「巌流島」製作発表記念イベント
1996年7月31日(水) 13:00〜 PARCO劇場
(ハガキ抽選で一般客も入れた。私は会社休んで行った。)
* 当時書いた文章に、この色で注釈を加えました。
出演 三谷幸喜(作者)、山田和也(演出)、
役所広司、陣内孝則、鈴木京香、益岡徹、小野武彦、宮地雅子、
伊藤俊人(ゲスト)、司会者(知らない女性)
開始時刻、満席で一般客が入りきらないとかで、ちょっと調整あり。
2部構成になっていて、第1部はミュージカル風の製作発表。
クラシック風の音楽(あとでわかる)が高まり、幕が開く。舞台はまっさら。周りを黒い布で囲んでいるだけ。伊藤と宮地がタキシードで踊りながら軽い内容と出演者を「美女と野獣」の歌に乗せて(替え歌ってこと。これが音楽の正体。主題曲ではな
い歌)楽しく紹介。一転して暗い曲調。
伊藤 「みなさんに悲しいお知らせをしなきゃなりません。……今回は僕が出てません」
宮地ヘラヘラしている。
伊藤 「君はいいよな、今年も出るし」
宮地 「でもほら、来年夏はアレの再演だから」
というわけで来年は「君となら」に決まっているようです。その他、ロビーで聞いた話では、来年は春頃に松本幸四郎・染五郎親子にも一本書くらしい。(→ これが「バイ・マイセルフ」)
つづいて伊藤の紹介にしたがって、ひとりずつ出てきて挨拶。鈴木京香がドレスな他はみんなタキシード。いや、陣内は普通のネクタイしてたから違うのか。
まず、三谷。演説台をエッチラオッチラ持ってきて、ダッシュで帰り、その後おもむろに再登場。
三谷 「こないだ初めてニューヨークへ行って来ました。海外旅行が好きでない理由はふたつあります。ひとつは飛行機が怖いこと。もうひとつは帰りの飛行機が怖いこと。<ここでぴあにも載ってる髪を切った話。>(→ 何のことか忘れました)アメリカでパーティに出まして、ひとつアメリカン・ジョークでもいってみようかな、とまず周りのアメリカ人に話しかけました。
わたし Can you understand my english?
アメリカ人 Ye〜s.
わたし I'm sorry. I can't understand my english.
ここでドッと受けまして、僕の笑いは海を越えたな、と」
山田 「モリシゲからV6まで(少年隊ミュージカルもこの人)幅広くやってます。自分でいうのもなんですが、今すごく売れっ子です。みなさんにお願いがあります。『君となら』では客の笑い声でセリフが聞こえないと苦情が出ました。今回は笑ってもいいけど、すぐに笑いやんでネ」
宮地 「(忘れた)」
伊藤の紹介 「23年前、ここPARCO劇場で『藪原検校』という芝居が上演されました。今回の芝居との共通点は、作者が遅筆なこと(井上ひさしのこと)と、そしてこの人が出ていること」
小野 「船宿の主をやります。PARCOは15年振りです。僕も外国人の友人がいまして、英語で聞かれたから英語で応えました。Sea side hotel master というとキョトンとしてましたが、まだ内容がわからないからしょうがないですよね」
益岡 「(この人は役所とともに無名塾の出身で、毎年見てくれてた仲代達矢の奥さん隆巴が亡くなって今年はそこが違う云々と、途中沈黙したり、ものすご〜く暗い話をして客を引かせてた)」
鈴木 「台本の上がりが遅いので有名なので、それをいうと三谷さんは、大丈夫、今回はもう書けたも同然ですといってました。私は三谷さんを信じてますから」
陣内 (出てきて客席左右うろうろしてしつこく挨拶した後) 「オーストラリアのソフトボールのセカンドの人が好みです。ずばりストライクゾーンです。昨日もシンクロナイズド・スイミングで夜更かししました。(などとひとしきりオリンピックの話をして)三谷さんに時節柄の話をしてくれといわれたのでその通りにしましたが、お客さんが引いていくのがわかりました。三谷さんに初めて会ったのは『罠』の楽屋で、すごく面白かったというと三谷さんは、これは僕の芝居の中ではつまらないほうですよというので、いって損したと思いました。去年この芝居の話があった時に、セリフ覚えが悪いので台本早くくれというと、三谷さんは今年中に書きますと大嘘をこきました」 といって帰り際に靴が脱げてしまうとか細かいギャグをした。
役所 「昔PARCO劇場に出た時は、地方回ってからだったのですが、初日前に酒を飲んだら3〜4日声が出なくなって、当時つとめていた千代田区役所の同僚が花輪をくれたりしたのにつらかったです。今回は少し大人になって体に気をつけてがんばりたいと思います」
第2部は普通の記者会見スタイル。事前に質問用紙が配られて、マスコミ、一般客からの質問を受け付けていた。
ハタチの男子学生から小野への質問 「日本で一番フェロモンを出してますがその秘訣を教えて下さい」(笑)
小野 「え、女のかたですか」
司会 「男性です」
小野 「うひひ〜? 自分のことはわかりませんが、女好きなのが関係してるかな」
鈴木への質問 「役所さん、陣内さんとの共演はどうですか」
鈴木 「お二人とも渋くてダンディーなんで、稽古場でジャージ姿を見るのが楽しみです」
司会 「では逆にお二人はどうでしょう。鈴木さんとの共演は」
陣内 「ストライク・ゾーンです」
役所 「……そうですね」
役所へ質問 「武蔵は2度目ですが」
役所 「ふたりとも違う宮本さんなんで」
陣内へ 「ストイックな小次郎だそうですが」
陣内 「私の持っている輝くような透明感を出したい」
益岡へ 「前にNHKでやった時代劇の益岡さんが印象深かったが、今回もあんな感じの益岡さんが見られるのか」
益岡 「え〜と、どれのことでしょう。数本しかやってないのでいわれればすぐわかると思いますが。(質問者恥ずかしがって何もいわず)じゃあやったことをまとめて思い出していうと、まぁ、見られるでしょう」
三谷への質問 「『ダァ!ダァ!ダァ!』の時に育児書を買い漁っているのを見かけたが今回はどんな資料を調べたのか」
三谷 「吉川英治とか一通り見ましたが、あまり史実とかにとらわれると失敗するというのを『竜馬におまかせ!』というドラマで体験したので、読んだ端から忘れるようにしています」
同じく三谷へ 「『出口なし!』から続投ですが、益岡さんのどんなところにコメディの才能を見いだされたのですか、それと、なぜ伊藤さんを下ろしたのですか」
三谷 「『出口なし!』はコメディじゃないですから。そこは腹立ちました。(益岡については)コメディっぽくない人がやったほうが面白いと思って。もうひとつの質問は伊藤のいないところでお話しします」
また三谷 「チラシには10秒に1回笑わすと書いてありますが」
三谷 「あれはニューヨークに行く前日に書いたのでハイテンションになってました。よく考えたら10秒に1回なんて不可能です。責任持てません」
作・演出に 「ニューヨーク・タッチの時代劇というのは、どういう演出プランで」
三谷 「(マイクをとってしゃべるかと思いきや山田に渡す)」
山田 「僕もニューヨーク・スタイルの時代劇ってそんなの見たことないというと、三谷はそれは君にしかできんといった。まあなんか考えてくれるでしょう」
質問者 「舞台を現代に移してとか……」
三谷 「その辺がひっかかっているんですが。あくまでも本格時代劇で考えています」
役者全員に 「どういう笑いが好きですか」
司会 「では、役所さんから」
役所 「……えっ何?(聞いてなかった)」
陣内 「僕は文芸路線ですから、特に靴が脱げたりとかの低俗なものは趣味じゃない」
その他スラップスティックよりシチュエーション・コメディの方がいいという声が大半。
こんな調子で会見をすませた(司会は気がついてないが宮地さん名指しの質問はついに読まれることがなかった)後、半券を使った抽選会。パンフ引換券、サイン色紙、プレビュー招待券。色紙は10人。司会と出席者8人で一枚余り、
司会 「伊藤さん、出番です」
伊藤パッと出てサッと引いて、パッと引っ込む(伊藤のサインもあるのだろうか)。
プレビュー招待券は2名。両方女の子で舞台に上げられ、
司会 「どなたのファンでしょう」
女の子A 「役所さんです」
女の子B 「鈴木さんです」
司会 「じゃあ直接渡してもらいましょう。役所さんと陣内さん(オイオイ)」
もちろん陣内が鈴木に譲ってOK。
私はなにも貰えないのであった。
まとめ 「では10月にまたお会いしましょう。本日はご来場ありがとうございました。マスコミの方はこのあと舞台上でフォト・セッション、ビデオ・セッションがありますので、ご準備を……」
1時間の予定のところ30分押して14:30終了。
で、ご存じのように台本が間に合わず、開演日延期で(この日プレゼントされたプレビュー招待券はどうなったのであろう?)陣内は降板、陣内の替わりを益岡がつとめ、元々の益岡の役は小林隆が演じた。