2007年本屋大賞
〜全国書店員が選んだいちばん!売りたい本〜
2005年12月1日〜2006年11月30日の間に刊行された(奥付に準拠)日本の小説(判型問わずオリジナルの小説)の中から新刊を扱っている書店(オンライン書店も含みます)の店員(アルバイト、パートも含む)が過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票し、選んだいちばん!売りたい本。
「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2008年本屋大賞」の発表会が4月5日に、明治記念館にて行われました。第4回目となる今年は昨年11月1日から一次投票を開始。今回は779人もの書店員がエントリーし、一次投票には全国317書店より405人の投票。前回に比べ、エントリー数で254人、一次投票者数で37人増加。
『本屋大賞』公式ホームページ

大賞 一瞬の風になれ   佐藤多佳子 475.5点  
春野台高校陸上部。とくに強豪でもないこの部に入部した二人のスプリンター。ひたすらに走る、そのことが次第に二人を変え、そして、部を変える?。思わず胸が熱くなる、とびきりの陸上青春小説。
走ること、強くなることをただひたすらに目指す高校生たちを通して、前向きに生きることの感動を味わえる書き下ろし長編小説の第1巻。陸上部を舞台に、決してエリート選手ではない主人公たちの送る日々は、読者に「懸命だったあのころ」を思い起こさせてくれるはず。
2 位 夜は短し歩けよ乙女   森見登美彦 455点  
鬼才モリミが放つ、キュートでポップな片想いストーリー!
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった!私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。
3 位 風が強く吹いている   三浦 しをん 247点  
走れ、「速く」ではなく「強く」。目指すは箱根駅伝。直木賞受賞第一作!
君だったのか、俺が探していたのは。走るために生まれながら、走ることから見放されかけていた清瀬と蔵原。二人は無謀にも陸上とは無縁だった八人と「箱根」に挑む。走ることの意味と真の“強さ”を求めて……。新直木賞作家の本領全開、超ストレートな大型青春小説。
4 位 終末のフール   伊坂幸太郎 228点  
2***年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年が経った。恐怖心が巻き起こす、殺人、放火、強盗…。社会に秩序がなくなり、世界中が大混乱に陥る中での、仙台市北部の団地に住む人々の葛藤を描く。自分の言動が原因で息子が自殺したと思い込む父親(「終末のフール」)、長らく子宝に恵まれなかった夫婦に子供ができ、3年の命と知りながら産むべきか悩む夫(「太陽のシール」)、妹を死に追いやった男を殺しに行く兄弟(「籠城のビール」)、世紀末となっても黙々と練習を続けるボクサー(「鋼鉄のウール」)、落ちてくる小惑星を望遠鏡で間近に見られると興奮する天体オタク(「天体のヨール」)、来るべき大洪水に備えて櫓を作る老大工(「深海のポール」)など8話で構成される短編小説集。
5 位 図書館戦争   有川浩 176点  
──公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。
超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ!
敵は合法国家機関。
相手にとって、不足なし。
2008年4月10日(木)フジテレビ系 深夜0:45〜アニメ化。
6 位 鴨川ホルモー   万城目学 175点  
このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!!第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。
7 位 ミーナの行進   小川洋子 152.5点  
「思い出の切なさも美しさも儚(はかな)さも、全部上手に伝えることは本当は難しい。「ミーナの行進」はそういう意味でも完璧(かんぺき)な物語なのかもしれない。私は今、読者ということを忘れて、その物語の隅っこに確かに存在していたような錯覚に戸惑っている。評者・小泉今日子(女優)」
美しくて、か弱くて、本を愛したミーナ あなたとの思い出は、損なわれることがない―懐かしい時代に育まれたふたりの少女と、家族の物語。
8 位 陰日向に咲く   劇団ひとり 139点
岡田准一、宮崎あおい主演で映画化!
ホームレスを切望するサラリーマン、老婆を騙そうとする小心ギャンブラーら、落ちこぼれたちの純真を愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説。お笑い芸人として活躍する著者のデビュー作。
9 位 失われた町   三崎亜記 127.5点  
この世界では、ある日突然ひとつの町が「失われ」、住人が一度に「消滅」してしまう不思議な現象が起こっていた。消滅後の「汚染」にさらされないよう、管理局が人々に悲しむことを禁じ、その町に関わる文献や私物の回収に努めている。つい先日消滅した月ヶ瀬町に回収作業員としてやってきた茜。ひょんなことから恋人も記憶も失った和宏と知り合い、彼の支えになりたいと願うように。また、30年前に起こった消滅の唯一の生き残りである管理局員・桂子さんも、差別に苦しみつつ「消滅」を食い止めるため「町」と戦っていた。研究の結果、ひとつの肉体から分離して二人の人間になった「別体」と、遺伝的に消滅耐性をもった人間が、消滅を食い止める鍵となるらしいが−−次の消滅を食い止めることはできるだろうのか。大切な人が不条理に失われてしまった傷は癒える日がくるのだろうか。最新長編900枚。
10 位 名もなき毒   宮部みゆき 89点  
『誰か』以来3年振りとなる長編現代ミステリー。宮部作品の最高峰の傑作!
愛犬との散歩の途中、コンビニに立ち寄った古屋明俊は、紙パック入りの烏龍茶を買い、歩きながらそれを口にした。その直後、唸りながら口から白い泡を噴き、手足をばたつかせ、のたうちまわり、そのまま絶命するという凄惨な事件が発生。誰が見ても異様な死だった。彼が連続無差別毒殺事件の4人目の犠牲者の可能性があると報道されたのは、事件発生後3時間後のこと…。時を同じくして、今多財閥の娘と結婚し、可愛い子供にも恵まれ、何不自由なく暮らす杉村の周辺で「轢き逃げ事件」「毒物混入事件」「飛び降り自殺」など奇妙な事件が次々と起こる。毒殺事件被害者家族の古屋美知香との出会い。ある事件がきっかけで、会社をクビになった元部下からの執拗なまでの嫌がらせ。死期間近の元刑事…。事件の真犯人は?事件の真相は?バラバラに起きる事件の関連性は?杉村が様々な事件で垣間見た、「名もなき毒」の正体とは?