
ソ連の工作員でフランス共産系労組の大物ル・シッフルが、
党の資金を使い込み、カジノの勝負で一挙に挽回をはかるつもりらしい
それを阻止すべく英米仏国の共同作戦のもと、
カジノ・ロワイヤルに送り込まれた英国秘密情報部員ジェイムズ・ボンドは
巨額の賭金をめぐるバカラ賭博に挑む
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サマブリに、ようこそ!! |
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こちらには、用こそないけど、よく来たね。 |
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「・・・・・・・・」 |
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( ´w`)< ナンチテ |
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「・・・・・・・・」 |
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一年半ぶりの特集は「カジノロワイヤル」劇場公開直前スペシャル! |
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まあ、HOTなところに水差すようで悪いけどさあ、この小説のどこがいいの?
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いやその、この作品あらずして、後のジャイムズ・ボンド・シリーズはあり得なかったわけで。
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それだけの理由で持ち上げてるわけ? |
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いやその、悲愛なウルウルなお話だし。
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そんだったら「女王陛下の007」でも読んでなよ。 |
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もしかして、嫌がらせ? |
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別に。 |
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マニペニーの役、降ろされた八つ当たり? |
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ちがうわい!!! |
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・・・いぢめないでよ。川合さんマネが上手く出来なかったからって。 |
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いっそ人間がどこまで苦痛に耐えられるか、試してやろうか。 |
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「・・・・・・」 |
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つまりさ、もっと作家としての技量がついてから書くべきだったんだよ、この手の純文学嗜好は。肝心の人物描写も薄いし・・・こ・・・
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ホントは純文学者になりたかったっていってますよね、ね!! ね!!
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まだ人の話はおわってないぞ、おい。 |
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お兄さんは著名な純文学作家なんですよね、ね!! ね!!
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人の話、聞いてないな。おい。 |
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ボンド・シリーズがブームになったとき、お兄さんが「お前の本は売れてていいなあ」って話をふったら、「兄さんは作家だけど、俺は物書きだから」って答えた逸話は有名ですよね。
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そう。相当なコンプレックスがあるんだよね。兄以上の純文学作家なりたいという欲がかなり強かった。
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でも本を出せば出すほど、純文学からどんどん離れていき、どんどん大衆小説のど真ん中に。 |
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典型的なコナン・ドイル、レイモンド・チャンドラー・コースだよね。本人はサマセット・モームを目指してたのに。 |
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純文学じゃ食っていけないドイルは、生活のためにホームズを書いたけれどホームズが有名になりすぎて、ホームズ以外の仕事が来なくなった。「あんたはホームズだけ書いてれば、いいんだよ」みたいな世間の仕打ちに、ホームズ憎しとドイルはホームズの殺害を決意する。 |
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でも、すぐ生き返っちゃうけど。 |
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諸般の事情で死ねなくなっちゃうんだけどね。 |
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「私はバリツを体得していたため、滝つぼに落ちても助かったのだ」ちなみにボンドもバリツを体得しています。
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バリツ? |
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はい。ただフレミングはうろ覚えで書いたようで、バリツではなくバリと呼んでます。まあ十中八九。その正体が不明のためホームズ本では馬術や武術。ボンド本では英国海軍式柔道と訳されてたりしますね。
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仕方ないよね。近年までシャーロキアンの間でも解読不能だった謎の格闘技バリツ。 |
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ただしドイルもどうやらうろ覚えで書いてたらしく、バリツではなく正しくはバーディッツ。1899年バートン・ライトが日本から持ち込んだ護身術で講道館柔道にボクシングとステッキ術をあわせたものでバートン式柔術ということでバーディッツ。 |
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「・・・・・・・・・」 |
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ただフレミングにとってラッキーだったのはボント物しか書かせてもらえないような環境の中で、文学作品が試せる抜け道があったってことだよね。
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ボンドが登場するという約束を守れば何でもできる短編で、純文学的アプローチを試みています。「珍魚ヒルデブランド」「オクトパシー」「ナッソーの夜」 |
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まあね。 |
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ヘミングウェイ的なテーマが多いですよね。フレミングの純文学。 |
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ヘミングウェイの主題の根底は、苦痛や死、破壊に対して自分が負けるとわかっていても、負けを認めない精神がもたらす生命の美しさなんだよね。
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オトコの虚勢、やせ我慢ね(゚∀゚)ノ |
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その破壊をもたらす悪がヘミングウェイの場合、生活であったり男のロマンを理解しないオンナであったり誇り無き者であるんだけど、フレミングの場合それが組織とか国家の歯車とかになる・゚・(ノ<`)・゚・。 |
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敵味方問わず国家や組織に対して自分が自分で立ち続ける姿、それこそ冷戦時代の純文学であり、自分でしかかけない文学だとフレミングは思ってたんじゃないだろか。
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・・・にしてはドラマがあっさりと。 |
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だから、こういう題材は作家としての技量がついてたら発表すべきだったんだよってとこ。もったいないもったいない。
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ラストシーン読んでも泣くに泣けないとか?
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ほんとだったら涙ぼろぼろの殉愛ラストだよ。恋人を生かすために自らの命を絶たないとならない女と、組織で生き残るために死んだ恋人を罵ってまで忠誠を示さなければならない男の、へミングウェイから続く「胸を張って強がり背中で泣く世界を」冷戦というフレミングでしか出来ない世界でやってくれたはずなんだよ。 |
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死人にくちなし、一族徒党みなごろし。 |
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結婚式に妻殺されてしくしくの世界じゃないんだよ。ホントはすっごいテーマで書いてるのに処女作の技量じゃ伝わらないんだよ!!
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そうですね[・∀・〕ニヨニヨ |
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なんですか? |
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ホントは好きなんでしょ「カジノロワイヤル」 |
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ちゃうわい。それだったら「私を愛したスパイ」でも読んでるわい!! |
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ブロスナン・ボンドの元祖ツンデレが。かわゆいのう♪ |
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ずびません・・・・・。
・・・恋愛部門以外にもいろいろありますよね。マチスは説教は? |
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国家予算ををかけた命がけの戦いのはずだった、ル・シッフルとの対決だったはずだったのに、それよりも巨大な力が降臨して自分達の戦いが蹂躙されていく。 |
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ル・シッフルは簡単に始末され、自分は「殺そうかなどうしようかな殺しちゃってもいいんだけど、そんな命令受けてないけどさあ」みたいに命をもてあそばれる。 |
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そんな後、救出されてボンドは考え込んじゃうんだよね。自分は祖国のために悪と戦う英雄のはずだけど、ソ連にとっては自分は正義を脅かす悪でしかない。じゃあ自分達が戦うよりどころは何なんだと。 |
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この世界を生き延びるには、組織の歯車に徹するしかないんだ。歯車になれないようだったら、殺されるよ。自分が正義だと依存していた祖国にね。 |
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それを含めての「そん畜生は死んじまった」なんだけどね。 |
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いろいろ深いんだよね。 |
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けど、マチスの説教はちと違う。もっと人間に囲まれろっていうんだよね。もっともっと友人、家族、恩人いろいろな人間に囲まれ、その目に見える手に届く人たちを暴力から守るために戦うんだってね。 |
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まるで拙者みたいでござるな。 |
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ニートは仕事しろっ!!! |
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だいたいあんたんとこの「星霜編」にもいいたいことがいっぱいあるんだ!!!! 目に見える人を守るって言ってて逆刃すてて何するつもりだ。無職・無力・無収入で何できるんてんだ。災害起きた出かけよう。戦争おきた出かけよう。無職・無力・無収入が出かけたところで邪魔になるだけだ!!!
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行ったら行ったデ、病気もらって帰ってくるし。 |
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その病気も病気だ!!! 赤黒い皮膚に広がる肉腫状の染み。しかも性交渉感染。どうみたったてカボジ肉腫だ!!! エイズじゃねーか!! どうやったら水害地でエイズに感染するんだ。 |
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被災地で夫をなくした未亡人をとっかえひっかえ慰めてたんですよ。
きっと(*゚<゚)ノ。+・゚・ |
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ロシア戦争にいけば舟から落ちるし。 |
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この「星霜編」の時代は日本赤十字が明治政府と対立してた年ですね。敵味方問わず戦傷者は救済すべきいう赤十字と、敵は皆殺しの明治政府との間で、戦地で将校相手に従軍看護婦の素晴らしい逸話があります。 |
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まあ、何というか「敵」がいないと自分が存在意義が明確に出来ない主人公ってのはつらいよね。こういう「動機」がテーマになると。 |
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仕事だからってなっちゃうしね。 |
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うーん。 |
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判っちゃいるんだけど、そうなるともうちょっと作りこめたかもね。「カジノロワイヤル」 |
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だから、逆にクリエイター側からしたら魅力的な素材なんだろね。今回の映画スタッフの入れ込み具合といいね。 |
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まあ、いっぱんピーポーにしては、組織に反逆するにしたって、組織に悟られぬよう強がってる姿よりも、組織の命令無視してオンナ助けに行くボンドのほうがスキだけどね。 |
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だからエンターテイメントの小説家として有名になっていくの。フレミングは。 |
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だから当時親交のあったレイモンド・チャンドラーさんが苦言を強いるのですよね。
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チャンドラーは詩人になることを挫折して作家に。やがてはヘミングウェイ、ハメットと続くハードボイルド・スタイルの後継となり、探偵小説を文学の領域に高めた方です。 |
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そのチャンドラーは新人フレミングを高く買っていた。アメリカ人に近い価値観、文体、ゆくゆくはイギリス人で始めてのハードボイルド・スタイルの作家、自分の後継とも思っていたようです。 |
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しかし・・・ |
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チャンドラーは一向に進歩のないフレミングにいらだちます。 |
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フレミング君は本当は出来る子なんです!!! |
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書簡で叱咤するんですね。君はここが限界の作家じゃないんだ、僕らを越える文学者になれるはずなんだから!!! キワモノ作家にならないでくれ!!! |
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それに対してフレミングの返信はかつて兄に言ったそれにちかい。 |
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勘違いしないでよ!自分は茶番劇の物書きで、レイモンド・チャンドラーのような文学者じゃないからね! |
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・・・フレミングって、ツンデレ? |
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お・ま・え・わー!!! |
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で、フレミングは、最高の三文作家だキワモノ作家だって褒め称えると、絶対怒るんだよね。 |
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そうそう。 |
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「僕はね才能ぎりぎり目いっぱいだったの! みんな僕の茶番を過大評価しすぎなの!
「へぇ、もう限界あっぷあっぷで、過大評価されすぎちゃってるんですね」
「僕のいう事を、いちいち額面どおりに取らないで欲しいの!」(激怒)
こうですか? わかりません(>_<) |
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・・・あのですね。 |
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はい。 |
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お茶しません? 今回は難しくて疲れた。・゚・(´д⊂ヽ・゚・ |
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今回は「英文科の卒論に使える(かもしれない)フレミング」ですから。 |
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もしもーし? |
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まあ、結構おもしろい本だよね。「カジノロワイヤル」はいろんな意味で興味深い。
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後にエッセイでフレミングが語るには「カジノロワイヤル」二つの実話によって構成されているってなってますね。 |
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その実話ってのがねぇ |
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一つはカジノで敵国のスパイから金を巻き上げてしまおうというものだね。ベルギーのカジノで偶然東のスパイと登録されてる男を発見したんだ。それで友人と2人でねやっけようと・・・ |
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コテンパンに返り討ちにあって、文無しになっちゃうけどね。 |
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もう一つはテロリストの使ったカメラの爆弾なんだ。二つのカメラがあって一つは爆弾、もう一つは逃走用の煙幕なんだ。
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けど小説では口封じに両方とも爆弾にした。鬼!! 悪魔!! |
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ちょ、ちょっと・・・。あ、あの有る意味作品の象徴であるマティーニは? |
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いいレシピだろ。おすすめだよ。 |
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「ドライマティーニはひとつだよ。ひとつ。深いシャンパン・グラスに入れたものだ。ゴードンのジンを3に、ウォッカを1、キナ・リレのベルモットを二分の一の割りだ。氷みたいに冷たくなるまでよくシェイクして、それからレモンの皮を薄く大きく切ったやつを入れる。わかったね」
通称ヴェスパ・マティーニ。現在はリレ社が「ドライ・リレ・カジノロワイヤル」という名でパテントを取ってます。 |
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本当にお好きなんですか? |
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何を言い出すんだね、君は。 |
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氷みたいにキンキンに冷えるまでシェイクするんですよね。 |
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そうだが? |
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氷みたいに冷やすというのは酒の味を消すことで、氷の角が溶けるまで冷やす飲み方は酒飲みの間では一番忌み嫌われている飲み方ですよね。 |
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君は何を言いたいんだね? |
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ウオッカがお好きなんですよね。 |
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ああ、大好きだ。 |
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その大好きなものに関しては、銘柄だしてひつこいくらいに能書きをたれて、読者を洗脳せんとばかりに描写するのに、その好きなウォッカについては品物の名前がひとつも出てこないのはなんでかなー。
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こらあんた。 |
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当時アメリカでウォッカが流行ってるから乗っかっただけじゃないのかなあ。それとも本来のマティーニはウォッカ・ベースで振って作ってたものの、アメリカにマティーニが入ったとき、アメリカにウォッカがなかったからジン・ベースで、振る行為は野暮ったいからステアでという変遷を経て現在のマティーニが出来たって歴史を知ってルーツを知ってるは通だと言いたくて採用したのかなあ。 |
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あんた退場、レッドカード!!!! |
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ぴぃぃぃぃ! |
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フレミングさん、すみませんすみません。でも有名な方のマティーニだってスミノフのねぇ。 |
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あれは映画化の際に、原作の「ドクター・ノオ」の「ミディアム・ドライのウォッカ・マティーニに、レモン・ピールを一切れ添えたものを。ステアでなく、シェイクしてくれないか」のセリフの通り撮っただけだもん!!!
けどウォッカについては正体不明なんで、テレンス・ヤング監督がショーン・コネリーにスミノフのウォッカを持たせただけだもん!!!
それをフォーシーズン・ホテルが、スミノフのウォッカを使ったマティーニを「ジェイムズ・ボンド・マティーニ」という名でパテントを取っただけだもん!!!
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出てけ!!! 失せろ!!!! ゲラウェイ!!!! |
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ラウンド3です。 |
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ラウンド3じゃないっ、ゲスト怒らせてどうすんだ。 |
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長年燻ってた疑問を投げかけたかっただけだもん。 |
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進めます。じゃあ自分達が戦うよりどころは何なんだと。自分の立ち居地は? というクエスチョンに対して、ボンドはヴェスパの死を通して答えを見出します。 |
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何故ヴェスパは死ななければならなかったかですね。 |
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死ななかったら殺されるからです。殺しに来るからです。 |
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その殺しに来るものに対して、毅然として対峙できれば、ヘミングウェイやサリンジャーのヒーローなんですよ。人間は殺しに来るものがかもし出す恐怖に耐えられない。耐えられないからこそ、それを主題にして彼らは文学を書くのです。「殺す」とは命だけだけではなく誇りとか人格とか信念とかもです。 |
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オンナ(ヴェスパ)はそれに耐えられない。オトコ(ボンド)はそれに耐えなければならない。だからオトコはオンナに翻弄され壊される |
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それがファム・ファタール(運命の女)なんですね。本来の。で、興味の対象がオンナよりだとロストジェネレーション。オトコよりだとハードボイルドって呼ばれるようになるわけですね、ヘミングウェイの場合。パリで生んだロストジェネレーション、ミシガンで生んだハードボイルドと。 |
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恐怖を使えば人を意のままにコントロールできると考える権力を持つ者達。指示通り動く歯車であり続けなければ殺すぞ、どこまでも追い詰めて殺すぞと恐怖を推進力としてスパイを支配するスメルシュ。それこそが敵だと。自分にとっての悪だとボンドは決意するのです。 |
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恐怖で人間を支配するものたちですか。でも自分だって同じ穴の狢だよね。 |
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ボンドはスメルシュを狩りつくして殲滅してしまえば、ソ連ものスパイも自分らと同じ公務員になれると思っているんだね。 |
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でも、「ダブルオー」ってなんなのさ。歯車であろうとせず、裏切ったり、不正を始末するのはダブルオーなんじゃない。 |
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「オクトパシー」のスマイス少佐の元に来襲するダブルオー、つまりボンドは、ル・シッフルの元に来襲するスメルシュとなんら変わりない同じものなわけ。 |
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有る日、恐怖を伴い死が訪れるのはね。ただボンドは自分を普通の公務員だと思ってるのね。 |
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国家公務員ですしね。国防省の。 |
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ただ同僚と自分が違うのは、たった二つの経験によるものでしかないと思ってるのね。戦争の任務で2人殺した。 |
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その二つの経験ゆえにってことなのにね。それによって職場で英雄扱いされてるってのもね。 |
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ロワイヤル・レゾーで諜報戦争の洗礼をうけて、プロになったとしてもね。 |
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敵に対しては悪だけど、自分は正義だと思ってる。ただ倫理的には殺し屋という時点で自分も悪だということを自覚するは後日のお話になるわけです。 |
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そのことに対してダニエル・クレイグはこういってます。 |
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ダブル・オーのライセンスというのは「人を殺していいという許可」ではなく、任務遂行において「誰を殺すのかを決めていい許可」であって、それゆえに彼は悩む。 |
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ティモシー・ダルトンは |
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フレミングが常に問い続けたのは、ボンドは悪党以上の悪なんだ。殺し屋なんだ。ただボンドには何が善なのかという道徳観がある。 |
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その道徳的なものを守るために非道徳的な行為をしなくてはならない。 |
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それゆえに葛藤して悩むんだ。 |
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そこがおもしろい。役者のキャリアとしてやりがいがあるというんだね。 |
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さらに、エリザベス女王にロジャー・ムーアが謁見したときに女王陛下にこう質問されます。 |
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(非道徳的な)殺し屋の役を演じ続けてつらくはありませんでしたか?
つらいものはありました。しかし今、こうやって福祉(ユニセフ)の活動ができるのも彼の(知名度の)おかげなのです |
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音羽屋半衛門、かもだ。 |
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かもだ? |
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今度の映画も「・・・かもだ」のなっちが担当かなあ。 |
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まて、おい。 |
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今回の映画は、やきうの川合さんかえーがの戸田たんかっていうくらいの駄洒落炸裂な内容じゃないんで、なっちつまんなそう。 |
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・・・で、良くも悪くもボンドという役で人生を狂わされたショーン・コネリーは、キャリアのチャレンジとして捕らえてるダルトンに対して怒るわけだ。 |
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・・・・・。まあ、その葛藤について、ボンドは同じ葛藤に悩むMに言い放つんですね。 |
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Mは仕事上の情報から親友一家を皆殺しにした男の所在を知ります。Mは男に復讐をしたいと思います。情報部の部下の殺し屋を送り込めば済む事ですが、道徳的にイギリスに悪いことをしていないその男に情報部の殺し屋を送ることはできません。Mは悩みます。しかしボンドは言います。 |
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あなたのまわりにいる人が、大切な人が殺されたんでしょ。そいつは殺してしかるべきです。 |
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マチスの説教どおりですか。 |
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解釈の仕方についてはノーコメントです。 |
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棺桶の錠ですね。 |
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ちがうって。 |
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