広告経済研究所から発表されている2007年の広告代理店売上ランキングに電通発表の「日本の広告費」を掛け合わせ、広告費全体の媒体構成比率と個々の会社の媒体構成比を比較(コンポジション・インデックス)することで、各広告会社の特徴を分析する試みをしています。過去2002年分析, 2003年分析、2004年分析と行っていましたが、労協ボランティア彼方01さんのご協力により、久々に2007年版をリリースいたします。
I&S BBDO、マッキャンエリクソン、オグルヴィ&メイザージャパン、J.W.トンプソンジャパン、TBWA/Japan、グレイワールドワイドはグループの都合により未発表となっており、ランキングにも影響しています。したがって外資の分析は十分でありません。
詳細は、こちらのExcelファイルでご覧下さい。
【ファイルに入っているデータ】
- 2007年主要広告代理業売上高(広告経済研究所)
- テレビ売上比重が高い広告代理店
- 新聞売上比重が高い広告代理店
- 雑誌売上比重が高い広告代理店
- ラジオ売上比重が高い広告代理店
- 2007年広告代理店媒体売上構成比率のレーダーチャート比較
大手広告代理店のマス売上構成は、テレビが中心。
上位5社までのテレビ広告市場への注力が目立つ。HDYグループとしては7位読売広告社もテレビ比率が高く、電通・博報堂グループ・ADKのテレビ扱いが競争激化。
例:電通/博報堂/ADK/大広/東急エージェンシー/読売広告社/フロンテッジ/電通ヤング&ルビカム/電通九州/協同広告
新聞広告に注力している会社で、同時にテレビの売上構成比も高いところは少ない。
新聞広告は不動産、書籍などレギュラーものも多く、TVに出稿する広告主とジャンルが違う場合が多い。新聞のスペース確保力を武器に、新聞広告向きの広告主への営業が中心となる。デルフィスはトヨタの販売店、JICはJTBのSP広告を扱い、その他扱いも多い。
例:デルフィス/朝日広告社/日本経済社/日本経済広告社(ADEX)/JIC/新通/広告社/電通北海道/日経広告
雑誌比重が高いのは、新聞系代理店が中心。
雑誌広告はブランドを重視するファッションや車などの国際的な広告主が出稿。このような会社の受け皿になっている外資系エージェンシーが強い。また従来2004年では交通・観光関係の扱いが大きいところもあったが、現在はその傾向が見られない。※データ未発表の外資代理店は推定。
例:ADK/デルフィス/朝日広告社/日本経済社/日本経済広告社(ADEX)/電通ヤング&ルビカム/協同広告/日経広告
ラジオ売上比重の高い代理店は、地方に多い。
住宅・通勤事情の違いから、ラジオは地方では今でも有力なメディア。地方の広告代理店でラジオに注力しているところは多い。
例:読売広告社/電通九州/電通北海道/協同広告/毎日広告社/三晃社/ビデオプロモーション/読売連合広告社/大阪読売広告社
・電通、博報堂、ADK
日本の広告費全体で、2004年には37.2%であったその他広告費が2007年は49.1%まで上昇。2004年には日本の広告費のバランスに近かった上位3社だが、2007年にはその他(主にSP領域)の比率が下がり、マス媒体主体が鮮明に。
・上位4−7位
JR東日本企画以外はテレビ主体。5位東急エージェンシー、6位JR東日本企画と、SPおよび交通広告主力が目立つ。
・新聞社系
デルフィスはトヨタの販売店、JICはJTBのSP広告を扱い、その他扱いが多い。
・九州、東海、北海道地区
電通名鉄エージェンシーは売上高のみ発表(38位相当) 東海、九州、北海道の広告会社は、その他(SP、交通媒体)の売上比率が高いものの、全般的には総合広告代理店の構成比に近い。雑誌の売上が極めて小さいのも特徴。これは雑誌が通常全国媒体であるため、地元市場への対応がしにくいという点が考えられる。
・大阪地区
アド電通大阪は非公開。電鉄系を除き新聞が中心。大阪読売広告はその他(SP、交通)にも注力。
・電鉄ハウスエージェンシー
電鉄系ハウスエージェンシーはほぼその他(交通広告)からの収入。この収入には他代理店からの扱いも含まれる。JR東海エージェンシーや西鉄エージェンシーはテレビ扱いも比較的多く、地元における電鉄の自社広告の取扱が多いと思われる。