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1998年1月25日(日) at 東京ビッグサイト ある日のこと、以前一緒に仕事をしていた年上のKさんからいきなりメールが来た。 「ワンフェスって何?」 彼は今はガシャポン等のコレクターをしているのだ。 ワンフェスというのはワンダーフェスティバルの略で、模型版コミケのようなものだ。ガレージキット(自主制作のプラモデル&お人形)の即売等をやっていて、アニメ・特撮・ゲームのキャラクターのフィギュアなんかの発祥の地である。今もワンフェス限定品などが出て大変な人気らしい。コスプレも盛んで、しかもコミケより規制がゆるいので、エッチな格好も多いと聞く。また、コミケでは禁止されている中古品の販売もOKで、昔の超合金なんかも置いてあるらしい。 というようなことを返信した。 「それそれ。いつどこでやるんだ。すぐ行こうぜ」 すぐ行こうといわれても、ワンフェスは年二回開催とかだったので、半年後かもしれないではないか。 「なんとかかんとかのHGが手に入るって聞いたんだよ」 そういわれても、立体物にまるで興味のない私には何のことやらさっぱりである。 知り合いのオタク、Mくんに聞くと、なんと次の日曜日に開催されるという。場所は例によって東京ビッグサイトだ。ついでに中古品のことを確認すると、去年初期ウルトラシリーズ(ちょっと色が違う)を800円(定価の4倍)で買ったというので、そのまま伝える。 「ばか、何いってんだよ。それ店で買うと一万円くらいすんだぜ」 まったく理解できない世界である。 私も勉強のために行ってみることにした。 Kさんは妻子持ちだが、この趣味は家族には内緒だという。コレクションは机にしまってあるのだそうだ。新しいものを手に入れたときだけ、家族の目を盗んで並べてみるらしい(たぶんバレてると思うが)。 今回は始まりの時間がわからなかったので、「カブタック」を見てから出かけることにした。現地到着10時の予定である。 「そんなノンビリ行ったら、売り切れちゃうだろ」 そうKさんに抗議されたが、そういうのはワンフェス限定品だけだ、といいはって却下した。 ゆりかもめに乗りたいなー(いまだ乗ったことなし)、と思いつつ、約束の時間があるので新木場からなんか電車に乗って到着。ゆりかもめの方の駅前にいたKさんと合流、コミケほどではないが長い列の後ろにつく。 子供の姿もチラホラとあるが、たいていは我々と同じくらいの男どもである。もうはっきりいって9割が男であり、女の方が多いくらいのコミケとは様子が違う。平均年齢もこちらの方が五歳くらい高そうである。 今に至るも開場時間が何時なのかわかっていないのだが、寒空の下(快晴)、列が動き出したのは10時半を過ぎてからであった。 1500円払って、カタログつき入場券を買って入場。場内はコミケのときより若干殺風景に見える。これはたぶん売り手側が男ばかりのためだろう。色が落ち着いている。コンクリむき出しの広いスペースに、机がダーッと並んでいて、お人形なんか(おもちゃ以外にはカードやポスターがあった)が置いてある。幼稚園のバザーのだだっ広いバージョンといおうか。 カタログを見てもよくわからず、とりあえずザーッと見て回ることにするが、二、三歩行くだけで、もうKさんが何かのブースにひっかかる。 「ちょっとKさん、今日の目的はそれじゃないでしょう」 「俺はダメだ。ここは普通に歩けない」 しょうがないので、目的のものを教えてもらい(なんかスパロボがどうのこうの)、30分後に集合ということにして一旦解散した。 私は本当に立体物には興味が湧かないようで、Kさんの目的のものっぽい小さいメーカー品が置いてあるところと、昔のポピニカなんかが置いてあるところでスピードを緩めるくらいで、後はサッサと歩いていたのだが、それでも会場は広く、あっという間に30分たってしまった。 待ち合わせ場所に10分遅れてやってきたKさんは、小さいコンビニの袋をさげていた(商品入れるのにあり合わせの袋を使っているわけだ)。すでに一万円近く使ったという。半分以上、目的以外のものを買ったという。 「セットじゃないと売れねえっていうからよー」 それでもまだ目的のものが揃っていないというので、もうひと回りしてから食事にした。 ここでMくんが登場。ビデオの受け渡しがあったので待ち合わせをしていたのだ。Mくんはコスプレの写真を撮りに毎回来ているのである(フィギュアとかも撮っている)。 私はさっそく指令を発した。 「よし、あそこのキメラとシーマとゾンネットのスーパー戦隊敵女幹部トリオを撮って来い」 「ゾン様以外わかんないっス」 キメラはダイナマン、シーマはチェンジマン、ゾンネットはカーレンジャーのキャラクターだが、歴史のないアニメ系オタクのMくんは知らないのだ。相手が何だかわからないとお願いできない(暗黙のマナーがあるわけだ)、といいながらも三人組に近寄っていって、結局ゾンネットだけカメラにおさめてきた。三人組の一人だけ撮るというのはマナーに反しないのだろうか。 立体物に関してはKさんとMくんの間では話が通じるようであった。 そうするうちにKさんの目的も達せられたようなので解散することになった。 私も入場料出して手ぶらというのも何だと思ったので、中古のアクセルチェンジャー(カーレンジャーの変身ブレスレット)を高いのか安いのか千円で買い、江木俊夫のサイン会(「マグマ大使」のマモル君の笛のパブリシティ)を眺めてからうちに帰った(江木俊夫の説明はしないぞ)。 いろいろ勉強になって私は満足したが、Kさんはお金を貯めて次回も来るつもりのようである。 |