日本映画−さ 前編

★は1個から5個の間でテキトーにつけてあります。
最新更新日:2004年04月02日
<日本映画−こ 後編>
タイトル コメント
スタッフ キャスト
「サード」 ★★★★★
新聞部(森下)の2回目の売春シーン。「本当に高校生なの。校歌うたってみなよ」「え〜とねー。がーんばーろおー、突っき上げる空に〜」「それ校歌じゃないんじゃないの。どっかで聞いたことあるよ」 俺も! それ俺も聞いたことあるよ! しかし、どこで聞いたか不明だったこの歌はここで聞いたのかというと、それは違う。映画では歌はここまでだけど、俺フルコーラス(っていうか1番全部)知ってたもん。ちなみに新聞部いわく「なんか知らないけどお父さんがよく歌ってたの」。
製作 前田勝弘
監督 東陽一
脚本 寺山修司
原作 軒上泊
    「九月の町」
撮影 川上皓一
撮影助手
    小林達比古
    篠田昇
美術 綾部郁郎
音楽 田中未知
演奏 スキンロケット
永島敏行
森下愛子
志方亜紀子
吉田次昭
峰岸徹
島倉千代子
内藤武敏
若松武
西塚肇
池田史比古
片桐夕子
小林悦子
大室温子
角間進
穂高稔
市原清彦
花上晃
今村昭信
 杉浦賢次
 清川正宏
 津川泉
 品川博
 根本豊
 西塚肇
 佐藤俊介
 水岡彰宏
 鋤柄泰樹
 飯塚正人
 渋谷茂
 藤本新吾
 宇土幸一
 岡本幸樹
 尾上一久
 関口文子
 秋川ゆか
 北原美智子
「最高殊勲夫人」 ★★★★
原作はどうなってんだろう。タイトルが変、というか、これ自体はまったく「最高殊勲夫人」についての話ではなく、強いて云えばこれは大長編「最高殊勲夫人」の第3部で、実は「起承転結」の「起」が終わったとこに過ぎないって感じなのだ。これでやっと三姉妹がそろって三兄弟それぞれの夫人になって、これから誰が最高殊勲夫人になるのかという……あわわ、オチまで書いちゃった(いいんだよ、そういう映画じゃないから)。
今回特に感心したのは脇役のキャラをちゃんとつくって、しかもエピソードも丹念に拾ってるとこですね。オープニングで出演者がたくさんいるのは結婚式の参加者だろうと思っていたのですが、どうしてどうして、会社の社員やOL(ではなくて、ビジネス・ガールね)とかゾロゾロとそれぞれの思惑や人生しょって出てきました。
監督 増村保造
脚本 白坂依志夫
原作 源氏鶏太
撮影 村井博
美術 下河原友雄
衣裳構成
    真木小太郎
音楽 塚原哲夫
若尾文子
川口浩
船越英二
丹阿弥谷津子
宮口精二
滝花久子
亀山靖博
近藤美恵子
北原義郎
柳沢真一
金田一敦子
東山千栄子
八潮悠子
小林勝彦
野口啓二
三宅川和子
市田ひろみ
小山慶子
潮万太郎
三角八郎
金沢義彦
水木麗子
 夏木章
 藤巻公義
 渡辺鉄弥
 伊達正
 湊秀一
 本山雅子
 島田裕司
 中根勇
 早川雄三
 米沢富士雄
 小山内淳
 高村栄一
 渡辺久雄
 井上信彦
 村上文二
 三島愛子
 杉森麟
 松村若代
 小笠原まり子
 高田宗彦
 飛田喜佐夫
 山口健
「最後の恋,初めての恋」
最后的愛,最初的愛 (日本・中国)
★★★
アジア映画のつもりで出かけたのだが、これはまるっきり日本映画でした。
中堅自動車会社の渡部は上海に転勤になった。浮かない顔の彼は、しかし中国転勤が嫌だったのではない。半年前からずっとこの状態であった。とりあえず2年の期限で赴任した彼の仕事は開発コードMX2という新車の販路を開拓することであった。そもそも開発畑の渡部はMX2の開発にも携わっており、それを知っている同僚の津田なぞは彼に大いに期待するのだが、津田以上にいろいろ知ってそうな(事実知っているわけだが)石橋は、彼を優しく見守るのだった。歓迎会を無断で抜け出した渡部は言葉も通じない酒場で痛飲しホテルへ帰ってきた。フロントのジンレイは、ケッ日本のサラリーマンがいい気になりやがっておおかた女でも買おうってんだろ、とは思わずに、彼の様子を心配するのだった。渡部がロビーに忘れたコートを届けに行った彼女は、薬を飲んでぶっ倒れている彼を発見する。誰にも言うなという言いつけを守った彼女は、彼を秘かに病院に送り込んだ(二人は英語で会話してます)。
なんということもなく退院した渡部は石橋から、大学生と契約したから中国語を習えといわれる。とりあえず行くには行ったがやる気はまったくない渡部。講師は教授に騙されたドン・ジェであった。いやまあ誰であろうと彼にはやる気がない。ドシャ降りの雨の中を帰ろうとするが、ふと思い立って傘をドン・ジェにあげると、君はちょっとウブというかなんというか、なドン・ジェは、意外といい人かも、と思うのだった。
MX2の商品名が決まった。エタニティ――永遠。奇しくもそれは主任設計士の松岡が勝手につけていた名前であった。実は半年前、渡部の恋人と松岡は車で心中し、松岡一人だけ助かっていた。彼は未だ入院中である。渡部はそれ以来こんな状態で、彼の上司は見かねて友人である苦労人の石橋に渡部を託したのだった。出張で上海に来た渡部の友人の筧は「仕事に打ち込んで忘れっちまえ」とハッパをかけるが渡部は聞く耳持たない。
渡部はジンレイと再会する。彼女は、死にたい人は死なないで、死にたくない人は死んでいく、私にはもう時間がないわ、なぞというようなことを云うのだった。彼がドン・ジェに誘われて彼女の家に行くと、そこにはジンレイがいた。二人は姉妹であった。それはそれとして一向まともに中国語の授業をしないのでイライラする私であった。
渡部は大手取引先のおっさんがエタニティを安売り商品扱いするので、つい元開発者としてテメエなんかに扱わせたくねえとケンカしてしまうが、商売人は儲けてナンボだといわれて、素直に反省するのだった。そういうもんか?
そんな感じで仕事もやるようになり、ドン・ジェのことはほっといてジンレイといい仲になっていく渡部だが、当然のようにジンレイは不治の病であった。病院のシーンでは脳の写真とか出てるけど、発作が出る時は心臓の方みたいな描写になるのだった。彼女の病気のことはドン・ジェは知らない。
と、まあ普通に難病モノで、ちょっと恋愛に至るまで時間がかかり過ぎ、というか、渡部の過去の設定ってのが必要なのかどうかわからない気もするし、このあたり脚本家が3人もいる弊害ではないかと思う。傷心の男が立ち直るのをやりたい人と、難病モノをやりたい人と、姉妹で取り合いってのをやりたい人と。うまくまとまらんなあと話し合っているところへやって来たプロデューサーは、どういうわけか舞台を上海にしたいと云うのだった。まあなんとなくまとめはしたものの、上海を舞台にした意味ってのはもちろんまったくないのだった。
撮影はデジタルで、スローモーションなぞを使うと驚くほどの低画質。
どうも気になるのがドン・ジェの声で、元気一杯な役のせいか、記憶にあるのと全然違う。しかしノイズの入り方とかからすると同録に間違いなかろう。ヒアリングがちゃんとできていないが、やっぱりこれ北京語じゃなくて上海語だったってことかな? 石橋凌はちょっとチェ・ミンシクに似てるなと思った。
監督 当摩寿史
脚本 当摩寿史
    長津晴子
    山村裕二
撮影 清水尚
美術 吉田悦子
音楽 栗尾直樹
    稲葉政裕
主題歌
    小田和正
渡部篤郎
徐静蕾(シュー・ジンレイ)
董潔(ドン・ジェ)
石橋凌
陳柏霖(チェン・ボーリン)
呉汝俊(ウー・ルーチン)
牛犇(ニウ・ペン)
津田寛治
筧利夫
松岡俊介
目黒真希
「催眠」 ★★★
宇津井健の勤める警察署は、試写会場でおなじみの九段会館です。
都会では自殺するバカ者が増えている。今朝来た新聞に書いてある。彼らは死ぬ前に「ミドリの猿」という謎の言葉を残していた。こりゃ催眠術によるものではないかと見当をつけた警察は専門家に会いに行くが催眠術は自殺させたりとか犯罪をおかさせたりはできないといわれた。テレビを見ると「A女E女」みたいな催眠術ショーで「ミドリの猿」とつぶやいた女がいた。ひょっとすると宇宙人かもしれないが。警察と心理学の専門家は彼女に会いに行く……。
監督 落合正幸
脚本 落合正幸
    福田靖
撮影 藤石修
音楽 `島邦明
主題歌
    Saju
稲垣吾郎
菅野美穂
宇津井健
升毅
渡辺由紀
小木茂光
大杉漣
四方堂亘
佐戸井けん太
白井晃
中丸忠雄
堀部圭亮
でんでん
絵沢萠子
 大鷹明良
 甲本雅裕
 安藤裕子
 星野亜希
 井出史保子
 及森玲子
 長田江身子
 前田昌明
 喜多道枝
 朝生つぐみ
 石川真希
 伊藤洋三郎
 春木みさよ
 高橋克実
「サインはV」 ★★★★
これは何も解説とかすることないと思うんだけど、全然知らない若い人も多いらしく、ユミがイナズマ落とし打つシーンで笑い声が起きてたもんな。可笑しくないんだよ、イナズマ落としはああいうもんなの! 昔っから決まってるの!
たぶんテレビの総集編でなくて、映画としてつくっているのだと思うけど、とにかくストーリーは大筋としてほぼ全部入ってます。
新しくできた立木工業大和工場?の女子バレーボール部、とにかくタチキヤマトと覚えてくれ。全国から有力選手を集めたこのチームの合い言葉は「V」、VICTORYのVだ。マキ・コーチ(中山仁)に率いられた彼女たちは自分自身との戦いに勝利するため、毎日厳しい練習に明け暮れるのであった。アサオカ・ユミ(岡田)とツバキ・マリ(中山麻理)はエースの座をめぐってシノギを削る。ユミは弱点のジャンプ力不足を補うため、ブラック・シューズを履いて脚力をつける。マリは目隠しして全身にバネをつけた謎の特訓。それはそれとして、ユミが編み出した魔の変化球サーブ・イナズマ落としを見たマリは、同じチームにいるよりも、真っ向から対決したいと、名門レインボーに移ってしまった。そこへ現れたのが黒人とのハーフ、ギターを抱えたカウガール(「ジュンの子守歌」?だっけかなあ、歌もかかるよ)、ジュン・サンダース(范文雀)だ。自分を捨てた母を追ってアメリカへ渡りたいジュンは、立木大和に入部。最初はぶつかりあっていたユミと心を合わせ、エックス攻撃を完成させる。連戦連勝、順風満帆に思えた立木大和だが、ジュンは骨肉腫に蝕まれていた。
とにかく、スポ根ものとしてこれは完成形なのであって、今の若造が見て嘲笑ったりするようなレベルのものではないのである。後半は彼らも真剣に見入っていたようであった。よしよし、とにかく「サインはV」は一般常識だから、ちゃんと覚えておくように。といいながら、やっぱ中山麻理の目隠し特訓(ユミ「あの特訓からどんなワザが生まれてくるのかしら」、いやホント謎だよねー)とか、ジュンのカウガール・スタイルはちょっと笑ったし、中山仁の部屋に「BEPPU」とかのペナントがたくさん貼られているのは可笑しかった。
監督 竹林進
脚本 上條逸雄
原作 神保史郎
    望月あきら
撮影 益子武夫
音楽 三沢郷
岡田可愛
中山仁
中山麻理
岸ユキ
范文雀
青木洋子
羽佐間道夫
村上冬樹
(ナレーション)
  納谷悟朗
ザ・ガードマン 東京忍者部隊」 ★★
16ミリ上映。最初カーテンで仕切らずまっさらなスクリーンに映したのだけど、スクリーンより小さい映写域がメチャクチャゆがんでいて台形なのである。しかし、ちょっとカーテン閉めて左右を垂直に仕切ると、あら不思議、上はちょっと右下がりだけどほとんど気にならなくなってしまいました。画像自体ゆがんでるはずなんだけどなー。
とりあえず、あの曲がかからないのは決定的にダメだと思うが、これ番組途中の映画で、ひょっとしてあの曲って途中から出てきてるのかもしれないしなあ。これの翌年にはかかってるんだけど(時代考証OKかな?)。
早川−宇津井がしきる警備会社・東京パトロール社は、松村から二億円の金塊を精錬所から輸送する仕事を請け負う。そのために特別車両をご用意いたしました。現金輸送車とかでなくてワゴンの後席が鋼鉄シャッターで密閉(空気も通さない)というもの。
その情報を掴んだキャバレーのダンサー・待子は、出所したばかりの情夫・成田に強奪話を持ちかける。ヤクザの安部がスポンサーにつくことになり、安部の子分の戸浦と金庫破りと運転手でチームを組む。戸浦は親分が成田を重用するのが気にくわず、成田とはいつも角突き合わせている(成田が人殺しはしねえというのも気に入らない)。待子は松村の息子の山下(冒頭に女好きであるという妙に丁寧な説明描写あり)をたらし込んで輸送日を聞き出す。嫉妬深い成田はやきもき。
藤巻・長谷川・小笠原の若者チームが意気揚々と精錬所に出発。現地一泊、翌朝出発の予定。彼らの泊まった旅館には成田らも泊まっていた。頭トチ狂った戸浦は芸能界に憧れている仲居の雅子を「芸能界にはツテがあるのだ」と騙して犯す(これまったく意味がないんですけど。観客サービスなのかな?)。雅子の兄の穂積が精錬所をクビになった話を聞き出すと会いに行く。アル中の穂積が立てた停電・金庫破り計画を聞いた戸浦は成田の鼻を明かそうと、手下と連れ立って精錬所へ。しかし、自家発電があるのに暗くなった精錬所を怪しんだ藤巻らに見つかり、邪魔な穂積を殺して何も取らずに逃げる。余計なことせずに、俺のいう通り動けと怒る成田。
途中までパトカーが伴走して東京を目指すガードマン一行を追って、成田たちも雅子を念のための人質にして出発。パトカーがいなくなり、白バイ警官に扮装した戸浦が、ってのは三億円事件にオマージュを捧げているわけだが、以下、成田の計画ってのが戸浦以上にズサンなので唖然とする。結局のところ成田は人死にが出ても構わないらしいので、じゃあ最初っから殺しまえよと物騒なことを思ったりする私であった。
この、そんなの計画立てたうちに入らねえ、という成田の計画が酷すぎるので、後はもう早く終わらねえかなモードに入ってしまったぞ。いや、東京に状況を知らせるとか脱出するとかいろいろ工夫はしているのだけど(どれもこれもパッとしないし)。
監督 弓削太郎
脚本 長谷川公之
撮影 宗川信夫
美術 仲美喜雄
音楽 池野成
<ザ・ガードマン>
 宇津井健
 藤巻潤
 長谷川明男
 小笠原良智
 倉石功
 早川雄三
 中条静夫
 稲葉義男

<依頼人・他>
 山下洵一郎
 松村達雄
 明星雅子
 穂積隆信
 <悪者>
  成田三樹夫
  長谷川待子
  戸浦六宏
  安部徹
  田村保
  津田駿
  中田勉
  小原利之
  原田[言玄]
盛り場流し唄 新宿の女」 ★★
監督 武田一成
脚本 山村英司
    来栖三郎
原作 川内康範
撮影 萩原憲治
音楽 鏑木創
北林早苗
山本陽子
藤竜也
木村功
大信田礼子
宮城千賀子
富士真奈美
小松政夫
月亭可朝

藤圭子
「さくや 妖怪伝」 ★★
東芝・ワーナーブラザーズ・日本テレビの合弁会社(?)、トワーニの第一作。配給がワーナーなので「WB」マークが出る日本映画なのが妙。そのせいで、今回出てくる富士山は松竹マークというよりパラマウントのような感じがする。
A.D.1707。御政道とともに人心が乱れて来たので、巷には妖怪が跋扈していた。公儀妖怪討伐士・藤岡弘は自らの命を削る妖刀ムラマサを手に妖怪を退治してまわっていた。もう限界。カッパを退治する途中で命尽きる。その娘さくや(安藤)はその場でムラマサを手にし父の跡を継ぎカッパを退治する。あとに残されたカッパの赤ちゃん。さくやはこの赤ちゃんを弟として育てることにした。3ヶ月で見かけ10歳ほどに成長するカッパ(山内)。此度の妖怪跋扈の元凶が富士山麓にあるらしいことに気づいた幕府(丹波さんとか)は、伊賀者と甲賀者それぞれの代表(嶋田、逆木)を護衛につけ、さくやを妖怪討伐の旅に出す。
途中で傀儡使い(塚本)と化け猫(絵沢)をやっつける。アクションは田邊智恵だ。
いい妖怪たちが応援してくれる。
富士の化け物リーダーは土蜘蛛・松坂慶子だった。松坂は歌を歌ってカッパをたぶらかして味方につける(このミュージカルシーンは好きだなあ)。それから巨大化して町をぶっ壊して回るのであった。
ダメダメなのである。ストーリーはぶつ切れで、テレビシリーズの抜粋総集編みたいだ。カッパを主人公にすればもうちょっとマシになったかも。特撮も本編も見せるべきところを見せない。松坂慶子は巨大に見えない。いい妖怪が踊るシーンはサザンの桑田の映画みたいだ。この妖怪たち(着ぐるみと吊りとメイクした子供)はほんとに出てるだけ。全体として超脱力映画なのである。
照明は時代劇っぽくてよかった。安藤希は、笑っちゃダメ。怖い顔したままなら三代目黒井ミサの有力候補だ。 ← その後、加藤夏希が三代目を襲名。

日本プレミア試写会
舞台挨拶 安藤希、山内秀一、嶋田久作、逆木圭一郎、吉田桂子、原口智生、樋口真嗣、小倉淳(司会)
客席ゲスト 丹波哲郎、藤岡弘、竹中直人、chiaki

喫煙所に行こうとするとリボンが張られて通行止めされていたが、後ろから来た人が普通にくぐっていく。側にいる係員も何もいわないので私もくぐったが、やはりそっちは立入禁止だったようで、喫煙所は関係者懇談会の場と化していた。あちこちで挨拶を交わす人々。あ、竹中だ、あ、伊武雅刀だ、監督の前作に出てたもんな、とととりあえず俺は東芝の社員のフリをしよう、ネクタイしてるし。というわけでキョロキョロすることなく煙草を吸い、静かにその場を立ち去ったのであった。
監督・原案
    原口智生
脚本 光益公映
撮影 江原祥二
音楽 川井憲次
主題歌
    chiaki
コンセプトデザイン
    冬目景
衣装デザイン
    竹田団吾
特技監督
    樋口真嗣
特撮技術統括
    尾上克郎
地割れアドバイザー
    佛田洋
から傘お化け操演
    清水与佐吉
安藤希
山内秀一
松坂慶子
嶋田久作
逆木圭一郎
黒田勇樹
丹波哲郎
絵沢萠子
塚本晋也
吉田桂子
石倉英彦
藤岡弘
田邊智恵
竹中直人(語り)
「サクラ大戦 活動写真 ★★
 ← 選ぶと飛びます。

パラレルワールドである正時代を舞台に繰り広げられるスチームパンク美少女ロボット物ゲームの映画化。思うに私がやっていない(ドリキャス持ってないもん)「サクラ大戦3」の直後という設定であろう、大神少尉(出世したんだっけ?)はパリに出張中。「サクラ大戦2」をさくらでクリアした人向け? もうちょっと原典の説明をしよう。この頃、帝都には降魔という化け物が出没していたが、通常兵器は効かず、日本帝国陸軍は世界中から霊力を持った少女たちを集め(女の子が力を発揮しやすいのだ)帝國華撃団という特殊部隊を結成していた。団には諜報やなんやかやいろんな部隊があるが、直接降魔と戦うのは花組で、彼女たちは普段は帝國歌劇団を名のり、銀座にある帝国歌劇場でミュージカルを演じる女優さんだったが、いざ降魔が出現するや、霊子甲冑というロボットに乗り、銀座線を特殊列車で移動して駆けつけ、「そこまでよ」ズババッと降魔を退治するのであった。
太正十五年の聖夜。帝国歌劇場に金髪美女が現れた。彼女は元星組の隊長、ラチェット・アルタイル。おそらく来年発売される「サクラ大戦4」の新キャラだ。同じく元星組の織姫やレニとは何か因縁がありそうだったが、その辺のお話は「4」用に取っておいて今回は触れないのだ。そういったわけで単に顔見せで出てきただけの彼女は、意味ありげだが実のところ意味のある出番はなく、この映画一番の困ったちゃんである。が、製作中にアメリカ同時多発テロが起きて日米の軍事協力問題が急浮上、これはいい、ラチェットはアメリカから来たのだ、というわけで、彼女はラストの劇中劇、泉鏡花・作「海神別荘」の中で、私がこんなに武装して誰よりも強くなって、武器を持たぬあなたを守ろうとしているのに、その私を怖がるとは何事か、とかの議論を繰り広げるのであった。対するさくら(日本の象徴だ)は「平和が一番」とかいうのであった。時事問題をちょこっと入れれば深みが増すというのは勘違いです。
この新キャラをほっておくと、ストーリーとしては、アメリカの大企業が新型霊子甲冑の売り込みに来て、確かに効力は発揮するが、実はその社長は魔物で、甲冑はただの張りぼて、中には降魔が入っていたのだった、という話だ。
話もパッとしないのだが、私が一番こりゃいか〜んと思うのは出動の場面である。映画用に新しくつくった列車出動のシーンが長〜い、長過ぎ。まあせいぜい5分強といったところだとは思うのだが、実感としては30分、ということは映画内では6時間くらいかかっているのではないかと思わせる長さだ。もう逃げてるよ。よろしいですか、リアル系といわれる「ガンダム」でも「エヴァンゲリオン」でも、ロボットの出動は早いです。あっという間に出動しているように見せるためのギミック(カタパルトとか)までこしらえてます。「サクラ大戦」もゲームでは列車がカタパルト替わりのスピード感を演出してました。それを返って脚を引っ張るように描くとはどういうことであるか。映画はCGの作り手のためにあるんじゃない、観客のためのものだ。要らんとこは切れ切れ切れ。その他にも、今回はゲームのテストでもあるのかあちこちでCGを使っています。予告でも流れていたレビューのシーンはCGIでつくりました。「とっとこハム太郎」のミニハムずと同じです。流行です。霊子甲冑はたぶん「アイアン・ジャイアント」の方式。輪郭線のあるCG。そんなこんなで、どうも映画をつくろうというより、ゲームのテスト(と素材づくり)のついでに金を稼ごうというプロジェクトなのであった。というかねー、ビデオ・シリーズ用に書かれていた脚本があったのだが、企画が流れたので流用、ついでにテストって感じかね。戦闘シーンとかチョンチョンつまんだ跡があるからね。DVDで完全版とか出そうな気配。そのため筆頭プロデューサーにキングレコードの大月を入れてあるのであった(前のはバンダイから出てたけど)。
ところで天皇が死ななかったらしく、太正十六年になっちゃいましたけどOKですか? ゲームの完結編で「和元年」とかになって終わるのがよかったと思うけどね。
監督 本郷みつる
原作 広井王子
スーパーバイザー
    あかほりさとる
キャラクター原案
    藤島康介
キャラクターデザイン
    松原秀典
活動写真版
キャラクターデザイン
    齋藤卓也
音楽 田中公平
(声の出演)
横山智佐
富沢美智恵
高乃麗
西原久美子
渕崎ゆり子
田中真弓
岡本麻弥
伊倉一恵
折笠愛
久野綾希子
山寺宏一
さすらいの恋人 眩<めまい>暈」 ★★★★
日活ロマンポルノ。
恋人(不倫かもしれん)としっくりしない恵は公園で出会った敏之と関係してしまう。それを覗く隣室の高橋。敏之は仲間と積み立てたヨットの購入資金を競馬で使い込んでしまい、ひっそりと隠れて暮らしていた。恵がおしかけてきて同棲。高橋は白黒ショー出演を持ちかけ、敏之は恵をなかば騙して二人のセックスを客に見せて金を手にする。怒る恵だが、敏之が彼なりに真剣なのもわかった。彼が客の女性のベッドの相手をした(今のことを私にもしてくれる?)時にはさすがにブチ切れたが、追っ手につかまりそうになるのを見て、彼から離れられない自分に気がついた。新生活を夢見て引っ越し、幸せな日々。だが、この新たな出発、希望に満ちたシーンに中島みゆきの「わかれうた」がかかっているのである! 「別れはいつもついてくる 幸せの後ろをついてくる」 すごいセンス。震える心。実はこれは最後にもかかるのだが、そっちは女の気持ちとしてはピッタシ(状況は違う。男が捨てたわけじゃない)。70数分のプロモーションフィルム。
その他の挿入歌、日活出身・小林旭「昔の名前で出ています」。
客席で見た有名人、高橋明。今スクリーンにいた人が目の前にいた。元々劇場が小さいので客は多くはないけれども、初公開時より熱心に見てもらえて(濡れ場のない役の彼は、本来ポルノでは早送り対象)嬉しかったのではないだろうか。来てるんなら軽くトークショーでもやってくれればいいのに。
監督 小沼勝
脚本 大工原正泰
撮影 森勝
音楽 真田勉
小川恵
北見敏之
高橋明
飛鳥裕子
吉川遊土
坂本長利
織田俊彦
浜口竜哉
草薙良一
中川良
大矢甫
八代康二
雪丘恵介
小泉郁之助
<日本映画−さ 後編>