2006年このミステリーがすごい!
1988年から宝島社のはじめたミステリー小説のランキング。略称は「このミス」。ランキングは投票形式で選ばれ、国内部門と海外部門よりそれぞれベストテンが選ばれる。
『このミステリーがすごい!』公式ホームページ

大賞 容疑者Xの献身   東野圭吾 341点  
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか。これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。
2 位 扉は閉ざされたまま   石持浅海 108点
久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まった。(あそこなら完璧な密室をつくることができる―)当日、伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か?部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。緻密な偽装工作の齟齬をひとつひとつ解いていく優佳。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった…。
3 位 震度0   横山秀夫 94点
謎の失踪を遂げた警務課長を巡って巻き起こる、県警幹部たちの虚々実々の駆け引きと足の引っ張り合い…。県警本部長以下、キャリア組エリート警務部長、準キャリア警備部長、叩き上げの刑事部長など入り乱れての情報戦の結末は? 真実はどこに!? 著者ひさびさの本格長編小説。阪神大震災の前日、N県警警務課長・不破義仁が姿を消した。県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破が、なぜいなくなったのか?本部長をはじめ、キャリア組、準キャリア組、叩き上げ、それぞれの県警幹部たちの思惑が複雑に交差する…。組織と個人の本質を鋭くえぐる本格警察サスペンス。
4 位 愚か者死すべし    87点  
本書は沢崎シリーズの、第二期のスタートを告げる作品。大晦日、新宿署地下駐車場に轟いた二発の銃声とともに、沢崎の新たな活躍が始まる。新宿署地下駐車場に轟いた二発の銃声。私立探偵・沢崎は大晦日に狙撃事件に巻き込まれた。その後、事件は思いがけぬ方向へ発展し、沢崎の新たな活躍が始まる。
5 位 神様ゲーム   麻耶雄嵩 84点  
小学四年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。芳雄は同級生と結成した探偵団で犯人捜しをはじめることにした。そんな時、転校してきたばかりのクラスメイト鈴木君に、「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」と明かされる。大嘘つき?それとも何かのゲーム?数日後、芳雄たちは探偵団の本部として使っていた古い屋敷で死体を発見する。猫殺し犯がついに殺人を?芳雄は「神様」に真実を教えてほしいと頼むのだが…。
6 位 シリウスの道   藤原伊織 69点  
東京の大手広告代理店の営業部副部長・辰村祐介は子供のころ大阪で育ち、明子、勝哉という二人の幼馴染がいた。この三人の間には、決して人には言えない、ある秘密があった。それは…。月日は流れ、三人は連絡をとりあうこともなく、別々の人生を歩んできた。しかし、今になって明子のもとに何者からか、あの秘密をもとにした脅迫状が届く!いったい誰の仕業なのか?離ればなれになった3人が25年前の「秘密」に操られ、吸い寄せられるように、運命の渦に巻き込まれる―。著者が知悉する広告業界の内幕を描きつつ展開する待望の最新長編ミステリー。
7 位 ベルカ、吠えないのか?   古川日出男 68点  
二十世紀をまるごと描いた、古川日出男による超・世界クロニクル。四頭のイヌから始まる、「戦争の世紀」。 『アラビアの夜の種族』で日本推理作家協会賞と日本SF大賞を受賞した著者らしい、「もしも」と歴史を融合させた「イヌによる近現代史」。1943年のキスカ島。日本軍が撤収した後には、北、正勇、勝、エクスプロージョンの4頭の軍用犬が残された。
8 位 犬はどこだ   米澤穂信 65点  
何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。そこで調査事務所を開いた。この事務所“紺屋S&R”が想定している業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。それなのに、開業した途端舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして―いったいこの事件の全体像は?犬捜し専門(希望)、二十五歳の私立探偵・紺屋、最初の事件。『さよなら妖精』で賞賛を浴びた著者が新境地に挑んだ青春私立探偵小説。
島崎警部のアリバイ事件簿   天城一  
不可能興味満載で本格推理ファンに挑む!2005年度『このミス』3位に輝いた“幻の探偵作家”待望の第2弾。列車の名前を冠した時刻表ミステリの全作と、その他の秀作を収録する。毅然とした存在感を示すミステリの数々がここに。
10 位 笑う警官   佐々木譲 62点  
札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。容疑者となった交際相手は、同じ本部に所属する津久井巡査部長だった。やがて津久井に対する射殺命令がでてしまう。捜査から外された所轄署の佐伯警部補は、かつて、おとり捜査で組んだことのある津久井の潔白を証明するために有志たちとともに、極秘裡に捜査を始めたのだったが…。北海道道警を舞台に描く警察小説の金字塔、「うたう警官」の文庫化。
最後の願い   光原百合  
吉井志朗はサークル仲間と最近身の回りに起こった事件について話すことになった。個人情報を買う誘いの電話。何も盗らない睡眠薬強盗。紛失したハンドバッグが何も盗られずに戻ってきた話。見知らぬ女性からの奇妙な電話---。志朗が居酒屋を出ると、突然隣のテーブルにいた男たちが声をかけてくる。志朗に伝えたいことがあると言う。芝居関係者だというその男たちは、志朗の前で鋭い推理を展開していく---。不可解な事件の数々が絡み合い、行き着いた答えは。そして、浮上した謎の女の目的とは---。我々のそばで起こる日常の事件、出来事を鮮やかに解決していく役者、二人。「劇団φ」を立ち上げるため、最高の人材を集める二人が次々に出遭う謎---。