硝酸性窒素 |
硝酸性チッソの原因は
化学肥料だけなのだろうか |
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『多量の硝酸塩の摂取が、がんの引き金になる』との指摘があります。すでにEUではホウレンソウ・レタスに含まれる硝酸塩の量に基準が設けてあるようです。しかし、『がんの引き金』論の真偽は まだ実際には未確認です。 現実としてチッソ肥料を与えすぎると、硝酸塩が野菜に蓄積しやすいのは事実。そこで現場でおこっている硝酸中毒の例について考えてみました。 『化学肥料は人工のものだからとにかくだめ・・・有機肥料ならいくらやっても大丈夫』 と思われている方は多いと思います。しかし現実はどうでしょうか。 有機肥料の代表格に 「鶏ふん」 がありますね。じつはハウス栽培で使いすぎると当然ガス害をおこすし、苗の栽培などでも発芽障害を引き起こします。信じられない方は東京港にかかるレインボー・ブリッジ第6台場に行かれてください。カワウの大群がいるはずです。浜離宮庭園の木々を枯らした張本人です。この現象は知多半島や琵琶湖の竹生島でもおきているとか・・・。カワウのフンで葉が枯れ、木々が枯死していくのです。抗生物質を含まないはずの貴重な有機肥料であるカワウのフンでさえ、障害をひきおこしてしまうのが現実なのです。家畜ふん尿の施用法と量をまちがえれば障害がでてしまいます。 有機栽培の基本、有機肥料の基本は稲・麦ワラ・野草などの植物質の原料を、発酵させて作った完熟たい肥です。日本の広葉樹林の地面にひろがる腐葉土なのです。決して家畜ふん尿が原料の 「きゅう肥」 や、各種薬品がふくまれた食べ残し食品から作られたリサイクル肥料ではないはずです。 知ること・・・ここからすべては始まります。 |
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有機栽培には障害が出ない? |
ある地方紙にのった「豚ふん」の障害例です。 魚・大量死・・・養豚ふん尿流入が関係か 川で約1.5キロにわたり大量の魚が死んでいるのが見つかり保健所や農林振興局・市などは現地調査を行った。調査の結果川沿いの同所にある養豚業者所有の素掘り池から家畜ふん尿が流れ出ていることがわかった。同保健所などは死因の解明を急ぐと共に業者に事情を聴き因果関係を調べている。通報をうけた所轄署も内水面漁業調整規則違反の疑いで調べている。中略。かわには30センチ以上のコイやナマズ・ウナギをはじめ、手のひら大のアユなどがうかんだ。 |
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有機質肥料は安全でガス害も出ない? |
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有機栽培において絶対に良いものとして使用されている家畜ふん関係の有機物ですが、限界を超えて毎年・毎作多量に施用し続けると障害がめだってきます。とくにハウス栽培では降雨による養分の流亡が少ないため障害のでる確率が高くなります。 写真は有機質肥料は安全だとおもって生のまま多量に施した場合のガス障害の例です。。またハウスの換気の少なくなる12月ころに土の表面に追肥する場合も ガス害が発生することもあります。家畜ふん尿主体のたい肥・魚かす・ダイズ粕・ナタネ粕などすべての有機質肥料は、土壌中の微生物によって分解されますが、一部はガスとなって 空気中に揮散しているのです。 化学肥料であろうと有機質肥料であろうと、微生物のちからで分解されないと、植物は 養分として吸収することは出来ません。 ちなみに写真は肥料が分解する過程で発生したアンモニアガス障害と亜硝酸ガス障害の一例です。 |
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いま話題の【へたり牛】ですね |
生の家畜ふん尿やきゅう肥を まきつづけた畑の草を食べた牛が突然けいれんを起こし死亡する。ポックリ病・起立不能症として恐れられている硝酸中毒です。呼吸のもととなる血中マグネシウムの低下が原因です。化学肥料を一切使用せず、家畜ふんたい肥だけで飼料を栽培した場合のほうが確実に発生する確率は高くなります。。 これが生産現場でおこっている現実なのです。もちろん人でもおこります。『ブルー・ベイビー』。硝酸のたまった作物で作られたベビーフードを食べることにより、発生する硝酸中毒症状です。硝酸中毒によって、赤ちゃんの血中の赤血球と亜硝酸が結合し、体内の酸素が不足するためにおこる危険な症状です。 連続して生の家畜ふん尿を田畑に散布しつづけるといずれ地下水に流れ込み、飲料水からの硝酸中毒がおこりえる可能性も否定できません。 |
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家畜ふん主体のたい肥が原因の障害の確かめ方 |
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河川の汚染の例や「へたり牛」の例が原因の【硝酸中毒】について述べてきました。ではなぜ 家畜ふん尿が原因といえるのでしょうか。 写真は 肥料分の濃度をしらべる機械ECメーターです。これで土を調べると土中の肥料の濃度が出るんですよ。主として硝酸態チッソ、加えて塩分/ナトリウムと塩素に反応します。家畜は動物です。ふん尿の中に 硝酸態チッソに加えて 塩分やナトリウムがでてくるんです。もちろん化学肥料を利用した土では これらは 検出されません。 したがって極端にECメーターの数値が高い土は 詳しい分析にまわします。ここで塩分/ナトリウムと塩素が多量に出る場合は 家畜ふん尿が原因と判断できるわけです。 ついでにもうひとつ、しらべる方法があります。土壌中の『大腸菌』の存在です。化学肥料には含まれず、家畜ふん尿に含まれるものの代表的なものが『大腸菌』ですから。 さらに最近の傾向として家畜ふんたい肥の多使用が原因の「亜鉛・銅の異常蓄積」も、問題視されるようになってきています。これらは植物に必要な微量要素ではありますが、逆に量が多くなれば土壌汚染につながる有害な重金属元素に変化してしまうことを付け加えておきます。 |
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