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遠藤征四郎師範の第2回シアトル・セミナー |
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2006年4月7日から9日の週末にかけて、シアトル合気道界は素晴らしいイベントに恵まれた。遠藤征四郎師範(合気会本部道場 八段)による第2回定期セミナーである。セミナーは合気道ウィラパ・ベイの主催で、シアトル・セントラル・コミュニティ・カレッジの広々とした体育館で開かれた。セミナーの始まる前からシアトル合気道界のエネルギーをぞくぞくと感じさせたのは、地元の7つの道場の会員が一緒になって畳を体育館に運び敷き並べる作業を行っているときだ。金曜の夕方6時半にはすべて敷きおわり、上座に花が生けられ、百人を超える合気道者が整列し礼をして師範を迎えた。そこから魔法の時が始まった。 遠藤先生は始めからただ単に技を教えるということはなさらない。実際、私たちは何か特定の技という考えから離れるように求められた。何らかの技が念頭にあると、先生曰く、機械的にロボットのようにその技が出てしまいがちなものだと。そうではなく先生は、稽古相手とのしっかりした繋がりの中で「何が起きるか」を想像しなさいと促す。先生の教え方では一つの原理を取り上げてそれを深く探求することが多い。その金曜の晩の稽古は拳を握って上向きに構えることで始まった。そして相手はこの拳に上から自分の手のひらを被せ、ゆっくり動かし始める。この練習の目的は、つながっていることと柔軟であることが相手をくずすのにいかに必要かを示すことだった。何度も何度も繰返してようやく、力を抜いて流れるように動く方法を学んだ。この練習に続いて横面打ちとなった。投げは、打ち込みの衝撃を吸収し、加減してから、「拳」の練習で会得した感覚をなぞるのを試すことになった。最初の一教にたどり着くまでにその晩の稽古時間はほぼ終わってしまった。しかし、皆笑顔のままで目が覚めた気分だった。
土曜日の午後まで、この肩「つかみ」を払い落としたり、可能な限り色々な角度で当たってもその繋がりが切れないようにする練習を、転換や入身、相半身や逆半身で続けた。両方の手が統一的に動かせるようになると、これが天地投げのような動きへとつながり、一層力強い投げになった。特にどの型を手本にしていたわけではないのに、ほとんどの参加者は自分がいろいろな「自由技」を発見しつつあることに気がついた。100名を超える参加者だったが、元気よく転げ回る広さが十分にあった。
日曜の午前の稽古は、お互いに相手の肩を伸ばし、回して柔軟性を高めることから始まった。続けて後ろ技となったが、これは遠藤先生独特のやり方だ。後ろ技の教え方ではよく、受けに投げの両手をきちんと掴ませないようにとか、受けが投げの背後にまわったときには全く取ら 後ろ技の稽古の中で気づいたのだが、多くの参加者には遠藤先生のやり方が難しかったようだ。これまで慣れていたやり方とまるで違っていたためである。私は先生が参加者一人ひとりを投げて道場を一回りするのを目で追った。(これは遠藤先生の稽古ではほとんどいつものことで、道場をぐるっと回って参加者の全員に直に触れて下さることに感動させられる。) はっきりと分かるのは、教えようとしていることを全員に会得してほしい、そのために誰にでも時間をとって教えたいと先生が思っておられるということだ。また、白帯の人を何人か指導する場面も観たが、明らかに初心者なのに、彼らに投げさせるのには驚いた。他の誰が八段でありながら初心者の受身をとっただろうか、私には思い当たらない。
遠藤先生はその翌日に日本に帰られたが、来年もまたシアトルに来ると約束して下さった。多くの参加者から、本当に楽しかった、次に来られるまで待ちきれない! といった感想が寄せられている。何人かは、遠藤先生が合気道のいろんな流派、系統の人達を魅了したことを、そしてそんな風に幅広く様々な流儀が一緒に稽古できたことが楽しかったと賞賛した。全体としても、また色々多くの点で、遠藤先生のシアトル訪問は大成功だったと思う。 グレン・リーチマン |
| (日本語訳 秋谷秀夫) |