
2003/05/24 室町船場
2003年5月24日(土)15時
90年に会社を退社し、ずっとフリーでシステム開発をしているY氏と数年ぶりに会う事になった。Y氏とは、なぜか気が合い(?)、97年6月末、香港中国返還日遭遇旅行にいった間柄である。
そこで選んだのが「室町船場」である。
バイブル「もっとソバ屋で憩う」の特選5店の店、東京が4店。ただ一店、「室町船場」だけは今まで行く事がなかった。会社からそう遠くはないのだが、ビジネス街の蕎麦屋は、どうも足が遠のく。
今日は快晴ではないが、気温は暑くも無く、寒くも無く、散歩には丁度良い。
定期券でお茶の水に出る。丸善に友達に贈る本を物色。「ほっとする禅語」「新 折々の歌6」「アジアパー伝」の3冊を選ぶ。読んだ事があるのはアジパーだけ。残りは自分で読むには、もう十年は選ばないであろう。友の希望はファンタジー(?)であったが、気に入るかどうかは神のみぞ知る。
お茶の水から坂を下り、神田の駅を越え、少し迷って「室町船場」に辿り着く。
立派な鉄筋の建物で、料亭かと見間違える外装だ。
格子戸をくぐると、そこには狭い中庭がある。右手は店だが全面ガラス張りだ。店内に入ると、左手に座席、真中と右手は椅子席だ。喫煙席と禁煙席は分かれている。2階は団体用の部屋がある。
天井が高く、中庭には上から自然光が注がれ、全体に明るい雰囲気だ。
パンフレットによると創業は明治2年、天ざる・天もり発祥の店、支店は赤坂だけと記されている。
ビール小瓶が届き、グラスにビールを注ぎ、いざ飲まんと構えたところに、Y氏が合流した。
ビールを頼むと、白い制服に濃紺灰色(?)の割烹着姿の仲居が「キリンクラシックラガーですがよろしいですか」と確認をとる。「ラガーは嫌」という様な我儘な客がいるのであろう。この界隈は、地銀など金融関係が目白押しである。
お客も常連が多そうだ。80歳すぎと思われる和服姿のおばあちゃんが一人で熱いソバを食べている。一人、杯を傾ける中高年の男性は珍しくない。土曜日の夕方前というのに、店は常時8〜9割は客が入っている。
「蕎麦味噌」はどす黒く硬く辛い。ねちっこい蕎麦味噌に蕎麦の実が含まれ、酒の肴にはぴったりだ。
「厚焼き玉子」を頼むと「お二人でお食べになりますか」と聞かれた。ちゃんと二つに分けて出てくる。
酒は菊正宗で、少し甘いが、二人なので次々杯を重ねる。
Y氏の奥さんは考古学者で、そのせいもあり中南米には詳しい。先日、グアテマラに二人で行った時の話を聞く。グアテマラは、理由は忘れたがアメリカが侵攻したこともあり、本音はアメリカ嫌い。国語はスペイン語なので、英語は通じにくいそうだ。首都から車で3時間(ドライバーは150kmぐらいで飛ばすそうだ)のところにある遺跡に行ったそうだが、そんな辺鄙な所にも日本人中高年ツアーが来ていたそうだ。おそるべし、シルバー世代。
Y氏が鉄道マニアであることはよく知っているが、来月イギリスに鉄道視察に出かけると言う。僕は初めて知ったのだが、イギリスには一等・二等はあっても特急・普通で値段の差はないと言う。今回は節約旅行のため鉄道はパスを使い、夜行とかは指定をとるのだと言う。
そのY氏の新しいジャンルが出来た。
民間航空機だ。ボーイングとエアバスではどちらが良いか、AAはアルコールが有料なのは不愉快など、盛り上げる。ローカル路線にチャレンジしろ、イリューシンやミコヤンに乗ってみろとあおっておいた。慎重なY氏は眉を曇らせ明らかに拒否の姿勢を全身で示していたが。
Y氏は、「ボーイング727は、ついこの間まで国内で飛んでいた」と言うが本当だろうか?
僕は727は、25年程度前、パリからバルセロナに移動した以来、乗って事が無いと思う。
あの後部のエンジンの間から乗り降りするのは独特な雰囲気がある。しかし、今さら、老朽機に乗る気はしないが。
最後は、もり蕎麦である。
さすが名店、細く美しい蕎麦は、濃い口の汁につけてたぐれば、ツルツルと体内に吸い込まれていく。蕎麦紀行はじまって以来だと思うが、2枚目を頼む。
汁は蕎麦湯で割ると、いい香りが蕎麦猪口から拡がる。
ああ美味い。皆さんも是非一回は行ってみてください。
「もう一軒行きましょうか」とY氏に誘われたが、肝臓がイキそうだったので辞して、またお茶の水まで歩く。
今日は楽しい午後だった。
< 本日のお会計 >
瓶ビール小瓶 400円
瓶ビール大瓶 750円
菊正宗 3本 2,100円
蕎麦味噌 500円
鳥わさ 750円
玉子焼き 650円
かまぼこ 600円
もり蕎麦 2枚×2人 2,200円
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合計 7,950円(税込み)
クレジット・カード不可
電話:03−3241−4038
以上
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