| <日本映画−そ> | |||
| タイトル | コメント | ||
| スタッフ | キャスト | ||
| 「ターン」 | ★★★★ 子供絵画教室の講師で銅版画(メゾチント)家を目指している牧瀬は、母で小学校音楽教諭の倍賞と二人暮らし。こないだ初めて自分の作品を画廊に置いてもらえることになった(ちなみに価格は額付きで4500円)。 6月のある日。14時15分、彼女は居眠りから醒めた。冷蔵庫を開けるとスライスチーズが落ちた。借りていた図書館の本を返しがてらハガキ(おそらく彼氏のプロポーズへの断りの返事)を出した。家の前では工事をしていたし、グランドでは少年野球をやっていたし、図書館の前にはカップルがいた。空き缶が放置してあったのを捨てた。(中略……忘れたのだ)翌日の14時15分、車で出勤中の彼女は反対車線をやってくるダンプと衝突しそうになり、フウッと意識が遠のいて……。 目が醒めると返したはずの本があった。冷蔵庫からチーズが落ちた。ハガキを持って図書館へ。工事の人がいない。野球をやっていない。カップルはいない。空き缶は放置してあった。図書館には誰もいなかった。あたかも今まで本を読んでいた人々がいっせいにフッと消えてしまったようだ。町には、誰もいなかった。電話にも誰も出ない。電気は来ているがテレビはザーッ。その夜、母は帰って来なかった。翌日、あちこち探検してやはり誰もいない(人間だけでなく動物もいない。町は静まりかえっている)ことを認識した彼女は母の小学校へ行く。母も昨日の授業中に消えてしまったようだった。しかして14時15分、彼女は階段でこけて脚をくじく。痛たたた、フウッと意識が遠のいて……。 目が醒めると返したはずの本があった。冷蔵庫からチーズが……。という誰もいない1日をターンする彼女の日常。お店に行っては律儀に代金を置いて商品をもらってきたり、庭にスピーカーをしかけて虫や鳥の声を聞いたり優雅な、というか工夫をこらして精神状態を平静に保っていた。銀座や新宿に出かけてみたが、やはり人っ子ひとりいないのであった。軽くCGかと思ったら、相当部分は車止めで対応したらしい。助監督さん、お疲れさま。そのまま数ヶ月が過ぎる。 ところで人のたくさんいる世界では、デザイナーの中村がたまたま見かけた牧瀬の版画を買い、これを本の装幀に使いたいと牧瀬に連絡を取ろうとしていた。 牧瀬は庭の木にホースをくくりつけて「わーい、わーい、雨だ、雨だ」などとはしゃいでいたが、もう精神崩壊寸前であった。そこへ鳴らないはずの電話が鳴った。中村からの電話がどういうわけかつながったのだ。 原作は、なんか天のあの辺から聞こえる謎の声と会話しながら進んで行くのですね。もうそれが気持ち悪くて。どうやら私が原作を嫌いなのはこの語り口にあったようで、なるほどただのあらすじにしちゃえばそんなに嫌悪感を催すような部分は別にないわけだ。私は本は逐一読んでしまう方なのですが、シナリオ化には別の読書術が必要なのだなあと大変感心いたしました。原作の方でプロデューサーを罵倒したのを反省(でも、こういう風になるって予想はついてなかったと思うけど)。 牧瀬の家のつくりが古臭く、中村が遠い過去と通話しているみたいに見えるのが効いている(確かに半年くらい過去なんだが)。牧瀬にしてみれば1日が繰り返すっていうより時間に取り残されたっていう感覚か。パラレルワールド物(精神世界物?)より時間物の方がとっつきやすいね。 いやあ、とにかく新たな代表作を得て、これで牧瀬も安泰だ。(翌日いそいそとデビュー作を見たりするわけですが、演技の質はそう変わってないです。) |
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| 監督 平山秀幸 脚本 村上修 原作 北村薫 撮影 藤澤順一 美術 中澤克巳 視覚効果 橋本満明 音楽 ミッキー吉野 銅版画制作・技術指導 戸嶋由香 銅版画作品提供 謡口早苗 |
牧瀬里穂 中村勘太郎 倍賞美津子 北村一輝 柄本明 小日向文世 川原亜矢子 松金よね子 小林麻子 桜井勝 川倉正一 三島裕 大場一郎 齊藤剛 森田繁治 梶浦昭生 |
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| 「大」で始まる映画 | |||
| 「ダイナマイトどんどん」 | ★★★ 昭和25年盛夏。北九州。ヤクザの抗争が表面化してきたのを危惧した警察、というより米軍はこれを静めようとヤクザ同士の親睦を推進する(今度いざこざ起こしたら沖縄のキャンプで強制労働だぞ)。企画に上がったのは野球大会だった。 伝統の岡源(アラカン)組は組員でダイナマイツを結成するもボンクラ揃い。文太は野球経験者だったが、極道が玉遊びなどやってられるかいと参加しなかった。文太は居酒屋をやっている順子に惚れていたが、順子には待ち人があり、手を出すスキがない。そして野球をやらない人など男じゃないというのだった。メンバーは石橋や丹古母。監督として元プロ選手のフランキーを迎えるも、文太はどうにもやる気が出ない。 岡源の宿敵、新興勢力の橋傳(金子)組は、全国から有力選手をスカウトしてカンニバルズを結成。下馬評では、優勝候補、対してダイナマイツは一番弱いと評判だった。下馬評といえば、当然裏では賭けをやっており、胴元は橋傳の代貸・岸田である。ちょっと成田三樹夫の代わりという感じがしないでもない。岡源と橋傳は選手たちの知らないところでシマを賭けていた。 一回戦、見ていてハラハラした文太は飛び入り。さほど活躍しないがなんとか勝つ。二回戦に向けて橋傳はダイナマイツの相手チームに、アル中なのが弱点だが腕はピカイチの田中投手を斡旋する。これもなんとか切り抜ける。 順子の店に北大路が来る。彼は順子の夫で出所したばかり。元ノンプロ。ヤクザの女・順子に手を出して利き腕の人差し指を詰めた。そのせいで誰にも打てない変化球が投げられる。彼はダイナマイツに入る。文太との激突・和解・友情。が、後半、故郷の親分がひよって橋傳に売られる。というところで決勝戦。岡源VS橋傳。全員、殺し合いのつもりで臨む。 前半はバッチグーなのですが(それでも人物多すぎで、フランキーなど設定に見合った活躍が用意されてない)、肝心のデスマッチ野球が、ただの乱闘つづきでつまらないのはどうしたことか。まあ、フランキーの横槍で武器とか防具を取り上げられちゃったしな。ベンチで気合いを入れる「ダイナマーイッ」「どんどーん」というのがカッコイイのだが、掛け声は文太でなくて、その兄貴分の小島。あまり主役をヒーロー扱いせず、群像劇にしたかったようだが、大人数をさばき切れていないように思う。 |
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| 監督 岡本喜八 脚本 井手俊郎 古田求 原作 火野葦平 撮影 村井博 音楽 佐藤勝 |
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| 「爆薬(ダイナマイト)に火をつけろ」 | ★★★ 小林旭が「マイトガイ」の称号を得るきっかけになった映画らしいのですが、ダイナマイト出ませんでした。若手土建屋チームのアキラたち、のっけから海の埋め立て(+護岸)工事を始めたので、埋め立てにハッパは要らんだろうと思ったらやっぱりでした。見ている最中は面白かったのですが、監督が普通にエンタテインメント(というか勧善懲悪物)をつくる気がないので、ラスト、悪徳大手に負けてしまい、それでもへこたれない若い力という感じで次の現場を目指すのですが、そこは信濃のダム工事で、それは田中康夫に阻止されることがわかっているので、彼らを乗せたトラックの行く道の先には希望どころか暗雲がたれ込めているという「ターミネーター」みたいな終わり方(違うだろ)。いや、ホント監督が出てくるまでは、ヒロインはカメラマンだし一癖ありそうな新聞記者(西村)はいるし、彼らの協力で悪徳を暴いて一発逆転という脚本だったんじゃないかと思うけどなあ(でないと西村は無駄な感じだ)。 |
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| 監督 蔵原惟繕 脚本 池田一朗 阿部桂一 原案 樽井武 撮影 岩佐一泉 美術 木村威夫 特殊撮影 日活特殊技術部 技斗 峰三平 音楽 小杉太一郎 主題歌 小林旭 |
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| 「台風クラブ」 | ★★★ <相米慎二特集> はっきりと見た記憶があるのは、劇場で1回とテレビで1回、いずれも10年以上前。そのはずなのに、ああどうしてこんなに覚えているのだろう。自分でも不思議なのだが、全カット・全セリフ・全しぐさにいたるまで、全て知っているのだ(その割に書こうとするとあやふやなのだ)。 長野県の中学校。二学期が始まったばかり。三年生は部活も終わって受験が身近になってきた。 木曜日の夜。女の子たち(会沢・天童・渕崎・工藤、5人いた気もする)がプールに忍び込んだ。バービーボーイズ。先客がいた。気の弱いアキラくん。みんなでパンツ脱がせてコースロープで縛って遊んでいたら息をしなくなった。通りかかったジョギング中の三上くんとケン(野球部の習慣をひきずっている)に助けてもらった。担任の三浦先生も来て怒られた。 金曜日。三浦先生の授業中、石井と佐藤が怒鳴り込んできた。先生が石井の娘(小林かなあ)に100万も貢がせて関係をズルズルひきずっているらしい。実際は先生はもう別れていて、別の男に貢いだのだ。でもこのせいで復縁。台風が近づいてきた。ただいま、おかえり、ただいま、おかえり。三上は生と死について考えていた。三上の兄の東大生・鶴見は本当に三上の兄らしい。ちなみに三上は役名も三上。工藤はスプーン曲げに挑戦。 土曜日。工藤は寝坊。謎のオナニー。学校行く途中、思いついて東京へ行った。大西が三浦先生の授業ボイコットをいい出してもめた。それ以前にサボッていた会沢・天童・渕崎は演劇部の部室でレズったり踊ったりしていた。台風が来た。大西は放課後も残って先生の釈明を待っていた。先生は工藤のことで忙しかった。三上も工藤のことを考えていた。大西はケンに襲われると思ってパニクった。以前、理科の実験中、背中にケンが薬品をこぼして(よく見えてない。マッチなのかなあ)一生消えない傷を負ったことがある。ケンは熱烈片想いなのだ。先生は帰って、石井や佐藤と酔っ払ってカラオケ中。三上と電話、お前も15年すりゃあ俺みたいになるんだ、僕はあなたみたいにはならない。工藤は尾美にナンパされた。学校に残ったみんなは台風の目を見た。もしも明日が晴れならば。校庭はすでに沼地状態。裸で踊り狂った。工藤は帰ることにした。電車は不通。オカリナは朝に吹くものです。机を積み上げる。朝。生の対極の死というものを知らないから、みんないい加減な生き方をする、俺が厳粛な死を見せてやる。スケキヨ。 月曜日。ああ、困った、日曜日はどうなってるんだろう。空白の一日。こんなことでは江川卓が巨人軍に入団してしまう。とにかく月曜日、金閣寺みたいな学校はお休みで、映画も終わり。 難しいんだよ。 最初から最後までまったく飽きさせない。もう私も夢中。でも何が起こっているのか、というか、人々が何を考え、どう感じているのか、まるでわかっていないのであった。 というわけで印象に残りながらも、当時併映で見た「逆噴射家族」にのめり込んでいく私であった。 追記:冒頭のプールはやはり大西結花もいたらしいが、そういうキャラには見えませんでしたよ。 |
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| 監督 相米慎二 脚本 加藤祐司 撮影 伊藤昭裕 美術 池谷仙克 音楽 三枝成章 |
三上祐一 工藤夕貴 三浦友和 紅林茂 松永敏行 大西結花 会沢朋子 天童龍子 渕崎ゆり子 尾美としのり 石井富子 佐藤允 小林かおり 伊達三郎 鶴見辰吾 寺田農 きたむらあきこ |
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| 「太平洋の翼」 | ★★★★ |
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| 監督 松林宗恵 特技監督 円谷英二 脚本 須崎勝弥 撮影 鈴木斌 美術 北猛夫 音楽 團伊玖磨 |
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| 「タイム・リープ」 | ★★★ 佐藤藍子は耳だけでなく、顔のすべての部品がでかく、しかも濃い。さらに川岡大次郎も濃いので、でかいスクリーンより小さなブラウン管の方が落ち着いて見られるかも。 松風雅也(メガブルー)は佐藤の死んだ彼氏で、写真のみの出演。つぐみは、……たぶん死体の役。 映画自体は、さすが大林が監修しているだけあって「時をかける少女」に似ている。 |
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| 監督 今関あきよし 監修 大林宣彦 原作 高畑京一郎 |
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| 「タイムレス メロディ」 | ★★★★ プールバーでぼーっとする。 |
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| 監督・脚本 奥原浩志 撮影 福本淳 音楽 青柳拓次 (LITTLE CREATURES) |
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| 「太陽を盗んだ男」 | ★★★★★ 今まで見てなくてすみません、の傑作。 しかしもう映画館では見ないぞ。文太が、わかった風な若造の客に笑われてしまうのが我慢ならないのだ。 しがない中学の理科教師ジュリーは、原発からウランかなんかを盗みだして原爆を自作、DJの池上との交流をからませつつ、政府に闘いを挑んだ。野球中継は試合終了まで延長しろ。ローリング・ストーンズを呼べ(予定はあったが麻薬かなんかで来れなかったの)。文太刑事はジュリーを捨て身で追う! その頃、ジュリーの体は放射能に蝕まれつつあった。 ジュリーと池上が出会うシーンで、ジュリーがビルが倒れてくるのを支えている(?)という部分は、チーフ助監督だった相米慎二のアイデアらしい。 |
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| 監督 長谷川和彦 脚本 レナード・シュレーダー 長谷川和彦 原案 レナード・シュレーダー 撮影 鈴木達麿 音楽 井上尭之 |
沢田研二 菅原文太 池上季美子 北村和夫 佐藤慶 神山繁 伊藤雄之介 風間杜夫 水谷豊 西田敏行 小松方正 汐路章 森大河 江角英明 戸川京子 |
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| 「タオの月」 | ★★ 時代劇なんで雨宮のファンタジー趣味も意外にハマるんではないかと期待したんですが、やっぱりちょっとね。 最大の収穫は榎木孝明。こいつ悪者すごいイケる。サスペンスドラマで探偵以外をやってたら要チェック。 |
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| 監督 雨宮慶太 脚本 田中徹 松本肇 雨宮慶太 撮影 木所寛 音楽 Buddy-Zoo ビジュアルエフェクト 松本肇 |
永島敏行 榎木孝明 阿部寛 吉野紗香 森山祐子 谷啓 ジーコ内山 螢雪次朗 |
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| <日本映画−た 後編> | |||