
Stadtbahn Station Karlsplatz
市営鉄道カールスプラッツ駅 
DATA
建物名:Stadtbahn Station Karlsplatz(市営鉄道カールスプラッツ駅)
設計者:Otto Wagner(オットー・ヴァーグナー)
所在地:オーストリア ウィーン1区 Karlsplatz
用途:駅舎
構造:鉄骨造
竣工:1899年
交通:鉄道=地下鉄U1,2,4 Karlsplatz駅下車
カールスプラッツ、つまりカールス広場は
カールス教会をはじめ歴史博物館や楽友協会などの建物が面する、ウィーンでも重要な空間のひとつです。そこにある主要地下鉄駅、カールスプラッツ駅はオットー・ヴァーグナーの一連の駅舎建築の中では特別の存在で、他の駅にはない華やかなデザインがなされています。
01 カールス広場の実状はほとんど求心性が感じられない漠然とした空間に過ぎません。ヴァーグナーは再開発案を提出するなど広場の整備を強く望んだものの、結局、彼のデザインで実現したのはこの小さな駅舎だけでした。
画像には一棟しか写っていませんが実は同じものがふたつ向かい合う形で建っていて、もう片方は右側にあります。現在は駅舎としては使われていなくて、それぞれ博物館とカフェとして活用されています。私が行ったときはどちらも閉まっていましたけど ※1 。
02 ヴァーグナー設計の駅舎は一般に四角い量塊による構成で白地に緑の色使いが多い
※2 のに対して、カールスプラッツ駅はヴォールト屋根を持ち、白地と緑に加えて金色の装飾が施されています。ヴァーグナーがカールス広場のデザインを重要視していたことが窺えます。
ヴォールトは純粋な半円ではなくやや扁平しています。これもヴァーグナー作品の特徴で
郵便貯金局の出納ホールの屋根も扁平ヴォールトです。
※1:開館日時や料金は
このサイトでお確かめください。
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03 向かい合う二棟の間には地下への採光のためか四角い穴がぽっかりと開いています。
04 その部分の手摺。おそらく当時のままと思います。ホーフパヴィリオン・ヒーツィング駅の
手摺と比べるとこちらは実にシンプルなものです。しかしよく見ると脚部の曲線に有機的な匂いを感じないこともありません。
05 材質は緑色のフレームは鉄骨、白い壁面は大理石パネル、ヴォールト屋根は波形鉄板葺き。大理石と波形鉄板とは大胆な組み合わせです。壁面にはヒマワリが描かれていますが所々で剥げ落ちているのが残念。
06 装飾を塗装で済ませる割り切った考え方がいかにもヴァーグナーらしい。破風部分だけを見るとけっこうゴージャスですが全体的には金色を多用しているにしては軽妙な仕上がりで、駅舎というよりレストランか遊園地のパヴィリオンのような雰囲気です。
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07 出入口の扉。
08 裏側の様子。
参考文献:
- 「新建築1991年1月臨時増刊 創刊65周年記念号 建築20世紀PART1」52頁(新建築社)
- 「オットー・ワーグナー」(H.Geretsegger+M.Peintner著、伊藤哲夫+衛藤信一訳、SD選書187、鹿島出版会)
- 「The Influence of Secessions 分離派運動の転回」(三宅理一+田原桂一、世紀末建築4、講談社)
- 「世界の建築・街並ガイド5」(エクスナレッジ)
関連サイト:
最終更新日:2004年5月30日
作成日:2003年1月3日
撮影時期:2002年1月
作成者:タケ(旧名 tks )(
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