当時の「あなたが欲しい」の広告には、ポーレット・ダルティのレパートリーとして宣伝されていたようです。
1900年の作曲で、サティ34歳の作品です。前年に歌手ヴァンサン・イスパのピアノ伴奏者となっています。
サティは「ムッシュー・ル・ポーヴル(貧乏氏)」とあだ名されるほど貧しかったので、ピアノ伴奏などして生計をたてていました。
サティはこのようなシャンソンを「おそるべき粗悪品」と呼んでいたそうですが、シャンソンなど、こういった曲を
60曲以上作曲していますし、サティ本人は「あなたが欲しい」を聞いても分かるように、決して手抜きをせず作曲しています。
この曲は歌曲とピアノ曲がありますが、ピアノ曲には副題に「ピアノのためのワルツ」とあり「ポーレット・ダルティ女史に捧げる」
という献辞があります。歌曲とピアノ曲の違いは、歌曲はA-B-Aの構造で、ピアノ独奏版はA-B-A-C-D-C-A-B-Aとなっています。