これがエスタンプだ!


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芝田米三
この作品は、代表的な?油彩作品を後で版画化した物です。
作家の鉛筆サインとエディションもあり、仕上がりの美しい作品ですが、オリジナル板画でないのが残念ですね。
竹久夢二
著作権を持っている遺族の方が、版画工房にオリジナル板画のリプロダクション版画を作らせたものでしょうか?
夢二が使っていた落款が使われています。
永瀬義郎
子供(永瀬 薫)さんが、永瀬の版画を自分で彫り、刷り上げたリプロダクション版画です。


ここでお見せする版画作品は、エスタンプと呼ばれているものです。

見しますと、限定通し番号(エディション)もありますし、作家の鉛筆サインや落款も押してあり、絵画初心者の方には、エスタンプと聞かなければオリジナル板画と見分けることは困難です。

では、オリジナル板画とどこが違うのでしょう。

ご存知のとおり、オリジナルの版画作品は、狭義には作家自ら版画の為に下絵を書き、自刻・自摺りしたものでなければなりません

製作プロセスのどこかに作家以外の手が入れば、それは工房作品となってしまうからです

しかし、作家さんによっては、彫るのが余り上手でなかったり、刷り上げるのが苦手であったりすることもあるでしょう。

この場合、それぞれの専門職人に一部仕事を任せたほうが完成度が高い作品になることもあるわけですから、全て自分でやらなければオリジナルでないというのも厳しすぎるかもしれません。

大事なことは、作家の版画表現の意図が、どこまで表現されているかということなのですから、部分的に専門職の職人に仕事の一部を任せることがあっても、最低限、作家さんが仕上がった作品を一点一点丹念にチェックし、納得した物にサインを入れる、これが広義の意味でのオリジナル板画ということになります。

ただし、どの様な意図で作られたものであっても、ジクレなどのレーザープリンターによる印刷は、オフセット印刷に近いものですから、高級ポスターと言うべき代物と思っています。

更に注意すべき点は、販社系の作家さんに多くみられるのですが、オリジナル版画であっても公式発表が1000エディション、実数はその3倍近くも乱造しているケースがあることです。

これほどの枚数になると、やはり高級ポスターの範疇になるのではないかと思うのですが。。。

2000 8/23 掲載