Yumi Hara Cawkwell at 近江八幡「酒遊館」 & 名古屋「得三」
2008.6.21,6.24

Yumi Hara Cawkwell(ユミ・ハラ・コークウェル)さんのコンサートに二日間行ってまいりました。
彼女は在英15年の現代音楽作曲家にして、大学講師にして、パフォ−マー、DJ、数多くの映画やCMにも出演・・と、そのマルチな
才能を開花されておられる才媛中の才媛なのでありますが、私の一番の関心事は、ヴォーカリスト及びキーボード演奏者としてカンタベ系
ミュージシャンとの共演が多いことでもあります。
彼女のプロフィールとしては、コチラをごらんください。
本来であれば、ユミさんは元SOFTMACHINEの準オリジナルベーシスト、ヒュー・ホッパー御大と二人で組んだ新ユニット「HUMI」にて
6月20日より来日公演をされるはずでありました。
HUMI(ヒューミ)ユニットとしては、この5月にデヴューアルバム、「Dune」を発表すると共にSOFTMACHINEの結成40周年記念を兼
ねた「Dune in June」日本ツアー(無論R.ワイアットの名曲「Moon in june」にかけてあります)としての企画でありました。
が、なんと・・!ホッパーさん、来日1週間前に坐骨神経痛にて動けなくなり、急遽ユミさんお一人のライブとなったんであります。
そんな急展開の中、幾つかの公演がキャンセルされましたが、ありがたいことに私が懇意としておる滋賀は近江八幡「酒遊館」さんやら
名古屋の「得三」さんは、ちゃんと公演を開いてもらったんであります。
6月21日(土)、梅雨も何とか落ちずにすんでいる曇り空の中、私は西日本のカンタベライブシーンの巣窟ともいえる、酒遊館は
サケデリック・スペースにおりました。
過去、ケヴィン・エアーズ、そしてデイブ・シンクレアさんの2回の公演に行っておる、云わば自分の庭みたいなトコでございます(笑)


おおっ、店内には手書きの絵皿が置かれております。
後から聞くと、左のはケヴィン・エアーズ、右のはデヴィッド・アレン直筆のものだそうです。これらは、SOFTMACHINE結成40周年記念
として、店主西村さんが置いたとのこと。
さすが洒落もんであります。
そして、あの歴代出演者サイン入りの酒樽には、今回の「HUMI」公演にて発売される限定Tシャツが。当然後で調達しました。

ステージはこんな感じ。
酒蔵を改造した客席からフラットな空間に、ピアノとKORG
が置かれてあるだけです。
客層は、そりゃ殆どがイイ顔した中年オヤヂ軍団で
ありますが、中には20台と思しき女人も。
ホッパー御大病欠にも関わらず、ユミさんを聴きに集まった
お方たちでありますから、そりゃ熱いお方達ばかりです。
まぁ、こうしたわけで、濃ゆ〜い空間が近江八幡にこの
夜できていたわけであります。
そういえば、入館直後、今回のチケットを忘れて来ている
ことに気づきましたが、何とか顔パスで通過。
こうした準痴呆オヤヂも参加しておったんであります(笑)
いよいよコンサートの始まりです。
ユミさんとはネット上でのおつきあいが若干あり、その活躍ぶりやお写真は充分存じてはいますが、なんせ初めて出会うお方・・
私の胸は否が応でも高まっていきました。
おおっ!ステージ横のドアから登場されました。

なんともふくよかで色っぽいお方ですぅ・・。
挨拶の声からして、嗚呼・・なんて艶っぽいのでありま
しょう。
第1曲めは、MACHINEデヴューアルバムにも収められ、
今回発表された「Dune」にも収録されている、
「Hopeful Impressions of Happiness/Hope for
Happiness」 でございます。
軽快なピアノとともに、ユミさんの美しい歌声に痺れます。
ただ、この時点で私は自分の位置取りに失敗したことに
気づきました。
ユミさんのご尊顔をよ〜く拝さんと、最前列右端に陣取った
んですが、マイクスタンドが邪魔をしてなかなかいい写真が
撮れない・・
そんなことには関係なく、2曲めからは事前に録音した、ホッパー御大のファズベースをループにした音源をバックにKORGを弾きつつ歌う
「Piano Improvisation on Hugh's bass loops 」、「 Voice Improvisation on Hugh's bass loops (竹田の子守唄)」が続き痺れ
させていただきました。
やがて荘厳なるパイプオルガン風の前奏から、あれあれ
・・?と思う間もなく、クリムゾンの名曲「The Nightwatch」へ。
この時点で私の涙はチョチョ切れかけましたね。
同「I Talk To The Wind 」にて第一部は終了。
それにしても、ユミさんの声は浸透力があります。
私達聴衆の心をグイグイと掴みます。
MUSICの語源ともなった、MUSE(ミューズ)とは、本来
ギリシャ語ではムシケ。
ゼウスとその恋人ムネモシュネの間に生まれた娘の名前
であります。
古来より神々のご宣託は、歌の形をとって巫女さんの口から
もたらされたものようですが、ここでのユミさんは、まさにそんな
感じでございます。

彼女が歌ってるのは、ユミさんの口を借りた天からの贈物
に相違ありません。
そうか、彼女はムネモシュネを母に持つ巫女さんであった
んだな。
どうりで、その胸が気になるはずです(笑)
正直、私は最前列より時折垣間見れる、その豊満なるムネ
にも眼が釘づけになり、どうしようもなかったことを正直に表明
させていただきます(笑)
ユミさんがロンドンから日本に立つ時、本来は物販用の限定CD-RやらDVD-Rがオッパイじゃない、イッパイ詰まった鞄が一緒に来る筈で
あったのですが、手違いでオランダに足止めをくらい、この休憩時間直前に漸く到着しました。
CD-R用のジャケにもまだソフトが入ってない状態でありましたので、その場に居った有志が協力してジャケをカヴァーに入れ、パッケージ
作業する、という何ともアットホーム的な感覚が漲っておったのでした。
無論私もソフトを限定番号順にパッケージする作業に協力させていただきましたが、限定盤の若い番号を囲っておく、なんてせこい考えは
毛頭ございませんでした(笑)。
中には私を物販スタッフと間違い、「このCDいいすか?」なんて現金を置こうとするお方もおられ、大笑いでした。
第2部は、ユミさんが編曲したMACHINEのデヴューアルバムからホッパー御大作曲の名曲をアレンジした、
「Wrapped Box 25/4 Lid (with Ribbons)」から始まりました。
なんとも軽快で胸がすくような演奏であります。この曲だけでも永遠に聴いててもいいよなぁ。
以下 「Memories」 「 A Certain Kind 」「 Miniluv」 「 Moon in June (Sakedelic Space
Version)」「Seki no Gohonmatsu」
と嘗てのホッパー御大のアルバムに納められた名曲やら、新アルバム「Dune」に収められた曲が続き、すっかり私は酩酊気分に。
あっという間に第2部も終了し、アンコール曲となりました。

ここで、小屋主「サケデリックさん」こと西村さんの提案にて、会場の電気を全て消しPAも通さず、蝋燭の灯だけでユミさんが生で歌う、
という趣向にて会場は真っ暗に。
氏が手にしているのが、燭台であります。
複雑なリズムの歌の、ユミさんの生声だけが漆黒の「酒遊館」空間全体に浸透し、えも言われぬ雰囲気になったのであります。
ホッパー先生の生ベースが聴けなかったことは、そりゃ残念といえば残念なのですが、こうしてユミさんお一人のソロコンサートに
なったことは、私に言わせるならば、結果的に「こんないいコンサートが聴けてよかった・・!」の一言であります。
あの「ミューズの化身」とも言うべき、ユミさんのソロがこれだけ堪能できたのですから。


最後はユミさんのリードで観客全員が歌う、ワイアット、デイヴ共作、名曲中の名曲「オー・キャロライン」で締められました。
今回来られなかった、ホッパーさんとデイヴさんの名前を歌詞に織り込んでいました。
この曲を歌ったのは、今回の日本ツァーで、ここ酒遊館さんだけだったそうであります。
無論私も大きな声を張り上げて参加しましたが、邪魔になっていなけりゃよかったんだけど・・(笑)
この後はユミさんを囲む打ち上げであります。
我国における稀有なカンタベ精通氏「74lee」師匠やら、
名古屋プログレ界の奇人「pawnhearts」氏、そしてわざわざ
倉敷から参加の古書肆『蟲文庫』女店主らを交えての懇親
会でありましたが、翌日どうしても外せない野暮用を抱えた
私は、途中抜け出さざるおえず、まったくもって残念至極でし
た。
実家が京都のとのさんもコンサートだけで帰らざるおえな
かったのは、返す返すも残念であったことでしょう。
はにかみながら自己紹介すると、「あ〜ら、あなたがスッキー
さん!」との声がユミさんから発せられました。どう思われたか
気になる所ではありますが、ユミさんはまったく気さくなお方。
相手をその容姿で決して差別しません(そりゃ「区別」は
してるでしょうけどね・・笑)
ああ・・ユミさんともっと話し、胸の谷間を覗き込みたかっ
たぁ・・・・!(笑)

6月24日(火)、私は夕刻前より名古屋におりました。
ユミさんの追っかけをしてたんであります(笑)
会場は、名古屋「得三」。ここではユミさんのソロ以外に、地元ミュージシャンとの共演もセッティングされておりました。


ここは名古屋「得三」の入口。老舗ライブハウスでございます。 上記のような張り紙が出されておりました。
私は開場予定時刻の18時から準備万端。定刻にそのドアを開け、階段を昇っていけばサケデリックさんが!
今回の名古屋公演に物販用スタッフとして、わざわざ付き添ってくださっておったのでした。
「すみません、まだサウンドチェック中なんですよ・・」と暫し階段で待つことに。
やがて中に入れて貰い、氏の奢りで冷たい麦酒が・・ああ、ありがとうございます!
やがて地元名古屋のpawnhearts氏も登場されました。
今回はユミさんの姿をより邪魔されないようにみたい・・とマイクスタンドの位置を計算し陣取りました。

やがて女神の登場。
近江八幡の時とは衣装もことなり、色つき照明もあって、
益々色っぽさ満開でございます。
ど〜ですかぁ・・!お客さんっ!

1セットめはユミさんのソロですが、持ち時間は約30分程度とのこと。
ここは生ピアノがないので、キーボードのKORGを駆使し、「Hopeful Impressions of Happiness/Hope forHappiness」や
「Seki no Gohonmatsu」などをシットリッと歌い上げてくれたり、ホッパー御大のベース音をループにした「Piano Improvisation on
Hugh's bass loops 」を酒遊館とは違ったヴァージョンで弾いてくれました。
それにしても、この色香はどうでしょう。。そんじょそこらのオネ〜ちゃんが逆立ちしたって出るはずはございません。
もう私は耳も眼もメロメロでありました。

あっという間に1セットが終わりました。
ああ、ユミさんのソロをもっと聴いて、見てぇ・・
との欲求が沸々と湧き出てきます。
休憩時間に隣のpawnhearts氏と「それにしても彼女
素敵すぎるよなぁ・・」と溜息をついておりました。
「関の五本松」内の歌詞、「一夜通いがしてみたい〜♪」で
髪を振り乱し、手を差し伸べたユミさんと眼が合ったときは、
(無論そんな気がしただけですが・・笑)思わず鳥肌が立ちまし
たね。
ああ〜・・一夜通いをされてみてぇ〜!(笑)

上が第2セット、下が第3セット、地元ミュージシャン達との完全即興演奏をしているステージです。
第2セットのこの女流サックス奏者小野良子さん、なかなかの凄い音を出すお方でビックリいたしました。
どちらのセットもユミさんが共演者を暖かく見守りつつも演奏をリードしていく、といった感じでした。

アンコール曲は、再びユミさんのソロ。
「Moon in June (Tokuzou Version)」を熱く歌い上げてコンサートは終了いたしました。

この後楽屋から出てこられたユミさんを待ち伏せし、アルバム『Dune』にサインを頂戴し、そして定番の記念撮影をしていただき
ました。握手したユミさんの手は、そりゃ柔らかく温かかったです。

今回のホッパー御大の不慮の病気は、ファンにとっても残念でしたが、ユミさんにとっては我々のソレを遥かに上回る衝撃だった筈で
関係小屋との調整、打ち合わせの他来日前のドタバタはさぞや大変だったに相違ありません。
それにもかかわらず、たった一人でステージを務め上げる彼女の姿からは、その疲れは微塵も感じさせず、そればかりか我々カンタベ
オヤヂ軍団(又の名を「ソフトなチ〜ン」軍団)にとって新たなる「女神」(ミューズ)の出現でありました。
ユミ・ハラ・コークウェルさんは、一人の演奏者、作曲家、歌手として超一流なのでした。
そして何より、全身から迸るその妖艶なるオーラが眩しすぎ、「ソフトなチ〜ン」は、元気を取り戻し「ハードなチ〜ン」となっていくので
ありました(笑)
次回ソロ公演があっても、ゼッタイに行くぞっ、っと!
そして今回の単独公演を決行していただいた、酒遊館さんや得三さんには深く感謝するものであります。
ありがとうございました。