玉音放送が通して聴ける

小森陽一『天皇の玉音放送』(五月書房、2003年)

★★★



  この本の中身など極論すればどうでもよく、読んではいない。CDが付いており、ここには昭和二十年の玉音放送が収録されている。それだけでこの本は買う価値がある。

 玉音放送はテレビなどでもよく引用される。しかしいつも冒頭部分か、あるいは「堪ヘ難キヲ堪ヘ」の部分のみなので全体はよくわからない。このCDではそれが通して聴けるのだ。「軫念(しんねん)」「信倚(しんい)」といった今では見慣れない表現も多い。

 疑問がひとつ。昭和天皇は「真ニ測ルヘカラサル」のくだりを「しんに」とお読みになっているが、この本の中では「まこと」というルビが振ってある。確かに「まこと」でも誤りではないが、原文に振り仮名がない以上、あえて天皇自身の読みと違うルビを振る理由があるのか。著者に問いたい。 2003/8/13

【追記】その後玉音放送の全文はネット上に出回るようになったため、今やこの本には何の価値もない。2007/9/17

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