俳句工房[ZA]−俳句と評論
 
 
 
■profile
 
 
 
 
吉野裕之 Hiroyuki YOSHINO
 
 
1961年8月1日 横浜生まれ。現在、横浜在住。
県立横浜緑ヶ丘高校卒業。九州大学農学部林産学科卒業。同大学院修士課程修了。
大学院在学中の1985年、今村俊三(桃滴舎主宰)に師事し、作句をはじめる。1986年、岸田稚魚に師事し、「琅〓」(〓:王偏に干)入会。1991年、「桃滴舎」終刊、「琅〓」退会。
同年、「槐」創刊に参加し、岡井省二に兄事。2001年、「槐」退会。
1997年、短詩型(短歌・俳句)と都市=まちづくりのサイト<Made in Y>を立ち上げる。
2004年、<俳句工房[ZA]>のサイトを立ち上げる。
フェリス女学院大学講師。俳人協会会員、日本文藝家協会会員。
 
 
『岡井省二の世界−霊性と智慧』(共著:北宋社)、『吟行・句会必携』(編集協力:角川書店)などのほか、歌集『ざわめく卵』(砂子屋書房)、歌集『空間和音』(砂子屋書房)、『横浜歌枕集成・新版』(共編著:短歌新聞社)、『加藤克巳作品研究』(共著:風心社)などの短歌関係の著書、『パブリック・アートは幸せか』(共著:公人の友社)などの都市論関係の著書がある。
ほかに、『現代の第一歌集 次代の群像』(ながらみ書房)、『現代短歌の全景 男たちのうた』(河出書房新社)、『現代短歌一○○人二○首』(邑書林)、『2004年の桜/725首』(北冬舎)などのアンソロジーに参加。 
 
 
 
 
■新刊のご案内
 
歌集『ざわめく卵』(発行:砂子屋書房 装幀:矢萩喜從郎)
●歌集『ざわめく卵』
[発行所] 砂子屋書房

〒101-0047 東京都千代田区内神田3-4-7
電話 03-3256-4708

[発行日] 2007年6月2日
[装幀] 矢萩喜從郎
[体裁] A5判上製カバー装
[定価] 本体3000円+税
 
短詩型と都市は双子の兄弟ではないか。20年にわたってこれらに関わってきて、そう思うようになりました。
この歌集は、ことばを大切にしながら短詩型と都市に向き合った、つまりことばの力を思考/試行したささやかな一冊。2000年から2004年に制作した333首、年齢的には40歳前後の作品群を収めています。
お読みいただければ幸いです。
 
[20首抄]
目の前の裸木の群れゆっくりとわれをあふれて風景となる
まどかなる嘘かもしれぬ祖父/父の世代が語る家族というは
Oというやさしき人の書物には冬のことばがあまた置かるる
くろがねの梅雨が近づく公園に男は縄を積み上げてゆく
asanagiというアドレスを持つひとに会うために来て松江を歩く
球根のようなことばを抱えいる人なだらかに夕ぐれてゆく
若き川を溯りゆく魚にて書物を孕むような勢い
四肢汚しひとの寝ている地下道を二百十日の風渡るかな
吊られつつ硝子を磨く男らを遠くに置いて関わっている
丸の内ビルディングその美しき三月の影を踏むためにゆく
躓きの、もしくは風のように来てあなたはなつかしい声を出す
この夏の初物として並びいる円い重さを買いて戻りぬ
渚とは妻との間(あい)にあるようなないような夏草が匂える
真水まで遠いといって諦める立葵咲く駅のベンチで
空間がゆっくりずれてゆくような一日はあり春の始めは
足元に蛙が過ぎてゆくことのさわさわとして春のあいさつ
急行は動いていたり南会津のひとつの駅を
鳥は空を遠ざかりゆくことばにはぼくが知らない約束がある
なつかしい言語のようだネクタイのようだ五月に立つわがビルは
ひかり満ちゆく空の真下に立っている雪のひとひら花のひとひら
 
[紹介・書評などをご掲載いただいた誌紙]
・「週刊新潮」2007年7月19日号[新々句歌歳時記(執筆:俵万智さん)]
・「短歌往来」2007年8月号[今月のスポット]
・「短歌」2007年9月号[ほんのページ(執筆:山田富士郎さん)]
・「短歌現代」2007年10月号[新刊紹介(執筆:武田弘之さん)]
・「詩学」2007年9月号[「ぼくが知らない約束がある」(執筆:喜多昭夫さん)]
・「林間」2007年7月号[新刊歌集歌書抄(執筆:同誌編集部)]
・「ナイル」2007年8月号[今月の歌集・歌書(執筆:甲村雅俊さん)]
・「湘の会通信」No.1(2007年8月)[詩の〈時間〉とは何か?(執筆:大久保春乃さん)]
・「開耶」12号(2007年10月)[歌集紹介(執筆:前田芳子さん)]
・「開放区」80号(2007年10月)[歌集点検−一首とあとがき抄(執筆:田島邦彦さん)]
・「心の花」2007年10月号[「他者から〈われ〉を」(執筆:足立晶子さん)]
・「楽座」48号(2007年10月)[10首抄+一筆啓上(執筆:高橋幸子さん)]
・「星雲」2007年11月号[歌集紹介(執筆:丸井重孝さん)]
・「桜狩」122号(2007年11月)[『ざわめく卵』批評特集(執筆:花山多佳子さん、内藤明さん、漠夢道さん)]
・「桜狩」122号(2007年11月)[現代秀歌鑑賞(執筆:尾形平八郎さん)]
・「創生」2008年1月号[歌集逍遥(執筆:小柳毅さん)]
・「朝日新聞」2007.6.10朝刊[風信]
・「毎日新聞」2007.6.10朝刊[歌俳・新刊]
・「北海道新聞」2007.7.29朝刊[物のある歌(執筆:菱川善夫さん)]
・「読売新聞」2007.8.8朝刊[四季(執筆:長谷川櫂さん)]
・「神奈川新聞」2007.9.23朝刊[かながわの歌壇時評(執筆:塩野崎宏さん)]
・「梧葉」2007年夏号[「しずかな内省」(執筆:棚木恒寿さん)]
・「週刊置賜」2007.11.10[「大下一真の短歌グルメ」(執筆:大下一真さん)]
・「奥村晃作短歌ワールド」(奥村晃作さんのサイト)
・「草食獣・吉岡生夫の世界」(吉岡生夫さんのサイト)
・「栄通記」(丸島均さんのブログ)
・「ogihara.com」(荻原裕幸さんのブログ)
※どうもありがとうございました。
 
 
 
 
 

 

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