初めての演武会
合気道佐久道場 子供クラス(保護者) 尾尻明子

昨年から息子が子供クラスに入会し、私も稽古を見学させていただいております。今まで武道については何も知らない私でしたが、このたび初めて演武会を見せていただいて大変感激いたしました。

まずかねがねお名前だけうかがっていた遠藤先生の演武に接して圧倒される思いでした。先生の静かで無駄の無い、気品あふれる動きに、周りの空気が研ぎ澄まされるようでした。武道というものを超えた精神世界に触れることができ、言葉にならないほどの感動を覚えました。次に20名を越す子供クラスが、大人を元気一杯に投げて、さわやかな演武を見せてくれました。引き続き女性、高齢者の演武がありました。それぞれにその人の人生の厚みを感じ、とても魅力的でした。指導者クラス、佐久有段者と進むにつれ、なるほど稽古を重ねていくと同じ技でもこのように違ってくるものなのだということが次第にわかってきました。その終わりに、佐久道場の有賀先生がご紹介を受けながらの演武を披露なさいました。先生の動きはまるで研いだばかりの刀のようで、張りつめた、密度の濃い時間の流れを感じ、大変感動いたしました。普段子供クラスで、良いお手本と悪いお手本をかわるがわる見せて下さいますが、そんな中からは感じることのできない、特別の瞬間でした。会の最後に道主先生が演武を披露してくださいました。かつては武道も命をかけた真剣勝負だったことを思い起こさせる闘志のみなぎる演武に、遠藤先生とはまた違った合気道のあり方を知りました。

こうして初めて演武会に接し、合気道というものは、向かうべきところはひとつでも、その時点でのその人らしさがそのまま現れてよしとされる武道なのだということが良くわかりました。その人らしければ良いということは、一見簡単そうです。しかし元気なはずの子供たちが、元気あふれる演武ができるようになるまでどれほど大変だったかを思い返せば、それがいかに困難な道かを痛感します。自分と厳しく向き合う中で到達するところなのだと思えば思うほど、この日のどの演武も大変貴重なものに感じられます。

もうひとつ心を打たれたことは、合気道をやっている方々の世界の素晴らしさです。上に立つ方は威圧感を微塵も感じさせること無く、すべての方が一つにまとまっていることを強く感じました。いろいろな文化をもっているはずの外国の方々も、合気道を通して、人種を超えた“人”そのものに昇華されているように感じられ、何の違和感もありませんでした。多種多様な人があれだけの人数集まっても、さわやかな空気が決して乱れることのない情景に、合気道の世界は、遠藤先生の“合気道は愛の道であり、和の実現である”というお言葉そのものだと思いました。社会の崩壊が進む現代、子供たちにこのような世界を体験させてやれることに、ありがたい気持ちで一杯になりました。

今後とも親子共々おおいに学んでいきたいと思っております。よろしくお願いいたします。(2004年5月)

ホームへ | 英文ページへ
Copyright(C) 1999-2004 Aikido Saku Dojo. All Rights Reserved.