「VF-0S『マクロスゼロ』」 ハセガワ製1/72スケールプラスチックモデルキット \2400
ハセガワのマクロスシリーズ、機種別で4機目として選ばれたのは、「超時空要塞マクロス」以前の話を描いた最新OVA「マクロスゼロ」からVF-1の前段階の可変戦闘機、VF-0。宇宙から落下した異星文明のものと思われる宇宙艦から得られたテクノロジーにより、戦闘機からロボットに可変できる新兵器「VF-1バルキリー」の開発が進められるにあたって、その出力機関になる熱核タービンエンジンの生産に手間取った為に、主に可変機構の先行試作、あるいは概念実証用に通常のジェットエンジンを用いて少数が生産されたのがVF-0。ところが、異星文明への対抗としての地球圏統合への反抗勢力が武装蜂起したため、これを鎮圧するためにVF-0は実戦の空に駆り出されることになります。指揮官機として特装の施された1機はVF-0Sのコードを得て、後のマクロス艦バルキリー隊の隊長となるロイ・フォッカー少佐が搭乗。旧米海軍VF-84「ジョリー・ロジャース」から転属の形となったフォッカー少佐に、米海軍は敬意をもってVF-84の部隊章である髑髏のマークをパーソナルマークとして贈り、後にVF-1部隊が編成されたときに改めて「スカルズ」の部隊章に用いられることになります。
個人的には、当初は概念実証機としてXナンバーが与えられてた、とかの方がらしいと思うんですよね。X-50番台ぐらいで。その時点で当然熱核タービン装備の実戦仕様機であるVF-1の開発も進められていたでしょうし。まぁ、だからこそVF-0というイレギュラーな実戦コードが与えられてるんでしょうけど。外形がVF-1よりも後のVF-11やVF-19のディテールを持っているのもちょっとナニですね。どちらかというとVF-1の再デザインの意味合いの方が強そうな、そんな機体です。ジェットエンジンを使ってるので燃料の問題から連続稼働時間が非常に短い設定で、背面に増加タンクを背負ってるのもそのためだそうです。(熱核タービンは核融合炉でエネルギーを得て、空気を推進剤として使えるので大気圏内では航続距離が無限。宇宙に出ると推進剤を必要とするためにスーパーパックを取り付けるわけですね)
VF-1のリデザインということはつまり、キット内容もVF-1を踏まえてより作りやすくなっているわけです。スーパーバルキリーへの換装がないので、エンジンポッドはインテークからエンジンナセルまで丸ごと左右分割となっていたりして、VF-1に比してパーツ数が激減しています。脚まわりも一体で抜かれている部分が多く、頑丈で組み立ても楽になってますね。機体も大柄なので細かいパーツも少なくなってますし。VF-1に比べて一回り大きく、ほぼ原型機であるF-14と同サイズになってます。VF-1をジョリー・ロジャースのF-14と並べると、大きさの点でVF-1が若干見劣りするんですが、VF-0を間に挟むと「可変戦闘機開発史」みたいな流れになりますね。
アニメ設定では尾翼の内側にもスカルマークが入るんですが省略。面倒というのもなきにしもあらずですが、何よりくどい。F-14もVF-1も外側だけなのに、VF-0だけ両面というのも並べたときに違和感を発生しそうですしね。
塗装は指定通り。例によって透け防止のグレーを全面に吹いた後、本体はC311番のグレー(FS36622) 思ったよりも白に近い色になりました。パッケージ側面の完成写真はどう見ても白(インシグニアホワイト?)で塗ってありますけど(笑 尾翼と安定板、インテーク前のストレーキの黒はセミグロスブラックに白少々の超濃グレー。黄色はC329、ブルーエンジェルスイエロー。安定板やエンジンナセル上面、主翼収容部のグレーはC301チャコールリザードグレー(ガンシップグレー?) 排気ノズルは焼鉄色。コクピット内はグレー数色と、シートクッションにベージュを使用。キャノピーフレームはジャーマングレー。脚はフラットホワイトでタイヤはタイヤブラック、脚オレオはエナメルのチタンシルバーといつもの処理。各部ストライプやアンチグレアの黒はこれもいつも通りデカールを使ったんですが、厳寒期に水で貼ろうとしたらあちこち亀裂が発生。一部タッチアップしてありますが、左画像でもエンジンサイドのストライプが欠けてる他、インテークのコーションマークを貼ってないのがわかりますよね・・・(笑 エンジンサイドはFASTパックをつけてごまかせばよかったかな。
尾翼アップ。リベット表現が多くなされてるのがわかるでしょうか。VF-1ではこれよりやや控えめ、YF-19やYF-21では殆どない表現で、これが開発時期の差の表現になってます。パネルラインも多く、またきちんと考証されていると感じられるのは、たとえば背部CFTの取り付け部がきちんと燃料配管のジョイントのように処理されていたりすること。所属艦はもちろん空母アスカ。「ゼロ」の物語にフォッカー少佐を無理に出す必要があったのかはしかし考え物のような気がしますけど、この髑髏マークがないとVFらしくない、という気もするのでまぁいいかな、と。「全てが劇中劇」のマクロス世界ですからね。