永瀬義郎


実子の版画家である永瀬 薫さんによって制作されたリプロダクション版画ですが、コメントに父親に寄せる強い愛情を感じました。
私の下手なコメントでは申し訳ないと思い、そのまま記載しました。


父永瀬義郎の版画再現について

「人生は正にバラ色」と言いつづけて87年の生涯を閉じた父永瀬義郎は、私にとって芸術上の師でもありました。
この度、父の作品を望む多くのファンの方々の声にお答えすべく、特製版画(Special Reprint)を制作いたしました。
製作にあたり、最も留意しましたことは、父のオリジナルの作品の心にどこまで近づけられるかということでした。
技法上Nagase print’73を踏襲することはもとより、版画を縮小した関係上、さまざまの技法を駆使せざるを得ませんでした、色彩や刷りにつきましては、一枚一枚精一杯の注意をはらい、総て私の手で刷り上げました。
この版画によって、父の心を少しでも皆様にお伝えできれば幸いです。
永瀬 薫



永瀬義郎プロフィール
1891年ー1月5日茨城県に生まれる。
1909年ー白馬会原町洋画研究所に長原孝太郎、小林鐘吉に師事。
1911年ー東京美術学校(現・東京芸大)彫刻科に入学。まもなく京都絵画専門学校(現・京都芸大)に通う。
荒木塾で日本画の基礎を学ぶ。
1913年ー文芸誌「聖盃」同人となり、北原白秋、長谷川潔らを知る。
1914年ー第一回二科展に木版画を出品。
1916年ー日本版画倶楽部を長谷川潔らと結成。
神田ミカドにて展覧会開催。
1918年ー第一回国画創作協会展に出品。
1919年ー第一回日本創作版画協会展に出品、以後、1929年まで継続出品。
1923年ー第一回春陽会展に出品、1929年まで継続出品。
1927年ー第8回帝展に木版画を出品。
1929年ー第7回春陽会展で春陽会賞を受賞。
1936年まで渡仏
1931年ー第1回日本版画協会 展に出品。
1952年ー第8回日展に出品、1957年まで毎回出品。
1957年ー光風会会員に推挙され、以後1969年まで出品。
第1回国際版画ピエンナーレ展に出品。
1970年ー無所属となり、以後個展活動が中心となる。
1977年ー勲4等瑞宝章を受章。
1978年没。

収蔵美術館
シカゴ美術館、フランス国立近代美術館、フランス国立図書館、パリ市立中央現代美術館、ボストン美術館、東京国立近代美術館、茨城県立美術博物館、広島県立美術館国立国際美術館、東京都美術館、千葉県立美術館、北海道立近代美術館など。

2000 8/23 掲載