松本 茂のページ![]() 戻る 松本茂のページトップ 2008年秋のロスアンゼルス(2008.10.26.)![]() 10月のLAは、久しぶりです。今年は諸事情で秋、オバマ対マケインの大統領選挙直前の短期訪問になってしまいました。2000年に老友Jackが、自宅の1室をゲストルームに改装してくれて以来、食客滞在です。航空便の予約が遅くなり、うまい時間の便がとれず、午前9時LAX着となってしまいました。かなり早い時刻の到着でしたが、なんとご本人の出迎えでいささかびっくりしました。恒例になっている日曜朝のサンデーブランチに参加するのはこの日曜しかないということからのようでした。というわけで、空港からハリウッドヒルのCharlotto宅に彼の運転で直行しました。 この日はまさに、ファミリー全員集合。Jackからの続柄で言いますと、まず家長の94歳の姉Charlotto(6年前に連れ合いを亡くした)、その長女のDiana(いつも12歳のライカ犬といっしょ)、次男Larry夫妻(画商、昨年は彼らのアテンドであちこちと良く動きました)、三男Steven夫妻(画家、しばらくベルリンにいましたが、昨年再婚してLAに戻ってきました)、それに長男の娘夫妻と2歳の男児(つまりCharlottoのひ孫)、そしてJackと我々二人、総勢12人の大パーティーでした。話題はやはり大統領選挙、三男Stevenを筆頭に皆さん熱心なオバマ支持者で、日本でのオバマ贔屓の風潮、小浜市の話などしてあげると、皆さん大喜びです。でも、どなたも接戦を予想されていました。 ![]() ![]() 時差調整ができないままに、断続的睡眠でしたがそれなりに夜明けを迎えました。スタンダードプードルPearl の散歩には、遅刻参加で住宅地の1ブロックをひと周りしました。見慣れた風景ですが住まいとその環境の豊かさには言葉がありません。 朝食は山盛りのフルーツとスライスしたりんご入りのオートミール。当然のようにソイミルク(豆乳)です。朝日に明るいキッチンで、ゆったりした時間を過ごすうちにさらなる睡魔におそわれ、早々とベッドへ。妻はJack の運転でお出かけ。昼過ぎまで静穏な睡眠。目をさますとバトラーのLeo 君(フィリッピン出身)がせっせと昼食の用意中、そこへJack も帰宅したので、Leo 君もいっしょに3人で盛大なアメリカンランチになりました。いやはや、またもや睡魔。遠慮なくベッドへ。 ![]() ![]() 今日は安息の一日でした。 ![]() 今朝はPearl の散歩にしっかりつき合いました。静かな住宅地ですが、一週間後に迫った大統領選挙、前庭に支持候補の名前を書いたサインボードを掲げたお宅がたくさんありました。この住宅地はかなり程度の良い地区ですが、オバマ候補が大きくリードしていました。(「街宣車」などというものは存在しませんので、いつの選挙でも静穏は当然のこととして守られています。喫煙は厳しく責められているのに、拡声器公害は放置されているのはおかしいですよね) ![]() ![]() VOTE YES on 3 などというサインは、小児病院のために9億8千万ドルの支出を求める Proposition 3 に賛成しようというよびかけです。Proposition 2 は鶏のブロイラー飼育のような畜産動物の狭所飼育をやめさせる州法制定を求めるもの、Proposition 8 はカリフォルニア州憲法に、婚姻は男性と女性がするものだと明記せよなどというのもあります。County は郡内の公共交通機関公社の路線整備施策の承認、School はカレッジが35億ドル、公立学校が70億ドルの予算措置の承認、City は非行防止のアフタースクールと低所得者住宅整備の施策承認を求めるものです。 ![]() Proposition のYES or NO をめぐって、有権者自身が大衆行動で論議を高める様子は、さすがに民主主義先進国だと感心したことがあります。20年ほど前ですが、サンフランシスコ市庁舎の改修工事(6千万ドル程度だったと記憶しますが)の計画が、文化財保全の費用などもあり、市民の間ではそんな金があったら福祉にまわせという意見も多く、Proposition にかけられたことがあります。文化財保全派市民と福祉優先派市民が、かなりアクティブな戦いをしましたが、僅差で保全派が勝って改修工事が完成しております。Jack は、かなり丁寧に判断してYES or NO を決したようです。毎年11月の恒例行事でもあり、生活理念が判断の道筋を決するというスタイルが出来上がっているようでした。 ![]() その後、近くにあるThe Home Depot に寄りました。ここは商品構成の見学でしたが、エコ電球など買いました。4個入りで5ドル85セントです。我が国の価格の5分の1くらいでしょうか、どれもこれもきわめて廉価です。白熱電球は4個で98セントの価格表示でした。広大な駐車場の一角にあったホットドッグ屋さんで昼食を購入して帰宅。ささやかなランチをすませ、またもやベッドイン。 夕刻のPearl との散歩の際、犬1匹と猫2匹を伴った男性二人としばしの歓談。この二人、いま売り出し中のインテリアデザイナーとか、帰宅後に雑誌掲載の紹介記事など拝見。きわめて繊細な仕事ぶりに感心しました。彼らの自宅のインテリアもなかなかのものです。この国の人々の住まいに対する思い入れの大きさにはいつも感服します。 夕食はJackの甥のLarryのご招待。Beverly BlvdにオープンしたばかりのJianという韓国レストランでした。今風カリフォルニアスタイルのかなり気取ったお店で、テーブルのアレンジもひと工夫されています。お勘定も結構なもののようでしたが、Larryは前日のTVオークションにディズニーのアンティーク原画を出品し、良い値段で落ちたので気持ちよくごちそうになりました。 ![]() 今朝はPearl の散歩はスキップして、遅い時間までベッドの中でした。キッチンでのオートミール朝食としばしのおしゃべりの際、Jackの50年来のクライアントが電話アポの後、自らの運転で来宅。今年90歳の誕生日をやったという小柄な老婦人です。彼女のバスルームの壁紙が納品されたが、同柄のファブリックと壁紙の花の色が少し違うので、新しいものと交換して欲しいというものでした。ハンドメードの高価な壁紙ですから、再納品まで2週間かかるが待てるかとの回答に、老婦人は了解して機嫌良く帰られました。93歳のデザイナーが90歳のクライアントのバスルーム改修を引き受けている。すごいことに見えますが、きわめて日常的な展開でした。高齢化社会もこのようにありたいものですね。 その後しばらくデスクワーク。11時半ころにファーマーズマーケットまでJackの運転で出かけました。ご承知のように、ここはLAのヘリテージな名所ですが、80周年記念とかで、どの店も元気いっぱいです。まだまだファームの匂いがする独特なモールとして、しっかり経営されています。オールドファッションな雰囲気に敬意を払って、ハンバーグとベーグルロックにしました。ともに巨大なファーストフードでした。マーケットでの買い物を積んで、Jackには一足先に帰ってもらい、隣のグローブセンターで1時間ほどはじめて妻のショッピングに付き合いました。ひと抱えの荷物を提げて、タクシーで帰宅。くたくたでシャワーを浴びてベッドへ。 夕食は、Larchmont Blvdの”Chan Dara”にしました。ここは必ず立ち寄るひいきのタイ料理レストラン(安くてうまい。サービスも良い)です。疲れた体と心にはトムヤムクンがお薦めです。ウェストロスアンゼルスにみえたら、ぜひ試してみてください。(Chan Dara, 310 N.Larchmont Blvd., Los Angeles, CA 90004 Tel:323-467-1052)タイ経済省発行のタイ米キャンペーンのパンフレットが置いてありました。Thai Hom Mali Rice がいかにおいしいか、レシピをつけた美しく愛らしいプロパガンダです。新興国の新鮮なエネルギーを感じました。 帰宅後、しばらく忘れていたワールドシリーズ、TVがフィリーズの優勝を報じているのを見ました。28年ぶりとか言っていますが、30チーム以上の2リーグですから当然ですよね。 ![]() 今日は、恒例のGetty Villa 訪問です。Leoの運転で、Jack共々4人で出かけました。 ここは10年ほど前から、必ず立ち寄ることにしているミュージアムです。J.P.Getty 氏がMalibu に居を構えて以来、様々な変遷を経ていますが、1974年の Villa dei Papiri のレプリカ完成は Getty氏のミュージアム事業を本格化させる出発になったように思います。このミュージアムはローマの遺品を中心にしてはいましたが、彼のコレクションであるヨーロッパの絵画彫刻、フランスの家具などが、展示されていました。コレクションの拡大とともに、あらたな計画が進み、1997年にGetty Center が開館されるのに伴い、Villaは全面的な建て替え改修工事に入り2001年に再開館されています。 この新装工事はまことに見事なものです。何度訪問してもその見事さには感嘆します。まったく私的なミュージアムですが、1976年のGetty 氏の他界後にできた財団の力量には敬服します。これほどホスピタリティーのあるミュージアムはないでしょう。たくさんのドーセントを中心に、各セクションのスタッフが実にフレンドリーで的確なサービスをしてくれます。収集品も見事ですが、建物のデザイン密度、施工精度、メンテナンスの的確さには感嘆します。かなりのランニングコストをかけているのでしょうが、財団の年間インタレストが5億ドルとか聞きましたので、こんな贅沢なミュージアム運営もできるのでしょうが、やはり「美」の理念が財団運営にしっかり根付いているのでしょう。ちなみに、このミュージアムは入館無料です。私的な施設だからこそできるのでしょう。こことGetty Center のミュージアムは、最高のお薦めスポットです。http://homepage3.nifty.com/art-vivre/dec/pg1.html ![]() 今日がLA滞在最後の日です。Leo君の運転でサンタモニカ観光としました。Jackは、昨日のミュージアムツアーの疲労で静養です。この日はハロウィンのお祭りで、LAもサンタモニカもややお祭り体制です。LAとはひと味違う雰囲気があります。とりあえず名物のピアに直行です。ここの渚は大変広くうらやましい限りです。太平洋の海原と大空を背景に子供たちが駆け回っていました。この渚に木構造のピアが100mほどでしょうか、まっすぐに大洋に突き出していていろいろなお店や遊技場がピアの上に並んでいます。駐車場はピアの上、やはり海面から3mほどの木製デッキの上に車をとめます。 ![]() ピアの最先端にあるメキシカンレストランで昼食にしました。観光客には、お料理よりビューがご馳走のようで、テラスのテーブルが埋まっていました。サンタモニカは大きな都市ですが、この大洋と渚が最大の都市資源です。LAでは得られない楽しみを、このピアが訪問客に与えています。海岸線、渚が都市のものではない日本ですが、海辺の都市小田原も大洋の活用を真剣に考えるべきではないでしょうか。 ![]() 帰路はかなり交通混雑していました。LAに入ると、サンタモニカ通りの一部が閉鎖されたせいもあり、渋滞が続きましたが、Leo君の「抜け道」運転でなんとか突破できました。いくつかの店で日用品などを購入して帰宅したのが午後5時を回っていました。今日は早々と夕食にしようと、近くのLarchmont Blvdのアメリカンレストランで、Jackといっしょに最後の夕食をとりました。 つたない雑記にお付き合いいただきありがとうございました。 |