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道 場 観 察 |
![]() 合気道佐久道場は長野県佐久市の北東部、平尾富士の山裾に連なる開けた台地のなか、北に雄大な浅間山を、東に上信越自動車道の佐久平パーキングエリア(P.A.)を望む、畑に囲まれた地に建つ。 道路脇の『合気道佐久道場』の看板の下を通り、畑に挟まれた細道に導かれて、駐車場兼用の広い庭に入る。庭から周囲を眺めれば、建物の背には白煙を上げる浅間山の威容が目に飛び込み、南に目を転じれば八ヶ岳連峰が望める。このあたりは桃の名産地で、春には一面にピンク色の霞がかかった様で美しい。
敷地面積は、890平方メートル、建築面積約300平方メートル、延床面積約450平方メートルの鉄骨造二階建。建物の外壁は明るいグレー、庇の銅版が陽を受けて輝き、外観も大変に美しい。そして太い円柱の立つ玄関ポーチへ。 玄関の引き戸を開けると風除室となっている。佐久地方の厳しい冬に対応した作りである。さらに観音開きの戸を開けて入ると、左右に下駄箱があるので、脱いだ履き物はきちんとしまおう。それでも春夏秋の研修会の時は大勢が出入りするので玄関口は足の踏み場も無い程に履き物の海と化す。 ホールに上がると、左手には、フローリングの12畳ほどの事務所。電話、FAX,パソコンが設置してあり、ここで研修会の案内が作成され、情報が発信されている。また、佐久合気道会の稽古後、度々お茶会が開かれ会員のコミュニケーションの場として使用されている。
そして稽古場はこの向かい合わせとなる右手(東側)にある。礼をして入れば、正面、床の間の上に開祖植芝盛平翁と植芝吉祥丸前道主のお写真が飾られ、植芝吉祥丸先生直筆の掛け軸や遠藤師範のお手の掛け軸が掛けられている。畳の部分は65畳、周囲の板張りを含めると70畳あまりの広さ。南向きの大きなガラス戸越しに陽が差し込み、壁板の檜の木目が目に映える。稽古場北側の壁面には佐久合合気道会会員の名札がそれぞれ級・段ごとに整然と掛けられている。床の間と向き合う形で稽古場入り口横の壁面には、道場建設に当たり国内外からご芳志をお寄せ頂いた皆様のお名前が掲げられている。 このほか一階には、男女それぞれに、温水シャワー付きの更衣室・トイレ・浴室がある。そして稽古場入口の隣には資料保管室があり、過去の演武会のポスターや佐久道場オリジナルのTシャツ・トレーナー・風呂敷などの道場でしか手に入らないグッズが保管されている。 階段を二階に上がると、南面に、広縁つきの八畳間の和室が二部屋。ふすまを取り外せば大広間としても利用可能、押入に寝具も備えてあり宿泊もできる。ここからは、蓼科山、北八ヶ岳から西上州の山並みを一望。 稽古場の上の空間、約三分の二の部分は畳を置いた空間となっており研修会時の女性の部屋や大学生の合宿の際の寝起き場として利用されている。現在は北面を仕切り、常駐者の寝起きの部屋としても利用されている。二階にもトイレがあるほか、湯沸し室があり台所兼洗面所として使える。洗濯機も2台備えられ稽古着を洗うのもOK. 稽古着を干すのなら、二階からさらに階段を上がって屋上に。ここからは東方が眺めらえる。道場竣工と同時期にオープンした佐久スキーガーデン「パラダ」が正面にみえる。ここは佐久平P.A.から直接アクセスできる平尾山公園及びスキー場となっており、佐久市と日本道路公団が整備したハイウェイ・オアシス。夜には平尾山をバックに華やかなイルミネーションが浮かび上がる。静謐そのものの満点の星空とは対照的だ。
2001年11月に待望の食堂が道場西側に増設された。遠藤師範の命名により”ユートピ庵”とされた食堂は業務用厨房機器を擁し、作業効率が格段にUPして研修会・合宿の際にその威力をいかんなく発揮している。 ユートピ庵南側には囲炉裏がある。30名がゆったりと過ごせるスペースに、夜になると自然に師範と火を囲んだ輪ができ、ゆるやかに時間が過ぎて行く。従来の白色蛍光灯とは異なるやわらかな光と木に包まれ、都会生活者が日頃体感できない空間となっている。 |