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(No8) 「そうゆうたら、せやなあ」のコーナー(その5)
(1) 環境音楽
環境音楽というと、BGMとして使って、こころを落ち着かせる効果のあるようなものを連想しますね。
ところが、わたしのいう環境音楽とは、こどもの頃からまるで環境の一部のように、しっかりなじんでしまっている音楽のことをいいます。
以前、こんなTV番組を見たことがあります。
ある文章の一節を大阪の人間と、東京人のそれぞれに街頭インタビュー形式で読んでもらうのですが、浪花の連中には揃って、ある特徴が見受けられたというものです。
それでは、あなたも試してみましょう。
事例1
とれとれ、ぴちぴち、かに料理。
どうでした?
文章とおり、無表情に読めたら、あなたは関東人。
まあ、すくなくとも大阪出身ではないのでは?
しかし、ついつい「と〜れとれ、ぴ〜ちぴち、かにりょおり〜」と節をつけて読んで(むしろ、「詠んで」?)しまったとしたら、あなたはコテコテです。
その番組では、たしか、次の例も出されていました。
事例2
京橋は、ええとこだっせ。
これも、反射的に頭の中に「きょうばしはっ、ええとこだっせ」はおろか、
「グランシャト〜も、おまっせ」までメロディが流れてしまう人がいるはずです。
これだけでは、昔見たTV番組の紹介みたいになってしまうので、私自身の環境音楽をご紹介します。
「ポップコーン」というテクノポップ風の曲があります。(野球の上手な、双子の漫才コンビではありません。これも古いな)
トーモロコシがはじけていく擬音のような、「ポンポンポッポポポッポン」といった演奏ばかりが続く曲です。
私は、この曲を聞いたり、思い浮かべると反射的に「吉本新喜劇」を連想してしまいます。
とりわけ、出演者を紹介する「大工のはっちゃん:岡八郎、食堂のおばちゃん:桑原和男」などと書かれたTV画面などを。
そして、画面は、劇場を後から撮った場面に変わります。薄暗い中に観客の後頭部が並び、そして舞台だけはスポットライトが。
拍手の中、金色のどん帳があがっていく。
その時には、別の音楽が流れます。そう、あの音楽です。
あなたも、一緒にくちずさみましょう。
プンワカパッパ、プンワカパッパ、プンワカプンワカプン
(今回は、わかる人にはわかるでしょうが、非常にストライクゾーンの狭い文章で、すみませんでした)
(2) 現代の辻占
辻占・・・というと、ずいぶん古めかしい言葉ですね。
「広辞苑」によると「四辻に立ち、初めに通った人の言葉を聞いて物事の吉凶を判ずる占い」などとありますが、私がイメージするのは、時代劇などで見たもの。
かれんな少女が角兵衛獅子(かくべえじし。これまた古いなあ〜)みたいな格好をして「恋のつじうら〜」なんていいながら、おみくじを行商するってとこですね。
で、何がいいたいか、というと街頭のティッシュ配りは現代の辻占ではないか、ということ。
ティッシュ界(そんな「界」あるんかいな)の二大潮流というと、サラ金とテレクラ。
配り方も両者、かなりの違いがあります。
ファッション面でいくと、サラ金系は、銀行員風の制服姿。
テレクラ系は、茶髪、鼻ピアスといったパンクファッション。
立ち位置も、サラ金系は、道路の端に立ち、「×××で〜す」と社名をいったり、「お仕事お疲れさまで〜す」と声などかけながら配ります。
一方、テレクラ系は、道路や階段の中央に突っ立ち、両手に持ったティッシュを、右へ左へ、無言で目の前に突き出す。
まあ、男の場合、テレクラ系のティッシュはもらえないことが多いので、サラ金系で話をすすめます。
あれって、たいてい足元に段ボール箱を置き(中に大量のティッシュが入っている)、左手に7、8個くらい重ねて持って、右手で差し出す。
左手のストックがなくなると、しゃがみこんで段ボール箱から補充する、そんなパターンですね。
この補充がポイントです。
歩いていて、「あっ、足りるか・・・?」と思うとドキドキする。
自分がもらったのが最後の1個で、もらったとたん、補充でしゃがみこんだりすると「よっしゃあ〜!」とガッツポーズをしたくなるくらいうれしい。
逆に、さて、次は自分だ、と思ったところでしゃがまれると「オーマイガッ!」状態になります。
まさか、その場で足踏みをして待つわけにもいかないし。
SMAPの「Shake」という曲で「ポケットティッシュを2個もらった」という歌詞があります。
こんなアイドルグループが、とりわけキムタクなんかが「ティッシュを1個じゃなくて2個もらえると嬉しい」なんて自分と同じ感覚の歌をうたうのを聴いて新鮮な感動を感じました。
つまり、ティッシュがもらえると吉、最後の1個であったり、複数個もらったりすると大吉。
そして、巡り合わせが悪くてもらえないと凶という感じで、ついついティッシュ配りでその日の運勢を占ったりしてしまうのです。
さて、先述のとおりサラ金系は道の端に立ちますので、人の流れの一方しかカバーできません。「ああ、反対側だったらもらえたのになあ」なんて横目でうらめしく見ながら通り過ぎることもあります。
その点強いのは、やはりおばちゃんであります。
サラ金系であろうとテレクラ系であろうと、つかつかと歩み寄って「くれる?」、2個や3個は当たり前。
私は、そんな彼女らの勇姿を見て「ああ、人間あそこまでいけたら楽になるんだがなあ」と感心するのでした。
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