鉄輪(かなわ)
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能 鉄輪(かなわ)
2006年6月10日 大阪能楽堂における 大阪観世会定期能楽公演で
能 「鉄輪」にうーじいの能面『橋姫』を使っていただきました。
シテを演じられた 池内光之助師に舞台写真をお借りして、のせさせていただきます。  
                                 (写真 ウシマド写真工房)
あらすじ
自分を捨てて他の女を妻とした夫を
うらみ、貴船の宮に牛の刻参りをしている女がいました。
ある夜 社人から、赤い衣を着て顔に丹を塗り、火を燃やした鉄輪を頭にいただいて、憤怒の心を持てば、鬼神になることが出来ると教えられます。
その決心をして帰ります。
中入り後
女の前夫が最近夢見が悪く、陰陽師 阿倍清明に占ってもらうと、
女の深い恨みで、命が今宵限りといわれます。
驚いて祈祷をしてもらっている所へ かの女の生霊が鬼形となって現れ、男を連れてゆこうとするが、清明の懸命な祈祷により
祭壇の三十番神に追い立てられ、再び時期を待とうと捨てせりふを
して退散します。
たみきち極私的観能記

ドラマティックで興味深く拝見しました。
この能は女の業や嫉妬の醜さを 徹底的に
描くことに主眼がおかれているもののようです。
(男社会の男目線です。その点で隅田川のような精神性を感じません)

前半は女は「泥眼」と呼ばれる白目のところが金泥になっている面をつけています。もうすでに精神状態が当たり前でないのです。
中入り後は鬼神となって「橋姫」という名の すごく怖い面を付けます。
この中入り後のシテにうーじいのうった面を使っていただきました。
家にある時は 唯怖くていやな気がしていましたが、
今回 格式高いお能に使われる機会をいただいて 舞台でみると
もっと違うように見えてきました。
醜く怖い中に 女の愛の哀しさも感じられました。