| え の作家 | |
| 著者 | |
| タイトル | コメント |
| 出版社・叢書 | |
| 備考 | |
| 逢坂剛 | おうさか・ごう 白髪が印象的な推理作家。得意なフィールドはスペイン。そしてフラメンコギター。 |
| 『燃える地の果てに』 | ★★★★★ |
| 文藝春秋 | |
| 大泉実成 | おおいずみ・みつなり 取材のためにオウム真理教に入信。まだ信者だと思うけど、もちろん教義を信じているわけではないし、修行はしてるだろうが、変な行動はしていないはずである。 |
| 『庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン』 |
★★★ アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のスタッフの座談会。 |
| 太田出版 | |
| 編著 | |
| 『東京サイテー生活 家賃月2万円以下の人々』 |
★★★ アルバイト情報誌かなんかに連載されたタイトル通りの生活をする若者の現地(ご自宅)インタビュー集。間取り図つき。そういうところに住んではいるが、全員が貧乏なわけではない。 |
| 太田出版 | |
| 大倉崇裕 | おおくら・たかひろ |
| 大沢在昌 | おおさわ・ありまさ |
| 大塚英志 | おおつか・えいじ 1958年東京都生まれ。筑波大学卒。フリーの編集者としてまんが誌の編集に関わる一方で、評論家、まんが原作者、小説家としても活動。学習院女子大学非常勤講師。 |
| 『教養としての<まんが・アニメ>』 | ★★★ まんが編(大塚)。手塚治虫、梶原一騎、萩尾望都(二十四年組)+石森章太郎、吾妻ひでお、岡崎京子を素材に、記号としてのまんがキャラクターがいかに肉体を勝ち得たか、について一応流れを追って語る。 アニメ編(ササキバラ)。宮崎駿+高畑勲(東映)、出崎統(虫プロ〜印象派)、富野由悠季(掟破り〜青年向け)、ガイナックス(おたく)について、適当に語る。 おまけとして、石森章太郎+永井豪のメディアミックスについて少々。 手塚・石森を抜かせば、かなりリアルタイムに追っかけている大塚に対して、ヤマト世代なわりに後になって文献で勉強しましたという感じのササキバラの論が相当レベルが落ちる。 そもそもの企画は、彼らがまんが・アニメ・ジュニア小説の専門学校の講師をやったときに、そういうものを目指すガキ共が集まったにしては、全然読んでない・見てないじゃん、と怒りかけて、いやいや、我々が下の世代に伝えるべきことを伝えていないせいなのだ、という反省から生まれたらしく、そこでこういうタイトルになっているのだが、それなら素直にガイドブックを書いた方がよかったのではないかとも思う。特に大塚のは意図的に避けたと思われる大友克洋あたりを加えて(テーマ的にはジョージ秋山、山上たつひこも重要だろう)、ちゃんと論文にすべき。 |
| 講談社現代新書 | |
| 共著 ササキバラ・ゴウ | |
| 大槻ケンヂ | おおつき・けんぢ |
| 大月隆寛 | おおつき・たかひろ 1959年東京生まれ。五黄土星の亥、うお座A型のバツイチ。早稲田大学法学部卒。東京外国語大学助手、国立歴史民族博物館助教授などを経て、現在野放し(笑)。喧嘩と騒動最優先、何でもありの全天候型もの書きにして、独立系民俗学者@武闘派。 NHK衛星第2「BSマンガ夜話」の司会でお馴染み。 |
| 『厩舎物語』 | 地方競馬中心。 |
| ちくま文庫 | |
| 『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』 | ★★ 田口ランディが『コンセント』につづく三部作(扱い)の『アンテナ』『モザイク』で盗作した事件をきっかけとして(実際はその前から)、インターネット巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」その他で顕わになった過去からのランディの悪行・エピソードをほじくり返した本。 私はといえば、元になった本を知らないのでパクリ疑惑などかけようもなく、しかし『コンセント』のコメントでは「切り張り」をはじめとして、この本(書いてあることが真実だとして)を読んでから見ても全然恥ずかしくない(ランディに騙されていない)ことが書いてあるのに我ながら感心した。ホント、これ後で書き直したりしてませんよ。映画より本のコメントの方が信用できるかもしれんですぞ。 本書は、田口のお宅訪問、過去にいじめられた人の話、インパクで編集長をやった時の体たらく、ニフティ時代の所業、田口と離れて過去の盗作とその報道の歴史(山崎豊子とか知らなかったね)、悪文であることを力説、岡崎京子「チワワちゃん」のパクリ、公序良俗的にどうなのという良識派主婦の話、ランディに癒される人への取材、ランディは自分史自慢型の人に受けるという話、その他分析、パクリ対比一覧、経歴、語句間違い&誤字脱字、この本の元になった大月責任編集のメルマガ「サイバッチ! インデプス」再録、ランディの謝罪文(になってません)、からなっている。 じっくり読むと、書いている人がバカなので、田口自身パクリを認めているものも違うんじゃないかとさえ思えてくる。全国的に報道されたのは藤森直子という風俗嬢の日記(のちに出版)と片山洋次郎という気功方面の人の本。でも藤森さんのパクられたSM放置プレイって、元のが「愛の新世界」(高橋伴明監督)のパクリなんじゃないの? でなけりゃ一般的なプレイなんでしょ。この箇所では縛られたデブを「ボンレスハム」と形容している用語使いが同じというが、縛られたデブをボンレスハムというのは極めて一般的である。この本はこのように突っつき過ぎで一般の慣用句まで疑惑として取り上げているのがダメダメです。ユーミンの歌のタイトルをそのままエッセイのタイトルにするなんてのもフツーです(他はバレないように姑息にパクるという論を展開しているのでハナから筋違いですし)。そのようなわけでパクリについては疑惑の域を出ないものばかりで、半分方読む価値なし。それよりどういうわけか嘘をついてしまう過去の経歴とか体験談とか、なんだか歪んだ人間性(を冷静に書いている部分)の方が面白かった。たとえば同じメルマガでエッセイを連載していた山崎マキコさんが、後追いで同じネタを扱われて、しかも山崎さんに対してイヤミったらしい内容になっている件とか。大月は山崎さんを無名のライター扱いしているが、バカ野郎、俺はお前の本は過去1冊しか読んでないけど山崎さんのは3冊も読んでるぞ(『健康ソフトハウス物語 正・続』と『笑うパソコンガール』)。いや実際に大月がこの本を編集したとなると、大月もバカなんで許してやってください。とりあえずバカ主婦のと悪文云々の(書き出しがワンパターンなのまで非難しているが、全部「ノックの音がした」という文で始まっても何の問題もないと思うぞ)はゴミなのではずしとけ。いい文の例にあげている川端康成が悪文に思えてくるよ。それと「劣化コピー」という言葉は禁止な。キャッチーな言葉を喜んで使ってんじゃねえぞ、ゴルァ! というように、読むと態度が悪く尊大になってしまう本でもあります。 「サイバッチ!」再録が小さい字で最後にまとめてあるのですが、これをメインの地の文(「世にも奇妙な物語」のタモリの役割)として、間あいだにそれぞれの章を入れる構成の方が事件の流れとかもわかっていいのではないかと。また、この本は出版を急いでいたのか通常より誤字脱字が多いので、ランディの誤字脱字は取り上げない方がよかったのではないかと思います(冷静な筆致で正誤表を載せるだけならよかったが)。ちなみに私の経験でいうと、縦書きの方が誤字脱字は目につきやすいです。喜多嶋隆登場後のお子さんたちはどうか知らんが(ツウぶって説明なしに書いてみました)。 |
| 鹿砦社 | |
| 編集本 | |
| 大野晋 | おおの・すすむ 東大かなんかの国文学者。言語学かも。 |
| 『日本語の起源 新版』 | ★★ ラジニカーントも世界で一番美しい言語というタミール語が日本語の起源ではないかと、ちょっと似た単語を無理矢理こじつけた本。 |
| 岩波新書 | |
| 『日本語練習帳』 | ★★ なぜかベストセラー。日能研の電車の広告みたいの。 |
| 岩波新書 | |
| 大葉健二 | おおば・けんじ 本名、高橋健二。1955年2月5日、愛媛県松山市生まれ。ジャバンアクションクラブ(現ジャパンアクションエンタープライズ)一期生。「秘密戦隊ゴレンジャー」のアカレンジャー役などのスーツアクターや、スタントマンとして活躍。アクション俳優としてテレビや映画に多数出演。1988年より松山に戻り、現在はヒーローショーやイベントを主催する会社「株式会社ラックJET」代表取締役。アクションチーム「ラミー5」のプロデューサー件座長も勤める。2002年「忍風戦隊ハリケンジャー」でシュリケンジャーが変装した僧侶、烈堂役を熱演。クエンティン・タランティーノ監督の新作映画「KILL BILL」に師匠である千葉真一氏と共に出演。 「里見八犬伝」 「バトル・ロワイアルII 【鎮魂歌 レクイエム】」 「キル・ビル Vol.1」 |
| 『アクションポーズ写真集 大葉健二・スーパーヒーロー編』 |
★★★★ 漫画家・のなかみのる氏と共著であり、というか基本的には大葉健二はモデルに過ぎない(アクション・コレオグラファーはやっている)わけだが、こういう扱いになるのは特撮ファンサイトとしては致し方のないところ(いつからそんなのになったのだ)。 とにかく大葉健二が歩く、振り向く、飛ぶ、殴る、蹴る、投げる、たたずむ、にらむ写真がところ狭しと並んでいる。格闘シーンを一人でできるはずもなく共演者も多彩。悪の親玉兼ライバルに清家利一(単独の写真も結構あります)、救いを求めるヒロインに吉沢季代(そんなスカートじゃダメだろ)、陣中見舞いに来て撮影に駆り出された武智健二、岡元次郎、中川素州、メイキング写真のみ登場でなぜか大葉の吹き替えをやっている渡洋史(ついでに「赤射」ポーズもとってみました)、最初からエキストラ(ザコ敵)の外人さん、PIERRE GINER、FABRICE BUON、DAMIEN MARTINET、自分のライヴ前に陣中見舞いに行きそのまま大葉を連れてってゲスト出演させたお礼にコメントを寄せたという気配の串田アキラ。 前振り、実例を信じると、のなか氏が漫画を描く際に、アクションポーズの参考になる写真がないので実用に耐える(トレースしただけでも絵になる)ようなものをと企画されたものらしい。実例では、フォトコミックよろしく写真をコマ割りした隣りに、同じコマ割りで描いた漫画が載せてある。背景をいじり人物を変身後に変えセリフをつけてあるだけで構図はそのまま。これが立派に漫画になっているのだ。ここまでやっているので絵を描く参考としての著作権はフリーだと思われます(よくわからないが、かわぐちかいじが「沈黙の艦隊」で怒られて以来、漫画家が写真集を模写する時にはいろいろうるさくなっているはずだ。不肖宮嶋は「月下の棋士」に使われて自慢してたが)。この他にメイキングというかNGと撮影スナップが本の下に小さいベタ焼き連続写真とかで印刷してある。とにかく量が多いので満腹。見たことはないが、おそらく同じようなノリの性技四十八手写真集とかも存在しているはずで、それはしかしエロ本ではなくなっているであろう、というようなことを考えた。 <大葉健二・のなかみのる Wサイン会> in 芳林堂書店高田馬場店 またのちほど。 |
| MPC | |
| 共著 のなかみのる 撮影 中西邦彦 編集 三好樹 DTP 林美奈子 メイキング写真提供 林理奈子 |
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| 大平光代 | おおひら・みつよ 1965年10月18日生まれ。中学2年のときに、いじめを苦にして、割腹自殺を図る。その後、非行に走り、16歳のとき「極道の妻」となり、背中に刺青をいれる。養父・大平浩三郎さんと出会って立ち直り、中卒の学歴を乗り越えて、「宅建」「司法書士」と次々と合格し、29歳で、最難関の「司法試験」に一発で合格する。現在、非行少年の更生に努める弁護士として、東奔西走する毎日である。(読点が多すぎである。) |
| 『だから、あなたも生きぬいて』 | ★★ 著者紹介のようなことが詳しく書かれている。 『五体不満足』もそうだったが、こういう感動を呼ぶ生き様のベストセラーを評価しないのは私としても心苦しいものがあるので、せめて自分で書くのはやめてもらいたいものである。 私も大人なので、自分と異なる価値観を認めないなどとはいわないが、本音の感想をいわせてもらえば、こんな計算高い女は嫌いだ、ということである。そして思いこみが激しい。それは人との対話などにあらわれている。自分の考えは置いといて、相手はこう思うに違いないから、自分の考えとは違うけどこういっとこう。相手がどう思おうとあたしはあたし、というところは微塵もない。これは後半の立ち直り編でもそうである。最初は中卒では就職も難しいので何か資格を取ろう、という目的があって、どういうわけか宅建を取る。本当はこういう職につきたいのでこの資格を取るとかだともっといいが、とりあえず就職するためという目的があるのでよしとしよう。ところが、宅建取っても就職しない。就職活動もしない。書いてないが、極道の妻をやめた(離婚した)後にやっていた水商売で金には余裕があるようである(あとで一応貧乏の話はちょっと出る)。つづいて恩人の浩三郎さん(のちの養父)から資格の系統が似ているのでと勧められて司法書士を取る。ここですでに目的が資格を取るということになってしまう。このあたりで突如「応援してくれる人たち」という謎の集団が現れる。社長とかの社会的ステイタスを持った人々である(浩三郎さんの友達ということになっているが私はお店の客であろうと思っている←偏見)。大平さんは司法書士を取ると事務所に勤めるとかはしないで、司法書士の届け出をしてすぐに仕事している。そして次に司法試験である。ここでも弁護士になりたいとか一切なしだ。思うに、司法書士も弁護士も資格を取りさえすれば仕事は「応援してくれる人たち」からもらえることになっていたのであろう。あらかじめレールが敷かれているのである。やりたいことがあるわけではない。そうした方が得だからそうしているのである。勉強も同様。面白いかどうかではなくて損か得かで進める。実に要領のいい(私の気持ちとしては悪い意味で使っている)女である。 これを読んで自殺をやめたり立ち直る人がいてくれるといいと思うなら、つまりハウツー本としての機能を期待するなら、このへんはちゃんと書いておくべきだろう。まず金は貯めとけよ、そして顔を広くしとけよ、と。 私が「応援してくれる人たち」について邪推したりしたのは、いじめられっ子編・不良編・立ち直り編すべてを通して、本人いわく人を傷つけることになってはいけないという配慮から、あまりに隠していることが多いからである。これが本人が書くことの弊害である。 |
| 講談社 | |
| 大森一樹 | おおもり・かずき 芦屋生まれの医学部卒業。ちょっと出自が手塚治虫みたいな自主制作出身の映画監督・脚本家。なぜか昔から同業者とか映画通にバカにされている。代表作に「ヒポクラテスたち」、吉川晃司3部作、斉藤由貴3部作、「シュート!」「ゴジラVSビオランテ」「ゴジラVSキングギドラ」他多数。 「ちんちろまい」 「T.R.Y. トライ」 「ナトゥ 踊る!ニンジャ伝説」 「走れ! イチロー」 「ヒポクラテスたち」 |
| 『震災ファミリー』 | ★★★ 神戸大震災。当時本人は東京にいたのだが、自宅マンションも半壊で、自治会の復興委員長なんかもまかされた著者の地震後の生活。奥さんによるエッセイつき。この経験を活かして「日本沈没1999」を撮るはずだったが、松竹が沈没したのでおじゃん。本書はそれ以前に書かれたものだが、別の映画が流れた話とかも出てきて興味深い。 |
| 平凡社 | |
| 岡田斗司夫 | おかだ・としお 大阪芸大出身で、ガイナックスの創始者にしてオタキング。東大でオタク学の講師をしていた。伊集院光に間違えられやすい。「BSマンガ夜話」では結構間違ったこといってる。 |
| 『オタク学入門』 | |
| 太田出版 | |
| 荻原浩 | おぎわら・ひろし |
| 奥泉光 | |
| 『「吾輩は猫である」殺人事件』 | ★★★★ |
| 新潮文庫 | |
| 奥田英朗 | おくだ・ひでお |
| 織田淳太郎 | おだ・じゅんたろう 本名・石塚紀久雄。本格派スポーツライターながら、最近はスポーツの枠を超えた執筆活動を行っている。 |
| 『狂気の右ストレート 大場政夫の孤独と栄光』 |
交通事故で若くして死んだボクサーの評伝。 そんなに時間たってないのに、こないだタイトル変えて違う文庫に入った。 ← 『首都高に散った世界チャンプ』かな? |
| 中公文庫 | |
| 『巨人軍に葬られた男たち』 | ★★★★ プロ野球界の盟主・東京讀賣巨人軍の最大のタブー「湯口事件」と「王解任劇」。 選手・スタッフとして40年も巨人に関わったK氏のゴーストライターを引き受けた著者が、K氏の話、K氏から紹介された人の話をまとめたところ、川上哲治についてホンのちょっとでも批判めいた箇所があると、K氏は直しを求めるのだった。たとえ大局的に賛美していてもだ。特に「湯口敏彦」の件については名前も出してはいかんという。私は知らなかったが、1970年ドラフト1位で入団し、二軍スタートも将来を嘱望されていた左腕、湯口投手の謎の失踪と精神病院での突然死(享年二十歳)は社会的にも大事件だったらしい。失踪時から、巨人軍は真相をひた隠しにしたせいで黒い交際だのいわれのない噂を立てられていたが、その死後は自殺という風評が立った。著者もそう思っていた一人だが、彼のことを調べるうちに、巨人軍、特に川上巨人の管理野球の問題点が浮かび上がってきた(死因は医療ミスをにおわせている)。 とにかく強権を振るう川上と、それに従うスタッフ。川上はそこまで自分の影響が強いとは思っていなかったのかもしれない。これは、しかし川上に限ったことではなく、その後巨人の伝統になってしまったようで、駒田が何も考えていない長嶋というよりはその意を汲んだつもりになっているコーチ(絶好調な人)に反発したのなどはまったく当時と同じ状況である。湯口事件についての悪者ははっきり中尾二軍監督である。やるせないのでもう書けません。読んでください。湯口事件が水面下で進行するうちにも巨人に入団したせいで人生に敗れ去った(これはいい過ぎ)選手たちはたくさんいるが、同時に加害者(?)もいるわけで、その最たる存在が森である。中尾と森には近づいちゃいかん。横浜から出てってくれてよかった。 王さんの人のよさはなんか別の本でも読んだことあるなあ。 ちょっと今回は散漫になったので、後で書き直すことにしよう。 |
| 新潮OH!文庫 | |
| 乙武洋匡 | おとたけ・ひろただ 生まれつき五体不満足の人。早稲田大学こないだ卒業。 |
| 『五体不満足』 | ★★ 私はどうもこの本は世間におもねっているような気がしてならないのです。同情を買うのではなく理解を得たいだけだという著者の態度はわかりますが、誰にとっても都合のいい話ばかりでマイナス面を隠しすぎのような気がします。大袈裟に言ってしまえば事実を隠す、そういう姿勢はお互いの理解を深める助けにはならないのではないかと思うのです。これは実は借り物で手元にないので細かい指摘はできませんが、たとえばトイレのことです。著者は最初からとにかく一人で普通の暮らしはできるのだとずーっと主張しつづけていますが、最後になっていきなりトイレは一人では行けないと告白します。これは読者の立場からいえば強力などんでん返しです(私の頭にはもっと非難的意味合いを持った言葉が浮かんでいますがちょっとオブラートに包んでみました)。ひょっとすると今まで読んできたあれやこれやの裏にはもっと何かあるのではないか。 裏があるのかどうかはわかりませんが、この本にはこのように後でひっくり返されるような描写が他にも見受けられます。ひとつは進路の問題です。そろそろ進路決めなきゃと思って、よし大学へ行こう、でページめくると浪人している。実は進路決めなきゃとかいってたのは、もう文化祭も終わってたと思うので私は高校二年かと思っていたのですが、実はその時点ですでに三年だったのです。三年の冬に進路決めなきゃとかいうのは就職とかはハナから度外視していたわけです。ていうより読んだ感じでは、浪人するか自宅でボーッとするかしか考えてなかったみたいなんですね。というのは、これも後半やっとわかるんですが、実は乙武さんちは金持ちだったのです。今まで読んだ身体障害者の話って皆さんたいてい自活を目指していたので、就職が一大イベントだったのですが、乙武さんはあまりそこは考えなくてもいいような環境に育ったようなのです。目指すのは早稲田。電動車椅子だけで学校に通えるように親が早稲田近辺に引っ越してくれる。新宿区ですよ、そりゃあ大変だ、と思ったらポンと家買っちゃうんですね。いきなり建築家の父親の設計でズンと新築しちゃう(あちこちでバリアフリーに言及しているので、今あるものもちょっと工夫すれば……みたいなハウツー物の視点も欲しかったところだが、新しく合わせてつくっちゃうんじゃあね)。お金持ちのお坊ちゃん……。今まで読んできた部分もそのイメージで構成しなおさねばならん。 と、私は不満で一杯の本なのでした。 |
| 講談社 | |
| 小野不由美 | おの・ふゆみ |
| 恩田陸 | おんだ・りく 私と同い年くらいの女性。日本ファンタジーノベル大賞の最終候補に残った『六番目の小夜子』が新潮文庫になってデビュー。 「木曜組曲」 |
| 『六番目の小夜子』 | ★★★ 新潮文庫で出たデビュー作が、「リング2」の頃に映画化の噂もあったせいか全面改稿してハードカバー化。で、この映画化ってのが巡り巡ってNHK教育テレビの「新・少年ドラマシリーズ(仮称)」で2000年を代表する傑作ドラマになったわけです。見てなかった人は反省するように。(2001年1月DVD発売! ついにDVDプレーヤー買うときが来た! ついでに「IWGP」のBOXも買うぞ。その前にPS2も買うけど……。 ← 結局PS2買ってお茶を濁してる。「IWGP」ボックスも買ってない。) ところが、実は原作とドラマとは全然違うです。主人公からして違う(ドラマはオリジナルの女の子)。ので、ドラマにズッポリはまっていた私はその幻影を追い払うのが大変。ドラマ未見の人は先に原作を読みましょう。私は結局のところ白紙に戻すのは難しいので別のイメージを当てはめることにしました。ちょっと違うのは承知で吉田秋生の「吉祥天女」で勝負してみました。登場人物全部吉田の絵で、これは結構行けてる! でも「少年ドラマシリーズ」風味が損なわれてしまいました。(あまりに行けてるので調べたところ、私が「吉祥天女」をイメージに選んだきっかけのキャラクターは、セーラー服着たストレートのロングの転校生で名前は小夜子という、この本とまったく同じ設定だった。私と同い年の女の子だとすると、作者が「吉祥天女」を読んでいる確率は7割くらいあると思うがどうか。) 謎が謎呼ぶみたいのを強調するためか(特定の話し手がいるとその人は無条件で無実みたいじゃん)、視点が定まらないのはどうかと思う。そして頭と終わりに出てくる物の正体が、……俺、いまだにわからん。 ※ 「新・少年ドラマシリーズ(仮称)」には、本当は「ドラマ・愛の詩」とかいう正式タイトルがあるのを意図的に忘れてました。 |
| 新潮社 | |
| 『puzzle パズル』 | ★★ 今は無人となっている孤島で三人の死体が発見された。それぞれが謎のメモを持っている。死因も謎だらけだ。たとえば島で一番高い建物の屋上に墜落死体があったり。その島を訪れた二人の検事。果たして謎は解けるのか。 一人が適当にいったことが全部当たってたりするのが犯人の回想でわかったりするのはともかく、死因については何じゃそりゃという適当さである。あれ? 犯人じゃないのかな? |
| 詳伝社文庫 | |
| 『木曜組曲』 | ★★★ 篠原哲雄監督で映画化されるらしい。有名どころの女優5・6人集めて製作発表をやっていた。誰だか忘れた(一人も思い浮かばない)。『六番目の小夜子』がドラマ見た後読んでいまいちだったので、今回は読んでから見ることにしたのだ。 4年前に女流作家が服毒自殺したお屋敷。当時屋敷にいた女たち、彼女の編集者と、彼女とちょっとだけ親戚関係にある4人の物書きが集うが、そこへ「彼女を殺したのはあんたらだ」みたいな手紙が届く……。 というわけで、ほとんど全編室内劇なのです。こういうのを映画にしようとする人って何を考えているのだろう。これは舞台直行でしょ(回想シーン使うなら映画が楽だけど)。役者さんは充実した仕事した気になるかもしれないけど、映画としてはどうかなあ。篠原監督は屋内シーンはうまいとは思えないし。 ラストのドンデンがテンポのろくダラダラしてしまうのはちょっとどうかと思う。エッとかハッとかならないで、フウ〜ンという感じなのだ。 → 映画版 |
| 徳間書店 | |
| か の作家 | |