俳句工房[ZA]−俳句と評論
 
 
 
[季節別自選俳句作品]
冬−歳時記の冬の季語たち
 
 
 
 

立冬の影を掴んで立ち上がる

冬の駅から始まりし会話かな

荷揚げ場に水積まれゆく十二月

一升の薬酒づくりも年用意

冬日和動物園にゐるやうな
振り出しに話を戻し懐手
厄介な男とおもふ大晦日
ここからが今年のことでありにけり
口々に木立のことを冬の客
 瑞泉寺の
住職の顔大きくて日脚伸ぶ
立冬/冬の駅/十二月/年用意/冬日和
懐手/大晦日/今年/冬の客/日脚伸ぶ
[2007.12.12掲載]

 

バス停に頭がひとつ冬に入る

弓なりに風の来てゐる冬の家

冬の靴づかづかと来て父の前

白菜を提げてまつすぐゆきにけり

鎌倉に声生まれ来る大旦
初夢や牛の尻つぽの揺れるまで
旅人と呼ばれ見上げる寒桜
寒鯉の背骨折らるるごとき日ぞ
さはさはと皃を見せ合ふ蕪かな
風花の大きくなつて口の中
冬に入る/冬の靴/冬の家/白菜/大旦
初夢/寒鯉/寒桜/蕪/風花
[2006.12.20掲載]

 

集まつて十一月の橋の上

時雨るるや棚田に集ふ葉山びと

四人目が来ない教室冬はじめ

この色を枯木のいろと定めけり

波郷忌の近づく町に戻りけり
片方が残されてゐる師走かな
湖に真向かふごとし冬襖
画学生からのメールやシクラメン
一月の夕日来てゐる駅舎かな
ほんほんと雪ほんほんと母のこゑ
十一月/時雨るる/冬はじめ/枯木/波郷忌
師走/冬襖/シクラメン/一月/雪
[2005.10.30掲載]

 
湯の中に豆腐の影のありにけり
いつぽんの鉄の重さの枯木かな
鮟鱇やブラックホールのごときもの
除夜の妻ホイッスル吹くごと笑ふ
鯛焼きの頭の方が今年かな
鎌倉に冬大空のありにけり
役場までゆくバスに乗る冬田かな
一月や男の顔がくらがりに
雪の墓地雪の東京タワーかな
はるかより来て風花となりにけり
湯豆腐/枯木/鮟鱇/除夜/今年
冬大空/冬田/一月/雪/風花
[2004.8.15掲載]

 
 
 
 

冬の風景−ポンカン

 

HOME

What's New

現代俳句名句選

自選俳句作品

春の自選作品
夏の自選作品
秋の自選作品
冬の自選作品

評論・エッセイ

俳句講座

リンク集

人名索引

profile

このサイトについて

サイトマップ

 
 
[関連サイト]
季節の短歌集−春季節の短歌集−夏季節の短歌集−秋季節の短歌集−冬
 
 
 

選集『セレクション歌人「吉野裕之集」』

セレクション歌人
『吉野裕之集』
(短歌と評論の選集)
 
 

吉野裕之歌集『ざわめく卵』

歌集『ざわめく卵』
 
 
このページのトップ*俳句工房[ZA]
© 吉野裕之
http://homepage3.nifty.com/a-un/za/