本/著者別−その他

★は1個から5個の間でテキトーにつけてあります。
出版社等は私の読んだ時点のものです。
最新更新日:2004年04月26日
ジャンルとか?
タイトル コメント
出版社・叢書
著者等
映画 映画に関するもの。
エロ 性的興奮や興味を起こさせる・事(様子)。ちなみに「エロス」だと、[理想的なものへの]愛、自分を高め努力することによって実現される、とか妙にいい意味になってしまう。「エロ」は「エロス」でなくて「エロチック」の略らしい。
ERO EXTASE #1
『レズビアン・ラヴ・セクシィ
 '70 ポルノ・フォトコミック』
★★
北欧の女ばっかの王国の王女アレキサンドル(訳文はこう表記)は愛人でもある侍女のレディ・バーバラの様子がおかしいのを政敵の陰謀なのではと怪しんで、友人でもある世界的フェニミスト組織A.M.A.LのZ−1(女の名前)に調査を依頼した。Z−1は盗聴器つきブローチをアレキサンドルに送り、それをバーバラに付けさせて休暇を取らせた。嬉々としてでかけるバーバラ。Z−1は組織の一員でもある愛人のジョージアとともに後を追う。バーバラはある別荘に着いた。そこに現れたのは愛人のコリーヌだ。なんだ、アレキサンドルは嫉妬してただけなんだわ。ところがコリーヌの様子がおかしい。彼女は寝室にカメラや録音機をしかけて自分たちの情事とピロートークを記録し、その後バーバラを薬で眠らせ縛って監禁してしまった。実はコリーヌは王女の睨んだ通り、王女の失脚をねらう一味だったのだ……!
ほとんどヌード写真集といった見た目に、以上のようなおバカなストーリーがついている。説明文とセリフは漫画のようにフキダシに入っている。日本文は、このフキダシに上書きしないで、外にキャプションとして書いてある。
おそらく「LES AMOURS LESBIANNES DE LA REINE ALEXANDRA」というのが原題。「アレクサンドラ王妃のレスビアンの恋人たち」かな。元の本の出どころとか一切書いてない。「翻訳権独占」とかいうのはともかく、こういう珍蔵本には解説とかあとがきくらいはつけるべきじゃん? 翻訳も素人だし。フランス語どころか日本語さえ満足に使えない好き者が一所懸命仏和辞典で調べたって感じっすよ。しかもキャプション付けるページ間違えて、意味わかんない(いや、元々のストーリーがわけわかんないものなのだが)とこがある。私はフランス語はチンプンカンプンですが、ところどころわかる単語はあるわけで(英語系の単語)、たとえばクライマックスにフィルムがなくなってるシーンなんて、その前に善玉が金庫からフィルム抜き取ってるわかりにくい写真に、ちゃんとフランス語では「FILM」がどうこう書いてあるわけ。それが日本語は「やっと着いたわ」とか変なセリフになってて、これは前ページの後半部分がずり下がってきているのだ。これじゃ日本語しか見てない人には誰がフィルム抜き取ったか謎のままじゃん(なんかシリーズ物みたいで、他にも謎なとこありますけど)。フランス嫌いの私にそんな頭使うような苦労させんじゃねえよ。あとなー、「テレビ付きプリンター」っていう通信機が出てくるんだけど、原文は「テレスクリプター」って書いてあるのな。これはテレタイプとかテレックスとかざんしょ。こういう本は本当のただの助平ジジイにやらせないで、インテリのサブカル系文化人に担当させろよ(大類さんがインテリ文化人だったらすまん)、河出書房新社はどうしようもねーなー(そういうとこまで含めたキッチュな味が売りの可能性もあるが)。
河出文庫
編・レイアウト 大類信
翻訳協力 吉田如宏
紀行 旅行の状況・見聞・感想などを書いた文章や書物。
『マレー半島すちゃらか紀行』 ★★★
独身30女3人による旅行記。
最初は電車に乗ろうということで計画されたマレーシア旅行だったが、女3人寄ればかしましい、あれもこれもと様々な予定を組み込んで随分緻密な計画を練って、いざ出発。しかしこの計画はしばしばマレー時間という理解不能なものによって邪魔されることになる。言葉も日本語とカタコトの英語、カタコトの北京語しか使えない。マレーシアで通じるのはマレー語、広東語、タミール語だ。てことは香港映画とかインド映画とか普通に見られる素敵な国だろう。実はこの本は結構前に買ってあって途中までは読んでいたのでそこらへんは知っていて、去年マレーシア旅行に行った職場の女性に頼んで「ディル・セ 心から」のVCDを買ってきてもらったのであった。なので、正式公開前に歌ありバージョンも見られたのであった(でもヒンディー語版だったなあ)。本書中でチョウ・ユンファの映画(調べたら「フル・ブラッド」だった)を見るシーンもあり。
マレー時間以外にも様々な小さいトラブル、通称ネコブルに襲われる3人だったが、その度にどこからともなく彼女らが貴人と呼ぶお助け人が現れてなんとか困難を切り抜けていくのであった。最後に出てくる貴人はインド系のマヒンドラ氏という人で、これはとりもなおさず、うちのインド映画担当のマヘンドラと同名であろう。ところで今これを書いている私は誰なのだ(今回の担当は、”旅びと”ゲンさんでした)。
私が思うにマレーシアに行くときは基本的には何も計画しない方がいいのではないか。という以前に彼女らの計画と称するものは、単に希望を連ねているだけである。相手のことを考えずにこちらの都合を無理矢理押しつけてもどうなるものでもあるまい。という教訓を得た。
この本の最大の欠点は写真がないこと。いや、なきゃないでいいのだが、文中で結構写真撮ってるもんでね。あるんなら出せ、と。
新潮文庫
共著 若竹七海
加門七海
高野宣李
共作 がっぷりよつに共作していて、著者別に分類しにくいもの。
写真集 写真を集めたもの。
『ABYSS』 ★★★★★
発行 トレヴィル
発売 リブロポート
撮影 野波浩
メイク 内田百合香
『EUREKA』 ★★★★★
発行 トレヴィル
発売 リブロポート
撮影 野波浩
メイク 内田百合香
『CHAOS』 ★★★★★
発行 トレヴィル
発売 リブロポート
撮影 野波浩
メイク 内田百合香
『E−MODE 江角マキコ写真集 ★★★★
「an・an」に別カット(NGカット?)が掲載されているのだけど、同構図の写真だと「an・an」の方がイイ。なにしろ例の、縁を汚して飾るという処理が高額の写真集の方では省略されているからである。何故だ?(というわけで「an・an」が捨てられない)
リトル・モア
モデル 江角マキコ
撮影 野波浩
メイク 内田百合香
『ABYSS』(改訂新版) ★★★★
写真の差し替えが2枚ほどあり、そればかりではなく全体のつくりが前の方が断然イイ。ま、前のがなけりゃ5点満点だけど。
発行 エディシオン・トレヴィル
発売 河出書房新社
撮影 野波浩
メイク 内田百合香
『RELAX 勝村美香写真集 ★★★★
英知出版
モデル 勝村美香
撮影 塚田和徳
『れもん色の午後 木下あゆ美1st.写真集 ★★★
デカレン決定前に出来ちゃってた感じで(タイトルはデカイエローに引っかけてあるけど)、帯とかもデカレン前のプロフィールしかないし。
そんなわけで、当初の予定としてはモデル→グラビアアイドル→脱ぎという路線をねらっていた気配のある、お子様に見せたくない写真集が登場してしまいました。どの辺がよろしくないかというと、ハミ乳、半ケツなどですね。まあ出版社との契約とかあるだろうけど、売り方は間違えてますね。これ一旦差し止めた方がよかったように思うんだが。まあピンクレーサーも番組半ばで露出は少ないながらエロ路線の写真集出しましたけど。
それはそれとしてサイン会に行って来たぞ!
ピンク大賞の日に書泉ブックマートの2階という魔窟(私が学生の時はそんなでもなかったんだけど)に出かけたのはこの整理券をもらいに行ったのでした。整理券をもらうというか、その場で金払うんですけどね。前の週から配布が始まった整理券はこの時点で391番でした。えーと、事前に予約しなかった大葉健二(要するに中年のオッサンだわな)サイン会が300番くらいだったかな。それを考えるとそれほどスゴイわけでもないか。スナップ写真1枚の撮影が可。そこまでする気はありません。なにしろ今カメラ持ってないので(愛用してたのは甥に壊されたよ)。期日は4/25(日)で、この日の予定は完璧に計画が立てられ、その通りに実行された。
まず起きたら7時30分を過ぎているので、テープを巻き戻してデカレンを見る。つづいて後楽園に行く。昨日から始まったスカイシアターの第二弾を見る、と見せかけてとりあえずウインズに行くわけだ。で、ちょっと勝つ。これはあらかじめ計画済みだ。頃合いを見て東京ドームシティへ。ここはちょっと計画が狂ったのだが、まだ開場前だった(集合時刻と開場時刻を勘違いしてたね)。なので列につく前に、入口でレッドの登場を見て行く。あとは楽しい時間を過ごして、ウインズに舞い戻り、あーここもちょっと計画と違ってしまって最終レースに負けてしまう(メインは負けて最終で勝つというシナリオでした)。神田にトボトボ歩く。途中、コミック高岡で「ぴあ」を買う。ブックマート到着。列はできておらず、意外と普通のお兄ちゃんたちがタムロしている。ちょっとだけお姉ちゃんもいる。家族連れもいる。家族連れは3組くらい見たのだが、子供の中に女の子がいるのが特徴だ。と、普通じゃない人たちもやってきた。お面を斜めがけしているオッサンだ。俺、この人絶対スカイシアターで見たことあるよ。カメコの方がまだマシだ。そもそもの集合時間である10分前に列をつくりはじめました。私は入口から遙か彼方に並びました。この時にすごく番号通りに並びたがる人が私はちょっとうざかった。10番くらい前後したって何の問題もないだろうがよ。しかしこれは本当は問題があった。私はちょうどパチンコ屋のドアが開いて「391番から400番の人」という声が聞こえなかったので「401番から」という時点で列についたのだが、このすぐ後ろのサッカー日本代表のユニフォーム着た男がうるさくってさあ、ビルの中まで話を聞かされて閉口した。番号通りならもうちょっと前だからあそこまでうざくなかったろう。彼は特撮からアイドルからタレントの追っかけのサークル(怪しい団体だよ〜)に入っている人で、ああもう、書きたくもないわ。うるさいだけじゃなくてバカなんだよ、バカ。特撮オタクは映画館に来るなとか思っちゃったもんね。いやここは道端だが。
ビルに入ったのは並んでから2時間半後。降りてくる人に5・6冊も写真集を抱えている人がいて、ああオークション行きなのだろうなあとちょっと哀しくなる。上まで昇ると若いお兄ちゃんがアンケートの紙を配っていた。今後の進路みたいのとか。ああ、結構ドキドキしてきましたね。やっと座っているとこが見えましたよ。これは、あまりデカイエローみたいじゃないなあ。そういえばこの人は元々美人じゃないものなあ。このようにチョコナンと座って笑っているだけではただの小顔のタレントだ。みなさんカメラはお持ちで、サイン前に写真をお撮りになってました。前の人が「ジャスミンって書いてもらえますか」というとマネージャーらしき人が「そういうのはちょっと、日付でいいですか」というので、日付は普通書くだろと思ったのだが、私のサインには日付は入れてくれなかった。うーん、どうなんだろ。実は私も前の人と同じことをした過去があるわけだが。ところで、さっきオークションの話をしましたが、最近読んだ本で(「これから出る本」のコラムかも)、作家のサイン会ではそういう商売を避けるために必ず相手の名前を入れるようにしているらしい、それ四字熟語だろという名前を名乗る人がいたりして激しい攻防が繰り広げられているらしい、というのがあったので、こっちの業界は無頓着なんだなあと意外だった。あ、この時はもう、この人はデカイエローじゃないんだという意識だったので平静になっており「がんばってください」とかお茶を濁して握手してすぐに帰りました。というか、時間も予想通りだったので銀座に映画を見に行った。
それにしても、やはり気になるのは家族連れの人たちで、お嬢ちゃん、どうですか、このハミ乳半ケツの写真は。
彩文館出版
モデル 木下あゆ美
撮影 小塚毅之
特撮 特撮に関するもの。
香港 香港に関するもの。
ミステリー・アンソロジー 推理小説選集。いろんな作者の書いた推理小説(短編)をごた混ぜに集めた本。音楽でいえばコンピレーション盤。年度別、テーマ別、既出作品から選んだものや、書き下ろしたもの等さまざまな種類がある。書き下ろしや企画連載物については、基本的にダメな物と考えて差し支えない。他の作家に甘えて自分の作品として責任を持たないからである。
ミステリーアンソロジー 密室』 ★★
角川文庫
姉小路祐
有栖川有栖
岩崎正吾
折原一
 二階堂黎人
 法月綸太郎
 山口雅也
 若竹七海
ミステリーアンソロジー 誘拐』 ★★★
角川文庫
有栖川有栖
五十嵐均
折原一
香納諒一
 霞流一
 法月綸太郎
 山口雅也
 吉村達也
『大密室』 ★★
新潮社
有栖川有栖
恩田陸
北森鴻
倉知淳
 貫井徳郎
 法月綸太郎
 山口雅也
 
『競作 五十円玉二十枚の謎』 ★★★
女子大生・若竹七海、生まれて初めてのアルバイト、池袋西口の芳林堂書店本店でレジを打っていた時のこと、よれた感じの中年男が、本を買うでもなく五十円玉を二十枚差し出して両替してくれろという。芳林堂は両替OKの方針だったので気軽に千円札に換えておったが、来る日も来る日も五十円玉二十枚を持ってやってくるのである。その理由もわからないままバイトも辞めてしまい早15年(それくらい)、あれは一体なんだったのであろうか。
という話を酒のつまみにミステリ作家仲間にしたところ盛り上がってしまい、ついには仲間が解答を書くことになり、さらに読者からの解答も募集するという一大イベントになってしまったのであった。解答の設定は現実にそくす必要はなく(1985年頃の池袋に取材にも行けないし)、とにかく五十円玉二十枚の両替に理屈をつければいい。
しかし最初のプロの解答が内輪受けのネタだったせいもあって、読者の解答もそんな感じ。のちの倉知淳などは最後まで読むと結局なんの謎も解かずに、ただ猫丸先輩と僕の掛け合いを落語にしたというだけのシロモノだったりする。
どうも若手ミステリ作家は世の中をなめているように思う。

この後しばらくして気づいたのだが、今は芳林堂書店のレジには「両替お断り」シールが貼ってある。まさかこれ読んでみんなが両替を試みたなんてことは……。
創元推理文庫
出題
 若竹七海
解答
(プロ作家)
 法月綸太郎
 依井貴裕
 有栖川有栖
 笠原卓
 阿部陽一
 黒崎緑
 いしいひさいち
 
(読者投稿)
 佐々木淳(倉知淳)
 高尾源三郎
 谷英樹
 矢多真沙香
 榊京助
 高橋謙一(剣持鷹士)
 
落語 落語に関するもの。
『落語百選 (春・夏)』 ★★★
要するに落語を集めた本で、麻生なんたらの書いたものではないわけです。変に主張の強い解説(コメント)書くので、腹が立って秋・冬は買うのやめた。
ちくま文庫
編 麻生芳伸
『落語絵本 四 じゅげむ』 ★★
「ええ、御免なさい。ご隠居はいらっしゃいますか」
「なんだ、熊公かい。ま、お上がんなさい」
「へへ、どうも」
「何か用かい」
「いえね、最近うちのガキが、や、うちばかりじゃねえ、そこら辺のガキがみんなジュゲムなんたらいう呪文を唱えてやがって気持ち悪くて」
「寿限無寿限無、五劫のすり切れ、海砂利水魚の水行末雲来末風来末、食う寝る処に住む処、薮ら柑子のぶら柑子、パイポパイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助」
「それそれ、うちのガキのいうまんまだ」
「これはね、落語だよ」
「落語。うちのガキが」
「テレビの影響だな」
「テレビ。子供が落語のテレビなんて見ますかね。あっしだって見たこたねえ」
「NHK教育の『にほんごであそぼ』という番組でな」
「教育番組ですかい」
「監修は『声に出して読みたい日本語』の齋藤孝だな」
「ははあ、偉い先生なんで」
「あたしも読んどらんから詳しくは知らんが(捕捉情報アリ)」
「なんだか頼りねえなあ」
「実はあたしも孫が寿限無ジュゲムいうのでテレビのことを知ったのさ」
「付け焼き刃ですかい」
「落語は前から知ってたな。でもまあ、名前だけ知っておっても仕方ないから孫にちゃんと話してやろうと思ってこんなものを買ってみた」
「絵本ですか。それならあっしでも読めます」
「だがなあ、これはよくない」
「なんです」
「妙に親の愛みたいのを強調してる上に、オチが変わってる」
「落語でオチが違っちゃっちゃうまくねえや」
「本当は落語ではサゲというのだがな。とにかく、だ、目出度いものをズラズラと並べた長い名前をつけられたジュゲム君が友達を殴ってタンコブをこさえさせたが、その報告をしているうちに名前が長いせいでタンコブが引っ込んだというのが本来の話だ」
「はははっ、そりゃあいい」
「ところがどういうわけか、逆に友達がジュゲム君を殴ったことになっている」
「ひとのせいにしちゃあいけねえな」
「そういうことじゃあないんだが、タンコブが引っ込んだどころか仲直りまでしてた」
「ははあ、無理矢理イイコの話にしてあるってわけですね」
「そればかりではない」
「まだありますか」
「実はちょっと名前が違ってる」
「え」
「そもそも落語は口承芸能なので、流派によってちょっと違うのはよくある。それはこの本のあとがきにも書いてあるが」
「じゃあしょうがねえ」
「”藪ら柑子のぶら柑子”が、これでは”藪(やあぶ)ら柑子の藪柑子”になっていて」
「もう人の話を聞いてないね」
「”ぶら柑子”ではないかという手紙をたくさんもらったが、”藪柑子”というのが目出度い木の名前として正確なのでそっちを選んだと」
「正しいんならいいじゃないですか」
「じゃあどうして”やあぶ”なんてルビを振る。”ら”はどっから来たのだ。音の面白さを重視したからだろう。正しいかどうかは関係あるまい。ポンポコピーのポンポコナーが正しい名前かという話だよ。中国にそんなヤツおったのかという」
「もう止まらない」
「テレビと違っちゃ読み聞かせできないじゃないか」
「しかしご隠居は落語の本読むたびに怒ってますねえ」
「他にも、インパクトを考えてフルネーム出すのは回数を絞ってみたとかわけのわからない省略をして構成がガタガタだよ。ひとのフンドシで相撲とっといて偉そうな講釈たれてんじゃねえよ」
「時にご隠居、この話にオチはあるんですかい、ていうか口調がご隠居じゃなくなってるし」
つづく
(こないだ見たら、「寿限無」コーナーは「祇園精舎(平家物語)」コーナーに変わってました。)
クレヨンハウス
川端誠
『落語絵本 二 まんじゅうこわい』 ★★★
「ご隠居ご隠居」
「なんだい、今度は八かい」
「この書き方、結構つらいんすけど」
「馬鹿だね、お前さん方てえものは。つらけりゃやめりゃいいじゃないか」
「本人にやる気はあるんすけど、なんせ山奥の寿司屋」
「なんだい」
「いいネタがない」
「おいおい、こんなとこでオチつけちゃ終わっちまうじゃないか」
「もう何でもいいからチャチャッとコメントしてくださいよ」
「これは大体原作通りだろうからさして文句はないが…」
「来たね、さっそく”が…”ってのが」
「『じゅげむ』が教条的だったのにこれはそうじゃない」
「へえ、そういうの嫌いなんじゃ」
「いいから黙って聞きなさいよ。これは若いもんが寄り集まって怖いものを告白したところ、松って男がお前らの云う物はひとっつも怖くねえ、といいながら饅頭が怖いと云う」
「饅頭って、あのお菓子の」
「思い出しただけで怖くなったつって隣の部屋で寝込んじまう」
「だらしねえ」
「他のヤツらはさっき怖がりだって馬鹿にされたから仕返しだってんで、ありとあらゆる饅頭を買い込んで隣の部屋に入れっちまう」
「ざまあみろ」
「ところが実は松は饅頭が好物で怖い怖い云いながらみんな食っちまうという話だな」
「ひゃあ、ずる賢いヤツもいたもんすねえ」
「で、この饅頭を買いに行くところでだ」
「金がない」
「違うよ。”普段から嫌な野郎だと思っていたので相談がまとまった”という書き方になっている」
「ご隠居のいいたいことがわかってきましたよ」
「そう、これはイジメだな」
「でも最後はイジメた側がギャフンと云わされるじゃないですか」
「それで”嫌な野郎だ”って気持ちがなくなるかい」
「そりゃあ、かえって……今時はシカトされるかな」
「だろう」
「じゃあどうすりゃいいんで」
「どうっていうか、”普段から”とか書かなけりゃいいだろう」
「なある……、いや、それはイジメがあるのに表面的にはなかったことにしようって、校長みたいな思想じゃないですかい」
「む……、お前さん、知恵がついてきたな」
「へへ、ご隠居、ここは落としどころですぜ。何かうまいこと云って誤魔化してくださいよ」
「では、コホン、ここらで、濁すお茶が一杯怖い」
お後がよろしいようで。
(これは前座が、次の出番の人の準備が出来たらしいので自分のような下らない者は引き下がりますという意味。)
クレヨンハウス
川端誠