プロローグ
「alien」 というのは、元は「異邦人」という意味ですが、
この映画「エイリアン」が公開されてからは、
「宇宙からやって来た未知の生命体」「グロテスクなモンスター」と言う意味が濃くなりました。
ある海外の空港では、「alien」(外国人)という表示が、映画の「エイリアン」のモンスターを、
更にはグロテスクな印象を与えるので、代えてくれとクレームが出た事があるそうです。
映画「エイリアン」は、元来の意味をも凌駕してしまったのです。
それ以後、「エイリアン」はありとあらゆる場面で、
「宇宙人」「グロテスクなモンスター」と言う意味で使われ、エイリアンを冠するモンスターは量産されました。
また、エイリアン公開以前のモンスター達と、
エイリアン公開以後のモンスター達は完全にデザインが変わりました。
HRギーガーがデザインしたモンスター「エイリアン」に、
世界中のクリエイター達が感化されたのです。
単純な表面の肌がやたらと複雑な内臓や骨格を感じさせるモノになり、
映画「エイリアン」公開後すぐには、
前後に長い頭の、ほとんど完全なパクリ・モンスターが数多く登場しました。
元来の「異邦人」という意味はもちろん、
意味が代わるきっかけとなったのが映画「エイリアン」であることも、
次第に薄れてきたように思います。
で、
映画「エイリアン」に登場、元祖エイリアンの
生活環は一般的に以下のように認識されていると思います。
エイリアンは「蟻」や「蜂」の社会(家族?)に酷似しており、
クイーンを頂点として「ウオリアー」と言う「働き蟻」に相当するエイリアンが存在する。
そして「卵(エイリアン・エッグ)」を産むのはクイーンのみである。
「エイリアン・エッグ」からは「フェイス・ハガー」と言う「蜘蛛型エイリアン」が誕生し、他生物に「エイリアンの素」を注入した後、「フェイス・ハガー」は死亡する。
一方、他生物に注入された「エイリアンの素」は、その宿主体内で成長し、「チェストバスター」と呼ばれるエイリアン幼体となり、やがて宿主を食い破り外界に出る。
大まかな「エイリアンの生態イメージ」は、多少の差異はあれど、こんなものではないでしょうか?
しかしです。
「クイーン・エイリアン」と言う存在は「エイリアン2」で初めて登場し、「エイリアン(1)」では、クイーンはおろか、蟻社会を匂わす片鱗もありません。
なぜなら、「エイリアン(1)」では、別の生活環が用意されていたのです。
しかし、この「元祖エイリアンの生活環」を表す名シーンは、「テンポを削いでしまう」と言う理由で、「エイリアン(1)」からカットされて公開されてしまいました。
それ以後、「エイリアン(1)」のカットシーンは忘れさられ、以後のシリーズに反映されなくなりました。
しかし、私を含むマニアの中にはこの「生活環」が好きな人が多く(と思う)、更に、DVD「エイリアン完全版」などの発売でそのシーンが復活しています。
そして、「エイリアン4」でクローン再生されたリプリーの体内に「チェスト・バスター」が存在するのはどう考えても無茶苦茶です。
これらのシリーズの矛盾点や各作品の矛盾点、エイリアンが宿主の体型を自らの体に反映させる仕組みなどを考察しました。
注:考察対象は「エイリアン(1)」の削除シーンを含む映画エイリアン・シリーズをメインとしていますが、
コミックス版や没脚本なども多々混じり、私個人の希望も大きく反映されています。
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