電子回路の導通チェックに!
※マイコン型導通チェッカー組み立てキット

2011-10-17

◆特徴

★電源スイッチを無くしました!

 チェックを始めるためにわざわざ電源スイッチを押す必要がなくな
りました。
 電源スイッチをなくした場合、どうやって回路を起動するか。
これが問題。
 チェック端子(クリップ)の短絡(導通チェックの開始)で自動的に
回路の電源をオン。 この操作を実現しました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

・導通があるとブザーが鳴ります。
     (いわゆる、導通テスター、電子回路テスターです)

・回路に入っている半導体素子(トランジスタやダイオード,ICなど)や
 制御回路の抵抗によって誤ってブザーが鳴らないようにしています。

・およそ10Ω以下のときに導通と判断してブザーを鳴らします。
 抵抗値が10Ω〜50Ωの場合はブザーを断続報知するようにしています。

・調べようとする回路に影響を与えないよう、低電圧・低電流でチェックします。
    (DC0.5V/0.1mA)

・通電中の回路に誤って触ってもチェッカーがつぶれないよう保護回路を
 組み込んでいます。
 通電しているAC100Vに触れてもこの導通チェッカーは壊れません。
   (長時間の接触は危険です →AC100Vを加えたとき

★チェッカーの回路をオンするための電源スイッチはありません。
 導通チェックを始めると自動的に回路の電源が入ります。
 このため、たいへん使いやすくなっています。

・使うのをやめると約3分でオートパワーオフします。
 電源の切り忘れがありません。

・導通チェックを続けている間は、オートパワーオフ時間を延長します。

・回路の電源が入っている間、LEDが点灯します。

・電源は単4電池2本です。

★ブザーにマグネチック・サウンダを使って報知音を大きくしました。

・ワンチップマイコン・ATtiny25Vを使って制御しています。

・検出する抵抗値や報知音などが変えられるようするため、
 パラメータ設定モードを設けてあります。

・2〜3時間あれば完成できる簡単な回路です。
     (1コ使っている表面実装ICはあらかじめ基板にハンダしてあります)
 学校クラブや仕事場での新人研修のテーマにいかがでしょうか。
 一生モノのツールとしてお役に立てると思います。


   ※(★)は今回の改良点。
     旧バージョンの導通チェッカーキットも参考にしてください。
         (現在もこのキットを頒布しています)

   ※ご意見などは、私のブログ:居酒屋ガレージ日記
     「新型導通チェッカ-」 へどうぞ。


◆外観

・ケースは「タカチ」の「LM-100G」
   (100×61×18.5mm)

・電源スイッチはありません。
 クリップの接触を検出して勝手にパワーオン。
(写真↓をクリックすると拡大表示します)
ガラエポ・両面基板を使っています。
制御用マイコンはICソケットで実装します。
IC2(表面実装IC)はあらかじめハンダしています。
部品キットの様子。
   (電池は含みません)

穴加工とハンダ付けのための工具さえあればすぐに作れます。


◆マイコン型導通チェッカー組み立てキットの申し込み方法

トップページに記していますようにFaxあるいはメールで注文してください。
「代金引換」の宅配便(ヤマト運輸・宅急便コレクト/現金)で発送します。

品名 マイコン型導通チェッカーキット
あるいは 「BZMキット」 としてください。
金額
(税込み)
1セットあたり、税込みの金額です。

3,500円

注文数量を乗じてください。

トップページに記しています注文時の注意をお読みください。
・組み立て方法はこのページの解説をお読みください。
・キットに説明書は添付していません。


◆キットに含まれる部品

 部品番号  型番  部品名/メーカー名  数量
 C1,C2,C5,C6,C8
 C7
 D1,D2,D3,D4,D5
 IC1
 IC2
 Q1
 Q2
 R1,R2,R3
 R4,R11
 R5,R13
 R6
 R12
 R14,R16
 R15
 SW1
 0.1
 10UF
 1SS133
 ATtiny25V
 LMC7215IM5
 RN2202
 RN1227
 1/4W10K
 3.3M
 1K
 10K
 15K
 47K
 0
 TAKT SW
 積層セラミックコンデンサ
 電解コンデンサ
 シリコンスイッチングダイオード
 8pin DIP ICソケット使用
 [NS]コンパレータ
 [東芝]デジトラPNP 10K-10K
 [東芝]デジトラNPN 2.2K-10K
 5%カーボン 1/4W
 5%カーボン 1/8W
 5%カーボン 1/8W
 5%カーボン 1/8W
 5%カーボン 1/8W
 5%カーボン 1/8W
 (ジャンパ) 
 [オムロン]B3F-1000 (ハンダ面に) 
 5 
 1 
 5 
 1 
 1 
 1 
 1 
 3 
 2 
 2 
 1 
 1 
 2 
 1 
 1 
 プリント基板
 8pin DIP IC ソケット
 3φLED
 マグネッチック 発音体
 A308BZM
 115-93-308-41-001
 L-314ED
 SD1209T3-A1
 
 PRECI-DIP
 PARALIGHT
 TDK
 1 
 1 
 1 
 1
 プラスチックケース
 タッピングビス
 半固定抵抗
 ミノムシ クリップ 黄
 ミノムシ クリップ 青
 リード線   黄
 リード線   青
 リード線   赤
 リード線   黒
 LM-100G  
 ナベ3x6 EM-3
 RGP102 B101
 MJ-008 黄 
 MJ-008 青 
 AWG22   
 AWG22   
 AWG26(細) 
 AWG26(細)
 タカチ
 タカチ
 トーコス (動作確認用)
 ミヤマ
 ミヤマ
 
 
 
  
 1
 4
 1
 1
 1
 60cm
 60cm
 5cm
 5cm


※注意

・マイコン(IC1)には制御プログラムを書き込んでいます。
 ICソケットを使って実装します。

・IC2(LMC7215)は、プリント基板にあらかじめハンダ付けしています。

・プリント基板に部品を実装する前に、ケース加工のための位置合わせを
 をしてください。部品を装着してからでは作業がむつかしくなります。

・部品表の型番でなく同等品で代替している場合があります。

◆補足:未実装部品(キットに含まれない)

※NJU7001を使ったDCアンプを増設する場合

 部品番号  型番  部品名/メーカー名  数量
 ▲C3
 ▲IC3
 ▲JP1
 ▲R7
 ▲R8
 ▲R9
 ▲VR1
 0.1
 NJU7001
 SS-12SDP2
 120K
 1M
 1K
 VR1M
 積層セラミックコンデンサ
 [JRC] OP-AMP DIP,SOP
 [日開] スライドスイッチ
 5%カーボン 1/8W
 5%カーボン 1/8W
 5%カーボン 1/8W
 [東コス] GF063P1B105
 1 
 1 
 1 
 1 
 1 
 1 
 1 


※マグネチックサウンダのサージ防止ダイオードCRで行う場合
 (D5を除去)

 部品番号  型番  部品名/メーカー名  数量
 ▲C4
 ▲R10
 0.01
 100
 セラミックコンデンサ
 5%カーボン 1/8W
 1 
 1 


※マイコンをインサーキット・書き込みする場合

 部品番号  型番  部品名/メーカー名  数量
 ▲J1  B6B-XH-A  [JST]  1 


※チェック端子をバナナプラグににする場合

 部品番号  型番  部品名/メーカー名  数量
 ▲バナナジャック  TJ563 赤・黒  サトーパーツ  各1


◆ケース加工

※注意:部品を実装する前にプリント基板をテンプレートにして
      ケース加工の穴位置合わせを行います。
      部品を付けてしまうと、この作業がやりにくくなります。
      また、基板にはIC(LMC7215)が実装してあります。
      扱いは丁寧に。落下や静電気などに注意してください。

●概略の手順
(1)基板をテンプレートにして加工位置をマークします。
   ・スイッチ穴  ・LED穴  ・ ブザー穴  ・電線出し穴  の4点
(2)穴あけ加工。
  最低、径3.2Φのドリルだけで作業できます。

   (写真↓をクリックすると拡大表示します)
プラスチックケースは「タカチ」の「LM-100G」です。
単4電池が2本入る電池ボックスが内蔵されています。
ケースの上下は4本のタッピングビスで固定するようになっています。
パネル板が独立しています。
パネル板には段差が付いていて、取り付ける向き(裏表)に注意してください。
ここの板にLEDとブザー穴、リード線穴を開けます。
スイッチ穴はケースの基板固定側に開けます。
最初にスイッチ穴を開けます。
基板の向きを写真のようにして、取り付け穴(4カ所)の位置を合わせます。
スイッチをハンダするパターンの中央に穴があります。
これがスイッチの中心です。
ペン先などを使って、位置をマークし、径3.2Φのドリルで穴を開けます。
スイッチを実装する場所は基板のハンダ面側です。
開けた穴からこのようにスイッチが見えます。

このスイッチは導通チェッカーの「各種パラメータ」を設定するときに使います。

次に、パネル板に開ける3つの穴(LED、ブザー、リード線引き出し穴)の位置を決めます。
基板パターンの中央を基準に位置をマークします。
パネル板の向き(裏表)に注意してください。
下の写真のような向きに取り付けます。
パネル板には段差が付いています。
パネルの向き(裏表)に注意してください。
逆にしてしまうとブザーが入りません。
穴位置寸法はこの写真を参考にしてください。
右側の穴にリード線を貫通させます。
径3.2Φのドリルで穴を開けた後、少し径の大きなドリルを使って面取りしておきます。

くれぐれもパネル板の裏表を間違えないようにしてください。

※1:ブザー報知と同時にLEDを点灯させたい場合は
   ◆補足:導通検出でLEDを点灯 を参考に。
   ケース上面にLED穴を開ける場合、基板に部品を
   実装する前に穴位置をマーキングしておくほうが
   作業しやすくなります。


◆基板への部品実装

※実装作業の基本
 ・背の低い部品、軽い部品から。(つまり抵抗から)
 ・極性のある部品やICは方向を間違わないように。
 ・確実なハンダ付け。
 ・部品を付けないところがあります。
 ・ジャンパーが2点あります。

※抵抗のカラーコード
 1k  茶黒赤金
 10k  茶黒橙金
 15k  茶緑橙金
 47k  黄紫橙金
 3.3M  橙橙緑金

・抵抗値のカラーコードが不安なときはテスターを使って確認しましょう。
・トランジスタと電解コンデンサは寝かせて取り付けます。
・Q1とQ2は同じ形です。品番を確認のこと。



   (写真↓をクリックすると拡大表示します)
回路図

・実装しない部品もあります(点線部分)。
部品実装図

・「△」印は部品実装しません。
ジャンパー(2カ所)はクズ線を使います。
・スイッチはハンダ面側に実装します。
部品実装後の写真

まずは、抵抗から実装。

先に、足を折り曲げ加工しておきます。

ハンダした後、足を切断。
コンパレータIC・LMC7215は実装済みです。


誤って通電中の100Vに触れたときの電力消費に耐えられるように、R1〜3の3本だけ形状が大きくなっています。
形状的には1/4Wの大きさですが、抵抗のスペックは1/2Wのものです。
抵抗内蔵トランジシタQ1とQ2は寝かせて取り付けます。
Q1:RN2202  PNP 10K/10K
Q2:RN1227  NPN 2.2K/10K

電解コンデンサも寝かせます。
極性に注意してください。
ICソケットの向きに注意してください。
1番ピンが写真の「右上」になります。

このため、マイコンの装着方向は基板名称の印刷とは180度逆向きになります。

スイッチは基板のハンダ面に実装します。
基板面に密着させるようにします。
浮いていると底側ケースの内面に接触してしまいます。
足を少し延ばしてから、内側に折り曲げるようにして押し込めば底まで入ります。
基板への部品実装の最後がブザーとLEDです。
パネル板とともに、取り付けます。

ブザー、LEDとも足の長いほうがプラスです。
LEDのリード線は適当にカットします。

スルーホールに足は入れず、足を基板パターンに接触させた状態でハンダを流します。

これで、基板への部品実装は終了です。
電源ラインを電池へつなぐのと外へ引き出すミノムシ・クリップの配線を行います。

スルーホール基板ですので、基板の部品面からでもハンダ付けができます。
赤がプラス、黒がマイナスです。

電池のプラス・マイナスを間違えないように。
クリップをハンダ付けするとき、何かをはさんでおけば動きません。
 (写真はピンセット)
穴を通したリード線は1ターンくくってから基板にハンダ付けします。
引っ張られないようにするためです。

制御マイコンをICソケットに差し込めば完成です。
  (向きに注意)
ケースを閉じる前に、動作チェックをしておきましょう。
単4電池2本を装着してください。
  (確認方法は後述))

添付の100Ω半固定抵抗を使って、動作を検証します。

正常動作を確認してから、基板を4本のタッピングビスで固定してからケースを閉じます。


◆動作チェック

基板への部品実装と配線が終わったら、動作チェックを行います。

●電池装着前の確認事項

・部品の誤挿入やハンダ付け忘れがないか。
・ICの向きは正しいか。
・ICの足はソケットにきちんと入っているか。
・電源の+/−は正しいか。


●通電開始(電池の装着)後の確認事項

・電池装着とともにLED点灯。
・ブザーで起動音報知。   (モールスで「BZ1」と)
・クリップを短絡せずそのまま放置しておけば約15秒で
 オートパワーオフし、LEDが消灯する。


●オートパワーオフ後の導通チェック開始の確認

・黄・青クリップ接触でオートパワーオフが解除されLEDが点灯。
 ブザー報知(連続報知)が始まる。


●導通チェック機能確認

・半固定抵抗をクリップではさみ、スライダーを回し抵抗値を変え
 ながら様子を見る。
   短絡〜10Ω  ブザー連続報知 (ピ〜)
   10〜50Ω   ブザー断続報知 (ピピピピピ)
              抵抗値により、断続間隔が変化
   >50Ω     報知停止


●オートパワーオフの確認

・導通チェックを続けているとオートパワーオフを延長。
・導通チェックをやめて約3分経過するとオートパワーオフ。



●電気的な動作チェック

・消費電流
  電池動作では直列に電流計を入れられないの計測しにくいでしょ
  うが、回路の電流を計っておきましょう。
  電池を外し、外部から電源を供給すれば計りやすいと思います。

   目安  スリープ時    約3μA  (スリープ状態)
        電源オン時   約3mA   (ほとんがLEDの電流)
        ブザー報知時  約22mA

・クリップ開放電圧と短絡電流
    開放電圧 : 約0.5V
    短絡電流 : 約0.1mA




◆運用

・基本的に導通チェックするだけの機能しか持っていません。
 チェックしたい配線にクリップを触れ、ブザーが鳴れば導通ありという
 判断です。

・抵抗が小さければ「ピー」と連続音が鳴り、抵抗が大きくなると「ピピピピ」と
 断続音に変わります。
 断続音は抵抗値によりその周期が変化します。

・チェックをやめて放置しておけばおよそ3分でオートパワーオフします。

・LEDは回路の電源表示です。
 スリープ状態が解除され、導通チェック待ちになっていることを示して
 います。

     ※導通したときに光ってほしいというリクエストもありました…
       改造できます



●注意点

・通電している電源線を触っても壊れませんが、AC100Vなど高い電圧
 が加わった回路に接続したまま放っておくと、抵抗R1〜3が発熱
 して焼損するかもしれません。
 AC100Vの場合、10秒程度までにしてください。

・基板回路の電源ラインをチェックするときなど、回路に大容量のコンデンサ
 (平滑回路やパスコン)が使われていると、そのコンデンサが検査電流
 で充電されるまで、導通ありと誤判断してしまうことがあります。

・工具箱の中でクリップ先端が接触したままになったなど、ブザー報知状態
 が続いても約3分たてばスリープします。
 オートパワーオフの延長は導通チェック状態の変化を見ておこなっています。
 ですので、オフ状態の継続だけでなくオン状態の継続でも、一定時間後に
 スリープします。



◆補足:回路図

回路図から未実装部品やインサーキット書き込み用コネクタを
除いくと下図のようになります。
回路の動作を考えるときはこの図のほうが理解しやすいでしょう。
(←クリックで拡大)

R1とR2は並列接続ですの10k/2で5kと表記しています。
許容ワット数をかせぐために10kを並列にしているのです。


◆補足:処理の流れとパラメータの設定

(クリックで拡大↓)


・電源をオンする(電池装着)と、プログラムのバージョン区分として
 「BZ1」「−・・・ −−・・ ・−−−−」とモールス符号で報知します。

・パラメータ設定時はモールス符号で設定項目と設定値を報知します。

・クリップにつないだ抵抗値(読みとったA/D値:0〜255)でパラメータ
 の設定を行います。

・何もつながずオープンにしているとき、設定値は変更しません。

・スイッチを押してパラメータ設定モードになると、まず設定項目と
 してモールス英字1文字を。それに続いて、現在の設定値をモール
 ス数字3桁で報知します。

・設定を変更したいときはクリップに半固定抵抗をつないで設定を
 行います。
 例えば「連続報知判定A/D設定値」なら、設定したい値の抵抗を
 クリップでつまみ、スイッチを押します。
 すると、設定項目文字と新しい設定値をモールスで報知します。
 この状態で新しい値がマイコン内蔵のEEPROMに記憶されます。
 その後、続いて次の設定項目の値を報知しスイッチ操作を待ちます。

・7つの項目が終わると「AR ・−・−・」を報知して設定モードを
 終わり、導通チェックモードに戻ります。

・スイッチを押しながらリセット起動(電池装着)を行うと、初期設定値を
 EEPROMに書き込みます。



項目 文字 初期値 最小値 最大値
1.連続報知判定A/D設定値  R 「・−・」  001  0  249
2.断続報知判定A/D設定値  K 「−・−」  005  0  249
3.連続報知ヒステリシスA/D値  H 「・・・・」  002  0  249
4.A/Dデータ平均回数区分  A 「・−」  004  0  4
5.ブザー報知周波数区分  F 「・・−・」  004  0  9
6.ブザー報知音量区分  V 「・・・−」  000  0  4
7.モールス送出速度  S 「・・・」  001  0  9

1.連続報知判定A/D設定値:
 A/D値がこの値以下のときに「ピー」と連続報知を行います。
 報知判定したい抵抗をクリップでつまんでスイッチを押すと、
 その値が記憶されます。
 最小値は「0:短絡」です。
 初期値は「1」で、およそ10Ωになっています。
 変更したくないときはクリップを開放しておきます。

2.断続報知判定A/D設定値:
 この値以下のときに「ピピピピ」と断続報知を行います。
 連続報知判定値以下に設定しておくと、断続報知は行いません。

3.連続報知ヒステリシスA/D値:
 連続報知から断続報知に移るときのヒステリシス。
 いったん連続報知しはじめると、この値以上の変化(A/D値の増大)
 がないと、断続報知になりません。

4.A/Dデータ平均回数区分:
 平均回数を2^n回で示します。4なら16回平均となります。
 測定値を安定させるためのものですが、少ないほうが応答が
 早くなります。

5.ブザー報知周波数区分:
 1kHz〜3.3kHzの範囲でブザー報知する周波数を決定します。
 4で2kHz(ブザーの定格周波数)になります。

6.ブザー報知音量区分:
 PWM出力のデューティを変えブザー報知する音量を変えます。
 0で1/2デューティ、4で1/32デューティで音が小さくなります。

7.モールス送出速度:
 モールスの送出速度(短点時間)を50mS〜140mSで可変。
 A/D値×10mS+50mSで計算します。
 モールス短点の長さを「ミリ秒」単位に換算して報知します。


◆項目5〜7の時は「V ・・・−」の連続を報知出力して
 音を聞きながら設定できるようにしています。


◆設定例:報知音音量を変えたいとき

 ・ブザー音量は設定項目6です。
 ・項目1〜5は半固定抵抗を外したままで設定スイッチを押して
  ください。
  半固定抵抗を外しておくと、元の設定値はそのままになります。
  このとき、項目5になると音を確認するため「VVV」の連続音が
  出ます。
 ・設定項目6「V:音量」で半固定抵抗をつなぎ、可変してみてく
  ださい。
  「VVV」の連続音の音量が変化すると思います。
  0Ωで最大音量です。
 ・適当なところで設定スイッチを押してください。

※モールス数字
 0  −−−−−
 1  ・−−−−
 2  ・・−−−
 3  ・・・−−
 4  ・・・・−
 5  ・・・・・
 6  −・・・・
 7  −−・・・
 8  −−−・・
 9  −−−−・


◆補足:導通検出でLEDを点灯

現回路でのLEDは「電源オン表示」です。
マイコンがスリープ状態から抜け出して、導通チェック待機状態に
なったときにLEDが点灯します。

それを「導通ありで点灯」にしてほしいというリクエストがありました。
現場作業など、周囲の騒音でブザー音が聞こえにくいときに、LEDで
導通表示してくれれば助かるというお話しです。

パターンカットが必要ですが不可能ではありません。
ブザーに並列にLEDを取り付けます。
ブザーは2kHzのパルスで駆動しているわけですが、LEDにとって
みればダイナミック点灯になります。
そこで、LEDの明るさを確保するため電流制限抵抗を小さくしておき
ます。

(←クリックで拡大)

◆(1)、(3) パターンカット2カ所。
「L-」がGNDパターンにつながっているところをカットします。
(1):部品面と(3):ハンダ面の2カ所。


◆(2) R5抵抗を外します。
R5(元のLED電流制限抵抗)1KΩを取り外します。


◆(4) 「L-」と「BZ-」をリード線で接続します。


◆(5) 「L+」と「BZ+」を新しい電流制限抵抗(100〜330Ω)で接続します。
「R5」左側と「C4」下側のスルーホールが利用できます。

これで、ブザー報知とともにLEDが点灯します。
検出抵抗値が大きくてブザーが断続報知するときは、LEDも点滅表示
します。


※パラメータ設定でブザー音量を小さくするとLEDが暗くなります。

※パターンカットがめんどうなら…
   1.LEDのカソード足を「L-」パターンから浮かせます。
   2.カソード足と「BZ-」を空中配線。(気を付けて…)
   3.R5の除去と「L+」「BZ+」間の抵抗接続は同じ。



◆補足:導通検出でLEDを点灯#2


元の電源表示LEDはそのままにして、ケース上面へ導通検出LEDを
取り付ける方法を考えてみました。
この場合、パターンカットは不要です。

上の例と同じようにブザーに並列にLEDを入れます。
現在使っていないブザー部のサージキラー「C4・R10」を利用します。
  C4部分にLEDを挿入。
  R10を電流制限抵抗として100〜330Ωを。



※現キットの部品には、この改造に使用するLEDと抵抗(100Ω)が
  含まれています。


上部ケースにLEDが入る貫通穴を開けます。
穴の位置は基板上の「C4」が入るスルーホールを基準にします。
ケース上面側に基板を密着させ、C4のスルーホールを使ってマーク(針や0.5mmシャープペンの芯などで)すれば位置決めできます。

(←クリックで拡大)
(1)R10に電流制限抵抗(100〜330Ω)をハンダ付け。
(2)LEDの足をC4スルーホールに入るよう曲げます。
(3)C4シルク側をLEDのアノードにして仮挿入します。
(4)貫通穴を開けた上部ケースの位置と高さを確認しながらLEDの高さを決めハンダ付けします。

(←クリックで拡大)

これで、ブザー報知とともにLEDが点灯(点滅)します。
元のLEDは電源表示のままです。


◆Q&A

(Q:質問・要望、A:答え)


Q:未実装のOP-AMP回路の働きは?
A:「導通検出抵抗値をもう少し小さくできないか」という実験のために
  設けた回路です。
  マイコン内蔵A/Dコンバータの最小ビットは約10Ωとなっています。
  アンプを入れて検出電圧を増幅すると、導通ありとブザー報知する
  抵抗値を今より小さくできるようになります。
  DC電圧として約10倍に増幅すれば10Ωが1Ωになります。
  しかし、OP-AMPのオフセット電圧や、電源電圧(電池電圧)に
  よる変動、外乱(誘導ハム、ノイズ)など、常用するには「不安定」
  なこともあり、キットでは省かせてもらいました。
  「回路を見て原理を理解できる人は実験してみて」ということで
  いかがでしょうか。


Q:オートパワーオフする時間(約3分)が長いように思うが?
A:オートパワーオフ時間もパラメータ設定できるようにしたかった
  のですが、プログラムエリアがなくなり実現できていません。
  3分としたのは、例えば導通チェックではなく回路の動作確認
  報知(リレーのオン/オフ動作チェックなど)にこの回路を使った
  とき、あまり時間が短いと報知が途中で止まってしまい、単純な
  報知ブザーとして使いにくくなります。
  また「平均回数」を少なくして高速応答するようにしたとき、
  オートパワーオフが早いと高速応答が生かせません。
  長くもなく短くもなくということで3分にしたのです。


Q:電源表示LEDは必要か?
A:ブザーを鳴らしたときと鳴らさないときのLEDの光り具合で
  電池の消耗が判断できます。
  ブザーを鳴らしたときの消費電流のほうが大きいので、
  電池の寿命末期になるとブザーが鳴ると電池電圧がわ
  ずかに下がり、LEDが少しだけ暗くなります。
  これで電池の交換時期を判断してください。


Q:作って動かなかったときは?
A:作ったけど動作しなかったという場合、遠慮なく相談してください。
  過去、動作しなかったという事例、いくつかあります。
  でも、今のところ複雑なものはありません。単純なミスばかりです。
  主な原因を列記しておきます。

  ・ハンダ不良
   パーツの足にちょっぴりハンダが付いているだけで、スルーホール
   にハンダが流れていない。それで接触不良が生じていました。
   高ワット数のハンダゴテ(熱容量の大きな)を使ってしっかりハンダ
   してください。
  ・ジャンパー忘れ
   2カ所あります。これを忘れていると動作しません。
  ・ICの足折れ
   マイコンをICソケットに挿すとき、注意しないとICの足が内側に折れ
   曲がり、上から見ると挿さったように見えても、実は足がソケットに
   入っていないという状態がおこります。
  ・ICの逆挿し
   挿入方向は基板のシルク印刷と逆向きになる(文字が逆)ので要注
   意です。
  ・抵抗の場所違い
   抵抗のカラーコードをよく見て正しく実装してください。
  ・トランジスタの入れ替わり
   同じ形状ですので注意してください。
  ・電池ボックスへ電源線配線間違い
   +:赤、−:黒の接続先を間違えないように。


Q:測定電流を減らしたいのだが?
A:現在、測定電流(短絡電流)は0.1mAです。
  測定電圧(開放電圧)はD2で発生していて、約0.5Vです。
  これがR1,R2を通してクリップに出ています。
  R1,R2は並列で5kΩ。
  ですので0.1mAという測定電流(クリップ短絡時の電流)になっています。
      (R1とR2を並列にしてあるのは100Vへの接触に耐えられ
       るように10kΩを使ったため)
  今、片方のR2を外すと電流は1/2の0.05mAになります。
  ところが、短絡を検出する抵抗値はこの電流に比例しますので、
  10Ωだったのが20Ωになってしまいます。
  残ったR1の抵抗値を大きくすると電流は減りますが、減らしただけ
  検出抵抗値が上昇してしまいます。
  このあたり、どちらに重きをおくかのトレードオフです。
  少しでも短絡電流を減らしたいという方はR1かR2どちらかを外して
  しまいましょう。
  通常の半導体に開放0.5V、短絡0.1mAという測定電圧・測定電流を加
  えてもまったく影響はないのでこの設定にしたのです。
  現在は実装していないOP-AMP回路、これを使えば検出抵抗値を低く
  できるのですが、「回路を理解している人が試して」ということにしており
  ます。
  外部誘導や電池電圧の変動など、なかなか難しい要素があるのです。


◆補足

●制御プログラム

   ・BZM0808.LZH ダウンロード
     (ソースファイルとマイコン書き込みデータ)



●ご意見ご質問は

ブログの記事:「新型導通チェッカー:居酒屋ガレージ日記」
あれこれ記しています。
製作例へのリンクもここに置いています。
ご意見やご質問、あるいは組み立て後の使い勝手など、この記事へ
コメント書き込みしてください。

※ここでミノムシ・クリップではなくテスターリードを使いたいときの改造例
 を紹介しています。(バナナ・プラグが入るジャックの取り付け例)



●AC100Vに触れたときの発熱状況

 R1〜R3で電流制限しているので、誤って生きている電源ラインを
触っても壊れません。
24Vや48Vは平気です。
商用電源AC100Vでも、連続しない限り大丈夫です。
しかし、100Vを連続するとかより高い電圧では、R1〜R3が発熱し、
時間が長いと焦げてしまいます。
この抵抗が焼損して短絡すると、D1〜D4の保護ダイオードが飛び、
ICも焼けて・・・と、破局的な破壊が進みます。

  ★AC100Vに触れたときの様子を調べてみました。

  ・導通チェッカーに100Vを加えると  (2010年03月05日)
  100Vの場合、10秒程度までは耐えられると判断できるでしょう。



●報知音の音量

報知音の音量とパラメータ設定モードの様子を動画にしました。

  ・「導通チェッカー」の音量 (2011年09月07日)
      「ホロホロ・ブザー」と比較しています。



●大容量コンデンサが入る回路でのチェック

  ・大容量コンデンサが入ったラインを導通チェックすると
      動画で状況を説明しています。



●組み立てサンプルと評価など

  ・導通チェッカー - なんぎな日記
  ・何にもないぶろぐ: 導通チェッカ
  ・導通チェッカ二台目完成 - M S Technical Laboratory
  ・マザーツールの導通チェッカー「DT-36」の情報