ウインドサーファーの皆さんへ


カイトボーディングの特性
 カイトボーディングは日本に紹介されてまだ3年目(2001年現在)の比較的新しいスポーツです。使用カイトサイズにもよりますが、ウインドのデカセット(8.8以上)が走りだすか出さないかの微風域からでもウィンドの強風域と同じスピード感でプレーニングができ且つウィンドでは何年もかかるような派手なジャンプもしくはそれ以上のエアも1年くらいでできることから(練習の仕方にもよりますが決して誇張ではありません。

 私の知り合いの会社社長は50歳からカイトをはじめ1年でエアを決めています)人気を集め、毎日どこかしこでスクールが開催され、日々カイトボーダーが誕生しています。

 また、ウインドサーフィンとカイトボーディングは兄弟みたいなものです。姿・形は違っても、セイル(カイト)部とボード部から構成され、セイルとボードはマスト(ライン)で接続され、それをブーム(コントロールバー)で操縦するという基本構造は同じなのですから。更に両者とも風以外に動力が無いことから、ウェイクのようにいきなりボートで出て行ってアウトで遊ぶということもできず、ビーチからランディングしてアウトで乗って最後にはビーチにランチングすることになります。

 そのため使用水域もほとんど同じになり、以前からそのゲレンデで乗っていたウインドサーファーやショップとトラブルが発生している所もあるそうです。

 ウインドサーファーの中には、「カイトの奴らは・・・・
  • ウインドをやっているところに突っ込んでくる(どいてくれと叫びながら来る人もいる)。
  • プレーニングラインが同じで怖い。
  • 見ていて危ない(これはトラブルじゃないか(^^ゞ)
 ・・・」と煙たがっている人もいます。

 でもね、私思うんです。煙たがってはいけないんだって。これから先のことはまだわかりませんが、日々開催されるカイトスクールや、御前崎・マウイのウインドのプロがカイトをやりはじめた(やった)ことを考えると、今後はどんどんカイト人口が増加してくることは間違いないと思います。前述したように使用水域は同じなので、ウインドサーファーは「侵食」されると感じるかもしれません。

 そこで「カイトの奴らは・・・」と言うのではなく、カイトの特性を知り理解すれば(カイトを体験することが最も望ましいが)もっともっとウインドサーフィンが楽しめるはずなんです。上に箇条書きで書いたこともカイトの特性を知っていればかなり理解できると思います。

 例えば

ウインドをやっているところに突っ込んでくる

 は、カイトをはじめた初心者は、カイトトリム・ボードトリムが十分ににできず、暴走モードに突入したために起こるものです。カイトのボードは長さが200センチ前後で、WAVEボードよりも浮力がありません。そのためボード上で立っていることができず、プレーニングか沈かどちらかです。プレーニングしたとしても(ウインドでもそうですが)最初からカミには上れずどうしても下ってしまいます。むしろらないと初心者のプレーニングは維持できません。また、いくら水に入る前に陸上でカイト操作を練習したといっても、足が付く陸上と不安定な水上では全く事情が異なりますので、初心者はカイト操作がうまくいかず自分自身で回避することも難しいのです

 これが突っ込んでくるのメカニズムですが、真相は突っ込んでくるのではなく突っ込んじゃったなのです。ウインドでもプレーニングしたての頃には似たような経験あるでしょ?私はレース中のヨットの中に突っ込んじゃったことがあります(^^ゞ。これは練習を重ねることによって回避できることです。現在のところは(2002年5月)初心者が多いため、このようなことが多く起こるのだと思います。

 また、これは早急に改善しなければいけないことですが、カイトボーダーの中には、異種競技の出身者が多く、基本的な水上ルールを知らない人がいます。ですから「こっちに優先権があるから向こうがよけるだろう」と思うのではなく、「ルールを知らないかも知れないのでこっちから避けよう」くらいの余裕を持ってください(^^)。これは対カイトだけではなく対ウインドにも言えることだと思います。

 それから、ウインドとカイトは基本原理(風上45度はデッドゾーンで上れない等)が同じなので、プレーニングラインも同じになります。カイトと併走すると恐怖を感じるWindsurferもたくさんいますので、ウインドがプレーニングしている中に無理に近づかなくても(入らなくても)いいと思うのですが、入ってしまうKiteboarderもいるようです。ただいえるのは、そこに入るのはその人のモラルの問題であってカイトが悪いのではありません

併走時の注意点
 カイトと併走する際の注意点を挙げると、カイトの上を走るということです。ウインドがカイトの下にいると、もしカイトが墜落したときにラインが絡んだりする可能性があるためです。

 見た目には快適そうにプレーニングしているように見えても、実はイッパイイッパイで、ちょっとした拍子にぶっ飛ばされるということはよくあります(あっちゃいけないが)。

 もし不幸にもカイトが墜落し、ラインが体に絡んだときでも、ラインを手とか指に絡めるのだけは絶対にしてはいけません。何かの拍子にカイトが突然あがり、指にラインが絡まったままの状態で吊り上げられる危険性があるからです。

 カイトは、体重60キロ台の人間二人を余裕で持ち上げるパワーがあります。そのパワーであの細いラインが絡まった指を持ち上げられることを想像するとぞっとします。

 同様に、カイトが水上に落ちているときも突然リランチすることがありますので、カイトボーダーとカイトの間を通り抜けないようにしたほうが良いです。

独白
 以下は私の独白です。

 私は10年以上スキーを楽しんできました。プルークボーゲンから始まり数年経つ頃には、ある程度の斜面は降りれるように(滑れるではない(^^ゞ)なりました。毎週のようにスキーに行って楽しんでいましたが、そこに侵略者が現れたのです。スノーボードです。

 当時の私から見ると「スノボの奴ら」は最低で、ゲレンデのそこらじゅうで座りスキーの進路をふさいだり、滑走中に変な動きとか止まったりとかして邪魔者以外の何者でもありませんでした。スキー場に来て欲しくありませんでした。迷惑ですから。

 でもスノーボードの人口は年を経るにつけ増加していきました。「増加するということは何か人をひきつけるものがあるに違いない」と思い、頭ごなしに毛嫌いするのではなく、一度体験してから判断しようと思いスノーボードスクールに入りました。

 スクールに入って、スノーボードを体験して初めて私は「スノボの奴ら」の行動が理解できました。迷惑だと思っていた彼らの行動は、理由があったのです。私が「スノボの奴ら」に持った感情は、全て私の無知から来る偏見でした。

 結局、私はスキーからスノボに転向することはありませんでしたが、スノボを体験していっそうスキーを楽しむことができるようになりました。 

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