建築設計事務所って、どんな事を住まい手に与えてくれるのでしょうか?一言でいってしまえば建築設計事務所には、建築士がいて建築の企画・設計・工事監理・建築に関わる法律に基づいて官公庁への申請の代理業務etc 建物の完成引渡しまでのいたるところで住まい手のお手伝いをします。 以前ある方にこんなことを言われた事がありました。そのお話を聞くと1級建築士などという人は大きなビルとかを設計する人で一般の住宅などは建築士に仕事を依頼するのではなく何処かの大工さん、又は工務店に依頼するものと思われていたらしく、1級建築士みたいな人に自分の住まいの設計を頼むことなど考えた事もないという風にまるで住宅を建てる時は建築士は無関係?みたいな話を聞かされた事がありました。確かに建築士って仕事は世間にあまり認知されていない経緯がありどんな仕事をしているのかよく解らない方がまだまだ大勢おられる事と思われます。事実、建築士、建築家という職業、業界は、世間に対してのアピールに欠ける側面も多々あります。しかし、大工さんとか工務店に依頼してもそこには目に見えないかもしれませんが建築士が身近に働いているのです。 メリットがあるか?ないか?は正直言って皆様が決めることですから・・・でも・・・ この話は時々聞く話ですがすべてがそうとは限らないのでご注意を!! こんな話をされる建築の営業マンがいます「設計事務所に設計を頼むと高くつくでしょ、うちは「設計料はサービスでやらせてもらってます。」と魅惑的な営業文句を耳にします。さあこの言葉に10人中何人が口説かれるでしょう?私が建築の仕事に携わってなかったらおそらくその言葉に完全に口説き落とされることでしょう。だって設計料って多かれ少なかれ車が1台買えるほどの費用なのですから・・・ だったら設計料がサービスでやってもらえるところに頼んだら得じゃないか!! はたして本当に得なのでしょうか?
建物を建てる場合、色々な法律に基づき建てる必要があります。そのなかで最も関わり合いの深いのが建築基準法という法律です。ほとんどの建築の場合(例外もありますのでご注意を!)工事にかかる前に建築確認申請という申請を役所に提出しこの建築基準法等に合致しているか確認してもらいます。でTさんもこれに従い営業マンが持参した書類にペタペタといくつも捺印しました。申請は通常建築業者サイドでやってもらえるので心配ないです。申請の審査も終わり役所から確認済証がおりてきました。いよいよ着工です。建築業者さんから確認済証を受け取ったTさんは、その中身に目を通すと設計者の欄に合った事も無い建築士の名前が記名してあるのに目がとまりました。まあ設計料はサービスですから誰の設計でもいいかと思いましたがよくよく考えて見ると・・・ 「この建築士はどうやって日頃の生計を計っているのだろう?設計料を払った覚えも無いし?まともに設計事務所に設計業務を委託すると車1台分ぐらいの報酬料がかかるのにボランティアで働いているのでしょうか?でも私が建築士で見ず知らずの建て主の為にボランティアで働けるだろうか?」 Tさんは工事契約書についている見積りの中をもう一度見直しました。どれもこれも何がどれぐらいで幾らかかると明記してあります。 でも最後に諸経費という項目がありおそらくこの諸経費から設計料が支払われるのでしょう?しかし最初の見積りからは少し値切っているしどうも何かがおかしいのでは?? 建築士法という法律が有ります。この法律は建物の規模に応じて設計できる建築士の資格とか建築士事務所に関する事がこの法律に定められています。その第24条の5に(書面の交付)という条項が有りますがここには設計の種類・期間・報酬の額・契約に関する事柄を事細かく書面で建て主に交付するよう義務づけられています。でもTさんはそういう書類をもらった覚えはありません。ある規模以上の建物の設計は資格を持った建築士でないと出来ませんし、何か見積りとか工事契約にまるで今の日本の政治のような不透明な部分があるのでは?無いでしょうか?何か隠さなければならない事でもあるのでしょうか? 建築設計事務所は建て主に代わって建物が完成していくまで品質・仕様などをチェックしたり現場での指揮監督する唯一の建て主の代理人です。昨今の欠陥住宅問題などはこういう不透明な部分から発生してくるケースが多々あるように思われます。皆様方にとってはたして何が最善の選択でしょうか? なぜ最近欠陥住宅問題とかが頻繁に発生しているのでしょう?どんな建物も建てる前には設計しなければ工事は出来ませんし、設計内容は度外視しても何かしらの設計図なくして建物を建てるような器用な人の話は聞いたことがありません。じゃあどうして設計図があるのに欠陥住宅問題が発生するのでしょう?手抜き工事とまでは行かなくても設計図の見落とし、設計図に付随する工事共通仕様書の未理解、となかなか一因に限定できませんが専門の知識をもった建築設計士が工事の監理をしておけばこのような問題は発生しないのではないでしょうか 残念ながら建設業界では工事監理という行為を軽薄視する傾向があり、一般社会も設計のことはある程度知られていますが工事監理は施工者がするもの・・・という風潮があります。(工事管理は施工者がするものです。工事管理と工事監理の違いは住まいの図書室で・・・) 建物の設計が完成していても工事が数々の設計図書のとおりに施工出来ていなければせっかく完成した建物も欠陥とまではいかなくてもそれに近いものになる可能性が有りますし、設計図書は何の価値も無い紙切れになってしまいます。設計図書といえば間取りや建物の完成予想図とかを一般的にはイメージしますが設計図に付随する工事の共通仕様書、現場説明書等によって工事は行われ、一般的な建築材料、工法などの品質と性能はこの共通仕様書というものに定めてあることが多いのです。特に完成すれば殆んど見えなくなる隠蔽(いんぺい)部分に大事な性能と品質を確保する必要があります。これら全てを把握し工事現場で指示したり施工確認していくのは昔から「餅は餅屋」というようにやはり建築設計士の専門で、建て主の方ではなかなか理解しがたい内容と膨大な量が有ります。せっかくの設計を無駄にしないためにも工事監理は大事なことです。 設計事務所の業務報酬は国土交通省の告示定められた業務報酬基準に基づいて算定します。ケースbyケースなので幾らぐらいというのは困難です。設計条件・業務の内容などを設計事務所に提示して見積りを取るのが一番確かな方法です。参考までにQアンドAで少し触れています。 面倒くさいことは殆んど誰もが避けて通りたい事柄です。建物を施工者任せに建てると出来上がったものがあなたの思い通りのイメージにならない事が時々有ります。ただ建物は色々な法律、構造方法などの制約により安全に建てる必要がありますので希望どおり出来る事と出来ないことが有ります。ああしたい、こうしたいと施工者にお願いするとアアだコウだと専門的なことを言われ断られてしまう事があるようです。本当に出来ないのでしょうか?たとえ出来ないとしても理想に近づく方法が他にあるかもしれません、しかしそれにはやはり専門的な知識がないと解決できないと思われます。その為にはあなたに代わってあなたの考えを施工者に伝える人間が必要になってくるのではないでしょうか?それにはやはり施工者から紹介された建築設計士よりもあなたが探し出した建築設計士のほうが良いのではないでしょうか? |
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