日本映画−く 前編

★は1個から5個の間でテキトーにつけてあります。
最新更新日:2004年03月29日
<日本映画−き 後編>
タイトル コメント
スタッフ キャスト
「クイール」 ★★★★
実は特撮映画でした。意外にあちこちCGが仕掛けてある。といっても犬自体は表情にいたるまで全部ホンモノだと思います。まあ背景とかちょこちょこと。何を一所懸命にやっておるのだと思ったら、クライマックスで、おお、そういう使い方するかあ〜と感心する場面が。これのついでにあちこちテスト的に忍ばせてあるんだな。篠田正浩はこれ見てちょっと考え直せ。
監督 崔洋一
脚本 丸山昇一
    中村義洋
原作 『盲導犬クイールの一生』
    秋元良平(写真)
    石黒謙吾(文)
撮影 藤澤順一
美術 今村力
衣裳 横山智和
ドッグトレーナー
    宮忠臣
盲導犬監修
    多和田悟
VFXスーパーバイザー
    佐藤高典
音楽 栗コーダーカルテット
小林薫
椎名桔平
戸田恵子
櫻谷由貴花
松田和
香川照之
寺島しのぶ
名取裕子
黒谷友香
石田太郎
水橋研二
坂上智恵
 小市慢太郎
 谷川清美
 佐藤貢三
 宮本毬子
 吉田康平
 寺井健人
 落合充
 野村克也
 日出行雄
 中川智弘
 山崎清秀
 仁枝玲子
宇宙亭くいだおれ

ラフィー(犬)
「鯨神(くじらがみ) ★★
まあ「白鯨」みたいなもん。いや「侍ジャイアンツ」かな?
監督 田中徳三
脚本 新藤兼人
原作 宇能鴻一郎
撮影 小林節雄
美術 間野重雄
特殊技術監督
    小松原力
音楽 伊福部昭
本郷功次郎
勝新太郎
藤村志保
江波杏子
志村喬
高野通子
藤原礼子
竹村洋介
杉田康
北城寿太郎
藤山浩二
村田知栄子
上田吉二郎
見明凡太郎
「ぐしょ濡れ人妻教師 制服で抱いて」
それでも。
★★★
人妻で高校の美術の教師をやっている光代は、キャベツを刻んだりしているときにふいに手首を切ってしまいたい衝動にかられることがある。いつも旦那(サラリーマン)の伊藤が止めてくれる。そんな妻が心配な伊藤は現状を打破すべく(自分の趣味もあって)セーラー服を買ってきて学校プレイなどをしようとする。光代はセーラー服を着てみて結構いけるじゃんと明るい表情を見せた。調子に乗った伊藤は、ルーズソックスも必要だという。ついセーラー服姿のまま買い物に出てしまった光代は美術部の生徒・敦子に見つかってしまう。親と離れて暮らしていて愛情に飢えている敦子は、ちょっと方向性を間違えて光代にラブラブなのであった。母親が男と家を出てしまったことを聞いた光代は、敦子を家に招待した。光代と一緒の布団に寝た敦子は光代の体をいじくりまわす。光代は嫌がるが襖の外から覗いている伊藤は盛り上がってしまうのであった。敦子は伊藤には光代との情事をささやき、光代には伊藤が手を出してきたと嘘をつき、夫婦仲を壊そうとする。光代はセーラー服プレイのことを考えて本当に心配になるのだった。「あたしを笑わせて」と頼むと伊藤は女装して「あなたさえ生きていれば旦那さんは他には何もいらないのよ」と励ましたりするのであった。しかし伊藤は敦子の毒牙にかかり、監禁されてしまう。光代はコギャル風に髪を染めて伊藤の帰りを待つ。そばで見ている敦子はイライラ。
とりあえずリストカッターってのは何か狙いすぎじゃん。いかにもテーマありそうな映画って嫌だね。そして鈴木敦子さん、君は背が低いだけで全然女子高生みたいじゃないぞ。伊藤さん、女装する意味がわかんないぞ。しかし、これはこれで泣いたりする女性も多い傑作らしいのであった。
諏訪光代さんが子供もいないのに旦那を「お父さん」と呼んだりするあたり、監督は前作「愛欲みだれ妻」の続編のつもりなのかもしれない。
監督・脚本
    今岡信治
撮影 鈴木一博
音楽 ガオウ
諏訪光代
伊藤猛
鈴木敦子
佐藤幹雄
「ぐしょ濡れ美容師 すけべな下半身」
→ビデオ「濡れた美容師 指戯の匂い」
まるで再出発 − (STOP USING)SEX AS A WEAPON
+ (JUST LIKE)STARTING OVER
 −
★★★★
美容師のユメカは、すごい酔っぱらった状態で出会った行きずりの男とラブホテルへ。終わって寝ていたが煙くて起きた。火事。飛び込んできた消防士の田中。裸のユメカに一目惚れ。部屋にもう一人いるというユメカをせかして逃がす。ベッドの下で寝ていた川瀬は一人で逃げたが、いまだ酔いの中で、よくわからないままうちへ帰る。川瀬を助けに戻ってきた田中は部屋で携帯を拾う。火事のことを憶えていない川瀬に携帯を届けた田中は、風邪で寝ていた川瀬(スプリンクラーで濡れた)の看病などして仲良くなり、川瀬にユメカへの連絡手段がないことを知る。田中はホテルの賠償説明会に行ってユメカと再会。ユメカは相手の顔さえ記憶にないものの、ホテルへ行く前に感じたズキンという気持ちは憶えていて川瀬に会いたかったのだ。ユメカに川瀬と勘違いされた田中は(ユメカは川瀬の名前も知らないし、田中は救助時は面体着装していた)、悪いと思いながらも川瀬のフリをしたままユメカとつき合う。ユメカの同僚はそれに気づくが、田中が悪い人ではなさそうなので様子を見るといってくれた。実はユメカはちょっと違和感を感じてはいた。相変わらず川瀬と友達づき合いをしている田中は彼女のことを相談したりもしている。いつかは話さなくてはならないと思ってはいるのだが。川瀬は会社が倒産したのを機に、ユメカ探しに専念することにした。住むところもなくなったので田中のうちに居候する。ある日ユメカが田中のうちに来てしまった。
というわけで、女池監督は普通に見られる明るいドラマも撮れるのであった。P−1でもこちらを出してくれば普通に勝てたであろうに。結局あれですよ、登場人物に感情移入できるにこしたことはないと。
ところで、ピンク映画の欄はタイトルの下になんか書いてあることが多いですが、これの説明をしときましょう。この映画なんかだと長すぎて困っちゃうこれは、いちおう原題です。基本的には脚本執筆時につけられたタイトルね。公開時には会社が別なのをつける。時には撮影用のダミーでもう一個タイトルが存在することもあるらしい。というのはロケとかで撮影許可取るのに一般映画のフリをしたりしなきゃいけないことがあるらしい。大変だなあ。
監督・脚本
    女池充
撮影 長田勇市
佐々木ユメカ
田中要次
川瀬陽太
相沢知美
田嶋謙一
「沓掛時次郎 遊侠一匹」 ★★★★
長谷川伸の代表作を集めた文庫を読んだことがあるので(渋い読書歴だなー)、原作は読んでそうな気もするが、まったく覚えがないストーリー(「瞼の母」と「一本刀土俵入り」は絶対読んでる)。
監督 加藤泰
脚本 掛札昌裕
    鈴木尚也
原作 長谷川伸
撮影 古谷伸
美術 井川徳道
衣裳 森護
美粧 林政信
音楽 斎藤一郎
和楽 中本敏生
主題歌
    フランク永井
殺陣 足立伶二郎
中村錦之助
池内淳子
東千代之介
渥美清
中村信二郎
岡崎二朗
三原葉子
弓恵子
清川虹子
阿部九州男
明石潮
中村芳子
堀正夫
尾形伸之介
阿波地大輔
江木健二
波多野博
 中村時之介
 高松錦之助
 那須伸太朗
 小山田良樹
 松下次郎
 志賀勝
 結城哲也
 小田部通麿
 香川涼二
 西田良
 平沢彰
 島田秀雄
 山田光子
 高谷舜二
 五里兵太郎
 村居京之輔
 飯沼慧
「くノ一忍法帖 忍者月影抄」
キングレコードのSFエッチ時代劇シリーズ。

併映「女賭博師 花吹雪お涼」
監督 津島勝
脚本 中本博通
原作 山田風太郎
撮影 藤原三郎
大西結花
倉田てつを
北原梨奈
野本美穂
成瀬千里
テレサ・リン
城麻美
白石ひとみ
小川美那子
「くノ一忍法帖 柳生外伝」 ★★
キングレコードのSFエッチ時代劇シリーズ。売りは、「SCORE」の小沢+「ゼイラム」の森山+「コブラ」の寺沢。こう並べると本当にスゴイというかアヤシイ感じで期待が膨らみます。が、見ると一気にしぼんでしまいます。田口トモロヲが最後の敵です。ね、これだけでセコイ感じがするでしょう。田口を珍重する気持ちはわかるけど、そういうポジションじゃないもん。麿赤児でもまだ軽い。このメンツで最後の敵にふさわしいのは速水典子でしょ。冒頭に出るだけのチョイ役なんですけど、顔見た途端「あっ」て感じ。風格ありました。森山は口紅の色がよろしく、今まで見た中では一番綺麗だったと思います。が、話はくだらない、特撮は適当で全体にカット割り多く、動きのある画面が短いカットなんで何が何やらわからない。特に冒頭、王家衛の「楽園の瑕」くらいわからない。これはひょっとするとそれを意識しているのかもしれません。というのもナレーションが広東語で入るし最後は「劇終」って出ますからね。出たよな「劇終」。さらに敵の中にはお公家さんのカッコしたオカマが。東方不敗だな!(演ずるは周防作品常連の宮坂ひろし) 
どうやら劇場公開用短縮版だったらしく、ビデオは2本組で発売された。
監督 小沢仁志
スーパーバイザー
衣裳デザイン
    寺沢武一
脚本 井上淳一
    小沢仁志
原作 山田風太郎
撮影 江原祥二
特技監督
    小林浩一
スペシャルエフェクト
    羽鳥博幸
特殊メイク
    原口智生
音楽 トルステン・ラッシュ
テーマ曲
    寺田恵子
小沢仁志
森山祐子
田口トモロヲ
白島靖代
麿赤児
片桐竜次
武田和季
佐伯ももか
NON
鵜川薫
大葉ふゆ
 菅原晶子
 栗林知美
 速水典子
 若松俊秀
 宮坂ひろし
 高山義廣
 山下真広
 重久剛一
 石倉英彦
 水上竜士
「首」 ★★★★
戦中に東条内閣批判のミニコミを発行するなど反骨精神に溢れた熱血弁護士・小林。普段は温厚な彼だが怒ると顔が怖い。今回、彼の元に持ち込まれた依頼は、警察の事情聴取中に急死した男の死因の確認。依頼主の南風は水戸近くの炭坑を経営していた。その青倉という町にはもうひとつ炭坑があり、南風と対立していた。相手の経営者は地元の巡査と癒着している。ある日、南風の炭坑の道先案内人というか掘削計画者というか、とにかくどういう風に穴を掘るか決める人が巡査に花札賭博で引っ張られた。彼はそのまま帰らず3日後に脳溢血で死亡と知らされる。警察署ではとにかく死骸を持って帰れの一点張りで、やむなく仮埋葬したが、一緒に引っ張られた炭坑夫の話では、彼には闇物資流通の疑いがかけられており、尋問に当たったのは拷問(これを「ヤキを入れる」という)で有名な経済なんとか部の係官らしい。のちに係官は「巡査から聞いた話と全然違うので徹底的に締め上げた」と漏らしている。極めて健康だった彼がいきなり脳溢血というのは納得行かないという話である。聞いた小林、とりあえず解剖してもらうことにした。
今までの経験から、現場の巡査どもは信用できないが、検事局より上のエリートたちは正義に溢れたいいヤツばかりである、と思っていた。知り合いのお偉いさんにチョイチョイっと話を通してみよう。ところが、担当になった神山は何やら複雑な手続きを取ろうとする。解剖したいだけなんだが、どうも上のヤツらもトラブルやミスを隠そうとする油断ならないヤツらのようだ。今まで俺は何を見てきたのだ。ここから小林の目はジト〜ッとものスゴイ猜疑心に満ちたものになってしまう。現地に赴いた彼を待っていたのはすでに解剖は終了したとの知らせであった。担当医は薄くなってはいるけれども黒髪の大滝秀治。回想シーンでは、簡単に「こりゃー脳溢血に間違いないねー」、背中のムチ打たれたような跡を見ても「脳溢血のときにはこういう症状が出ることあります」とか、いかにも適当なことをいっている。小林は本気になった。なんとかこっち側の法医学者に見て貰いたい。いろいろ手を尽くした挙げ句、東大(この時代「帝大」ではないかと思ったが「トーダイ」といってました)の先生に相談すると「じゃあ、死骸の首をちょん切って持っていらっしゃい」とこともなげにいわれる。違法ぎりぎり。途中で向こうの息のかかった警察に捕まれば必ず悪いように処理されてしまう。悩む小林だが真実を追究する心には勝てない、というか、とにかく早くしないと死骸が腐ってしまう(いま真冬です)。小林は弁護士生命をかけて、東大から借りた首切り職人(医学部の小使いさん)をともない青倉へ向かった! 執拗に迫る官憲の手! スリルとサスペンス!
小林の役名は原作者そのまま「正木ひろし」で、実際の弁護士の体験談。見どころは小林の顔。ラストで(どういう結果かわかっちょるね)ジト目が安堵と感謝の表情に変わったとき、その顔に鳥肌立つような感動を覚える。いやホント、あれは顔に感動したんだと思います。
クールな東大の小使いさん(たぶん大久保さん)もカッチョイイ。
監督 森谷司郎
脚本 橋本忍
原作 正木ひろし
撮影 中井朝一
音楽 佐藤勝
小林桂樹
南風洋子
神山繁
大久保正信
大滝秀治
古山桂治
下川辰平
鈴木良俊
宇留木康二
鈴木治夫
小川安三
加藤茂雄
佐々木孝丸
三津田健
 清水将夫
 北竜二
 辻伊万里
 今福正雄
 加藤和夫
 灰地順
 館敬介
 木崎豊
 渋谷英男
 権藤幸彦
 池田生二
 小沢憬子
 寄山弘
 榊田敬二
「蜘蛛の湯女」 ★★★★
(旧)大映最後の作品(の片方)。奇しくもダイニチで組みながら早々に脱退した日活が再生をかけたロマンポルノ第一作「団地妻 昼下りの情事」と同日公開であった。というような事情は考慮せずとも感銘を受ける立派な作品。
東映なら絶対にルビを振るのだが大映は堂々としており、まさか「ゆおんな」と読ませているわけではあるまいなと思ったら、普通に「ゆな」だった。
監督 太田昭和
脚本 中村努
    太田昭和
撮影 牧浦地志
美術 内藤昭
音楽 倉嶋暢
川崎あかね
地井武男
横山リエ
相川圭子
笠原玲子
水上竜子
常田富士男
伊達三郎
田中真理
<日本映画−く 後編>