
2002/12/29 特別企画「走れ年越し蕎麦」西東京「漱石」
2002年12月29日(日)午後1時半すぎ
「漱石」を探すのには一苦労である。三多摩の田舎の住宅街の一角で、一戸建て住宅の1Fを店に改装してある。
昔は「おもちゃ箱」と称していた。店主は脱サラ組みで、最近の蕎麦ブームの先駆者である。
勝手口がお店の出入り口である。靴を靴箱に入れ、居間に上がる。床暖房のフローリングに、4人席が2卓、2人席が1卓、そして座敷に4人席が2卓ある。
何分、不便な場所故(我が家から自転車で10分弱)、常連客が多く、平均年齢はとても高い。僕は若造である。
不便だが、7割はお客が入っている。僕は2人席に座った。隣は、家族4人でアル。長女は結婚していて、海外に住んでいる様だ。一時帰国しているらしい。
「私はお酒の匂いは駄目。安いワインはお酒の匂いがするから飲めない。でも高いお酒には匂いがないの。ここのお酒も匂いがないわ」とのたまう。ごく普通な雰囲気の女性だが、自意識は、相当高い様だ。
店主と奥さんの二人で切り盛りしているので、頼んだものは、しばらく出てこない。「サライ」「ダンチュウ」などの雑誌があるので手にとり、じっくり読む時間がある。
寒かったので、「熱燗はありますか」と奥さんに尋ねると、「飛山濃水(岐阜)がよろしいんじゃないですか」と勧められ、従う。「濃水」というだけあり、かなり濃い酒であるが、体が温まれば、濃さは飛んでいく。
この店では、お猪口を選ぶ事ができる。小さいながらこだわりは一際である。お酒の付け出しで、山菜とじゃこの浅漬けが出てきたが、何に漬けていたか分からぬ。
「蕎麦味噌(柚子風味)」を頼む。ピリリと辛い。ソバの実は、
カリッと歯ごたえがある。
せいろは3種類あるが、「玄舞(クロマイと読む。手刈り、天日干し)」をお願いする。
蕎麦は灰色で、黒い蕎麦の実が混じる。汁は、濃く辛い。黒色に近い。付け合せは、辛味ダイコンと白いネギの千切りである。ここにもこだわりが出ている。
蕎麦湯は白濁であり、濃い汁とゆっくりと交じり合っていく。
帰り際「良いお年を」と奥さんが膝をつき深々と御辞儀をする。
「こちらこそ来年もよろしくお願いします」と答えて外へ出る。
マフラーをしっかりと巻き、手袋をはめ、寒風の中、自転車を
こぎだす。今年も後3日・・・。
< 本日のお会計 >
飛山濃水一合 750円
蕎麦味噌 350円
せいろ 1,000円
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合計 2,100円
以上
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