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芝居・ミュージカルの感想(2000年)

2000年3月5日(日)14:00開演 シアタードラマシティ

ニジンスキー出演:市村正親、岡田真澄ほか 8,500円 S席 24列15番 評価:「B+

今年初の観劇です。しかし、なんともコムズカシイ芝居。悲劇の天才バレーダンサー「ニジンスキー」を市村正親が演じ、岡田眞澄、段田安則、久世星佳、首藤康之と一級の俳優陣の割には純粋に楽しめるという芝居ではなかった。当然、ニジンスキーの狂気、孤独、倒錯的な性、愚行を重ねる妻、男色のパトロンなどなど中途半端にエンターテインするとただの喜劇になりかねないほど強烈な内容でもあり、“芸術的”にまとめあげる必要があるのは分かる。でも、もう少しなんとか演出できないかなあ。小難しすぎて、途中睡魔と戦っていたのは僕だけではあるまい。後ろのおばさんも寝たって話をしていたし。一緒にいった友人は大のバレエファンとかでずいぶん盛り上がっていた様子。まあ、分かる人には分かるのでしょう。フン。

2000年3月19日(日)13:00 開演 シアターコクーン

奇跡の人 主催:ホリプロ   6,300円 A席ML列26番 評価:「 A

シアターコクーン

ウルウルの感動ものである。まったく気を失う(僕がね。眠いと記憶がなくなるものです。)時間がなかったです。サリバン役の大竹しのぶとヘレン役の菅野美穂との戦いのドラマ。何度も上演されているだけあってすばらしい作品であり、十分な感動を味わうことが出来た。母親ケート役の余貴美子はあくまでも「静」の演技に徹していたし、微妙な役回りのジェームズの池田成志も良い。クライマックスのあの「WATER」のシーンはほんと感動ものです。
演出は鈴木裕美。各パートが短いシーンであるにも関わらず、回り舞台を効果的に使用し細切れ感がない状態でスムーズに物語を展開させているのが非常に良かった。一級の芝居といえるでしょう。なんとか大阪でも観られないかものかなあ。なんせ座席が中二階の横から観るところで、しかも最後列だったのでちょっと疲れた。

2000年3月20日(月)13:00開演 四季劇場「秋」(浜松町)

コーラスライン (四季) 5,250円  B席2階7列11番 評価:「A-当日の出演者

四季劇場「秋」

上演時間2時間20分、途中休憩なし。派手な仕掛けや舞台装置もなく、衣装も特別なものはない。しかし、このシンプルにしてミュージカルらしいミュージカル「コーラスライン」は筆者お気に入り作品の一つでもある。劇場で配布される“本日の出演者”のシートに“千穐楽”の文字があるのに今気がついた。道理で満席しかもアンコールがいつになく多かったはずです。照明がついてもまだみんな拍手していたし、カーテンコールで5度の登場となった。まあ、作品自体のよさとそれだけの内容・レベルのミュージカルでしたので、満足満足。機会があればまたみたいと思う。

2000年4月15日(土)14:00開演 近鉄アート館(阿倍野)

スィート・フラジャイル (Mother) 4,000円  G5列14番 評価:「B

久々にアベ近に足を踏み入れたような気がする。やっぱ広いデパートですな。近鉄アート館は客席がステージを取り囲んでおり、ここで芝居をすると独特の雰囲気になる。なんせ上から見下ろすような感じで芝居を観るのだが、ちょと顔を上げると目の前はもちろん左右にも客席がある。ここの舞台は観客との一体感を出すには良い劇場です。事実筆者の真横に牧野エミさんが来て演技をしたのであった。
芝居は同棲カップルの引っ越しにまつわるドタバタ劇。場面はオリンピックの引っ越し競技会からスタート!? で、夢が覚めると現実の引っ越しが始まる。マンションの管理人の女性、浮気調査の探偵、引っ越し会社MOVEの一団、手伝いの妙な友人たちの登場。また偶然にも同じ日に同じマンションの3,11,13階で引っ越しが...。Motherですのでレベルもまずまずであり、久々に小劇場で芝居を楽しんだ。4作品を9週間にわたって公演するとかで、今日はその初日でした。時間が合えばもう1作くらいは観ても良いかな。

2000年4月30日(木)13:00開演 大阪MBS劇場(OBP)

ライオンキング (劇団四季) 9,000円  C席H列28番 評価:A当日の出演者

大阪ではちょうど一年ぶりのライオンキング。良くできたミュージカルで今回も十分楽しむことができた。スカーの下村さんはやっぱりうまい!関西弁のティモンとプンバアは相変わらず楽しいが、プンバアのせりふ回しの間の取り方は前回の深見さんのほうが良かったかもしれない。それと一年前に感じたダンスのぎこちなさ(かぶり物のせいです)が今回はほとんどなく、こなれてきているのを感じた。ダンスシーンの数は少ないが、前半のハイエナのダンスは小気味よく特に良かった。11月まで延長決定したしまた見る機会もあるかもしれない。

2000年5月13日(土)18:00開演 近鉄劇場(上本町)

夏の日の夢 (蜷川幸夫演出) 8,000円  S列36番 評価:「B++

評価としてはへんなスコアになってしまたがこれは完全に趣味の問題で、演出的にはかなりおもしろかった。なんとなく素直に「A」とするには抵抗があったというところ。
舞台に持ち込まれた大量の白砂(なんと竜安寺の石庭を模写しているそうな)!妖精の世界では光とともに砂が何本もの柱となって降り注ぐ。また、要所要所に大量のバラの花びら舞い落ちる。かなり幻想的な世界が作り出されていたところは、さすがです。
妖精パックが二人一役(林永彪と伊崎充則)というのおもしろい試みと思う。京劇出身だけに林永彪の身のこなしや表現力は非常に良かったが、台詞を伊崎が代わり話すというのがイマイチぴんとこなかった。まあ、これがシェークスピアなのかというほど、笑える芝居でもあり、なかなか楽しむことができた。林永彪以外は踊りがもう一つなのは致し方ないところか。四季じゃないもんねえ。

2000年6月24日(土)18:00開演 シアタードラマシティ(茶屋町)

悪戯 (タ・マニネ第2回公演) 7,500円  7列37番 評価:「B+作者から※チラシから引用

たまにやるから「タ・マニネ」と名付けられた岩松了と小林薫の演劇プロジェクト。関西初登場!(らしい。)芸能プロダクションを舞台に描かれた人間模様。樋口可南子らを筆頭に田口浩正、吉見一豊、ミシェル・フェレなどなかなか個性あふれる出演者がそろっていて、とても楽しめた。女社長の樋口可南子、落ち目の俳優小林薫の微妙な関係がうまく描かれている。近所の住職の息子役 田口浩正のギャグもまずまず笑えた。たった3日間の公演だったけどこの手の芝居が大阪に来たということがよい傾向?なのでしょう。もっと色々来ないかなあ。

2000年8月16日(水)14:00開演 サンシャイン劇場(池袋)

カレッジ・オブ・ザ・ウィンド (キャラメルボックス) 4,300円  2階3列21番 評価:「B

サンシャイン60といえば、かなり昔にお上りさん丸出しでプラネタリウムを見た覚えがある。その隣というか棟続きの文化会館の6階。サンシャイン劇場の隣ではポケモンキッズワールド開催中。当日券を求める長蛇の列にも驚きである。800席以上の会場は1階2階とも通路まで人があるれている。15周年を迎えるキャラメルボックスの底力を見せつけられる思いがした。それにしても座席は狭すぎる。足が前の座席に当たり痛い。前説では右側の肘掛けを使うように決められる始末。
一家を襲う突然の悲劇「交通事故」。一人生き残る少女と霊となって見守る家族達。脅迫事件と犯人を事故死させてしまった叔父の事件とをうまく絡ませてストーリーは展開していく。軽妙なテンポで小気味よく、途中ダンスシーンまである。作品としてはレベルが高いものの、作者には感動できるシーンが少なかった。会場ではすすり泣く人たちの声も聞かれたが、残念ながら作者自身は観客の大部分を占める少女達と同じ感性を持ち合わせていないということであろう。

2000年8月17日(木)13:30開演 四季劇場・秋(浜松町)

壁抜け男 (劇団四季) 7,350円  2階6列22番 評価:「B当日の出演者

壁抜け男看板山手線で浜松町へ。四季劇場「秋」。フレンチミュージカル「壁抜け男-恋するモンマルトル」はあまりにもオーソドックスであり、歌中心のミュージカルは最近のエンターテインされた作品に比べると物足りなさを感じたというのが正直なところ。原作=マルセル・エイメ(ガリマール出版)、台本=ディディエ・ヴァン・コーヴェレール。
一人の平凡な役人がある日突然壁を通り抜ける力を身につける。純愛劇でハッピーエンドでないけれど、笑いあり哀愁ありの作品。ただ前半はダンスシーンは皆無で、後半も軽いステップの踊りが少しあるのみ。もちろん四季がやっているのでレベルは水準に達している。デュティユル役の石丸幹二を始め、三枝明彦や丹靖子など渋い演技で頑張っていた。おそらく会話と歌を楽しむミュージカルなのであろうが、こういうものを日本に持ってきた場合、翻訳や文化の差という大きな壁をどのように乗り超えるのか、この辺りに課題があるのではないかと感じた。

2000年8月18日(金)13:00開演 三越劇場(銀座)

峠の雲 (文学座) 6,200円  1階10列12番 評価:「B+

客席におばさま、お婆ちゃま以外におじいさんの姿が多く見られるのも文学座の歴史と言うことなのでしょう。この手の作品を見るのは初めてであるが、正直これほどおもしろいとは思っていなかった。オーソドックスで小細工なしにも関わらず作品に引き込まれるし、なかなか良かった。原作は中野実の「褌医者」ってことで、昭和30年に歌舞伎座で初演、先代市川猿之助が慶斎。昭和35年には森重久彌・原節子主演で東宝で映画化されたという由緒ある?作品らしい。
天保の時代に長崎でオランダ医学を学んだ二人、小山慶斎と池田明海。慶斎は田舎住まいで庶民相手の貧乏暮らし。明海は将軍家奥医師に出世する。慶斎の妻"いく"と賭博場の親分とのさしの勝負は見ものであった。NHKのカメラが4台来て撮影していたのでTVで放映されるのかもしれない。

2000年9月10日(日)19:00開演 神戸アートビレッジセンター(新開地)

ゴジラ-新たなる旅立ち (離風霊船) 3,000円  自由席 評価:「A-

リブレは神戸初公演らしい。新開地駅から徒歩3分の神戸アートビレッジセンター。5年前に出来たピカピカのビル。一階はギャラリーで現代ポップアート系の展示がされていた。リブレの芝居の会場の2F小ホールは約200席であるが、補助イスが出るくらいギッシリ詰まっていたのには驚いた。小劇団にありがちな全席自由席!整理番号B52であったが、まずまずの席をゲット(ちなみに座席はまずまずでOMSみたいなことはない)。しかし、このあと開催される平日(月、水)の入りが問題かな。
で、芝居の方はなかなか面白かった。この作品は1987年に書かれ岸田戯曲賞の受賞作品。2000年版として書き換えられそれなりに古さを感じさせないように手直しがされている。内容は伊豆大島の三原山に住む少女とゴジラの純愛物語。ゴジラを演じるのは生身の人間。でも、しっかりゴジラは感じられるのだ。舞台と観客が一体になって作られており、小劇団の芝居らしい芝居で大変楽しかった。最後のシーンもなかなかです。この劇団は今後も見に行こう!

2000年11月4日(土)18:00開演 近鉄アート館(阿倍野)

農業少女 (NODA MAP) 7,000円  J列42番 評価:「A-

Noda・Map野田地図番外公演。野田秀樹の作品を観るのも初めてであったので期待と不安半々で観劇に出かけたのであるが、やはり完成度が高くおもしろかったというのが率直な感想である。出演者は4人。“百子”深津絵里、“ツツミ”松尾スズキ、“大阪で生まれた女”明星真由美、“山本ヤマモト”野田秀樹。客席を挟んだ形で舞台は設定されており、カーテンをうまく使った演出もおもしろい。小悪魔的な百子の感じも良かったし、出しゃばりすぎない大阪の女もちょうどよかった。後のお二人の演技については今更言うことはない。要はそれが好きか嫌いかってこと。野田秀樹ってあんまり好きになれそうにないけど、芝居はやっぱすごいっす。

2000年11月18日(土)15:00開演 エイトスタジオ(太融寺)

飛龍伝〜ある機動隊員の愛の記録 (TEAM火の車) 3000円(ご招待?)  自由席 評価:「C

当日の朝友人からチケットを貰ったので、旧関西テレビビルのエイトスタジオへ。昔はテレビ番組の収録にも使っていたらしく、照明装置などはなかなか立派なスタジオである。
つかこうへい作の安保闘争中の愛をテーマ?にした芝居。はっきり言って全編に組み込まれていた「さむい」ギャグの数々は見ていてげんなり。今この時期に安保闘争の芝居を題材に選んだだけでもかなりしんどいのに、それにもまして幼稚なギャグを挿んだ演出は大失敗!頑張って芝居をしている役者とのバランスがまったくとれていないし、観劇に来る客層を把握していない。100人くらい来ていた観客の中で金を払っている人は少々がっくり来たかも知れない。

2000年12月10日(日)12:00開演 大阪松竹座(道頓堀)

シラノ・ザ・ミュージカル (市村正親主演) 12,600円  4列25番 評価:「B+

原作「シラノ・ド・ベルジュラック」は1897年以来、100年以上に渡り世界中で愛されてきた戯曲で舞台や映画として日本でも良く知られている...らしい。小生は全然しらなかった。Cyranoは市村正親、Christianは山本耕史、Roxaneは西田ひかるってのが有名どころです。かなりオーソドックスなミュージカルで、しかも全編台詞が歌ってのは苦手なので正直言ってしんどかった。久々に睡魔との戦いもあった。衣装はなかなか凝っているが、舞台装置や道具は2週間の公演期間のせいか、かなりちゃちです。まあ、こんなんもんでしょうけど、演出変えるともちょっとおもしろくなるような気もする。

2000年12月23日(土)17:00開演 新神戸オリエンタル劇場(新神戸)

リチャード三世 (演出=栗田芳宏) 5,500円  O列28番 評価:「B

紛れもなくリチャード3世である。しかし、演出が違うとこうも異なったものになるのかってところが芝居のおもしろさであろう。(前回観たのは蜷川作品で、市村主演)リチャード3世は大地康夫、マーガレットとリッチモンドの2役を旺なつき、バッキンガムを吉田鋼太郎など。蝋燭を多用した炎の演出は悪くないが、全体的にはそれほど良い出来ではなかった。旺なつきがリッチモンドまでやるのもいまいち。
このストーリーを理解していない人が見るとかなりしんどい。現に寝ている人多数。「筋がわかる?」ってなひそひそ声まで聞こえる始末。作者も少し睡魔と戦ったのであった。客の入りは6−7割で、土日2日間の公演でこれではちと興行的には?でしょう。拍手もまばらで、カーテンコールはありませんでした。

2000年総括
ありゃ〜っ、よく見ると2000年も東京へ2回も出かけている...。小劇団を中心に観劇するはずが、その割合たるやかなり低い。3/15作品。まあ、あまり気にせず今後も気の向くまま観ることにしよう(笑)

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