アトリエ アンカーペグ作品展(2001年12月7日〜16日)

 2001年ももう少しでおしまいという忙しい時期に、帝国ホテル YAYA GALLERYにて作品展を開催いたしました。今回は展示即売を兼ねた作品展で、作品総数は約800品。その準備には約2年かかりました。ギャラリー側との面接に始まり許可を頂くと、今度は生徒さんとの話し合いです。生徒さんのうち2人は地方に住んでいて、アトリエに何時も通えないので、自分だけで出来るものを考えました。1番大事な事は、皆とやっているという連帯感を持つ事です。私の目が届かない所にあって、緊張感を持ちつつ製作するのは大変だったと思いますが、まめなメールのやり取りでコニュニケーションを図りました。それでも、年に何度かは上京してもらったり、こちらが伺ったりと大変でした。
 今、私が1番やって良かったと思うのは、1度も人間関係のトラブルがなく作品を製作する事に集中出来た事です。そういう意味では生徒さん達は「みんな大人だった」と思います。製作の上での技術的な向上はもちろんですが、織物をする、というか何か物を作るというのは、孤独な作業です。これをモクモクとこなすだけの精神的な向上が1番素晴らしいと私は思います。
 こんな素敵な人達と同じ楽しみを持って製作出来る事に、心から感謝しています。みんなどうもありがとう!!


ギャラリーの入り口に置いたクリスマスツリーにかかっているのは「ピンクッション」です。ルーゼンゴングというテクニックで織り、1つずつ手縫いで仕上げました。長い間「どうしてピンクッションって素敵なものがないのかしら?」と思っていましたので、ないなら作ってしまおう!という訳で140個作りました。季節柄、ツリーにディスプレイしたら素敵だろうと思って飾りましたが、ホントに大好評で嬉しい事に、殆ど売れてしまいました。最後の頃になると、作った私達も欲しくて焦って選んだり・・・でも、少しずつデザインが違いますので、人によっては、かなり時間を懸けて選んだりして・・・見てると面白かったです。こういう時に、性格って出ますね〜
ギャラリーは細長い造りをしています。この写真は入って右側の壁で5枚のタピストリーを掛けました。北欧らしい色彩のもの、クリスマスを意識して織ったものとヴァラエティに富んでいます。
半月型のテーブルに所狭しと並べられたテーブルウェア類。赤いのは「プラットヴェーヴ」というテクニックを自分流に変えたもの、広がっているのは「ルーゼンゴング」で未晒の麻で織っています。右手のグリーンは「オリキシディグシーペット」というテクニックで、表裏のある綾織です。テーブルランナーとして、スウェーデンでは良く織られます。ランナー類は1作品につき10メートル織りました。
赤や青のピンクッションはディスプレイとしても飾りました。右の籠に入っているのは手編みのコサージュです。糸は植物で染めてあります。その手前はDMにもなった写真のポストカード。素敵な写真なので記念にポストカードにしました。作品展の良い思い出になりました。
赤と青、デザインは一緒の「リップスウィーヴ」のテーブルランナー。上にちょこんと乗っているのは木のお人形で、生徒さんからフィンランド旅行のお土産として頂いたものです。素朴な可愛らしさがありますね。ディスプレイとして飾っていたら、「これも売り物ですか?」と聞かれました。(笑)
色とりどりのテーブルランナーの上に座るテディベア達。全部で8体いましたが、色々なところに貰われて行きました。生徒さんが1番可愛いと言っていたのは、鼻の赤い子「エリオット」です。全体にふっくらしていてお顔も丸顔で可愛いです。同じブルーの生地でも、手前の子「フェルマー」は少し大人びた顔をしています。毎日ギャラリーに行くと、1体ずつとご挨拶をするのが、私の日課になりました。(笑)
6匹のテディベア全員集合の写真です。下に敷いていあるテーブルランナーと微妙に色彩が合っていたのは偶然の事ですが、セットする時に気が付いてビックリしました。女の子ベアのミシェルとクオレが寄りかかりあって可愛いですね。この子達は立派に(?)客寄せをしてくれました(笑)通りがかりの人も、この子達の可愛さに釣られて入って来てくださって(笑)まさに!看板ベアですね。
北欧の織物に「シルク」や「カシミア」は登場して来ませんが、私達日本人は触感に対してとてもデリケートな感性を持っていると思います。時には北欧のマフラーが堅く感じてしまう事も・・・肌に直接触れるものを作るとき、触感はとても大事な要素です。そこで、今回は「カシミア」や「シルク」も素材として取り入れました。北欧の織物に憧れて、一生懸命勉強して来ましたが、ここ数年、以前勉強した日本の植物染色にまた心引かれています。こうやって2つの文化がミックスした、自分らしい織物が出来る事は、とても大切な事だと思います。
ティーコゼーやポット掴みは大好評で、初日に全て売り切れてしまいました。嬉しいような・・・残念なような・・・複雑な気持ちでした。でも、買って頂いた方のお家で、大切にされていると思うので、それはそれで素敵な事!使ってみて良かったと言われるのは、何よりの言葉です。今度は違う組織で織ってみたいと思っています。
ブンデンルーゼンゴングの額装。多くのデザインを作りましたが、どれも個性的で、可愛くて大好きです。このデザインはクリスマスを意識したサンタとトナカイです。この他にもバイキング、チューリップ、男の子・女の子、ルチア祭、兵隊、サンタと雪うさぎなどがありました。葉書サイズでちょっとした所に掛けられるのが良いですね。
ギャラリーの奥から見た風景です。マフラーやショール、ひざ掛けが沢山積まれています。準備に2年かかっただけあって、作品の量は相当なものでした。見に来てくださった方達も、相当な数・・・まるでバーゲン会場!?の賑わいでした。私にとって、連日のギャラリー通いは厳しいものがありましたが、皆さんにお逢いするのは何よりも楽しみでした。お忙しい中来て頂きまして、本当にありがとうございました。
写真にあるのは、すべてカシミアのマフラーです。カシミアは特に北欧的な素材ではありませんが、私達日本人は大好きな素材ですね。あの肌ざわりは1度身につけると、手放せなくなります。北欧のマフラーは肌触りの点では、今ひとつ・・・と思っていたので、カシミアを使って織ってみました。でも、デザインでは北欧の伝統的な組織を使ったりして、2つの文化の融合も考えました。この素材との出会いは、私達の製作を大きく前に押し進めたものです。
この2年間、沢山お世話を掛けた主人からのお祝いのバスケット。本当はこちらがプレゼントしなくちゃならないのですが・・・実物の花は暖房のきいている店内では、残念ながら、あまり持ちませんでしたが、こうやって記念に撮ってくれていて良かったです。当たり前の事ですが、多くの人の支えを頂いて、この作品展は成り立っています。この場を借りて、御礼申し上げます。この恩に報いるのは、やはりもっと良い作品を作り続ける事と考えていますので、これからもどうぞ宜しくお願いいたします。特に家族の方達「もうこりごり!」とは言わないで(笑)