リタリンの話 〜「昇平てくてく日記」より〜


その2.「リタリン」の副作用


前回は、リタリンがどうしてADHDに効くのか、という話をしました。
実際、リタリンはADHDを持つ人にはとても効果があって、10人に8人くらいまでが、これを飲むと症状が改善されるのだそうです。

でも、どんな薬にも副作用があります。風邪薬だって胃腸薬だって、必ず副作用はあります。リタリンも、その例外ではありません。
ただ、幸いなことに、リタリンには命に関わるような怖い副作用は、ほとんどありません。
主な副作用は、次の通り。

1.寝付きが悪くなる
2.食欲がなくなる
3.チックのある子の場合、悪化することがある

まれにですが、光をまぶしがる、音をうるさがるなどの過敏反応や、胸焼け、頭痛が出ることもあります。
量が多すぎると、鬱状態になることもあります。
以前は、リタリンを飲むと背が伸びなくなる(成長が阻害される)などと言われていたこともありますが、現在ではそれは否定されています。現にうちの昇平も、ちゃんと背は伸びているし体重も増えています。同じ小学一年生の中では、大きすぎず小さすぎず、ちょうど真ん中くらいの体型です。



上にあげた三大副作用のうち、寝付きが悪くなることに関しては、薬を飲ませる時間を早めに切り上げることで対応します。
うちは朝と昼の2回、それぞれ食後に飲んでいるのですが、主治医から「2回目の薬は遅くても午後3時までには飲ませるように。それ以降になってしまったら、もう飲ませないこと」と言われています。
年齢の大きなお子さんなどで、あまり早く寝る必要がない場合だと、午後に3回目を処方されることもあるようです。(特に、夜に受験勉強をする必要があるお子さんとか?)

食欲がなくなることに関しては、リタリンが切れるととたんに食欲が出てくるので、それに合わせて食事などを準備することで対応します。
リタリンの効いている時間は、個人差はありますが、だいたい3〜4時間なので、昼食の時間を見計らいながら、朝は8時前後までに飲めば大丈夫、ということになります。
午後の薬も、1時くらいに飲めば夕方5時頃には切れますので、夕食の時間には間に合います。
うちだと、夕食のあとでおやつを欲しがることも多いです。日中あまりおやつを食べないので、その分、夜に食べているのかもしれません。今のところ太りすぎる様子もないので、夜のおやつもOKということにしています。



リタリンの処方量というのは、ひとりひとりで違います。
たとえば、うちは一日15mgを処方されていますが、人によっては、一日12mgだったり、7.5mgだったり、逆にもっと多かったりしています。
これは、個人によって適量が違っているため。たとえ同じ年齢、同じような体型の人が2人いても、どのくらいの量で効くかは、飲んでみなければ分かりません。
だから、リタリンを飲み始めてしばらくの間は、薬の効き方や副作用の様子を観察しながら、量の調節をしていきます。多すぎれば副作用が強く出てしまうし、少なすぎれば全然効きません。お医者様の匙加減がものを言います。
お医者様にしてみれば、この期間がやはり大変なようです。なかなか適量が見つからなくて、「全然効かない」と治療をやめていくケースもけっこうあるのだと聞きます。
中には、リタリンが効かないタイプの人もいますが、そういう場合には、別の種類のお薬を処方します。第二選択薬とか言うそうですが、スペースも足りないので今回は省略します。



副作用とは違うのですが、リタリンには「リバウンド」というものもあります。
ダイエットしたことがある方にはおなじみのことばですが(笑)、リタリンの場合のリバウンドは、薬が切れる時間に起こります。ものすごく多動になったり(薬を飲む前の状態よりも多動になる)、逆に鬱っぽくなってしまったり。でも、それは一時的なもので、だいたい30分から1時間程度でおさまるようです。
原因は、体内のリタリンの量が、薬の切れる時間になると急激に減ってしまうためなのですが、その時にリタリンをごく少量飲むと、リバウンドが緩和されるそうです。
リタリンを使っていて、あまりひどいリバウンドが起こる場合には、主治医と相談すると良いと思います。

次回は、「リタリンを使う場合と使わない場合」の話をします。



リタリンの話
その1「リタリン」の仕組みと効果
その3「リタリン」を使う場合と使わない場合 
その4「リタリン」に関してよく聞かれる疑問 
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