平成16年6月25日
ハンセン病問題に関する事実検証調査事業
ハンセン病問題検証会議
座 長 金 平 輝 子 様
解剖・標本・胎児の問題に関する
要 請 書
東京都東村山市青葉町4−1−10
全国ハンセン病療養所入所者協議会
会 長 曽 我 野 一 美
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このたび、多磨全生園において、三十何体かの胎児を含む四十数点の標本が偶然見つかったとのことです。
実は、去る検証会議の際に当然、あるとされていたものがなく、あのようなお茶を濁した結果に終わりましたが、ないとしたらどう処遇されたのか、或いは意図的に隠しているのではないか、などど一部で誤解がもたれていました。
偶然にせよ、意図的にせよ、出てきた以上、今さらなどといわず、きちんとした対応の必要なことはもちろんです。
検証会議としては当然、「事実」の検証を求めて行うべきでしよう。
同時に、発見の経緯から推して、それでは管理の体制がなどうなっていたのか、放置された状態にあったのですから、責任の所在を明らかにすることも、検証会議の役割になったといえるでしよう。
以上のことがきちんと行われたら、それが処理の一つのきっかけになるはずです。その場合、儀礼を以て行われるべき方法についても、示唆を与えるものになることが望まれます。
なお解剖・標本・胎児について、それは多磨全生園に限らず、国立ハンセン病療養所の歴史の暗部を象徴する問題であり、「解剖天国」とまでいわれてきたのですから、決して避けて通ることはできません。しかし、問題の性質上、検証会議は公開、非公開の原則を設けたり、或いはプロジェクトチームを立ち上げたり、その結果でしようか、全体的に見えにくいものとなったきましたし、タブー化の傾向さえ感じられます。
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非公開にする必要のないものはつとめて公開にすべきですし、私たちの「全療協ニュース」が「非公開」の内容まで推測し、敢えて記事にしてきたのは、今こそ、物言わぬ人々の代弁をつとめようとしているからです。
菊池恵楓園における第十八回検証会議では同時開催により、恵楓会館で「パネル資料展」が催されました。パネル写真及び資料のなかに問題の「解剖願」がありました。それは、わざわざ検証会議にタイミングを合わせ、公開したものでした。
一体、これほど人を食った文章と解剖のやり方があるでしようか。施療患者に対する無法が如実に示されていましたが、会議ではさほど問題にもなりませんでした。
子供の「解剖願」など、論議以前の問題ですが一般入所者については願書を揃え、合法性を装ったつもりでしようが、それなら、そんな制度のなかった施設のそれは何であったのでしよう。
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多磨全生園では今でも解剖が行われています。しかし、そのなかには、寿命で死んだような年寄りのケースもあります。解剖がすべて駄目という理由は成り立たないにせよ、例えば第十七回検証会議で奄美和光園の牧さんは「ろくな研究設備もないのに、何のために、解剖が行われたのか分かりません」と言っていました。
解剖と学術研究にそれほど熱心であったはずのハンセン病療養所の医師たちの集団が、隔離制度と「らい予防法」の廃止に最も消極的であったことは事実です。
解剖が医師の好奇心を満足させるだけであったのか、胎児を含む、そのおびただしい標本が、何のためのコレクションであったのか、医師たちのなかのホラーについて解明することも、検証会議が課題とする「再発防止」に?がるのではないでしようか。
委員の皆さんの検討をおねがいいたします。
以 上