An opinion From BBS(4)

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皆様から掲示板に頂いた書き込みの中から、これからのフラム、代表の試合観戦に向けてぜひ読み返して頂きたいものをピックアップさせて頂きます!
その時々で様々な考え方があります
皆様の素晴らしい書き込みに心から感謝いたします

 

2004年2月対対オマーン戦(おかあちゃんさん)(1〜5)

 

オマーン戦 観戦記 その1 投稿者:おかあちゃん  投稿日: 2月20日(金)
ついにこの日が来てしまった。
まだまだ先だと思っていたのに、とうとう今日、日本代表はドイツW杯への第一歩を踏み出す事になった。

先週のイラク戦、目の前で展開されているサッカーは立ち上がりからにぶく、ミスも目立ち、普段プレミアの試合を見ている私にとってはイライラがつのるものだった。
たぶん、合宿での疲労もピークだったのかもしれない。サイドからの攻撃もなかなか生まれず、縦への早い展開もあまり見られずに守備に戻られてしまうと中央にスペースもなく、横へのボール回しばかりになり打開策が見つけられない。

それでも、後半の得点シーンに関しては、その時だけパッと霧が晴れたように流れの中できれいにゴールが決まり、立ち上がって大喜びし、ほっと胸をなでおろした。
イラクは引いてくるのかとも思っていたが、高い位置からプレスもかけてきたし、満足な準備も出来なかっただろうに、内容的には十分に日本代表を脅かしたと思う。

これで来週本番って、大丈夫なんだろうか・・・?

そう、その日から既に6日が経ち、合流間もない海外組を主軸にジーコ恒例のスタメン予定が会見で語られ、イナもそこに入っていた。コンディションはいいと言ってい
たが、FA杯後、すぐに飛行機に乗り、すっ飛んで帰って来て中2日しかない。イナより1日遅れで合流したヒデも時差ぼけはないと言ってるわりに、前日の会見で囲みの質問に応えるその表情は、ひどく疲れたものに見えた。

なんとなく、朝からソワソワし、親善試合ではあまり感じなかった緊張感が私を襲い、(私が緊張しても仕方ないのだが)喉がカラカラになりながらも、午前中のうちに用事を済ませ、買い物にも行ってきた。観戦準備は先週も行ったばかりなのでほぼ揃っていたが、子供2人を連れて行く為、お弁当を作り、帰宅がかなり遅くなる事もわかっているので、お風呂にも入れていくしかない・・・。

そんなこんなで予定の時間よりも30分遅れて、いざ、出陣。

とにかく、埼玉スタジアムは遠い。いや、実際、車で行ければ1時間とかからず、国立に行くのとたいして変わらない。
だが、試合のある日は車が入れないため、私は途中駅前のパーキングに車を止め、そこから電車を乗り継ぎ浦和美園駅から歩くようにしている。

駅からスタジアムに続く歩行者専用道路には、今回「プチ国際屋台村」と称し、ケータリングカーでの各国の食べ物の販売がなされていた。エスニックな匂いに釣られ、ついフラフラと立ち寄りたくなったが、長い列が出来ていたし、子供たちに食べさせやすいようにわざわざお弁当を用意してきたのだからと、グッと我慢した。(子連れじゃないときに、絶対食べてやるっ!!)

上空を飛ぶヘリコプターの音を聞きながら、周りのサポーター達とともにスタジアムを目指し歩いていくうちに、「ああ、予選が始まるんだ」と気分が高揚していく自分がいた。

敷地内に入ると、まず6番のタオルマフラーを探しに出店に行った。
新しいレプリカは予算の関係でまだ買っておらず、5番のレプリカしか持ってないのでせめてと思い、新ユニをイメージして中央に紺のラインが入ったという新しいタオルマフラーを買ってみた。チケットを出し、手荷物検査を受け、スタジアムを約半周して席への入り口にたどり着いた。

中に入るとビニール袋が渡され、中にはブルーシートとJFAバージョンの携帯用カイロが入っていた。ブルーシートの表はJFAのマークが入っており、裏にはジーコの写真と
サインと「GO FOR GERMANY!」と称し、アジア地区予選の組み合わせが書いてあった。
いつもは買わないのだが、今回は予選ということでプログラムも買って、入り口からピッチを覗き込むとまだ選手はいない。

あ〜よかった。なんとかアップに間に合った。
急いで席を探し当て、座ったとたんに「おなかすいた〜!」とわめく子供たちに青いユニTシャツを着せたり、タオルマフラーを巻いたり、お弁当をひろげたりしているうちに周囲が盛り上がりだし、選手がアップに入ってきた。

「イナだよ〜〜〜」娘が叫んだ。え?よくすぐに見つけられたわねと思っているとスクリーンを指差している。おいおい、ピッチにいる本物を見なさいよ。
そのうち、ホームゴール裏からウェーブが起こり、こういう面白そうな事だけは子供も参加してる・・・。
そんな調子でお弁当を食べているのでなかなかアップも集中してみる事が出来ない。

合間合間に見るイナは気合充分という感じだった。
私はバックスタンドに座っていたのだが、1番のビブスを付けたイナは、ただ一人バックスタンドサイドのライン際まで走ってきて、サポーターに向かって頭上で拍手をしてくれた。
私の周りからも「イナモトーーーっ!!」と声が上がった。

 
オマーン戦 観戦記 その2 投稿者:おかあちゃん  投稿日: 2月20日(金)

 
体がほぐれてくると、サブとスタメンに分かれてボールを使うアップが始まる。以前はメイン側コーナー付近でやっていたサブ組のアップが、バック側になったようで、イナはメインに近いほうでアップを続けていた。たまたま双眼鏡を覗いた時にイナの笑顔を見つけた。イナが蹴ったボールをパスの相手がトラップミスでもしたのだろうか。両手をぐーにして「ハ」の字をつくり、上下に揺らして「気合、気合っ!」なんて感じで笑っていた。
コンディションも悪くはなさそうなので、今日は90分やってくれるだろうと思った。

その後も時折スタンドを見つめ、入念なストレッチを繰り返すイナに気負った雰囲気はなく、選手が次々とロッカーに引き上げる中、スタメン組では最後のほうまでピッチに残っていた。

そして、選手が引き上げた後、ピッチではスクリーンによる選手紹介が始まった。場内のボルテージもますます上がる。ここぞとばかり、子供たちも入り口でもらったブルーシートを掲げ、パタパタさせている。やはりヒデの時には一段と声援が大きい。
イナの番になり、ブルーシートをはためかせ、私は思いっきり「イナーーーーーっ!!」と叫んでみた。

最後ジーコが紹介され、サブのメンバーが表示されると、今度は子供たちが「お菓子お菓子・・」と騒いでいる。こいつら、何しに来たんだ?
予選の重みがちっともわかっていない。(わかるはずもないだろうが・・・)またガサゴソと荷物の中からお菓子を取り出し、「後は自分達でやりなさい」とビニール袋ごと渡した。

やがてアンセムが流れ出した。あぁ、いよいよ始まるのだ。親善試合じゃない、本番だ!
グラウンドコートを着たままの選手達がトルシエ階段を上がってくる。
娘がまた「イナだよ〜!」とスクリーンを指差している。キャプテンヒデに続き、イナは2番目に出てきた。
う〜ん、イナ、なんだか頼もしいぞ〜!!

オマーン国歌に続き、伍代夏子さんによる君が代が斉唱された。
人選がよかったのか、予選ということもあったのか、いつになく厳粛な気持ちになり、私も一緒に唄った。着席するなり息子はまたお菓子をボリボリと貪り食い始め、娘は「私、この歌、好きなんだよね〜」なんて呆けたことをのたまっている。

円陣が組まれた。私の期待を裏切らず、膝が突っ立ったままのイナの背中は一人だけ盛り上がって見える。いつもと同じ、大丈夫。
最終的な確認作業をヤットやヒデらと取り合っている。

さあキックオフ、フラムの試合ではあまり感じないが、やはりイナは代表に帰ってくると他の選手より一回り大きく見える。それにボランチの位置にいるとなぜか安心感がある。
ちょっと重いかな?ボールを奪おうとチェックに行くのだが少し遅れ気味・・・。いきなり、オマーンの10番、要注意人物と言われていたドゥール・ビーンを倒している。

それでも、その積極的な寄せは迫力があるし、今日はなんだか上がっていく場面も多い。
そんなイナをマンマークするオマーンの選手がいる。
ヒデは常に2人に囲まれ、ボールを失う場面も多かった。

右サイドにはる俊輔には何度かボールが集まり、個人突破からボールを中に入れてくるがなかなかいいクロスが上がらない。右足で上げているんだろうか?
私が座っているのは比較的低い位置で、アウェイ側に攻めていく全体図があまりよくわからない。
だが、イラク戦でも感じた事だが、サントスはいいスピードで上がっていくことが多かった。カバーの形がしっかりしてさえすれば、いい感じだとは思うけど。

そんな中で俊輔のCKが中央で下がり目に全くのフリーでいるサントスのところに入った。ぽこんという感じで蹴ったシュートは意外にも(?)とてもいい位置に飛んで行き、「おお〜〜〜!!」っと立ち上がったが、キーパーに片手ではじかれてしまった。あ〜今までで一番惜しいシュート、そろそろ1点が欲しい・・攻めてはいるのにね・・。
ゴールキックになるたびにあからさまに時間をかけるオマーンのGK。蒼いサポーターたちはブーイングの嵐を緩めない。

あ、左サイド、オマーンの選手が俊輔をかわしてる。イナがタックルに行ったがそれもかわされた。次の瞬間、片手を少し上げてイナが足を押さえうずくまった。ボールはまだ生きている。イナはまだ立てない。試合は続いているようだが、私はイナから目が離せない。ダメだよイナ、こんなところで怪我してる場合じゃないって。早く立って・・・。

 
オマーン戦 観戦記 その3 投稿者:おかあちゃん  
・・・ひどく長い時間に感じた。でも、実際はそれほどでもなかったかもしれない。
あ、立ち上がった。ちょっとまだ痛そう。でも、ゲームに戻りいつもの位置に入った。
もう走ってる。大丈夫だよね?イナ。前に怪我した右足首ではなさそうだ。状態はわからないけど、こんな大事な場面で引っ込んじゃいられない・・・。

そして、敵陣エリアから1本のロングフィードが入ってきた。坪井とツネが並走しているがパスが通ってしまうのか?
あぶな〜い!!楢崎が出てきた。うわ〜〜〜!!
え?パンチングか?だってペナルティーエリア出てたじゃん!!何のお咎めもない・・あれ?頭でクリアしたの?お〜〜楢崎!!日本の守護神!!

う〜今度は俊輔がパスを出しそうな雰囲気もあったが、一人でドリブルで何人かのDFを振り切りながら駆け上がる駆け上がる、コーナー付近まで持っていった。
周りの人も私も、お〜お〜おお〜〜〜!!という感じに思わず声が出たが、最後のクロスはクリアされてしまった。

イナへのファールがあり、イナは早いリスタートを試みたが、オマーンの選手が倒れており、悔しそうに手を振り下ろした。また、ゲームは中断している。
こうやって何度かゲームが止まる時間帯があったが、日本代表はそれを決して無駄にはしない。何人かの選手が集まり、あるいは多くの選手が集まって確認しあい、ゲームの中での修正点を話し合っているようだった。イナも積極的に声をかけ、試合前には見られなかった厳しい表情をしていた。

サントスがパスカットしたボールを俊輔に預けものすごい勢いで走り出した。
俊輔は最後、高原にボールを出した。あ〜転んだ。ん?アウェイ側のサポーターが「わーーーっ」と歓声をあげている。えっ、うそPK?やった〜〜〜ラッキーーーっ!!

PKの準備をしている間、イナはツネ、坪井、山田と何か話してる。
ヒデもそこに加わってきた。俊輔は、一度置いたボールをもう一度セットしなおしてる。
ゴール裏のサポーターたちも応援の手を休め、見守る・・・。
俊輔が蹴った!!まるで、そこに来るのがわかっていたようにオマーンのGKがドンピシャ止めた。
うわぁ・・・・椅子からずり落ちそうになった。しかし、よく止めたね、キーパー。
ま、仕方がない。もともとPKになるようなファールには見えなかったし。それに我が日本代表はこれからたくさん点を取ってくれるんでしょ?

相変わらず、イナはかなり前掛りになってる。
最近の代表戦でここまでのイナは見たことがない。
ヒデや俊輔が下がっている場合もある。どうしても点に結び付けたいんだろう。
お〜ドリブルでDFを引き連れたまま駆け上がっていき、ラストパスを出した!・・・ヤナギが倒されてしまった。

今度はボールの奪い合いから、うまくボールをカットしてドリブルで持ち込んでいった。きれいにシュートコースが開いてる〜!!
うわっ!もう打っちゃった。強烈なミドルは左にそれてしまった。ん?でも笛が鳴ってたの?どこでファールがあったのかここからは全くわからない。

イナはだんだんペースがつかめてきたようで、重さはもう感じられない。
たまに自陣エリアに入ってくるオマーンの攻撃にもドーーーっと戻ってくる。
日本の攻撃はなかなかFWまで繋がらない。
どうも単発的な攻撃ばかりで、2分のロスタイムもあっという間に終った。
サポーターからブーイングが起きた。選手は黙って引き上げていく。

バラバラ・・・

ここ3ヶ月はあまりそういう機会がなかったかもしれないけど、去年のパラグアイ戦以来似たようなメンバーでやってきたでしょう?メンバーをほぼ固定してきたのは連係を深める為なんでしょう?それでいて、このバラバラに感じる感覚は何なのだろう?海外組の合流が直前だった。国内組には風邪が蔓延し、発熱だの点滴だの不安なニュースばかりが入ってきていた。いろいろな状況が重なって、最悪のコンディションで、簡単にいかないこともわかってる。
でも、最終的にこのメンバーを監督が選んだ。チームドクターもGOを出したんでしょ?
まだ、焦りは感じないし、きっと勝ってくれると信じてはいるけれども、本番になってつけが回ってきたように感じた。危惧していたことが目の前の現実として突きつけられている。
アテネ組は最後の最後でメンバーが入れ替わってるし、イラン戦にしてもロシア戦にしてもかなり見ごたえのある試合をしていたし、競争意識を高め、いい合宿をしたんだろうと思う。

これでいいのかA代表?

まあ、ここでぐるぐる考えていたって仕方ない。楽勝するとは決して思っていなかったけれども、いい形ができてなかったように見えたのは残念。また後半応援するしかない。
子供たちがトイレに行きたいと言っている・・。

オマーン戦 観戦記 その4 投稿者:おかあちゃん  投稿日: 2月23日(月)
なんとか後半開始前に席につけた。選手達は既にピッチに出ていた。
もちろんイナもいる。ヤナギに代わって久保が入るというアナウンスがあった。
確かに決定機は少なかったが、裏への飛び出し方、DFを引き付ける動きなど高原とのコンビを考えてもヤナギがさほど悪いという印象がなかったので、意外だった。
でも、久保への期待も高まる。

さあ、後半開始。
いきなりその久保が俊輔のセンタリングからヘディングシュートを打った。うっく〜ちょい弱かったね〜。現金な事に更に久保への期待が高まった(^^;)。

前半からそうであったが、イナは相手のゴールキックをヘディングで競り合う場面が多かった。指示が出たのか、前半ほど上がってこない。
それにオマーンが攻撃する時間帯も出てきた。

あ、イナ足を蹴られたんだろうか、オマーンの選手をちょっとどついてる。足を気にしてる感じがあった。前半傷めた所かな?
それでもいいパスカットやボール奪取が増えてきた。

なぜ、笛が吹かれたのかはわからなかったが、オマーンのゴール真正面のFKになった。それほどゴールには近くはないが、イナはボールの位置のことだろうか、審判に何か言ってる。ちょっとイライラしてるかな・・いつもはもっと切り替えが早い気がするけど。直線狙ったシュートはバーの上に飛んでいった。

なんだか時間ばかりが気になってきた。ついついスクリーン横の時計に目が行く。
まだそんなに時間は経っていない。ゴール前で何度かチャンスは作りかけるのだが力強いシュートで終らない。イナは決して焦らず、ボールを奪ってからの動きもとても早く、長めの縦パスをスッと送る。

ヤットに代わり、オガサが入った。戦前言っていたヒデボランチ作戦だろうか。
すぐにイナ、ヒデが寄ってきてやはりヒデが下がり目のボランチの位置についた。
オガサと久保は東アジア選手権などでもお互いにやりやすいって言ってたし、ここ何試合かは一緒にやってきているんで何かやってくれるかも?
さっそくいい連係を見せている。

あ〜やった・・・相手を倒してしまった・・うわっ出ちゃったイエローカード・・・。
イナァ・・ちょっと落ち着きを取り戻していたように見えたんだけど・・。あ、またまとわりつくDFに手を振り払っている・・。

久保の頭に合わせる攻撃が何度も見られた。
そして、また久保の頭から俊輔のボレー・・ちょっと無理があったかな・・。
時間が過ぎていく。また時計に目をやる。あと20分。
オマーンはかなり時間を稼ぎながら選手交代している。

イナが素晴らしいタイミングでパスをカットし、絶妙なタイミングで俊輔にボールを預けた!!シュート!!・・・うわ〜それてしまった。
俊輔・・PKのことが頭にあるのだろうか、かなりゴール前に詰める場面が多いのだが、完全に力が入りすぎてしまっている・・・。
スタジアムの雰囲気もザワザワしてきた。ホームゴール裏では応援はしているんだが、私の耳にも入らなくなってきた。
これって予選だよね?このまま終っちゃうんだろうか?残り15分ぐらいしかないよ?

またオマーンの選手が倒れている。その時間を利用してイナがジーコに呼ばれている。
かなり長い時間指示を受けている。そして、イナは一人だけ下がって1ボランチになったようだ。う〜ん。仕方ない事だけれど、これでイナのゴールで勝つようなことはないだろう。厳しい顔つきで今日はいつにも増して周りに声をかけ、積極性を見せていたんだけれども。

高原に代わって隆行が入った。のこり10分ぐらいしかない。
サイドラインを割ったボールを隆行は自分で走って取りに行き、人工芝のところで滑ってしまった。少しでも早くゲームを進めたいという気持ちが伝わってきた。
日本はロングボールをどんどん放り込むようになった。普段はあまり見られないが坪井まで中に蹴りこんでいる。

あ〜まただ、また倒れてる。ヒデが外へボールを大きく蹴りだした。
オマーンは完全に引き分け狙いに来ている。攻撃の意志もあまりない。ロングボールに対し久保や隆行はヘディングでは勝っているのだが、守りを固めたオマーンに対し、こぼれ球を拾っての攻撃が繋がらない。もうロスタイムに入ってしまう。電光掲示板に「4」の字が見えた。まだ4分ある・・。

けれどもなかなかオマーンを崩せない。何も考えられず、なんだかぼんやりと観ていると相手のDFがクリアしたボールが俊輔に当たった。
ボールはころころ・・時間が止まったように見えた。久保がそこにいたのは知っていた。周りの人が一斉に立ち上がった。

 
オマーン戦 観戦記 その5 投稿者:おかあちゃん  
なんでだろう、私。今までこんなこと一度もなかったのに、
完全に立ち上がるのが遅れてしまった。いつもは絶対に逃さないのにぃ!!
久保が振りぬいた瞬間は前の人で見えなかった。
ただ、ボールがゆっくりとゴールに吸い込まれていくのは見えた。
ほんの一瞬、へ?という感じがしたが周りの人たちと同様、拍手をして飛び跳ねてしまった。やった〜〜〜!!スタジアムが揺れている!!

誰が駆け寄ってきたのか抱き合っているのか覚えていない。目の前に蒼い輪が出来ているのが見えた。
そして、その向こうに久保をマークしきれなかったオマーンのDFが頭を抱え、
ゴール前に座り込んでしまった姿が目に入り、そこから目が離せなくなってしまった。

これが予選・・あんなに苦労して入らなかったシュートがこんな形で入るとは思わなかった。感激というより、安堵が先だった。
涙というより、笑顔が先だった。そして、そこにいたのが久保でよかったと思った。何でかわからないけれども、他の選手ではなく、
久保でなければ絶対にダメだったと思った。ふと我に返ると、センターサークル付近で久保と抱き合う笑顔のイナがいた。

試合が終った。
このゴールを観に来たんだ。
選手達は中央で整列し、手を掲げている。試合内容など吹っ飛び盛大な拍手があがった。

観客は次々と出口に向かっている。私も荷物を整理して帰る準備を始めた。
子供たちは周りの人でゴールシーンなんて見えなかったに違いない。
スクリーンでちょっと見たかな?勝ったんだよねなーんて言いながら一応喜んでいた。

やがて選手達の場内一周がバックスタンドに差し掛かった。
イナは水分を摂りながら歩いてる。中澤と何か話して笑顔を見せている。
私たちの前に近づいてきた。私は椅子に立ち、娘を抱きかかえた。

娘が「イナ〜イナ〜イナーーーーっ!!」と声の限り叫んでいるが、聞こえるはずもない。丁度他の選手と話していて、そのまま通過してしまった(;;)。

だが、ホームゴール裏に差し掛かると、更に2、3歩スタンドに近づいて拍手をし、手を振り続けるイナがいた。トルシエ階段の手前のメイン側で最後に一旦立ち止まり、拍手をし、階段を降りる直前まで手を振り続けていた。

・・さてと、これからまた一仕事だ。埼玉スタジアムは遠い。帰りは輪をかけて遠い。出口までにはまたスタジアムを半周しなければならない。
案の定、駅までの歩行者専用道路は人であふれかえっていた。間をすり抜ける事も出来ず、同じ速度で、どこを歩いてるのかもわからずに駅に向かう。途中何度も流れが止まり、子供たちにとっては息苦しささえ感じてる事だろう。

駅構内に入るのさえ、警備の人がたくさん出て規制されてしまっており、駅手前で足止めを食らった。やっとのことで乗り込み、一駅で乗り換え、車を停めておいた駅に着いた。子供たちはここまできてようやくホッとしたようで、車に乗り込んだ途端に眠りに落ちてしまった。

奇しくも今日の結果は、イナが試合前に語っていたように、内容はともかく結果は転がり込んできたので、本当によかった。
これで、あのまま引き分けていたら、駅への帰り道も混んでた電車もとても辛いものだったろう。アウェーが怖いけどひとまず先の話だ。

明日、ロンドンに帰るんだろうな・・明日には、もうフラムのInamotoだ。
今日、私が観てきたのは日本代表の稲本だったけれども、ちょっとしたところにプレミアのイナが見え隠れしていた。
そういや、今日は試合が止まってる場面でも腰に手を当てて休んでなかったし、セットプレーの時にゴールポストに手をついて・・なんてのもなかったぞ。
いつもは終盤は結構疲れが見えるけど今日はそうでもなかった。イナメールでもコンディションがいいとずっと言ってたもんね。

あれ、いつだったっけな〜?オマーンのベンチ付近で審判に食らいついて
猛抗議してたよな〜。審判に目をつけてられてたかもしれないね。でも、それだけの熱い思いが今日のイナにはあったのかもしれない。
きついかもしれないけど、また帰ってきて日本のために戦って欲しい。

果たして、子供たちは明日起きてこれるだろうか?
仕方ない。寝坊したら送っていってやろう。
自分も疲れてはいるのだが、夜遅く、すいた道路の運転は、妙に心地よく思えた。

END