『アルメニアを知るための65章』(明石書店)
5月30日に発刊
はじめに
【T】 アルメニア 石・水・陽光
1章 ティグリス・ユーフラテス川 の源流地帯 ‐古来著名なアルメニア高地
2章 アルメニア語は印欧語族 ‐言語への愛着はこうまでに
3章 気候と風土 ‐高地の石と水、そして陽光
4章 民族形成は古代にさかのぼる ‐アルメニア/ハヤスタン
【U】 歴史
5章 ウラルトゥ時代 ‐民族形成のるつぼ 前一三世紀〜前六世紀
6章 アルタシェス王朝期 ‐交易都市アルタシャト 前二世紀〜前一世紀
【コラム1】英雄ヴァハグンは紺青の海ヴァン湖で誕生 ‐ドラゴン伝説
7章 アルシャクニ王朝の盛衰 ‐一世紀〜五世紀
【コラム2】決死のアヴァライルの闘い‐信仰の自由をかちとる
8章 ペルシャ・ローマによる支配 ‐五世紀〜七世紀
9章 アラブ支配下の課税制度で経済は崩壊 ‐七世紀〜八世紀
10章 中世の一大繁栄期築いた バグラトゥニ王朝 ‐栄華極めた新都アニ
11章 セルジュークの侵入 ‐ザカリアン家による復興 一一世紀〜一三世紀
12章 キリキアン・アルメニア ‐東西交易で繁栄 一二世紀〜一四世紀
13章 モンゴルの襲来 入り乱れる諸勢力 一三世紀〜一六世紀
14章 オスマン朝テュルクとサファヴィー朝ペルシャの支配下‐商業的発展と民族
離散(一五世紀〜一七世紀)
15章 ロシアの南進 「ロシア領アルメニア」の形成
‐一八世紀〜一九世紀
16章 露土戦争とアルメニア ‐「アルメニア問題」が国際問題化
17章 「タンズィマート改革」の挫折と反動
‐改革の不履行とアルメニア人
18章 一九世紀アルメニア人の民族的覚醒 ‐「ゼイトゥンの闘い」を嚆矢に
【コラム3】ハチャトゥル・アボヴィヤン(一八〇九〜一八四八年) 北川誠一
19章 革命政党の創設とその闘い ‐政治的独立か改革か
20章 第一次大戦後処理過程で 国際情勢は転変 ‐「アルメニアの独立」の行方
21章 故郷カルスの帰趨 独・土から英軍支配下のコーカサス ‐係争地問題の浮上
22章 テュルク軍の侵攻でイェレヴァンは風前の灯火に‐アルメニア・ソヴェト政権の成立
23章 石油が焦点の「ローザンヌ」はアルメニアの独立を反故に ‐「ジェノサイド大罪」を罰せず
24章 ソヴェト・アルメニアは 過渡期の経済建設へ ‐人々は強制的集団化に抵抗
25章 ソ連邦内で相対的高位のアルメニア経済 ‐び縫策に満ちたモスクワ中央の「民族政策」
26章 一九五六年「スターリン批判」から独立に至るまで ‐「ソ連邦に包摂された七〇年」に終止符
【コラム4】ミコヤン副首相と「北方四島」問題 ‐セルゴとの対話 K・サルキソフ
【コラム5】トビリスィ、バクー、イェレヴァンで学んだころ 北川誠一
【コラム6】一九八九年「セヴァン湖フォーラム」に参加して 加藤智津子
【V】 政治・経済
27章 経済封鎖で熱湯供給も途絶える 貧窮化する民営化後の農村‐一九九三年夏と九九年晩秋
【コラム7】国境通過情報‐アルメニアからイラン、グルジアへ 長澤安志
28章 最近の経済動向 ‐バランスの取れた外交によって比較的安定
29章 最近の政治動向 ‐新憲法の民主制下でも政情は安定せず
30章 ナゴルノ・カラバフ解放の闘い ‐民族自決への道
31章 ナゴルノ・カラバフ帰属問題の起こり ‐「一九二一年七月の変」・住民の意思を無視
【コラム8】アゼルバイジャンの「反アルメニア」キャンペーンについての論評
‐「大アルメニア主義」「20%占領」「ホジャルィ」
32章 隣接する民族が平和裡に共生するには ‐一つの民族のいかなる特権をも無効とすること
33章 南コーカサス地域発展の展望 ‐「地域安定協約」に基づく南コーカサス共同体の創設
【W】 アルメニア人ジェノサイド
34章 スルタン・ハミトによる虐殺 ‐一八九四年〜九六年
35章 スルタン派の反革命に次ぐ「アダナの虐殺」‐悲劇のアダナ・一九〇九年春
36章 アルメニア人ジェノサイド 一九一五年〜二三年
‐史実を知り直視しはじめたテュルク市民
37章 ジェノサイドを引き起こしたもの ‐帝国主義戦争と民族排外主義
【X】 ディアスポラの起こりと世界のアルメニア人
38章 アルメニア人の移住 ディアスポラの起こり ‐平和裡に相互作用して
【コラム9】アルメニア人の活躍
39章 ジュガのアルメニア交易商人の活躍 ‐フェアな商行為と約束厳守
40章 ノル・ジュルファからインドへの道 ‐東インド会社興隆の礎にも
【Y】 生活・文化
41章 世界初のキリスト教国 ‐教会は使徒性重視、民族性発露の要石に
【コラム10】「キリスト教一七〇〇年大祭」を祝う
42章 アルメニア文字の創始 ‐教育・伝道、修道院の開設へ
43章 初期アルメニア文学の興隆 ‐五〜六世紀アルメニア文学の黄金時代へ
44章 中世期の文学 ‐頂点に達したミニアチュア(細密画)芸術
【コラム11】世界中から攻究の徒が訪ねるマテナダラン
45章 初期アルメニア教会建築の展開 ‐六〜七世紀には傑出した建造物が多数登場
46章 首都アニ=民族感情の鮮烈な表現 ‐独特の様式誇る美麗教会建築群
【コラム12】建築史のフィールドに立って‐アルメニアでのキリスト教遺構調査
藤田康仁
47章 深夜に至るも歓待のテーブル ‐アルメニア人の〈ホスピタリティ優り〉は古代より
48章 今に残る「異教」の時代の文化・慣習 ‐二月は「火と太陽の神ミフル」の月
49章 アルメニアの食文化 ‐三〇〇〇年を超えて伝わる料理
【コラム13】アルメニア料理への誘い
50章 教育問題 ‐根本的な修正が必要とされている
51章 アルメニアの近現代文学 ‐文化の継承、発展に多大の貢献
52章 ホヴァネス・トゥマニヤンの魅力 ‐アルメニアの文学 比企明子
53章 アルメニアの音楽 ‐民衆がいかに音楽を愛しているか
【コラム14】ババジャニヤンを弾いて‐神聖さを湛えた民族舞踏が目前に 吉岡裕子
【コラム15】美的世界を国際的に追求 ‐サヤト・ノヴァとパラジャーノフ
54章 アルメニアの美術 ‐欧州でも最高水準の美術館
【コラム16】美しいヴァン湖畔・ゴルキーの少年時代 ‐トラウマを芸術で表現
55章 アラブに聞こえたアルメニア絨緞 ‐地域によって独自のデザイン
56章 アルメニアの映画 ‐観客に新しい思想や感覚が生まれる 田中千世子
【コラム17】「アルメニア・フィルム・セレクション」を企画して 丸山美季
【Z】 日本とアルメニア 人びとの交流 ‐それぞれの思いをのせて
57章 横浜のダイアナ女史 ‐アルメニア難民の渡米を助ける
58章 ハチャトゥリヤンとその弟子・寺原伸夫 ‐受け継がれるロシア・ソヴェト音楽
中島克磨
59章 アルメニアとの学術交流 ‐懐かしい思い出の国 小倉治夫
60章 私とアルメニア ‐アルメニア地震後の看護活動
山本裕恵
61章 イェレヴァンに灯る魂の光 ‐ハチャトゥリヤン・ホールの情熱的な夜 井上喜惟
62章 地理教育研究会の「アルメニア友好訪問の旅」‐草の根交流を実施して 小山昌矩
63章 「愛知万博」ホスト村作手とアルメニア ‐発展する国際交流 松下領治
64章 私と日本語 ‐アルメニア人が学ぶ遠い国の言葉 バラヤン・ザーラ
65章 『遠野物語』に惹かれて‐言葉の「壁」を突き破る ホジキャン・ルザン
図書・資料案内
おわりに
執筆者紹介
中島 偉晴
バグダサリアン・メラニア (編著)
(敬称略)