日本映画−ま

★は1個から5個の間でテキトーにつけてあります。
最新更新日:2004年08月22日
<日本映画−ほ 後編>
タイトル コメント
スタッフ キャスト
「魔界転生」 2003年 ★★★★
せっかく深作版のDVDを見てから出かけたのだが、そもそもあまり比べられる物ではなかった。全然違う。世の中には深作版が好きな人が(深作含めて)結構いるようで、本作は大変評判がよくないようだが、私は深作版は面白くなかったので120点の魅力を発揮する麻生のおかげもあって(今回は脱げという気ありませんよ。いや普通脱ぐだろというシーンがまたあるわけですが)こっちの方が好きだ。そういう周辺状況は邦画「リング」VS洋画「ザ・リング」という雰囲気である。
監督 平山秀幸
脚本 奥寺佐渡子
原作 山田風太郎
撮影 柳島克己
美術 松宮敏之
コンセプチュアル・デザイン
    寺田克也
衣裳デザイン
    ホリ・ヒロシ
題字 正木由美
特撮監督
    佛田洋
視覚効果統括
    橋本満明
特殊造型スーパーバイザー
    原口智生
アクション監督
    清家三彦
音楽 安川午朗
窪塚洋介
佐藤浩市
麻生久美子
中村嘉葎雄
杉本哲太
黒谷友香
吹石一恵
長塚京三
加藤雅也
古田新太
麿赤兒
高橋和也
柄本明
國村隼
上杉祥三
田中要次
中森祥文
紅咲美乃里
 宮内敦士
 大石吾朗
 浜田晃
 笹木俊志
 小坂和之
 木下通博
 細川純一
 小峰隆二
 河本タダオ
 辻本一樹
 横山一敏
 浜田隆広
 山田永二
 西村龍弥
 高山澪諒
 小笠原ひかる

 (ナレーション)
  壌晴彦
「魔性の夏 四谷怪談より ★★
実は今度、蜷川幸雄は京極夏彦『嗤う伊右衛門』を映画化するのである。昨年の竹中×広末の舞台(未見)といい、「四谷怪談」には並々ならぬ執念がある、というか、監督本人も客同様、この映画に大変不満があったのであろう(この後20年も映画撮らないし)。キャストはかなりイイんだけどねえ(小倉一郎除く。宅悦はむしろ尾藤イサオの方がいいよな、と今↓「股旅」欄を見ながら思った)。
監督 蜷川幸雄
脚本 内田栄一
原作 四世鶴屋南北
撮影 坂本典隆
照明 八亀実
美術 芳野尹孝
編集 杉原よ志
音楽 千野秀一
監督助手
    三村晴彦
萩原健一
関根恵子
夏目雅子
森下愛子
石橋蓮司
勝野洋
小倉一郎
内藤武敏
鈴木瑞穂
赤座美代子
石丸謙二郎
 新橋耐子
 真山知子
 阿藤海
 十貫寺梅軒
 小林千枝
 久慈まゆり
 船場牡丹
 加藤善博
 四世 市川左団次
 嵐徳三郎
「MASK DE 41(マスク・ド・フォーワン) ★★★★
「この道を行けば どうなるものか
 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
 踏み出せば
 その一足が道となり その一足が道となる
 迷わずゆけよ ゆけば分かるさ
 ありがとーっ」  アントニオ猪木
41才というのは特別な年齢である。厄年とかそういうことでなく、バカボンのパパの年だからである(ちゃんと「歳」でなく「才」と書いたぞ)。しかるにこの映画では家族から冷たい目で見られたお父さんがそのことに感慨を抱かないのは少々手落ちであるように思う。特別の愛でふるえて欲しいのだ。いやとにかくタイトルに謳っている(リングネームは「マスク・ド・小鉄」)わりにこだわりがないんだよね。リストラにあって就職雑誌を開いても制限年齢にひっかかるっていうシーンでも制限が「35歳まで」だぜ。ここはどうあっても「40歳まで」だろ。というような些末な部分に引っかかりはあるが、うーん、筒井真理子が大変よかったね。
キャストを見ると故人がいるし、生死をさまよってリハビリ中の人もいるのでアレレと思う人もいるかもしれませんが、最後に出る(C)が「2001/2004」。実は3年前の作品。別につまらないから封印してたとかでなくて、製作会社が倒産したりいろいろあったらしいです。
プロデューサー
    仙頭武則
監督 村本天志
脚本 足立紳
原案 TEAM ROMERO SPECIAL
    (村本天志・足立紳)
撮影 藤澤順一
照明 吉角荘介
美術 磯見俊裕
スタイリスト
    直井政信
衣裳 新井正人
田口トモロヲ・トレーナー
    アニマル浜口
    望月元晴
音楽 三宅純
特別協力
    FMW
    ゴールド・ジム ジャパン
田口トモロヲ
松尾スズキ
筒井真理子
伊藤歩
蒼井優
中川五郎
片桐仁
小日向文世
黒田勇樹
加納幸和
ハヤブサ
 川津春
 元川恵美
 ミスター雁之助
 ファング鈴木
 レジー・ベネット
 冬木弘道
 黒田哲広
 内田春菊
 ザ・コブラ
 相島一之
 田山涼成
「股旅」 ★★★
時代劇というより青春映画。
監督 市川崑
脚本 谷川俊太郎
    市川崑
撮影 小林節雄
照明 塩野昌弘
美術 西岡善信
    加門良一
衣裳考証
    上野芳生
殺陣 美山晋八
音楽 九里子亭
    浅見幸雄
協力 黄桜酒造
萩原健一
小倉一郎
尾藤イサオ
井上れい子
大宮敏充
野村昭子
二見忠男
加藤嘉
神太郎
常田富士男
夏木章
 伊藤修一
 吉田精一
 和田文夫
 加茂雅幹
 吉田友紀
 坂本長利
 美山晋八
 黛康太郎

 (ナレーター)
 戸田皓久
「マタンゴ」 ★★★★
東京の精神病院。1人の男(久保)が語る。「あんたたちは僕のことをキチガイと思ってるんでしょうが、これは本当のことなのです。あの6人は死んじゃいない、いや死んだのは1人だけで、他の5人は今も生きているのです」
まるでホイチョイ・ムービーに出てくるようなブルジョワのボンボンども7人が乗ったヨット(オーナーの土屋は竹中直人そっくりだなあ)が嵐で遭難。人間関係の危うさをじわじわと露呈しつつ、怪しげな霧の中、島にたどり着いた。ヨットは相当壊れている。食い物と水を求めてさすらう7人。湧き水発見。さらに山を登ると向こうの岸に大きな船が泊まっていた。近づくと難破船。一年くらいはほったらかしのようだ。中にはいろいろな言語で注釈が書かれた計器類。各国合同の秘密核実験調査船のようだ。船内の鏡はすべて取り外されている。「Matango」と書かれた棚にでかいキノコが鎮座ましましている。幻覚作用その他よろしくない副作用があるので食べてはいけません。幸い缶詰が見つかった。しかしせいぜい2週間分。彼らはヨットの修理だの食べ物探しだの作業を始める。見つかった食べ物は痩せたイモやウミガメの卵。島中にマタンゴが生えていたが、いいつけを守ってこれには手を出さなかった。食べ物や二人しかいない女をめぐって争いが起こる。窓の外にはキノコに覆われたような人影がうろつき出す。
以上のように全然特撮が出てきません。というのは嘘で、最初のヨットのシーンが全部合成でした。といってもヨットのバックにスクリーン置いて空を映し込むというローテクです。とにかく特撮は見せ場ではありません。華やかでスマートぶって生きていた人間たちが、極限状態に置かれてドロドロの暗部をさらしていく、というのが見せ場。まあ食欲と性欲ですね。正直いって両方とも描写が足りんとは思いますが、とりあえず食欲はね、マタンゴという食い物が生えてるんだから、あちこちに、そうそうスゴイことになる前にクライマックスです。性欲については、この映画とは関係ないことを思いつきました。世間から見れば似たようなアニメファンと特撮ファン。しかし明らかにアニメファンにロリコンが多いのは、彼らの世界には水野久美という女王様がいなかったからなのではないか。水野久美様の魅力に取り憑かれればガキンチョなんて相手にしてられません。
この調査船の前の乗組員たちは、いちおう船長の航海日誌で、空腹に耐えかねてマタンゴに手を出したみたいな説明になっていますが、缶詰は残ってるんで実際はそうじゃないはず。別に究極の選択ではなく、彼らは進んで元の生活、文明社会への復帰を捨てて、マタンゴの世界を選んだのだ。というのを描くには、実は極限状態じゃない方がいいんですよね。今だったら、満ち足りた暮らしなのにどうしようもなくマタンゴを欲してしまう私、というテーマで撮られそうだ。

封切り同時上映:「ハワイの若大将」
監督 本多猪四郎
特技監督
    円谷英二
脚本 木村武
原案 星新一
    福島正実
    ウィリアム・ホープ・ホジスン
    「闇の声」より
撮影 小泉一
音楽 別宮貞雄
久保明
小泉博
土屋嘉男
水野久美
太刀川寛
佐原健二
八代美紀
 手塚勝巳
 熊谷二良
 草間璋夫
 岡豊
 山田圭介
 日方一夫
 大川時生
 宇留木耕嗣
 篠原正記
 鹿島邦義
 伊原徳
 林光子
 一万慈鶴恵
中島春雄(マタンゴ)
天本英世(マタンゴ)
「マッスルヒート」
MUSCLE HEAT
★★★
ニンジャブラック・ジライヤ(ケイン)VSガオレッド(金子)を期待したが、敵同士ではないし、ちょっと睨み合うだけ。
ケインはせめて金城武程度には日本語がこなせるようになるべきだろう。台詞は半分くらいだが、ナレーション(モノローグ)は全部英語なのだった。
「ブレードランナー」の街にはびこる麻薬ディーラーを巡って「マッドマックス サンダードーム」で繰り広げられる格闘。クライマックスは、アクション映画にパクられるとは珍しや「ストリート・オブ・ファイヤー」だ(ハンマー合戦)。竹中は賭け格闘の場外券売屋で、4枚買おうとしたお客さんを「2枚で充分ですよ」と止める役。ところで、アジア化が促進するのはその通りだろうが、近未来になってVCD屋が日本に進出してくるとは思えないぞ。
2009年、世界中を新型麻薬ブラッドヒートの猛威が駆け抜ける。製造元が日本だということを突き止めた日米両政府は合同極秘捜査を開始する。日本の捜査官・カツラギ(哀川)はアメリカのジョー(ケイン)をパートナーにした。元ネイビー・シールズのケインは中東の作戦において子供ゲリラを掃討する命令に従わず軍事裁判にかけられていた。日本の裏社会は香港を束ねる黎一族の妾腹(母は日本人)の次男・健仁(加藤)に仕切られていた。ブラッドヒートを製造しているのはもちろん健仁なのだが、一方で彼は地下格闘リング「マッスルドーム」のオーナーをしていた。そこでは日々、金網デスマッチ賭博が開催され、20年もつづく不況にあえぐ庶民たちの射幸心を煽っていた。結果が好ましからざる場合(橋本が勝ち進んだり)には、最終兵器・李(ワイコン)を投入する。ワイコンはいつもの脚上げポーズを取らないせいか、あまり威圧感がなく残念。哀川翔とかケインとは段違いに背が高いように思うのだが。
企画・原案
    樋口潮
監督 下山天
脚本 大石哲也
    金剛
脚本協力
    佐藤佐吉
    川上英幸
    下山天
撮影 山本英夫
美術 吉田悦子
アクション監督
    黄明昇(サム・ウォン)
    陳文清(チャン・マンチン)
音楽 遠藤浩二
主題歌
    F.O.H
ケイン・コスギ
橘実里
加藤雅也
哀川翔
金子昇
渡辺いっけい
李耀明
竹中直人
伊東かえで
 冨家規政
 渡辺典子
 紺谷みえこ
 大谷朗
 十貫寺梅軒
 パピヨン・リィ
 橋本真也
 高山善廣
 安住紳一郎
盧恵光(ロー・ワイコン)
アナトリ・クラスノア
「祭りの準備」 ★★★★
無頼の脚本家・中島丈博の自伝ふう映画。
高知の信用金庫で外回りの営業をしている江藤はシナリオライターになるのが夢だった。友達以上恋人未満の竹下に身近に題材を取れといわれて、隣の原田が兄の石山が刑務所に入った間に兄嫁の杉本とできちゃう話とか、友達の脚に障害のある背広の仕立屋が女郎買いしそこねる話とかを聞かせると怒られた。竹下は生真面目な社会運動家なのだ。江藤は「南國土佐を後にして」を見て(というわけで昭和34年だな)、やっぱりこの田舎町を出なければ(東京に行かなければ)ならぬと思ったりしている。
江藤の父のハナは、絵沢や真山などコンマい村の中で女をつくっちゃ、そっちに入り浸っており、母の馬渕はすっかり見放していた。
ある日、原田の妹の桂木が帰ってくる。彼女は都会でホステスをしていたが暴力団系の店で、売春もさせられていた。何人も客を取らせるためにヒロポン漬けになり、脳に障害を受けていた。彼女は夜な夜な浜辺でいろんな男に身を任せる。竹下が一向にやらせてくれないので、思い余った江藤が浜辺へ赴くと、彼を押しのけて祖父の浜村が桂木にむしゃぶりついた。やがて桂木は妊娠する。
監督 黒木和雄
脚本・原作
    中島丈博
撮影 鈴木達夫
美術 木村威夫
    丸山裕司
音楽 松村禎三
江藤潤
原田芳雄
桂木梨江
竹下景子
馬渕晴子
浜村純
ハナ肇
杉本美樹
阿藤海
三戸部スエ
石山雄大
真山知子
絵沢萠子
芹明香
「マナに抱かれて」 ★★
川原の髪の色(茶髪)のせいもあるのだろうが全体に色がのっぺりボケた感じで気持ち悪い、わけでもないのだがとにかく何か変だ(ほぼ全編デジタル撮影と思われる)。靄がかかっているというか光化学スモッグに覆われているというか。薄紫のフィルターでもかけてんのかな。
一人でハワイにやってきた亜矢子、空港を出た早々コケて道に捨ててあった果物をピョン吉よろしくシャツに貼り付けてしまう。通りかかったエミー(美波)がどういうわけか持っていたTシャツをくれる。亜矢子はその胸のプリントを見てビックリ。自分が持って来た大きな布の柄と同じだったのだ。彼女は2年前にハワイで買ったその布をつくった人を探しにハワイまで来たのだった。それは夕焼けの海岸の絵で、モデルとなった場所を求めてさまよい歩いた彼女はついにその海岸を発見する。目の前にホテル(民宿?)があったので話を聞こうとするが、オーナー兼コックのカイ(蟹江)は薄ら寒いセリフを吐くばかりで質問には答えてくれず、疲れ果てていた亜矢子は結局ここに泊まることになった。回想シーンで壁に貼られてたりするのでタペストリーなのかと思っていたその布を、カイは当たり前のように「パレオ」と呼び、パレオってのは、あの水着のお姉ちゃんが腰に巻いたりする薄いヤツ? これ腰に巻くと見た目が化粧マワシなんですけど。しかしもちろんパレオで正解なのであった。
のんびりと開放的なハワイの海を見ていて、どう考えてもつながりが悪く都会での回想シーンに入ったりする。亜矢子は東京(たぶん)で、自分の理想と目的持って強く生きてるそのはずなのに、ふたまたかけた彼氏(鈴木)から、君の頑張ってる生き方は無理して肩肘張ってて窮屈なんだよ、といわれてしまう。それで安らぎを求めて他に女つくったわけではなく、女つくったらそれがわかったとかいってるバカな男、じゃねえや、脚本だ。これじゃ「肩肘張って云々」がただの男の言い訳にしか聞こえねえだろ。会社でも上司の中村とぶつかって辞めてしまい、亜矢子は独立してこの素敵なパレオの輸入業を始めようとしているのだ。
ホテルには、なんだかあちこちで写真撮ってるけどカメラマンではない謎の高等遊民の西島が長逗留している。ちょっと陰湿で邪悪な匂いをさせるのが持ち味の西島だが、今回はそういうのは抑えてただのボーッとした人に徹している。彼は釣りとかダイビングとかを亜矢子に教えてくれる。
カイは、パレオをつくった人に会うには亜矢子のマナが足りないのでもうちょっと時間が必要だという。マナというのは、たしか「天外魔境」というゲームに出てきた魔法を使うためのポイント、じゃなくて、魂とか心の力とかそういうアレだ。しかし亜矢子は、ライフ・セイバー修業中のエミーと再会し、パレオ製作者の元へ連れていってもらう。それはエミーの母の美子だった。彼女はもうパレオはつくっていないし、もしつくっててもあんたには任せられないというのだった。実は途中までつくりかけのパレオがあるのだが、海の中を描いた青いもので、私には大漁旗にしか見えなかった。
ハワイでのさまざまな遊び方を提示する(ノンビリというのがコンセプトなので積極的には動かない)辺りや女の子のがんばり方を見ると、これはぬるめのホイチョイ映画といえるであろう。ホイチョイ自体がぬるいという人もいるかもしれないが。どうせなら全編にサザンかけりゃよかった(松田もの限定でいいが、どれくらいあるのかな)。
私はハワイの日系移民の英単語混じりのしゃべり方が好きなのだが、今回出てくる人々は美波がちょっと英語かますくらいで、あとはネイティヴな日本語なのでつまらない。蟹江も宮崎も大人になってからハワイに来たと思われる。というか、途中までハワイには日本人しかいないんじゃないかと思ったよ。
具体的な地名は出てこないが、ハワイでの遊び方を散りばめた観光案内映画で、とりあえずの大筋に、ノルマとしてこれとあれとその遊びをパズルのように盛り込むシナリオづくりは結構面白かったかもしれんなあ、とか思うが、エンド・クレジットを見て裏切られた気持ちになる。「SAIPAN UNIT」……。サイパン? ハワイの魅力を紹介するっていう映画じゃないの? コンセプトが気まぐれだな。
監督 井坂聡
脚本 鈴木律子
    井坂聡
企画・原作
    鈴木律子
撮影 佐野哲郎
美術 竹内公一
音楽 松田弘
主題歌
    「TSUNAMI」(カバー)
    有里知花
川原亜矢子
西島秀俊
蟹江敬三
美波
宮崎美子
鈴木一真
中村育二
初音映莉子
「魔法学園ルナ 青い竜の秘密 へっぽこ魔法大作戦」 ★★
(短編アニメーション)
シリーズ最初のゲーム「LUNAR SILVER STAR STORY」は好きだったし、大地監督も好きなんだけどねえ。
監督 大地丙太郎 (声の出演)
根谷美智子
小西寛子
白鳥由里
塩沢兼人
「幻の光」 ★★★
旦那が謎の自殺をとげて再婚する女性。
舞台は能登の荒海。まさかあそこまで枯れたところとは思わんかった。能登はいらんかいね? いらんいらん。
「吉野紗香(子役)」だってさ。時代を感じちゃうね。
監督 是枝裕和
脚本 荻田芳久
原作 宮本輝
撮影 中堀正夫
音楽 陳明章
江角マキコ
内藤剛志
浅野忠信
柏山剛毅(子役)
渡辺奈臣(子役)
木内みどり
柄本明
桜むつ子
赤井英和
市田ひろみ
寺田農
大杉漣
吉野紗香(子役)
橋本菊子
原田修一
井之上隆志
市原紳吾(子役)
MUKUMUKU(犬)
「幻の湖」 ★★★
東宝創立50周年記念映画。しかしビデオ化されていません(→2003年DVD化が実現)。いや特に人権問題とか絡んでいるわけではありません。以下、どこまでがネタバレか全然わからないので、ズバッとすべて書きました。
白い犬・シロと共に琵琶湖の周囲を走る女。彼女は雄琴のトルコ嬢、道子。店は戦国時代を模したスタイルをとっていて、彼女は小谷城の浅井長政の妻にして織田信長の妹・お市の方を名乗っていた。商売柄貯金も多く、銀行の営業マンと懇意で、結婚しようかと考えていた。しかし、彼女は琵琶湖畔で時折会う、笛を吹く謎の男のことも気になっていた。
ここで秘密情報。同僚の外国人、キリシタン・ローザは実はCIAか何かのスパイであった。自らトルコ嬢となって日本の風俗産業の実力を調査していたのだ。彼女は帰国するといって東京へ去っていった。
ある日、シロが死んでしまう。歌手のツアーに同行していた何者かが湖畔で料理の失敗に腹を立て、八つ当たりでそばにいたシロを包丁(の背)で殴り殺したのだ。地元での交渉は埒が明かず、道子は東京へ向かう。
ねばって歌手の所属事務所の弁護士から聞き出した犯人は、有名作曲家・日夏圭介であった。しかし日夏は住所どころか写真すら公開されておらず、接触のしようがない。道子は音楽家ということから、ひょっとして日夏こそ笛吹男ではないかと思い、余計に会う必要を感じた。日夏の事務所で(例の包丁で)脅したり張り込んだりしたが、警備員に邪魔されてしまう。
「もう、日夏があの人かどうかなんて関係ない、日夏が憎い、日夏に会わせないようにする東京中の人間が憎い」
そのとき道子の肩を叩く女がいた。帰国したはずのローザだ。彼女は報告書を作成していたのだ。道子が事件を説明すると、ローザは早速日夏の資料を揃えてくれた。笛吹男ではなかった。
日夏のマンションで見張っていると彼がジョギングに出てきた。後を追う道子。追って追って、死ぬまで走り続けさせてやるのだ。しかし、日夏のペースに乗ったせいか、あるいは東京は空気が悪いせいか、いつにない疲労を感じる道子。そろそろいいだろうとスパートをかけ日夏に迫るが、ただならぬ気配を感じた日夏は物凄いスピードで駆け去るのであった。
雄琴へ帰った道子は、いつも笛吹男のいる岸にシロの墓をつくった。
道子は銀行マンの転勤を機に、足を洗って彼と結婚することにした(とりあえず婚約)。
お別れにシロの墓に行くと笛吹男がいた。彼はNASAの研究員で間もなく宇宙へ上がるという。
「では、この笛の由来をお話ししましょう」
戦国時代、お市の方に特に可愛がられた侍女・みつ。お市の方の斡旋する立派な家筋の男たちを断って、笛を吹く地侍と婚約する。その笛を吹くと理想の嫁に会えるのだとか。彼は浅井軍団の重臣となって活躍する。しかし浅井は織田を裏切り、男は皆殺しに会う。お市は兄・信長に嫡男・万福丸の命乞いをするが、万福丸は無惨にも串刺しの刑になってしまう(素晴らしい死に様)。みつも逆さ吊りの刑にあって殺された後、琵琶湖の一番深いところに沈められてしまうのであった。
以上、よくわかりませんが、とにかく時代劇でした。
道子は、笛吹男宛のメッセージと餞別として自分の髪の束をローザに託した。
仕事納めの日、日夏が客としてやって来た。思わず包丁を突き出す道子。びっくりして逃げ出す日夏。道子は仕事着である日本髪に着物姿(黒い襦袢)のまま、日夏を追う。
「この女の走りには見覚えがある。はっ。あの時の女なら持久力もあるし油断ならん」
地元で土地勘もある道子は、東京でのように疲れはしない。しかし日夏も頑張る。さすがにダメかと思う道子だが、シロの姿を思い出して力を振り絞る。
そして琵琶湖大橋。ついに道子は日夏を追い抜く。「勝った、勝ったわ」喜ぶ道子。気を取り直して、へばっている日夏を刺す。ブシュ〜ッと血しぶき。飛び立つスペースシャトル(本当にこういうカットのつなぎです)。宇宙。船外作業に出る笛吹男。笛吹男は、道子の髪とメッセージを縛り付けた笛を、琵琶湖の上空、衛星軌道上に置く。
「この笛はずっと琵琶湖の上に、いや、琵琶湖が枯れたり埋まったりしても、いやいやたとえ地球がなくなったとしても、永遠に幻の湖の上にあり続けるだろう。それでいいのだ」
おわり。2時間40分くらい。
ひょっとすると「弾丸ランナー」はこれのパクリかもしれん、とちょっと思いました。
監督・原作・脚本
    橋本忍
撮影 中尾駿太郎
    斎藤孝雄
    岸本正広
特撮監督
    中野昭慶
音楽 芥川也寸志
南條玲子
隆大介
長谷川初範
光田昌弘
室田日出男
下條アトム
かたせ梨乃
デビ・カムダ
星野知子
関根恵子
 北大路欣也
 宮口精二
 大滝秀治
 谷幹一
 北村和夫
 菅井きん
 仲谷昇
 辻萬長
 西田健
ランドウェイ・KT・ジョニー(犬)
「まむしの兄弟」 ★★★
葉月里緒菜の着物ってのも割とイケテると思う。
監督 村川透
脚本 高田宏治
撮影 緒方博
音楽 CRAZY・A
柳葉敏郎
中村繁之
葉月里緒菜
金子賢
松田未羽
KORN
岡本夏生
藤辰也
夏木マリ
明石屋さんま
「守ってあげたい!」 ★★★
テキトーに生きていたフリーターの菅野美穂は、彼氏のウルトラマンアグル(高野八誠)が他の女とベッドにいるのを見て大ショック。そんなときバイト先のカラオケ屋に来ていた元同級生のメガブルー(松風雅也)に再会。今は自衛官でもうすぐ任期満了で退職金を貰うのだという。こんなに若くて退職金が貰えるというのに惹かれた菅野は軽い気持ちで入隊してしまう(その割に競争率14倍だというのだが)。配属された隊には、ゴーグリーンの先輩の早瀬京子(宮村優子)やイエローレーサー(本橋由香)がいた。厳しい女班長の元で「カーレンジャーVSオーレンジャー」でやったのとそっくりな訓練を繰り返す日々。だが菅野たちの班は落ちこぼれで、上層部では辞めさせる方向で考えていた。女班長は最終試験を提案する。富士の麓のコンパス行進(とかいう名前だが、ただのオリエンテーリング)で優勝すれば残留できる。当日、道に迷った上に無線機が壊れてしまう。折しも豪雨で「状況中止」。しかし彼女たちにその連絡は届かない。しかも、土砂崩れで子供達が家屋の下敷きになった現場に行き会ってしまった。
結構まともにあらすじは書けますが、あらすじだからいいのであって、「BUGS バグ」の監督だからちょっと考え始めると実際はハチャメチャです(つくりがテキトーという意味です)。突っ込みどころ満載です。今回は自衛隊のPRも兼ねてますから関係ない映像もブチ込まなきゃならないのでなおさらです。脚本くらい別の人にまかせろと思いますが、なぜかこの監督には私はそれほど反感は持ってないです。また次も変なの撮ってください。
監督・脚本
    錦織良成
原作 くじらいいく子
撮影 芦澤明子
音楽 本多俊之
協力 防衛庁
菅野美穂
杉山彩子
宮村優子
白川みなみ
池田真紀
氏家恵
本橋由香
野村りの
温水洋一
宮下順子
舟田走
 古尾谷雅人
 鈴木沙理奈
 安藤裕子
 村松利史
 島田達樹
 ミッキー・カーチス
 高野八誠
 松風雅也
 酒井敏也
 福井裕佳梨
 瑠川あつこ
 マルヒ
「(秘)色情めす市場」
監督のつけたかったタイトル:「受胎告知」
★★★★
日活ロマンポルノ。パート・カラー。
はじめは白黒。ていうか、ずーっと白黒。昔のピンク映画では、普段白黒でベッドシーンだけカラーというのがよくあったそうだが、なるほど気持ちはわかる。これはベッドシーンも白黒で、全然いやらしくないもん。
舞台は釜ヶ崎だか飛田だかよくわからないのだけど、とにかく通天閣が見える労働者の町(流れ者多し)。娼婦の明香は、やはり娼婦の母・幻舟、知的障害者(かなり重くてしゃべれない)の弟・四郎と暮らしている。絵沢の店で働いていたが独立して立ちんぼすることにした。幻舟とは折り合いが悪い。なにしろ幻舟の客はとるし、幻舟の愛人とも寝てしまう(向こうが「もうお母ちゃんでは立たへんのや」とやってきた)。その上、母は弟を疎んじているのだ。明香はコンニャクで弟の処理もしてやる。客先で出会った元OLの順子。「この辺の店ってみんな客をとらないといけへんのやろか」「とりたなくてもとるようになるんよ」。順子は萩原朔美と同棲していたが、朔美が順子のために会社の金を使い込み、逃げてきていたのだ。順子はポルノショップを経営するかたわら娼婦の元締めをしている高橋の元で働くことになった。高橋は真珠を入れていることが自慢。明香は殺人で指名手配されている青年と出会う。ちょっと心の交流みたいな。順子は他の男と寝ていることで朔美の心が離れていきやしないかと心配していた矢先、朔美が帰ってこなくなった。実は職探しに行っていただけなのだが、不安にかられた順子は高橋の愛人になってしまった。いちおう順子を取り返しに来た朔美に高橋(「わいのほうがええいってるでえ、なにしろ真珠入ってるから」)は順子代わりのダッチワイフをあげた。真珠を買う金はないからパチンコ玉でも入れてみようかなと思う朔美であった。ダッチワイフには「スーパーデラックス」と書いたシールが貼ってあるが、空気が漏れるので修理する。中にはプロパンガスを入れた。ダッチワイフを抱えて順子と高橋にくっついて町なかを行く。この話はここでやめ。幻舟は妊娠し、堕ろすために金が必要で、枕探ししてるのを捕まってしまう。警察へ突き出されそうになり、「すぐ出てくるから、おいちゃん(愛人)に待ってててゆうといて。他の女にひっかからんようにな。あんた(明香)も手を出したらあかんで」、いや、あんた流産しそうになってるしそれどころじゃないだろ。明香はとうとう弟に体をまかせる。このあとカラー。朝日。飛べない鳥(ニワトリ)の首に縄をつけ、町をさまよう弟。通天閣に(階段で)登る。村田英雄「王将」。吹けば飛ぶような将棋の駒に懸けた命を笑わば笑え。
前回の「女教師 私生活」でのアート志向はちょっと困っちゃいましたが、今回はいいです。やはり娯楽作品らしからぬつくりですが、ドキュメンタリータッチな撮影の効果もあって、紋切り型でいえば、人物が生き生きと描かれているという感じです。しかしポルノとしてはまったく機能していない。今回はボカシがまったくありません。ボカさねばならぬほどの猥褻さがないということでしょうか。
音楽は「男たちの旅路」のゴダイゴみたい。
こないだは可憐だった芹明香、こっちが実体に近そうな感じがするが、全然可憐じゃないですな。アンニュイでしたたか。でも明かりに透けるワンピースは意外に清楚に見える。下世話なとこでは高橋の乳首いじりテクに感銘を受けた(照れ笑い)。
監督 田中登
脚本 いどあきお
撮影 安藤庄平
美術 川崎軍二
音楽 樋口康雄
芹明香
花柳幻舟
夢村四郎
岡本彰
宮下順子
萩原朔美
高橋明
絵沢萠子
小泉郁之助
小林旦
庄司三郎
榎木兵衛
坂本長利
萩原実次郎
島村謙次
清水国雄
 マルヒ
「(秘)女郎市場」
★★★
日活ロマンポルノ。時代劇!
江戸時代。女衒たちは全国を飛び回り、貧しさにあえぐ人々から娘を女郎として買い集めていた。村で一括して娘たちを集め、オークションを開くところもあった。それが女郎市場である。吉原いちの目利きのキチは、女を見る目がありすぎて買い叩くものだから、最近ではぜんぜん女が手に入らない。この女郎市場でも、よくて28両と値踏みした娘が300両で買われる始末。そこへ現れた薄汚い上にちょっとオツムの弱い娘(もちろんもっと直接的な表現がされてます。このあと盲人も出てくるし、とにかく放送できません)、フーテンのおしん。女は顔がよければ後は穴さえありゃいいのだという三流女衒たちにはわからないが、キチにはピンと来た。モノが違う。ミミズ千匹。ポンと50両。おしんの友だち、牛のクロとともに江戸へ乗り込んだ。さすがにオツムが弱いとなれば洗練を旨とする吉原に置くわけにもいかず、品川の宿場女郎として馴染みの遊郭に牛ともども売った。実はおしんは男を知らないどころかセックス自体を知らないので、郭は大混乱。とにかく客のいう通りにしろといわれたおしん、筆屋の若旦那に寝ろといわれて眠ってしまい、若旦那の筆プレイにも無反応、若旦那は自分に試して一人でイッてしまう。関取相手に相撲気分のおしん、ドタバタ追っかけっこしたあげく関取は床をぶち抜いて落ち、下の部屋の二人は抜けなくなって戸板で運ばれる。三人組の盲人、座頭のイチ・ニ・サン(く、くだらねえ)は、こそばゆいので逃げ出したおしんに気づかず三人でくんずほぐれつで大喧嘩、ますます壊れる郭。若い色男の親分、流し目の銀次は赤フンのせいで牛に追いかけられ大怪我。先輩女郎のキク姉さんが教育しようとレズプレイに及ぶと、指を入れた途端にキク姉さんの方がエレキくらげがウ〜ヨウヨでしびれてしまう。
このように下品に正しく伝統的なギャグ(ほのぼのしてていいね)が散りばめられた脚本は、重鎮・田中陽造のデビュー作。いやー、もっと昔っから活躍しているのかと思っていました。
ストーリーはこのあとちょっと泣かせるいい話で終わる意外な展開(そうでもないか)。おしんの一人勝ちです。このおしんですが、知的障害という設定、あまりそうは感じません。ただのカマトトってことで通用すると思います(世間知らずの深窓の令嬢ってのも無難)。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のビョークとは大違いだ(反省してないな、俺)。というか、ギャグ(明)とシリアス(暗)、はたまた日本人と外国人の差なのか。とにかく全体的にあっけらかんとしているので、盲人ギャグも素直に笑える(笑っちゃいかんという人がいる可能性はある)。
外回りの営業さぼってるセールスマンの暇つぶしにピッタリ。
それにしても荒木一郎ってのはいったい何者?
監督 曾根中生
脚本 田中陽造
原作 荒木一郎
    「風流宿場女郎日記」
撮影 高村倉太郎
音楽 多摩零
片桐夕子
益富信孝
加納愛子
アベ聖
山口明美
城新子
五条博
森和美
高山千草
城新子
高橋明
「卍(まんじ)」 1964年 ★★★★
<増村保造・川島雄三 × 若尾文子>
監督 増村保造
脚本 新藤兼人
原作 谷崎潤一郎
撮影 小林節雄
音楽 山内正
岸田今日子
若尾文子
船越英二
川津祐介
山茶花究
村田扶実子
南雲鏡子
響令子
三津田健
「MONDAY」 ★★★
ふとホテルの部屋で目覚めた黒ネクタイのサラリーマン。「ここはどこだ」記憶がない。一生懸命思い出す。そうだ、同僚の通夜に行ったんだ。そこであんなことやこんなことがあって。それから。そうそう彼女に逃げられた。それで。やけ酒を飲んでたら声の甲高い小男に手相見られて。綺麗なお姉ちゃんを発見。ちょっとトイレ。出てきたら店中ヤクザだらけ。お姉ちゃんは二代目の情婦。なぜか二代目に気に入られて彼の店へ。そこで死ぬほど踊った。それから……。
というふうに次々と酔っぱらってた最中の出来事を思い出す構成。いちいち現在のホテルの部屋に戻るのがまどろっこしいが、これは、まさかそんなはずはない、と思うがポケットを探ると証拠の品が、というギャグをやりたいのでしょうがない。でも、この思い出すのは前半までで、途中からずーっとリアルタイムの話になってしまいます。彼が記憶がないのはなんと3日もあるのですが、デカイ事件を起こしてから今まで2日分くらいの記憶は封印されたまま。最後まで出てこない。
そしてクライマックス、急に主人公は思想家みたいになっちゃって、いや本当にいきなりなんですよ。このへん伏線はるべきじゃないかなあ。あと頭の通夜の件も最後まで絡んでほしいなあ。あれじゃただのギャグじゃん。
遺書のくだりは、あれ全部パクリだよね。パロディーという扱いではないみたい。円谷浩吉以外のは誰もが知ってるものじゃないと思うし。
ところで、もうサブは外国向けに作っているのではないかと思っていたのですが(全作外国の映画祭のあと公開している)、通夜のくだりからもう「北枕」とかいってて外人にはよくわからないようなことやっている。彼の真意はいかに。
あと予告編ムービー入りCD−ROM付き無駄に3分冊になっている立派なケース入りパンフ。迷惑だからやめたまい。
監督・原案・脚本
    SABU
撮影 佐藤和人
音楽 渋谷慶一郎
堤真一
塩見三省
山本亨
寺島進
松重豊
松雪泰子
安藤政信
大河内奈々子
西田尚美
野田秀樹
麿赤兒
大杉漣
根岸季衣
 田口トモロヲ
 山田明郷
 並樹史朗
 上杉祥三
 津田寛治
 小島聖
 堀部圭亮
 深沢邦之
 BETTY
 四方堂亘
 有福正志
 大森南朋
<日本映画−み>