絵との関わりについて 其の二
これは、私見であることをおことわりしておきます

前回の書き込みで述べました通り、来られる皆さんにくつろいで頂きたい、安らぎを感じて欲しいと、5年前から職場に11枚の絵を掛け、毎月出来るだけ全部掛け替えるようにしてきました。

油彩などのファイン・アートから、版画系のインテリア・アートまで、具象画も、抽象画もとなんでも手に入るものを職場の壁に掛けてきました。

その都度、皆さんがどのような印象を持たれているのか?

何故かとっても気になるので、その時々の展示作品について感想を聞きます。

答えを聞いて、予想外の返事に落胆したり、意外な反響に戸惑ったり、いまだに思考錯誤のなかにあります。

総論的に述べますと、抽象画は、難解で理解できないからはずして欲しいと、少し苛ついた態度で言われることが多く、好意的な評価は、ほとんど聞いたことがありません。

油彩画も重苦しいと批評されることが多く、一部の例外を除き、これもまた余りよい評価を受けていません。

明るく淡い、パステル調の華やかな色彩で描かれたインテリア・アート系の具象画が、本当に喜ばれるのが現実なのです。

極端な例をあげますと、シャロワの版画作品は、素晴らしく好評で褒めていただきましたが、シャロワの油彩画は、ほとんど反響がありませんでした。

また、最近かけた夢二のエスタンプは、かなり好評です。

これは、良く知られた作家さんであると言うだけでなく、大正時代を生きた方の若き日の記憶を呼び覚まし、それが郷愁を誘うのかもしれませんね?

油彩画で例外的に好評を博したのは、山口和男の静物画でした、おそらく、これまでの人気では、圧倒的にNO1と言って良いでしょう。

日本人は、印象派だけでなく、ヨーロッパの写実絵画を好む傾向が強いですが、山口の写実に徹し、自己主張のない落ち着いた静寂を感じさせる雰囲気が好まれるようです。

つまり、油彩画などのファイン・アートは、それ単独のパワーが強く、見るものに高いテンションを求める為か、精神的な緊張や刺激を与えてしまうのではないでしょうか?

それに対し、優しく明るいインテリア・アートの具象画は、ゆったりとくつろぎたい、安らぎが欲しいと感じている方々に大きな力を発揮します。

音楽のBGMと同様の効果があるのかもしれません?

分かり易い版画などのインテリア・アートをまず導入し、次第に油彩画に掛け替えていけば良いかな?と思った時期があり、チャレンジしてみましたが、結果は散々でした。

暗い、重苦しい、鬱陶しい、早く前の作品に戻してと多くの方からクレームを頂きました。
最近は、インテリア・アートの中にさり気なく油彩画を展示する手法を使っています。

私は職場に飾る絵の購入をコンセプトにしていますから、このような理由でインテリア・アートを中心にコレクションしてきました。

ホームページに掲載中の作品達が、職場に来客される方々と同様に皆様の目を楽しませてくれれば幸いです。

2000 1/18