
2002/10/20 西武新宿線新井薬師 「松扇」
2002年10月20日(日)午後3時すぎ 小雨模様
ローリング・ストーンスの新作「FORTYLICKS」を社員販売で買った。長男にCDレコーダー(パナソニックでは何と呼ぶのか知らない)を貸してくれと頼んだが、すぐに拒絶された。先日、またも長男に次男の名前で話し掛けて以来、ご機嫌が極めて悪い。「会社ではいつものことだ。誰に聞いてもいいぞ」と言っても怒りはおさまらないようだ。
同居人とはかれこれ1週間会話を交わしていないので頼み難い。
見かねて、次男が学習塾「公文」オリジナルのCDレコーダーを貸してくれた。英会話学習用なので、基本はリピートになっており、先に進むには毎曲、フォワードのスイッチを押さねばならぬ・・・。
天気予報では一日雨であったが、やんでいたので一人で新宿に出かける。数年ぶりで、買い物衝動期にある。皮のジャケットを物色していたら、バーバリーで24万円であった。今から10数年前、友人と香港に行き、友人に先にバーバリーのコートを買われ、同じ物は嫌なのでランバンのコートを買った。当時で8〜9万円したと思う。袖はほころんだが、仕立てはしっかりしており、未だに着ている。やっぱり買い物は香港か?
「さくらや」でパナソニック製のCDを買う。「カードですとポイントが下がりますがよろしいですか」と聞かれる。毎度のことではあるが、うんざりする。
こちらは、クレジットカードのポイントが欲しいので、カードを使っているのだ。
新井薬師で途中下車する。所沢方面を左手で降り、新宿方面に戻ること5〜6分。さびれた飲み屋街をこえたところに「松扇」はある。途中、右手に「松扇」という看板があるが、これは旧店で、今は蕎麦と饂飩の打ち場所になっている。
店内には、まもなく帰りそうな老婦人が一人いるだけだった。職人の一人は、遅い昼食をとっていた。この店は、土日は中休みなしであるが、今日は職人の一人が体調を崩しており、僕が入った後、中休みに入った。ラッキーである。
まず生ビール(小)と、鴨焼きを頼む。この店はカウンターが12席、2席のテーブルが3ケ所の小さな造りだ。それには理由があった・・・。
鴨は小切れで8枚、焼いたししとう2個、焼いた長ネギ4本、そして刻んだ長ネギがついてくる。焼き物には、たっぷり黒胡椒がまぶしてある。
鴨は脂がたっぷりと添えられており、濃厚で野趣あふれている。焼いた長ネギは甘い。口直しに刻んだ長ネギを食べる。シャキシャキとしており、しかも水々しい。同じネギで、これ程、味わいが違うとは・・・。実に楽しい。
蕎麦焼酎を頼む。蕎麦湯で自分で割るスタイルだ。
そうこうしている内に、オーナー(初老の腰が低い男性。当りが柔らかい役所の窓口担当といった雰囲気)が戻って来た。入れ替わりに頭の職人が、夜の蕎麦を打ちに店をあとにする。オーナーが話し掛けてきた。
「板長はフランス料理出身なんですよ(店のバックグラウンド・ミュージックはシャンソン)」
「ヨーロッパに出店しませんか」
「常連のジャズマンでフランスに度々でかける方にもすすめられんですが、とてもとても。2〜3代はかかるでしょう。家はナンバーワンではなく、オンリーワンを目指します。板長も、そのつもりです。カウンターの店は、常にお客様に見られます。その緊張感があるから、板長もいい仕事が出来ます」
「マスコミに取り上げられ有名になって困りませんか」
「杉浦さんに、前の店を書かれまして(僕のバイバル「蕎麦屋で憩う」)・・・」
「迷惑してませんか?」
「いや、皆様よくかいていただいてますから。どなたも名乗らず、いきなり書かれてます」
会話が弾み、「味噌三昧」と、蕎麦焼酎をお代わりする。
「味噌三昧」は三種の味噌が少量づつ出てくる。ひき肉入り白味噌入り、クルミ入り赤味噌、西京味噌。日本酒の肴には最高でしょう。日本酒は6〜8種類用意されている。
「せいろ」を頼む。蕎麦は控えの職人がたっぷりのお湯で茹で、氷水で水切りしてから出された。そば殻が入ったグレーの蕎麦だ。腰が強く、風味がある。美味い。
汁はたっぷりついてくる。白濁した蕎麦湯で割り、三杯はいける。それ程、辛く感じないのだが、汁と蕎麦湯の比率は、1対0.8ぐらいがベストと判定した。
控えの職人が、なにか什器をおとし、狭い店内に金属音が響く。「申し訳ありません」との声が響く。
彼は、卵焼きの練習をしていた。出来が今ひとつらしく顔色が厳しい。
仲居役の30歳前後の女性は、お目出たであるが、かいがいしくサービスする。ビストロの雰囲気を狙っているのか?
この店は、分かり難い場所にあり、駐車場はありません。のぼりは出ています。「遠距離からおこしになって、それ程美味しくないと言って帰られるお客様Mもいらっしゃいます」とのことですが、一度は行ってみた方がいいでしょう。
それ以上に、リピーターになればなる程、「惚れる」タイプの店(料理、サービス、人間付き合いなど)でしょう。
東京都中野区上高田3−18−3 電話 03−5343−3483
< 本日のお会計 >
生ビール(小) 350円
蕎麦焼酎 500円 × 2杯 = 1,000円
鴨焼き 800煙
味噌三昧 600円
せいろ 900円
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合計 3,650円(外税)
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