主張
  ブロック協議会の課題 組織の危機克服の方途を探る         

 

組織結成以来、50年の運動の歴史を積み重ねてきた全療協は、ここにきて組織存亡の危機をむかえている。

現在、会員は3700人と往時の3分の1に減少し、平均年齢も77に達した。高齢になれば、高齢者特有のさまざまな疾病とたたかうことをよぎなくする。その上にハンセン病の後遺症との苦闘は一層深刻になる。それだけに医療や看護のニーズは年々増大している。全療協が最重点要求項目にあげる所以である。しかし、これらは改善の兆しも見えない。入所者の減少等を理由に、予算も療養所で働く職員の増員も、も早や限界に達したかのような姿勢を厚労省は見せており、今後の政策に期待はもてそうにもない。

これまでは、運動によって、後退を辛うじて食い止めてはきたが、その全療協がたたかう能力と態勢を後退させたとき、裁判とその後の政府交渉によって勝ち取ってきた成果は、維持継続されるという保障は無くなってしまうといっても過言ではなかろう。

全療協運動を顧みるまでもなく、役員難から組織が瓦解したとき、どのような結果を招くか、われわれ会員自身が、敏感に感じている筈である。

全療協各支部自治会役員の選任状況も年々難渋を極めており欠員のまま組織を維持している支部も少なくない。

組織の灯を消さないように必死の努力が続けられているのは、入所者一人ひとりの人権と生命の尊厳をまもる道は、組織とその運動以外にないことを深く認識しているからにほかならない。

1月に開催した臨時支部長会議において、健康上の理由で、任期途中で退任をよぎなくされた全療協会長の後任に、全患協会長を過去8年間勤められた曽我野一美氏を再び選任した。再登板の弁に、その苦衷を述べられているとおりである。

新会長が、年齢、体力をかえりみるまでもなく、全支部長の就任要請を引き受けざるを得なかったところに、現在の全療協が、いかに深刻な危機に直面しているかを象徴的に表わしている。

本部事務局態勢は、5人定員のところ、中央執行委員1名、書記1名が欠員のままである。暫定的に、非常勤で嘱託の応援を得て、組織活動の柱である「全療協ニュース」の発行を継続している。

事務局は必要最低限度の活動を続けているが、これ以上欠員が出れば事務局の機能はマヒしてしまう。
支部長会議の議を経て、会長と事務局長が支部長の協力を得ながら、目下役員の人選に当たっている。
しかし、いずれのケースも不調に終わり難航を続けている。

全療協は統一と団結を重要視つつ、強固な連帯を誇りともしてきた。運動によって成果もあげたと自負している。近年の変化をみても、予防法廃止を勝ち取り、裁判にも勝利した。これで一件落着と考えているとしたら現実を直視していないといわなければならない。

多くの会員は、1年1年加齢していくことに不安と恐怖すら感じている。医療や看護・介護はこれでよいのか、療養所の将来はどうなるのだろうかと心配でもある。これらの諸問題に対処していくためには、力の結果以外にないとわれわれは体験的に学んできた筈である。

役員の使命は1人ひとりの思いを束ね、解決するために共に努力をすることである。

ここで役員の選任が不調に終われば、組織は機能しなくなり、運動の成果も一つひとつ手放していくことになるであろう。

3月はブロック協議会の開催月である。本問題を中心に、組織の存亡を賭けて、徹底的に議論を深めてもらいたい。