2003/8/9 吉祥寺「よしむら」




2003年8月9日(土)

第二章 酒と蕎麦のハーモニー「よしむら」

「いせや」での前哨戦は17時前に切り上げ、腹ごなしにと吉祥寺は二度目というN氏の観光をかね、井の頭公園へと繰り出す。勿論、僕の発案で他のメンバーは嫌々だ。
最近会議が多くて、歩行距離が足りない。糖尿病にならないためにも歩かねばならぬ。

公園は、人気ほとんどない。道には、小枝、時には千切れた枝が散乱している。
こんな井の頭公園は初めてだ、感動した。

一周したかったが、「トイレに行きたい」と五月蝿いので、トイレに行き、二軒目に直行することになった。

「いつまで歩くんですか」「あっ、タクシーがあると」と小金がある様になった中年軍団程、我儘な一団はない。

こっちも店がどこにあるかうろ覚えな上、いつもは自転車なので距離感が違う。

「本田劇場の近くだよ」と言えば、後ろを行く四人は「本田劇場は下北沢だ。酔ってる」と噂している。扱いづらいこと、この上ない。

それでも、店内に入ると「おっ」と心が躍りだす。
和風の店内であるが、BGMはボブ・デイランだ。

まず生ビールと一緒に出された「揚げ蕎麦」で、「美味い」の一声が出る。

蕎麦味噌に一箸つければ、「これは美味い」と今まで機関銃の様に飛び出していた不満は一掃された。特に海苔がついていたところが良かった。
最近、韓国海苔にこっていて、家の一面中に韓国海苔にパックを敷き詰めているというH氏は歓呼の雄たけびをあげる、「これで一升飲めます」。

げんきんなものである。添乗員の苦労が身に染みた。

この店の蕎麦味噌は、ねっとりしており濃厚だ。蕎麦の実も大きく、全体に雄大な雰囲気を醸し出している。「ねっとり濃厚派」は是非一度食して欲しい。

そばがき派のN氏は、「そばがき」を頼む。
もっこり丸みを帯びた葉型のそばがきは、ねばっこく、汁につけて食べると、胃にゆっくりと落ちていく。

「玉子焼き」は、まん丸にかためられた大根おろしがついてきた。甘味はなく、大人の味だ。

日本酒党のN氏とH氏はお品書きを見ながら相好を崩している。そして、次々頼む。

僕は、麦焼酎の蕎麦湯割を頼む。表面に蕎麦湯のにごりが浮き出している感じが、一口含んだ後を、とっても期待させる。この次が楽しいのではないかと期待させる一瞬が、サービス業にとって、最大のポイントだ。

卓上に皿が散乱し、他の席も一杯になってきたので、お開きモードに入る。
僕は「せいろ」を頼む。他のメンバーは好みで「せいろ」(オーダー名は吉祥寺)か「田舎蕎麦」(オーダー名は開田)を頼む。

ここの「せいろ」は上の部類だが、今夜は蕎麦が少し茹ですぎでねちっこく感じられる。

隣に座っていた信州には詳しいI氏は「香りが弱いですね」と厳しい一言は発する。I氏は自分の好きな物・人・仕事には、とりわけ厳しい姿勢を示す。
「ここは信州じゃないだからさ」と言った言い方は事態を悪化する、と読んだ。

そこで「東京のニューウエーブ蕎麦屋は汁には工夫しているんだよ」と問いかけをする。「確かにそうです」とI氏は、再び蕎麦と対峙する。

しかし再び発せられた一言は「香りが・・」。
僕の言葉には力がない様だ。

他の3人は脳天気に「美味い、美味い」を連発している。

I氏は身体はデカイが、実直(硬直といった見方もあるが)で、声をひそめて、僕に質問する。
「さっきからカウンターで一人で飲んでいる女性がいますが、なぜでしょう?」

一旦、外から出たら周囲に眼を光らせている世慣れた僕(最近は家の中でも眼を光らせておかないと何をしているか怪しいもんだ、やれれ)はつかさず答える。

「店の奴と付き合っているんだよ」

< 本日のお会計 >

エビスビール
日本酒(銘柄失念)
麦焼酎の蕎麦湯割
鴨の陶板焼き
玉子焼き
蕎麦がき
蕎麦味噌
若布酢
などなど(詳細不覚)
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合計             18,500円前後


注)この日の全貌はOFF会レポートをご覧下さい。

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