俳句工房[ZA]−俳句と評論
 
 
 
フェリス女学院大学オープンカレッジ「俳句実作講座」
2008年度春学期の予定と記録
 
 

俳句の実作や近代・現代の俳句の鑑賞を中心に、以下のような内容で開講しています。授業は、受講生ひとりひとりの目標やキャリアに細やかに対応できるよう、小さな教室でゼミ形式で進められていきます。

 
 
第1回:2008年4月26日(土)
[1]講座のオリエンテーション

この講座の特色や今学期の講座の進め方についてお話するとともに、俳句を学ぶための基本になる考え方についてお話しました。

[2]現代俳句作品鑑賞

飯田龍太句集『山の木』

飯田龍太句集『山の木』(立風書房、1975年)を鑑賞。「沢蟹の寒暮を歩きゐる故郷」「冬深し手に乗る禽の夢を見て」「満月の或夜苗木の花ざかり」。確かさとやわらかさが大きな魅力です。[写真は邑書林句集文庫版(1996年)]
[参考]飯田龍太作品をめぐって
第2回:2008年5月10日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。この講座が開講されて4年。現在、3〜4年のキャリアの受講生の方が多いのですが、入門数年は許される試みもその後は許されなくなる、そんなことも少なくありません。ここをどのように乗り越えていくか、またどのように案内していくか。受講生と講師の重要な課題です。
[2]前学期作品集批評
前学期(2007年度秋学期)の作品集について講師よりコメントを行いました。あらためて個性の豊かさを実感しました。
第3回:2008年5月17日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。
[2]現代俳句作品鑑賞
第1回に引き続き、飯田龍太句集『山の木』を鑑賞。現代アートとして受け取れること。安易な言い方かもしれませんが、龍太作品をひとことでいうと、このフレーズがもっとも適切かもしれません。「桜の実夜を啼く鳥の声に似て」「冬深し眼鏡いくたび拭ひても」「白梅のあと紅梅の深空あり」「雲の峰また鶸の鳴き渡るなり」「夏負けの鏡にうつる村の道」。
第4回:2008年5月24日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。俳句は、五七五の形をつくってからがスタート(けっしてゴールではありません)。ここからいかにことばを練り上げていくか。
[2]現代俳句作品鑑賞

岸田稚魚句集『花盗人』

岸田稚魚句集『花盗人』(立風書房、1986年)を鑑賞。「青空の冷え込んでくる切山椒」「をちこちのをちの浮葉へ目のうごく」「かなしみの見えことごとく白木槿」。
[参考]岸田稚魚作品選 
第5回:2008年5月31日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。
第6回:2008年6月7日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。
[2]現代俳句作品鑑賞
第4回に引き続き、岸田稚魚句集『花盗人』を鑑賞。「風の出て浮きあがりたるさくらかな」「炎天をゆくわが息の聞かれけり」「日当りてをりし柚子の実盗みけり」「物音のなべてが遠し年立ちぬ」「豆撒きの済みたる家に戻りけり」。風景との対話、自己との対話、ことばとの対話。これらにゆっくり時間をかけた作品なのだと思います。
第7回:2008年6月14日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。
[2]現代俳句作品鑑賞

古沢太穂句集『三十代』(神奈川県職場俳句協議会、1950年)を鑑賞。「芽吹く木も鉄屑のなかダンス習う」「疲れるな鯨のハムをパンにはさむ」「明日はメーデーいっしんに冷やす腕の腫れ」「胸ふかく呼吸せよ欅みな太し」「食用蛙鳴き昼の湯にただよう垢」。生きていくこと、生きていることの力が漲る作品群だと思います。
[写真は『花神コレクション 俳句−古沢太穂』(花神社、1993年)]
第8回:2008年6月21日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。批評を行う際にも、直感が大切です。しかし、直感だけでことばを終えてしまうことは、礼儀に反します。根拠を提示すること。それが、読者としての責任だと思います。
第9回:2008年6月28日(土)
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。
[2]現代俳句作品鑑賞
引き続き、古沢太穂句集『三十代』を鑑賞。古沢さんの作品を拝見していると、文体への強い意志を思います。それは、現代俳句の可能性への問い掛けだと思います。「十軒あまりの闇市の裏冬田なす」「ロシヤ映画みてきて冬のにんじん太し」「実の向日葵少年グローブに油ぬる」「秋の踏切越す休日の白きシャツ」「駄馬梅雨晴れ片脚爪立てまぐさ食う」。
第10回:2008年7月5日(土)の予定
[1]作品相互批評
ひとり2句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行います。
[2]現代俳句作品鑑賞

金子敦句集『冬夕焼』(ふらんす堂)

金子敦句集『冬夕焼』(ふらんす堂、2008年)を鑑賞。
[参考]金子敦作品をめぐって
 
 
 
 
 

HOME

What's New

現代俳句名句選

自選俳句作品

評論・エッセイ

俳句講座

2008年度春学期
講座の概要
講座の予定と記録

リンク集

人名索引

profile

このサイトについて

サイトマップ

 
 
[関連サイト]

Made in Y−短歌/俳句/都市=まちづくり/NPO=市民活動

 
 
このページのトップ*俳句工房[ZA]
© Hiroyuki YOSHINO
http://homepage3.nifty.com/a-un/za/