甲山事件(かぶとやまじけん)(PDF)

この事件は,昭和49年3月19日午後9時ころ,西宮市郊外にあった精神遅滞児の収容施設の水洗トイレの浄化槽から,二人の園児の遺体が発見されたことから,捜査が開始され,同施設の保母が犯人とされて逮捕されたことから始まる。
 一旦,神戸地検は嫌疑不十分として事件を不起訴にしたが,その後,遺族から検察審査会に審査の申立てがなされ,検察審査会が不起訴不相当として決議し,神戸地検は再捜査の上,保母を殺人の嫌疑で公判請求した。
 公判になってからも上記保母の犯人性が最重要な争点となり,一旦は無罪判決を大阪高裁が差し戻したものの結局,最終的には無罪判決になった異例ずくめの事件である。
 筆者は,検事任官5年目に神戸地検にいて,この事件に遭遇し,神戸地検尼崎支部での第一次捜査に関与し,さらに事件を神戸地検本庁が引き取って捜査をした際,捜査に関与している。
 その時の記憶を基に書いたものが本文である。

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