アエロフロート航空でアルメニアへ〜2006アルメニア初体験〜


日本から最も早くアルメニアに行く方法は、成田発モスクワ乗換エレバン着の飛行機に乗ることである。
この飛行機会社はロシア国営のアエロフロート航空だ。

旅行好きの人に聞くと大抵乗りたくない飛行機の1つに挙げられる航空会社だ。
僕も例外に漏れずアエロフロート航空は好きでない。

飛行機がボロイから? そんなことはない。ちゃんとボーイング社の機体を使っていて、装備も至って普通である。
サービスが悪いの? 他社なら笑顔で対応するフライトアテンダントがムスッとしている可能性が高いが、そんなにひどいサービスじゃないと思う。
じゃ、なんで乗りたくないの〜? 成田発だと必ず経由しなければいけない、モスクワのシェレメチェボ空港が僕は大嫌いだからである!

ヨーロッパ行きの航空チケットでダントツ安いため、数回アエロフロートに乗ったことがある。
その際、シェレメチェボ空港で必ず嫌な思いをしてきた。

一番最初にアエロフロート航空に乗ったのは、フランスに行くときだった。ゴールデンウィークだったが格安のため選んだ。
ゴールデンウィークのため、飛行機は満席。僕は出発1時間前のチェックインということもあり、窓側でも通路側でもない真ん中の席となった。
これから10時間のフライトで両側に人がいるのは憂鬱だったが、ギリギリにチェックインをした自分が原因のため誰も責められない。
思いっきり音楽聴きながら寝てしまえ〜と思い、飛行機に乗り込んだが、運の良いことに両隣の人間に恵まれた。
左隣はカナダ留学時代に出会い遠距離恋愛を続け、GWを利用してベルギーの彼女に会いにいく青年サラリーマン。
右隣は、フランスの彼氏に会いに行くOL女性。
(2人とも恋人に会いに行くんだね〜勝手にしてくれ。俺はいつでも一人旅さっ!!)

飛行機離陸前から、3人で意気投合してモスクワに着くまでの10時間、とにかく話題に事欠かず話し続けた。アッという間の楽しいフライトだった。
シェレメチェボ空港で左隣の男性はトランジットホテルに泊まるため去っていった。
僕と右隣の女性はパリ行きに乗り換えるために、約2時間、時間を潰さなければならない。
2人ともシェレメチェボ空港は初めてだったため、空港内を観光しよう!という話になって、いざ歩き出した。しかし僅か5分で観光は終了した。
めちゃくちゃ狭く、店もないのである。。。

つてはこの世界を米国と二分した旧ソ連の首都空港シェレメチェボ。昼間なのに薄暗く天井の電気は半分以上が切れている。。。
驚くのはこれだけではない、空港の係員に者を尋ねたときだ・・・「Excuse me.....」と僕が言い終わるか終わらないかの間に、制服を着た女性係員は僕の目も見ず一言「I don't know!」と去っていく。。。
僕と隣の日本女性は呆然とした。きっと何かの間違いだと思い、違う係員に尋ねる。がまた同じ対応をされた。
ひどい、ひどすぎる。。。僕は物凄いカルチャーショックを受けた。
モスクワの人間はドライだ。しかし、空港の職員は皆スーパードライ。彼らにサービスという概念はない。
無事シェレメチェボから抜け出しパリに向かう際、隣の席になったおじさんは灰皿のある場所でタバコを吸っていたら、ここは禁煙だとイチャモンつけられ係員にカツアゲされたといって落ち込んでいた。
極めて人に優しくない空港である。

この後も数回、ヨーロッパに行く際アエロフロート航空を利用し、シェレメチェボ空港に滞在したが、ロクな思い出がない。
特に、あの牢獄といわれるトランジットホテルでは・・・・長くなるので、この話はやめよう。本題に戻る。

2006年7月、当時会社員だった僕は夏期休暇を2週間取った。
日本の企業としては恵まれていたことは承知していたが、たった2週間である。
アルメニアでなるべく多くの時間を過ごすため、仕方なく最短コースのシェレメチェボ空港経由アエロフロート航空エレバン行きに乗りこむ。
出発は正午だ。7月だというのに、機内はガラガラで僕は2席を独占しシェレメチェボに到着する。
ここでの乗り継ぎ時間は約6時間あるが、狭くベンチもないため、床で寝た。起きてみると通路が埋まるほど皆がダンボールを敷いて寝ている。
10年前の新宿駅西口地下通路の光景である。

シェレメチェボ発エレバン行きは、深夜出発だった。
いよいよエレバン行きの搭乗手続きに入る。
いつものように全員靴を脱がされ、裸足になる。(欧米人にとって、さぞかし抵抗のある行為だろう)
そして金属探知機を通ると、手荷物を開けろとの命令が。
指示にしたがい手荷物をあけると、万能ナイフを指差され没収された!
機内持込規定内のものなのに・・・
最も搭乗が厳しい米国系航空会社もこれを持って搭乗したが問題になったことさえなかった。
スイス製ではないにせよ、東急ハンズで購入した少しだけ高級な万能ナイフ。
悔しかったので女性係官に抗議するが、戻ってくる様子はなし。
しつこく食い下がると、最後はロシア語で怒鳴られた。
日本男子の完全なる敗北である・・・。

海外旅行では非常に必要性の高い万能ナイフをアルメニアに到着する前に取り上げられ消沈しながら機内に入る。
機内は超ガラガラ。完全に赤字路線であろう。
人は疎らだが、初めて見るアルメニア人が多くいる空間に心がワクワクした。
僕の席の近くにいた初老のアルメニア人女性が英語で話しかけてきてくれたので、4時間のフライトは彼女にアルメニアについて聞きまくった。
アルメニア人と話せることがとても嬉しかった。
彼女はエレバンで生まれ、現在はロサンゼルス在住。親戚を訪ねに今回はアルメニアに向かうとの事。
アッという間のフライトだった。

僕は終に、念願だったアルメニアに到着した。

日本人がアルメニアに入国するためにビザが必要である。
料金は、21日間で30$。これが高いか安いかは別として、招待状も必要なく空港で取得できるのはありがたいことだ。

朝3時にアルメニアのエレバン空港に到着し、申請用紙に必要事項を記入後ビザ発給窓口で待っていた。
やっと僕の番となったときに、空港職員が急遽割り込み、持っていた10枚以上のパスポートを窓口に預けて去っていった。
窓口係員はのんびりとそのパスポートをコンピュータに入力し、ビザシールを貼っていく。
僕は30分くらい待たされた。こんなことで怒っても仕様がない。のんびり構えなければ生活できない。これがアルメニア。
朝4時過ぎ、終に僕は憧れのアルメニアに入国できた。格別嬉しかった。
入国後、止まったベルトコンベアに1つだけポツンと置かれたバックを取り、ホテルに向かおうとしたところ、制服を着たかなり美人の係官と目が合った。
「バレブ(こんにちは)」と話しかけてみた。
彼女は笑顔で返事を返してくれ、モスクワの係員とは違い流暢な英語で僕の出身地やエレバンのホテルのことなど、いろいろ聞いてくれた。
すっかり気をよくした僕は、お茶でも飲まないか?とダメ元で誘ってみたところ、今日の夜勤が終わって仮眠を取った後、短時間ならOKとの返事が!!
僕は大喜びで滞在先のゲストハウスの住所と電話番号を教え、午後2時にホテル入口で待ち合わせることになった。(神様ありがとうっ!!)

僕は鼻の下を伸ばしながら出口に差し掛かると、どの国でも体験するタクシー運転手たちの猛烈な誘いを受ける。
早朝のため、当初よりタクシーでホテルに行く予定だった。しかし、アルメニアのタクシーはCIS一性質が悪いと、リャンチキさんのサイトで情報を得ていたのだが、電話を探す手間や待つことを考えると、少しくらい高くてもいいか・・・と思い声を掛けてきた運転手と交渉をしてしまった。
そこではとんでもない事態に遭遇する!!(ガチンコ風で次回に続く)

【写真:モスクワ・シェレメチェボ国際空港】

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