆円弱である事を思うと、如何に大きな赤字予想か判ろうと言うものである。
前回も書いたが政府は2010年代初頭の黒字化を目差していて、2013年に地方も含めた基礎的財政収支を黒字化する方針だった。しかしこの22兆5千億円という巨額の赤字予想を見る限りでは、黒字化などは既に画に描いた餅である。政府は国民を愚弄して嘘を続けるのではなく、如何に何時から黒字化が可能なのかはっきりと長期的スケジュールを明示すべきである。それが出来ないと言うのは、自ら将来の破綻を認めているものである。
この数字は1月4日の日経に載っていた。こうした巨額の数字が出ていても世間では騒ぎもしなくなった事が恐い。それどころかこの719兆円すら多くの人は信じておらず、特殊法人の不良債権を加えて1千兆円越えは確実だし、年金の積み立て不足を加えると、個人金融資産の1千4百兆円を上回って、既に債務超過と言う人もいる。先ず日本の本当の債務状況を把握する必要があるが、国の公式発表は次のURLで参照出来る。
ここの中にプライマリバランスの話が載っていて、政府は2010年代初頭に黒字化目標と書いてある。しかしこれも年末の日経の記事だったと思うが、日本総研の試算では消費税を10%にしても2010年の黒字化は困難との事だった。これについては次のURLのPDFを参照されると良いだろうが、小渕政権の時に財政構造改革法を凍結して以来、財政改革のまともな議論はされていないのである。
小泉政権は公約であった国債30兆円枠が守れなかった。それどころか次年度予算での国債発行40兆円突破がほぼ確実なのだそうだ。30兆円が守られていれば、借金が減っていたというものではない。しかし国債依存度が50%になろうというのは殆ど狂気の沙汰である。
どこの家庭で家計の半分をサラ金から借りて賄うだろうか? そんな事をすれば家計が破産する事は誰にでも判る。しかし今の政治家・官僚はそうした計算も出来ないらしい。そのような政治家を選んだ与党有権者も同罪である。はっきりしている事は日本の国家破綻は確実に近づいているという事だ。
秋と言われている解散総選挙では各政党・候補者ともいかに財政赤字を克服しようとするのか明確な政策を明示すべきである。自分の政権中は消費税増税を行なわないといった公約は、単に問題を先送りしているだけである。財政赤字解消への長期的なビジョン・計画を有権者に問うべきである。
国の借金がまた増えた。半年前に631兆円と書いているので、半年で37兆円以上(1年では61.4兆円)増えた事になる。668.7兆円の内訳は国債残高421兆円、財投債76兆円、政府短期証券57兆円などである。当然にこれとは別に地方の長期債務もあり、公的債務は泥沼状態である。
しかし仮にこの668.7兆円が全てであるのなら、まだ国民は救われる。現実には財投として特殊法人に融資されているものの多くが不良債権化(本四公団が典型例)しており、地方と合わせて長期債務は1000兆円を越えているというのは既に定説である。だがこれで全てであるのなら、個人金融資産が1400兆円とされる日本にまだ救いはある。最近巷で良く言われているのは年金債務であり、ある評論家はこれが既に800兆円あると言うのである。仮にこれが本当だとすれば、日本は事実上既に破綻していると言っても過言ではないだろう。
財務省が国債残高試算を発表した。1.経済成長率が06年度2.5%の場合と2.ゼロ成長の二つのケースでの試算だが、1.のケースで16年後に899兆円、2.のケースで925兆円である。マイナス成長の試算は無いのであり、この数字でも甘いのは確実である。2.ケースだと06年度の国債発行額が42兆円以上と税収を上回るという。どこの家庭でその家計の半分以上をサラ金から借りてくるというのだろう。 個人向け国債といって、不良債権を個人に売りまくるのだろうか?
そもそもこの試算は国債残高だけである。下の各コラムを見ても判るように、国の借金は国債だけではない。国以外にも地方公共団体の公債残高もある。買う相手がいなければこうした債務を増やす事は不可能なのである。新聞各紙はこの財務省試算を小さな記事としてしか扱っていないが、一面トップで政府を糾弾する記事として出すべきだ。そうでもしないと日本という国の破綻は避けられない所へ来ていると認識すべきである。
経済財政諮問会議が20日に出す中期経済財政展望では、今後5年間国債発行額は40兆円前後で高止まりするのだそうだ。それで止まればまだ良いが、甘い見通しという気もする。そもそも下の表では2010年度の新規国債発行額の予想値が入っていない。
2003年度
2006年度
2010年度
実質成長率(%)
0.6
1.5
1.9
名目成長率(%)
-0.2
2.2
3.3
公債残高(兆円)
641.3
742.6
857.6
新規国債発行額(兆円)
36.4
40.3
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2010年度の実質成長率1.9%という甘い見通しに基づいたとしても、公債残高が857.6兆円なのだとこの展望では予想している。GDPの1.7倍以上という、これとて限りなく国家破綻に近い数字である。しかもこの試算には消費税増税は盛り込まれているらしい。それなのに先日の跡田教授の試算と比較して、公債残高が少なすぎる気がする。
政府・国はもう少しまともに、現在の財政危機を国民に知らせ・説明する義務がある。何時までにプライマリーバランスを均衡させなければ、日本という国は破綻します。それを避ける為には増税で幾ら、歳出削減で幾ら、年金・医療改革はこうする必要がありますと言うべきである。危機を伝える事もなく破綻の道連れにする、どこかの企業経営者みたいな事は断じてするべきでない。
財務省は今年9月末の国の借金が631兆円になると発表した。そのうち国債は478兆円で、財投債は58兆円もある。このコラムの6月26日の欄に01年度末の数字607兆円があるが、それから半年で24兆円増えた事になる。年間の新発国債を30兆円以内に抑えるとしていた小泉政権だったが、借入金や政府短期証券まで含めれば、30兆円枠などとっくに崩れていた事になる。
借金には当然金利が付く。現在は低金利時代だが、その代わりに景気低迷で税収が減っている。仮に景気が良くなりデフレ脱却すると当然金利は上がる。そうすると税収は増えてもそれ以上に新発国債の上乗せ金利が上がり、雪ダルマ式に借金は増える。こんな子供でも判りそうな図式を政府や国会議員、多くの国民の方々は理解していないのだろうか?
2002年度一般会計の税収不足が約2兆5400億円となる見通しである。2003年度についても税収が回復する見通しはない。この結果、一般会計における税収の割合は約5割となり、過去先進国で最低と言われている85年イタリアでの53.3%を下回る異常事態となる。税収の落込み原因は、景気後退に伴う法人税・所得税の低迷である。
そもそも収支は均衡すべきものである。税収が少ないのであれば、無駄な歳出を減らすべきである。国家予算の削減は、それ自体が景気低迷の原因になるとの意見もある。しかし過去十年以上、財政の出動等でゼネコンなど一部の既得権者は潤ったのかも知れないが、景気が回復する事はなかった。しかも外務省の機密費ではないが、無駄な予算が数多有る事を我々は知っている。毎年年度末になると道路工事のオンパレードとなるが、来年度の予算確保の目的だけの為に、予算を浪費しているのである。たばこ増税や発泡酒増税の検討の前に、無駄な歳出の削減を真剣に検討すべきである。家計の半分をサラ金から借りている家庭は無いだろうし、仮に有れば自己破産が近い事は確実である。今、日本という国は、そうした状況の元にいるのである。
先月末に出された総合デフレ対策は何が目玉なのか分らないような代物だった。竹中大臣周辺が主張していた不良債権処理の加速策を見送る一方で、それに対する代案が提示された訳ではなかった。劇薬を回避するのなら次善の良薬を示すべだろうがそれもなかった。はっきりと言って小泉政権の政策は八方塞がりの状況になっている。新規国債発行30億円という枠も税収不足で事実上崩壊のようだ。過去十年財政の出動で景気が回復したことは無く、寧ろそうした処置が景気回復の足を引っ張っている事実を認識していない。マーケット自体も、迅速な不良債権処理とその先送りの、どちらを評価しているのか判らない動きを示し混迷そのものである。
先週の日経新聞経済教室「改革を怠れば巨額債務の道」(跡田直澄慶応大学教授)に載っていた長期債務の試算残高3333兆円という数字を見て驚愕してしまった。今現在の693兆円という数字でも、殆ど返済不能なのではと思っているのに、仮に何も改革をしないと2030年にこの数字になりますよとの事だが、現在の国民資産の倍にも相当する国債を購入する買い手が居るはずもなく、これは確実に日本は破綻すると言っているのに等しい。では改革した場合はどうなるのかという事だが、次の数字を見ても日本の国家破綻は近いと言わざるを得ないものと思われる。
日経新聞 10/31 より
パターン
ピーク時国民負担率
年
ピーク時債務残高
年
改革なし
49.8%
2021
3333兆円
2030
増税のみ
72.6%
2025
1307兆円
2024
増税+医療年金改革
59.8%
2025
1256兆円
2024
歳出削減+増税+医療年金改革
52.3%
2021
987兆円
2011
上の試算の中で一番下のものだけが現実味があり、後のものは国家破綻しましたと言っているに等しい。現在日本の国民負担率35%は欧州諸国より低いので、この案の50%程度への上昇は避けられないところだろう。この試算でも債務残高は987兆円と現在のGDPの約2倍であり、破綻回避のボーダーと考えられる。跡田教授の試算を信頼する限りでは、増税や医療・年金改革といった国民負担の上昇に加えて、大幅な歳出削減を行なったとしても、国家破綻ぎりぎりの線でしかないのである。
日経平均が8700円を割った。9月末に空売り攻勢で瞬間的に9000円割れがあると見ていたが、実態は私の予想を上回っている。難解な新証券税制が原因との声もあるが、竹中金融相ショック、あるいは金融戦略プロジェクト入りした木村剛氏ショックと理解しておく。竹中大臣の発言で言えば銀行破綻に大きすぎる事はないと、メガバンク破綻をタブー視していないし、木村氏は言わずと知れた30社問題の言い出し手であり、不良債権処理と同時に問題企業が法的処理されるとの連想からである。
両氏の持論は正論であり、間違った認識はしていないと思う。しかし過去を振り返って考えた時、まともな経済学者・経済評論家が居ただろうか? 如何に正しい事を言っているかが重要ではなく、結果がどうなのかが重要なのである。私は小泉政権誕生時に竹中経済相に対する期待論を書いているが、はっきりと言って今回はかなり危ない線上にいるものと思われる。歴史に残る名大臣となるのか、新たな金融恐慌を招いた迷大臣となるのか、瀬戸際にいると言ってよいだろう。
現在の日本の混迷を招いた一因に橋本失政がある。消費税の5%アップに財政改革を急いだことで消費不況を招き、一方で金融ビッグバンの推進で現在の金融問題の根幹を作った。これら橋本政権の行なった事は本来改革であり、後世の歴史家に評価されるべきものであった。現実には時期を間違えたという事で5年後の今に至る長期不況・不良債権問題の原因とされている。この橋本失政は後の政治家が反面教師とすべきものである。
今行なうべきことはデフレ対策である。幾ら不良債権処理をしても不良債権が減らないのは、デフレによる資産価値の下落で新たな不良債権が増えているからに他ならない。逆に無理に不良債権処理を急ぐと、今回の株安に見るように更なるデフレ要因を作りかねない。挙句が補正予算の大合唱で、国債増発では財政破綻に拍車を掛けるようなものである。不良債権処理をして喜ぶのは、安値で債権を買い取るハゲタカファンドだけである。不良債権処理は重要だが、方法論を間違えた場合の代償は大きい。今ここでの政策の間違いは、国家破綻への流れを加速しかねないと警告しておく。
さてサッカーワールドカップの宴も終わった。ふと気付けば国家の借金は600兆円を越え、国と地方の長期債務残高合計も当然700兆円を越えている。これに特殊法人などの隠れ借金を加えれば1千兆円を越えている事はもう殆ど疑いがない。日本のGDPが約500兆円なので、その2倍に相当する訳である。今、一般会計の税収は50兆円を割っている。仮に毎年25兆円返済可能だとしても40年掛かる訳だが、一般会計分で30兆円も国債を発行している国家が、来年から25兆円返済できることは有り得ない。つまりどう冷静的に計算してみても、既に返済不能に限りなく近い財政赤字なのである。
ところが政治家、マスコミ、国民の危機感の無さは何なのだろう。官僚・公務員の横暴で国家・国民が破産・破綻へ追い込まれようとしていると言うのに....。小泉政権が改革に真摯に取込む意欲が無いのであれば、野党と一部の分別ある与党の議員と合同で、国家破産回避を主要目的とする救国内閣を組閣すべきである。特殊法人の全廃、郵政公社を止めて民営化、公益法人に対する補助金全廃、思いやり予算を含む軍事費の大幅削減、ODAの大幅削減、公務員の3割削減など、必要な法改正も行なった上で可能な全ての施策を講じるべきである。その上で財政再建への長期計画を発表すべきだが、当然行政改革の裏では増税や年金削減などの痛みも必要となるだろう。しかし何もせずに国家破産するよりは多少なりとも救われると思うのは私だけだろうか?
日本に残されている猶予は後数年というのが定説のようだが、後3、4年程度が限界ではないのだろうか? 今のペースでは表の借金だけでも後4年で1千兆円を越えてしまうのである。破綻回避に向けて、今国民が行動をすべきである。真摯に破綻回避に取組む人材を政権者とすべきである。
財務省は国の借金(国債+借入金+政府短期証券)が01年度末607兆3122億円となることを発表した。1年前よりも68兆9258億円(12.8%)増えている。当然693兆円と言われていた国と地方の長期債務残高も増えていることになる。既にGDP比140%になっている財政赤字が、一千兆円と200%越えとなるのも、ここ数年後のことと推測される。
小泉首相はカナダのサミットへ出掛けたが、行く場所が間違っている。トルコやアルゼンチンを反面教師として、ギリシャやポーランドなどと財政赤字削減のためのボトム会議を主催すべきである。いま財政赤字削減の具体的ビジョンを示さないという事は、破綻の日が近づいているという事に他ならない。サラ金のコマーシャルでも借り過ぎに注意しましょうと言っているが、日本国の宰相はこの607兆円の意味を理解出来ているのだろうか?
ムーディーズが日本国債を一気に2段階下げてA2とした。先進国中で最低どころか、チリ、ボツワナより低く、イスラエル、ポーランドと並んだ。日本政府の政策では「財政悪化に、歯止めがかからない」と事実上の破綻懸念を表明している。ムーディーズは「どの指標も戦後の先進諸国に例を見ない、未踏の領域に入りつつある。」と言う。同じA2格ギリシャの政府債務のGDP比が97%であるのに対し、日本は141%である。
日本より格付けが上のボツワナの最大の援助国は日本なのだそうだ。これは言ってみれば、借金多大な親が子供に借金の証書を押し付けたうえで、他人の子供の面倒を見ているのに等しい。今、日本が行なうべきは収入に見合った歳出予算へ移行させ、新規の国債発行を抑制することである。ODAや米軍への思いやり予算は当面全面凍結し、軍事費半減の他、特殊法人・公益法人への補助金など削減しても直接国民生活に支障のない可能な全ての施策を講じるべきである。
今回の格下げに対しては政府は事前に質問書を送って牽制していたし、塩川財務大臣は格下げ後も「円は上がっている」と強気だ。奥田日本経団連会長は「極めて疑問を持っている」と発言し、国内のR&Iの日本国債格付けがいまだにトリプルAであることから、ムーディーズ自身の信認も問われるとの声もある。しかしマーケットを甘く見ては行けない。山一証券の破綻も同社社債の格下げがトリガーであった。国債暴落、金利高騰、円暴落、国家破綻へという最悪のシナリオを回避すべく政府は今すぐ行動すべきである。国債が暴落してまず痛手を蒙るのは、不良債権処理で体力を無くしている日本の銀行である。
既に国と地方の長期債務残高は693兆円あるが、実際には特殊法人の債務など隠れたものが多くあり、実態は1千兆円を越えると見るのが常識になっている。ところが国民も、現在の日本政府もこの事の意味が理解出来ていない。小泉政権は過去の自民党政権の中では特殊法人改革などで多少は前向きな姿勢を示しているが、財政赤字の現状把握は全くできていない。日本の国家破綻を回避するには、財政赤字削減の長期ビジョンを描写出来る新たな政権に委ねるしかないようである。
日経一面に「税をただす」という特集が組まれていて5/10はヤマト福祉財団理事長の小倉昌男氏の話が出ていた。この方は運輸省の規制と戦いながらヤマト運輸の宅急便を作った人だが、税についてのスタンスが私と同じであり、参考になる点が多かった。
使い切る事が前提の単年度予算の問題、源泉徴収を止めて申告制にすることが納税者意識を高めるということ、増税の前に歳出を減らすことなどであるが、特殊法人とそれ以上に公益法人が問題で、これは役人の生活の面倒を見るために作られたタックスイーターと糾弾されている。
紹介されていた話は、障害者を多数雇用している企業に助成金を出すという仕組みを作り、その事務の為に作った公益法人に官僚が天下る。障害者が作業する社会福祉法人では、働いている障害者にわずか月1万円を支給する一方で、施設建設費や多くの職員の人件費を浪費しているというもの。小倉氏の指摘されるような行政産業の早急の整理が、日本破綻の先送りに最も必要なことの一つと考えている。
S&Pが日本国債の格下げを行なった。ムーディーズも追随の方向である。S&Pは昨年11月に格下げを実施しているので、半年も経たずに再度引下げられた事となる。ダブルAからダブルAマイナスとなることで、イタリアと並んでいた格付けが先進国中の単独最下位に落ちる。小泉政権ではもう改革が期待できないと見切りをつけられているようだ。
空売り規制で日経平均1万円台を回復させ、3月危機を回避したように見せていた訳だが、実際の危機はこれからだと認識すべきである。格下げの一番の要因が巨額の財政赤字であることが明白である以上、政府はこの対策に注力すべきである。ODAや防衛費など国民生活と直結しないものは可能な限り支出を減らすべきだろう。
しかし小泉政権にしろ、自民党他与党にしろ、国会議員全般にしろ、日本国の危機の現状を認識していないようだ。例えば年金の物価スライドを凍結し、デフレで物価が下がっているのにも関わらず年金の額は据え置いた。これは今現在年金を受け取っている方々にとって良いことかも知れないが、若い世代に負担を先送りしたに過ぎない。こうした例に見るように、小泉政権がまともな構造改革を行なう意志が無いのであれば、よりましな改革政権に変えるべき時が近づいている。
ムーディーズが日本国債の格下げを行なったのは昨年末だったが、弱含みということで18か月以内の見直しが想定されていた。ところがまだそれから2か月しか経過していないのに引下げの検討ということで、早ければ3月にも現行のAa3から更に引下げられ、イタリヤを抜いて先進国中最低となりそうだ。デフレ対策が進んでいないことへの反応であるが、背景には巨額の財政赤字があり、将来のディフォルト懸念の反映である。
日本の国家破綻を回避するためには、マーケットの信認を失わないことが前提条件であるが、どうやらそれは難しい情勢のようだ。噂されているA生命、A銀行、D銀行に留まらず、K組などのゼネコンも巻き込んだ3月危機に突入となった場合、マーケットの不信任の動きは加速するだろう。それは国債暴落・金利高騰・円暴落へと繋がっていくが、破綻回避の為には絶対に避けるべき道筋である。
オタワのG7が終わった。日本問題の名指しこそ無かったものの、金融システムを筆頭とする日本問題のリスクを再認識して終わった。三月危機を避けるために日本がどういう行動を取るのか、他のG7各国が見守るという構図のようだ。
三月末に対する対応次第では小泉政権も黄昏である。小泉政権が一気に政権そのものの存亡が危ぶまれる事になったのは、田中外相の更迭問題が主因ではない。今回の更迭問題を契機に、構造改革をお題目のように叫びながら何ら実効を上げていない同政権が、所詮過去の自民党政権と大差ないことに国民が気付き始めたからである。
当面不良債権問題を頂点とする金融システム不安への対応が注目されるが、へたな政策に終始すれば、生保・銀行の破綻に留まらず、円安・国債暴落へと繋がりかねない。それは小泉政権の崩壊で終わらず、日本国破綻へのストーリーである。
田中外相の更迭騒動があり、後任には川口環境大臣が就いた。三者の更迭は喧嘩両成敗的な解決方法だったが、元々の問題は鈴木宗男議員による外務省への圧力が有ったのかどうか、有ったとしてなぜ外務省は1議員の圧力でNGOの出席拒否の判断をしたのかという点である。後任が決まったということで本来の問題をうやむやにされては困ると釘を刺しておく。勿論外務省改革の後退も許されない。
確かに機密費事件から始まった今回の外務省問題は公務員の不正を象徴する大きな問題ではあるが、今の日本にはより重要な問題があるはずである。それは景気回復であり、財政再建であり、小泉首相言うところの構造改革である。しかし今回の騒動で小泉政権の支持率は下がり、改革抵抗勢力の巻き返しが激しくなるものと懸念される。抵抗勢力とのへたな妥協は、支持率頼りの政権そのものの存続自体が問われかねない危険を孕んでいる。
たまたま今ニューヨークでダボス会議が開かれていたが、そこで出ている意見の大勢は日本の政権の危機意識が乏しいという事である。トルコやアルゼンチンといった国と日本が同列に見られ始めているという意識が日本の現政権には無いという点である。その意味でも現在のトリプル安にどう小泉政権が対応するのか注目される。当面円安は140円まで有ると個人的には見ているが、逆にこの辺がボーダーラインでもある。円暴落・金利高騰は日本の国家破綻への道であり、その回避へ向けて改革推進の国際アピールが今必要なのである。