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推薦CD(好みのアーティスト)

「サイ・プレイズ・バッハ」 ファジル・サイ(ピアノ) テルデック WPCS-10571
 自由闊達な演奏にショックを受けました。バッハの鍵盤曲を現代ピアノで表現するのは至難の業だと思います。グレン・グールド以来の天才ピアニストの出現。収録されている「イタリア協奏曲」は特に名演。
「ストラヴィンスキー:春の祭典(ピアノ版)」 ファジル・サイ(ピアノ) テルデック WPCS-10507
 管弦楽曲として有名な「春の祭典」のピアノ版に一人のピアニストが多重録音を駆使して挑戦しています。結果は驚異的な演奏になっています。実験的な演奏と思われがちですが、彼の力量で立派なピアノ曲になっています。現代の最先端を行くピアニストの超絶技巧を堪能できる異色のCD。
「シューマン:クライスレリアーナ・子供の情景・森の情景」 ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ) EXTON OVCL-00052
 名ピアニストであり指揮者としても有名なアシュケーナージの最新録音盤。新興のオクタヴィア・レコード(日本)がアシュケナージと契約しているとは、まったく知りませんでした。2001年7月富山での録音。アシュケナージの強靭なピアノの打鍵音が見事に録音されています。
 文句のつけようの無い安定感のある完璧な演奏ですが、技巧だけではなく、音楽的な表現が豊かだと感じました。どんなフレーズでも音に濁りが無く、これはペダリングが精緻なためでしょう。アユケナージが好むピアノの音がはっきり聴き取れます。
「シューベルト:さすらい人幻想曲/シューマン:幻想曲ハ長調」 マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ) ユニバーサル UCCG-3342
 最初は別々のLPとしてリリースされていた二曲が、今回カップリングされました。若きポリーニの超絶的名演奏。この録音以降、未だにこの演奏を凌駕するピアニストは出現していません。両曲の決定盤。特にさすらい人は秀演で、リヒテルやブレンデルを技巧的にも上回っています。さすらい人幻想曲はシューベルトにしては珍しく華麗で技巧的なピアノ曲で、古今東西のピアノ曲の中で難曲中の難曲とされています。作曲年代は未完成交響曲とほぼ同じで、シューベルトの創作意欲が旺盛な時期のもの。作曲者本人がまともに弾けないので、悪魔にでも弾かせろと言い放ったとの伝説があります。リストが好んで演奏したとのこと。ポリーニは強靭な推進力で、さすらい人の難しさを感じさせず、即物的に弾き進めていきますが、シューベルト本来のロマン的な香りも十分漂わせています。空前絶後の名演奏。
 
「リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調」 アルフレッド・ブレンデル(ピアノ)  PHILIPS輸入盤(1981年録音)
 輸入盤ですが、おそらく廉価盤として再発売されていると思います。ブレンデルはこの後、同曲を再録音しているはず。リストのピアノ・ソナタは凡庸なピアニストの演奏では全く聴けない難曲。このLPを聴くまでは、難解で面白くない曲だと思っていました。
 ブレンデルの演奏は上品で抑制の効いた詩的な名演。技巧も素晴らしいものがあります。聴き終えた後、不思議と納得してしまう演奏。ピアノのコンディションが非常に良く、美しい音を随所で聴くことが出来ます。アナログ録音からデジタル録音への変遷期の名録音で、小さなノイズが聴こえますが、何しろ演奏が良くて気になりません。


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